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オオツバメエダシャク 2008/08/03
 早朝の犬の散歩で、オオツバメエダシャクのオスを見つけた(写真上)。
シャクガ科のなかでも最大クラスで、前翅長は45ミリもある。

 しかし、なんだか様子が変だ。よく見れば、アズチグモに捕食されていたのであった(写真中)。 

 本種はうちのライトにもまだ飛来したことはない。手のひらの上に乗せてその大きさを撮影してみた(写真下)。オスだから触角も大きい。


(写真/E-520  50ミリマクロ)新開 孝

ショウリョウバッタの季節 2008/08/02
 ショウリョウバッタのメス成虫を庭で見つけた。体はまだ柔らかいので羽化して間もないようだ(写真上)。

 ショウリョウバッタのオス成虫は先月中ごろからけっこう見かけていたが、メスの方は終令幼虫ばかりだった。ようやくメスの羽化も始まったようだ。

 2日前の夜、メスの幼虫で写真のような赤味を帯びた個体を見つけている(写真下)。ちょっと残念だったのは、この幼虫を逃してしまったことだ。この幼虫が羽化したなら、どんな成虫になっただろうか?

(写真/E-520  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)新開 孝

マタタビ 2008/08/01(その0)
 大きなドングリのような形をしたマタタビの果実。
 熟すと黄色く色付くようだが、そのような完熟の果実をしかと見た記憶が無い。

 マタタビは薬用になるそうだが、これが食用にならないのは残念な気がしてならない。

 マタタビは山間の渓流沿いなどに多いが、ここ三股町では長田渓谷あたりでたくさん見かける。すぐ近所にマタタビが自生しているというのは、嬉しい気がする。

(写真/E-3  シグマ105ミリマクロ)新開 孝

ミナミカマバエという肉食バエ 2008/08/01(その1)
 先月なかばにショウジョウトンボやベニトンボを撮影した池を、ふたたび訪れてみた。目的はミナミカマバエの観察。

 ウェダーも用意していたが、あまりの暑さに使う気がしなかった。しかし、水辺を徘徊するミナミカマバエを低姿勢で撮影するには、ウェダーとそして肘当てがあればたいへん助かる。肘当てはウェットスーツの素材が良さそうだ。

 さて、ミナミカマバエの個体数はかなり多い。今日久しぶりに彼らを観察してみていくつかのことに気付いた。じつはこれまでの観察というのは、秋や冬に集中して行なっており、こうして真夏に観察するのは初めてのこと。
 
 真夏の強烈な日射しを浴びるせいだろうか、体をほぼ垂直に立てて静止する個体が多く見られた(写真上)。このような直立姿勢は、秋や冬の観察ではまったく見ていない。
 ミナミカマバエの特徴として、頭を上げ体を45度まで立てる姿勢をよくとる。この姿勢で鎌状の大きな前脚を構えると、まるでボクサーの姿にも見える。体長は5ミリにも満たない小さな体だが、この特徴ある姿勢でカマバエとすぐにもわかる。
 それが直立姿勢ともなると、もっと目立つのである。

 水辺に棲息していながら、意外や彼らは水面を苦手とする。水面上を歩くのはヘタで、それはまるで飛行艇が浮いている状況にも似ているだろう。飛行艇はプロペラの起こす風力と羽根の揚力によって移動し、水面から飛び立つことができるが、水面上をあちこちと自由自在に移動することは苦手だ。ミナミカマバエもうまく歩けないので、翅のはばたきでなんとか移動して、近くの石や枯れ葉の島へと上陸するのである。

 彼らの獲物はまず動くもの。動くものなら何にでも反応し、すばやく鎌をふりかざすか、あるいは飛びかかる。石の上にふんばったまま、水面下を漂うボウフラもさかんに狙う。ボウフラも動きは俊敏だから、そうそう簡単には捕まらないだろうと思っていたが、なんとオニボウフラ(蚊の蛹)を捕らえて食べているミナミカマバエがいた(写真中)。

 そして、もう一つ今日の収穫は、交尾を観察できたこと(写真下)。

ぼくが所沢市のフィールドで過去に行なったミナミカマバエ観察というのは、もう18年も前のことだが、その秋冬の季節においては、一度も交尾を見ていない。今日の観察では何組かの交尾ペアを見たのだが、やはり繁殖時期というのがあるのだろう。交尾していたメスのお腹は大きく膨らんでいた。
 こうなると、泥中に産卵するものと思われる、その産卵行動も撮影してみたいものだ。



(写真/E-3  35ミリマクロ+2倍テレコン、ディフューザー+内蔵ストロボFull発光/f16/ISO400)新開 孝

ベニトンボ 2008/08/01(その2)
 ミナミカマバエの観察、撮影が一段落してから、池のアメンボやトンボたちを眺めてみた。
 
 今日もベニトンボは2匹いたが、ショウジョウトンボの姿が見えない。



 (写真/E-3  50-200ミリズーム)新開 孝

今日の夕焼け 2008/07/31(その3)
 「夕立と夕焼け」(その1)では、今日の夕焼けはうっすらと赤く染まっただけなどと書いたが、更新アップを終えて夕食に向かおうとしたら、日没の赤い太陽が綺麗に空を染めていた。
 
 縁側に出て、しばし日没の光景を眺めてみた。

 (写真/E-3  14-54ミリズーム)

 新開 孝

葉に化けます 2008/07/31(その2)
 ヒメクダマキモドキの幼虫だろうか(写真上)?敷地内でもっともよく見かけるキリギリス科の一種である。
 この幼虫は自分の居場所を選んでいるのだろうと思う。葉っぱに身を寄せるようにして、微動だにしない。そしてそれが一番落ち着くのであろう。

 体を仔細に眺めてみれば、小さな翅芽が左右合せて2対ある(写真中)。お尻には短い産卵管もあるので、メスとわかる。

 正面に回り込んでみると、何かに驚いたような顔をしている。(写真下)

 ヒメクダマキモドキ?の幼虫を眺めていると、ササで育っていたヒサゴクサキリ幼虫たちのことが気になってきた。もうだいぶ大きくなっただろうか?

(写真/E-520   35ミリマクロ+1.4倍テレコン)

 

新開 孝

夕立と夕焼け 2008/07/31(その1)
 昨日も今日も、午後4時ころから激しい夕立があった。
雷もゴロゴロとなり、突風もあってさながら台風一過の感さえある。しかし、夕立だから雨もすぐに止む。
 午後3時頃までの猛暑がウソのように涼しくなって、夕立には感謝したいくらいだ。
 今日はうっすらと西空が赤く染まった程度だったが、昨日の夕焼けは綺麗だった(写真上/昨日の夕立直後の霧島山、写真下/昨日の夕焼け)。

(写真/E-3  14-54ミリズームレンズ)新開 孝

脱皮に伴う危険とは 2008/07/30
 昨日の深夜、午後10時。
 仕事部屋のすぐ外の草地を見て回った。
 室内撮影での深夜から早朝にかけて続く待機時間は長い。
 あまり気張らず、かといって油断することなく待機するというのは、かなり要領を得ないと難しい。待つ時間を苦痛にならないように過ごすにはそれなりの工夫が必要だ。

 草地を懐中電灯で照らすと、さまざまな直翅類、つまりバッタやイナゴ、キリギリス類などが多く目につく。
 クロコガネを食べていたのはキリギリス。コオロギ類の幼虫を貪っていたのはウマオイ。この手合いは食事に夢中になると、かなり接近して観察することもできる。
 風になびくススキで脱皮していたのはササキリ類の一種のメス(写真上、中)。
 彼らの脱皮はこうして深夜にひっそりと行なわれる。それは少しでも天敵の目から逃れるため、という理由もあるのかもしれないが、しかし先にも書いたように草むらには暗躍する肉食の直翅類も多い。

 さもあらん羽化脱皮の途中で体前半分を食べられたオナガササキリ(?)の死骸を早朝になって見つけた。長い産卵管を抜き出しにかかったタイミングで襲われたのだろう。それにしても体後半部を食べ残した訳は何でだろうか?

(E-520   50ミリマクロ/ストロボFL-36R)

新開 孝

追記/シオヤアブの獲物とは 2008/07/27(その3)
 シオヤアブは大柄なムシヒキアブだが、その獲物はコガネムシ類が多く、他にはセミやアブハエ類もよく捕らえる。

 昨日のこと、庭の草刈りをしていたらそのシオヤアブがアオメアブを捕らえていた。しかもそのシオヤアブはメスで、オスと交尾中。

 交尾中にメスがアオメアブを捕らえたのか?それともアオメアブをしとめたメスをオスがしとめたのか?後者の方が可能性としては高いように思われるが、真実は謎のままだ。


 本日の 尾園さんのブログ にもシオヤアブの記事が出ています。新開 孝

オオキンカメムシ、ふ化ピークを迎える 2008/07/27(その2)
 7月9日の段階ではまだオオキンカメムシの産卵は始まっていなかった。
寄主植物、アブラギリの実も小さかった。

 今日ふたたび同じアブラギリを訪れてみれば、すでにふ化幼虫が多数いたのであった(写真上/白い塊は卵殻)。2週間以上というのは少し間を開け過ぎたな、と悔やまれる。まだふ化していない卵塊もあったが、卵内の胚発生は進みふ化も間近となっている(写真中)。

 一つの卵塊あたり約120個〜200個くらいの卵がぎっしりと並べて産卵されている。いくつかの卵塊を見つけたが、ふ化率100%のものもあれば、70%程度のものもあった。

 オオキンカメムシのメス成虫もまだ居残っていて、お腹の大きい個体もいるので今後も産卵するものと期待できる。

 (写真上/E-3  50-200ミリズーム/ストロボFL-50使用)
 (写真中、下/E-520  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)新開 孝

鰐塚山山頂 2008/07/27(その1)
 今日は宮崎昆虫同好会の「アサギマダラ、マーキング会」に参加した。
場所は宮崎市、田野町、鰐塚山山頂。

 あいにく山頂付近には雲が多く午前中はほとんど霧に覆われていたが、アサギマダラの数は多かった。一人で100匹以上にマーキングした会員の方もいたようだ。
ぼくは43匹。マーキングシートに書き込みながらだと、どうしても手間暇が掛かる。

 2時間程度とはいえ、捕虫網を振り続けたのは久しぶりのこと。昆虫写真を稼業にしてから捕虫網を持つ機会は滅多に無くなったからだ。学生の頃に比べてみれば、その腕も落ちたかもしれない。

 山頂では様々な昆虫が見られた。なかでもヒグラシを捕らえたオニヤンマの♀を撮影できなかったのは残念!重いヒグラシを持て余すかのように、あちこち止まり場所を求めて飛翔する姿を捉えることができなかった。

 山頂でよく鳴いていたのがホソクビツユムシ。前翅をグイッと持ち上げて鳴く姿がなんとも格好良い(写真中)。ホソクビツユムシにカメラを向けているうちにほんの束の間、晴れ間が出た(写真下)。

 他に、ミドリヒョウモン、アオバセセリ、イシガケチョウ、サカハチチョウ、キアゲハ、アカタテハ、アオスジアゲハ、オナガアゲハ、ジャコウアゲハ、カラスアゲハ、サツマシジミ、モンキアゲハ、ミヤマサナエ、コヤマトンボ、ウスバキトンボ、ヨツスジハナカミキリ、フタオビミドリトラカミキリ、ゴマダラカミキリなどが目についた。

(写真上、中/E-3  50-200ミリズーム/ストロボFL-50使用)
(写真下/E-520   8ミリ魚眼)
 新開 孝

タテハモドキ、夏型 2008/07/26(その2)
 数日前から近所の畦道でタテハモドキを見かけるようになった。

 今朝はゆっくりと滑空するタテハモドキがいて、おそらく羽化して間もないのだろう。これまで夏型の綺麗に開翅した写真を撮っていなかったな、と思い散歩中のチョロにも撮影に付き合ってもらった。

 犬の散歩には小さなショルダーバックを必ず肩に掛けるようにしている。この肩掛けベルトに犬のロープをカラビナで固定しておくと、両手が使えるので便利だ。
ちなみにバックの中には、折りたたみ傘、厚手のビニール袋、タッパー容器、おしのびネット、カメラのバッテリーなどが入っている。チョロは撮影中もじっとおとなしく待機してくれる。チョロがうちに引き取られたのはちょうど一年前の今頃だった。

 タテハモドキを撮影しながら、今日になって初めて思ったのだが、なんでタテハモドキという和名がついたのだろうか?
 タテハチョウ科らしからぬ姿をしているから?そうではないよなあ。これまで名前に馴染んでいるせいか、変には思わなかったが、よく考えてみれば何に対してモドキと称されるのか、その根拠らしきものが思いつかない。
 クロヒカゲモドキやキマダラモドキ、あるいはカマキリモドキといった和名種なら、それなりに頷けるのだが、タテハモドキ命名には如何なる経緯があったのか!?
そう言えば、ヒメジャノメなどジャノメチョウ類は、家の中に飛び込んで来ると、商売がうまくいくとかお金が貯まるとか、縁起が良いとされ、別名「銭蝶」とも呼ばれるそうだ。宮崎に来てから「銭蝶」という呼び名をお二人の方から教えていただいた。「銭蝶」、地方によっては別の呼び方もあるだろうか?

(写真/E-520 50ミリマクロ)

新開への連絡はこちらまで↓
yamakamasu@shinkai.info

 新開 孝

オオチャバネセセリ 2008/07/26(その1)
 オオチャバネセセリは関東から北にかけては広く普通に見かけるチョウだが、西日本では数が少なく、分布も局地的。北九州では、日本レッドデータの絶滅危惧1類に指定されている県さえあり、近年、とくに平地では減少傾向にあるようだ。
 ごく普通に見られるイチモンジセセリと違って、オオチャバネセセリの幼虫は主にタケやササ類の葉を食べるので、イネの害虫とはならない。

 オオチャバネセセリを宮崎に来てから見てないような気がしていたが、先日からうちの回りの畦道で姿が目立つ。久しぶりに撮影してみた。

(写真/E-520  50ミリマクロ)

新開 孝
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