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武蔵野雑木林の観察会 2008/11/21
 今朝は清瀬市の野塩保育園を訪れた。
 ここの保育園では、ぼくの子どもがお世話になった。10年間、子どもの送迎で出入りしたことになり、たいへん想い出深い場所だ。

 清瀬市には、武蔵野の面影濃い雑木林が点々と残っている。保育園のお散歩コースにはその雑木林も含まれており、園児たちが自然体験する良い機会となっている。
 今日は3クラスの園児たちと、中里緑地保全地の雑木林に行ってみた。ここは、ぼくが過去4年間に渡って観察し撮影した「昆虫ある記/武蔵野編」のメインフィールド。

 子ども達はとても元気で、中にはぼくの手を掴んで離さない子までいた。コナラの朽ち木を起こして、カブトムシの幼虫を見てもらった。幼虫の数は多く、掘ると次々に出てきた。みんな幼虫を触りたがって、怖がる子はいない。
 
 写真下は、やはり散歩コースの一つ「なかよし広場」。ここの雑木林は自由に中を歩けるが、オオスズメバチが営巣したらしく、立ち入り禁止のテープで取り囲んだ場所があった。まだ時期的にはハチが活動している可能性もあるので、今回は見合わせたのだが、観察会のあとで一人、ここを訪れてみた。テ−プに囲われた中で、ジョロウグモの糸に絡んだのか、一匹だけスズメバチを見る事ができた。お尻をよく見れば、寄生したスズメバチネジレバネの頭部があった。

 西武池袋線、秋津駅。ぼくが東京で生活していた25年間のうち、20年間はこの秋津駅が最寄り駅だった。29歳で結婚したとき、最初のアパート探しをしたのも秋津駅だったが、その当時を振り返ってみれば、秋津駅周辺、そして武蔵野の雑木林もずいぶんと様変わりした。

 宮崎に引っ越してまだわずか1年と7ヶ月。秋津駅周辺の記憶もまだ生々しいはずだが、少し歩いてみただけでも、その変貌ぶりには驚いた。相変わらず住宅の建築ラッシュの勢いは衰えることなく、ある雑木林も半分が綺麗に整地され真新しい家がまぶしく輝いていた。

 (写真上、中/E-520  ズイコーデジタル14ー54ミリズーム)
 (写真下/E-520 ズイコーデジタル8ミリ魚眼)

 新開 孝

初冠雪 2008/11/20
 今朝の冷え込みはかなりだな、と思い窓を開けてみた。

 くっきりと青空に浮かび上がった霧島山の頂きは白かった。画面右奥の最高峰、韓国岳に今シーズン最初の雪が降ったようだ。近所の畑も霜で真っ白になっていた。

  今日は、東京への移動日。空港で西原理恵子の漫画文庫を買って読んだ。しかし、文庫サイズだと読めない字も多く、老眼鏡が欲しい。なんとも情けない。漫画はやはり文庫サイズではなく、ちゃんと単行本を買わないといけない。
 1ミリくらいの小さな虫の卵はよく見えても、小さな活字には苦しむ。虫を見る目とは、まさに心眼なのかもしれない。
 ついでに「日向夏ピール」というのを買って食べてみた。これは日向夏の皮の
砂糖漬け。ビタミンCたっぷりだ。小袋に入って210円。甘みに加えて渋みもあり、ぼくの好みだ。

 昼食は羽田空港でと思っていたが、これは失敗。一番安いと思われる600円のポークカレーは量が少なく、同じ値段でこれが都城の町なら、倍の量はある。ま、このところ自分の胃は小さくなったようなので、量はちょうど良かったのだが、空港の物価が高いのは仕方が無い。

 今夜はホテルで原稿書いたり、パソコンに向かったままの仕事をこなす。
明日は、小さな子ども達と昆虫観察会だ。タイムスリップするような、そんな気分で楽しい観察会になりそうだ。

(写真/E-3 ズイコーデジタル50−200ミリズーム)
 新開 孝

ヨツモンカメノコハムシ 2008/11/19
 10月9日の記事で、「イチモンジカメノコハムシ」としていた写真の虫は、ヨツモンカメノコハムシであることが判明した。そこで、10/9の記事は訂正しておいた。

 じつは本種については、食草が主にサツマイモであることなどから、おかしいな、と感じていた。イチモンジカメノコハムシならムラサキシキブやヤブムラサキなど木本植物が食草。そこで先日のこと、じっくり本種を眺めてみれば、あきらかにイチモンジカメノコハムシとは別種だとわかった。最初に雑な見方をしてしまったのは迂闊だった。

 ヨツモンカメノコハムシ。本種の分布は図鑑によれば、沖縄本島以南となっている。ところがうちの近所では、このヨツモンカメノコハムシはたいへんに多い。ほとんどがサツマイモ畑で見つかり、サツマイモの葉には本種が空けた丸い食痕も目立つ。今朝は庭のイヌホウズキの葉っぱに止まっていたのを、撮影してみた。

 ヨツモンカメノコハムシは体長が7ミリ〜9ミリ位あって、国内のカメノコハムシ類では最大種だそうだ(『沖縄昆虫野外観察図鑑』(1987)沖縄出版)。

(写真/E-3  ズイコーデジタル35ミリマクロ+1.4倍テレコン、ストロボFL36R)

 新開 孝

動かず、騒がず 2008/11/18
 草むらの2枚の枯れ葉のように見えるのは、タテハモドキ。

 じつはこの2匹のタテハモドキ、昨日の夕方もこのままの姿だった。つまり昨夜から今朝まで過ごしたねぐらに、今日は飛び立つことなくずっと留まっていたことになる。

 たしかに今日は朝から北西の風がやけに強く、そしてたいへん寒い一日だった。こんな日に飛び立っても、タテハモドキにとって良いことは一つもないだろう。いや、それ以前に動きたくても体がいうこときかないのだろう。

 そのタテハモドキのねぐらのすぐ下には、ササコナフキツノアブラムシのコロニーがびっしりとササの葉裏についていた。

 このツノアブラムシには兵隊アブラムシというカーストがあることでよく知られている。兵隊アブラムシは前脚が大きく発達し、頭に大きくてするどい角をもっており、あらゆる外敵をサーチし、そして撃退攻撃をかける。
 しかし、今のこの時期、兵隊アブラムシは数も少なく、いても攻撃性は低くい。それはやはり天敵の数が少なくなるからであろうか。兵隊アブラムシのまさに献身的な活躍ぶりを観察するには、10月のまだ暖かいうちでないと難しい。

(写真/E-3  ズイコーデジタル50ミリマクロ)新開 孝

秋深まる 2008/11/17(今朝の散歩写真)
写真上/谷津田の朝









写真中/サルトリイバラ











写真下/ワカバグモ新開 孝

ニホンザル 2008/11/17
 今朝のこと。
 遅い朝食をとっていた嫁さんと下の子が、食堂で騒ぎはじめた。
 二人で、
   「サル!サル!サル!」と、連呼している。
  
 そして「お父さん、はやく!!」と子供の声。
 
 ぼくは冷静に望遠ズームレンズを用意して仕事部屋から静かに、そして迅速に食堂へと向かった。
 なるほど、若いニホンザルが西側のクヌギの梢にいて部屋の中を覗き込んでいた。
 なかなか、いい顔している
 
 カメラを構えて窓に近寄ると、サルは庭に飛び降りて家の反対側へと駆けていった。こんどは子供部屋の窓のところのヤシャブシに登っていたが、やはりこちらの動きに警戒して、次は道路を横切って隣の林へ姿を消した。

 この辺りでは、たまにサルが出没する。しかし、うちの敷地内に現れたのを見るのは今日が初めてだ。農作物を荒らすので、近所でのサル達の評判はあまり良くない。
 農作物を荒らす、ということではイノシシの被害も深刻な問題となっている。しかし、イノシシからは良質の肉を得ることができる。害獣駆除イコール、「しし肉」狩りとなるから、一石二鳥とも言える。イノシシの肉に脂が乗って食べごろとなるのはもう少し先のことと聞いている。

 そういえば、つい先日、うちから400メートルほど西のお宅の庭先にキツネが現れたそうだ。朝早く犬が吠えるので家の方が出てみると、とても毛並みの綺麗なキツネがいたらしい。
 さすがにキツネはこの辺りでも少ないと思われるが、もしかしたら自分も出会えるのではないか、と期待が高まる。タヌキは多く生息しているようで、近くの畑では溜め糞をときおり見かける。

今朝現れたサルを一番最初に見つけたのは飼い犬チョロのはずだ。西側の縁側にいたのだから、サルにもっとも近い場所だった。なのにまったく吠えなかった。ちょっとこれも不思議ではある。

(写真/E-3 ズイコーデジタル50−200ミリズーム)新開 孝

補修作業とは 2008/11/16(その1)
 昨日のこと、洗面台の水栓レバーが折れてしまい、水が使えなくなった。
 どうやら金属疲労であろうと思う(写真上、中)。洗面所で水が使えないというのはじつに困る。

 今日は子供の小学校で学芸会があって、朝から午後1時頃まではずっと学校にいたが、うちに戻ってからこの水栓の修理をした。

 さっそくホームセンターに出向いてみたが、最近の水栓は混合水栓が主流であり、シングルの水栓はほとんど商品が置いていない。ホームセンターをはしごして、ようやく見つけたシングル水栓を買って取り付けてみれば、なんと栓を閉めても水がチョロチョロと出てしまう。つまり不良品であった。
 不良品を返品し交換するために、またホームセンターへと向かう。これはなんとも空しい時間。洗面所はもともと混合栓だったが、お湯はほとんど使わないので、シングルに替えてみた。うちのお湯は、電気温水器で夜間にお湯を溜める方式だから、日常的にお湯を使っていると、お風呂やシャワーのお湯が足りなくなることもあって、実用的ではない。したがって、洗面所の水栓は水のみのシングル水栓にしてみた(写真下)。この水栓は栓を90度ひねるだけで開閉できる仕組み。したがって栓部分がしっかりできていないと、不良品になる危険性も孕んでいるわけだ。

(写真/E-520  ズイコーデジタル14−54ミリズーム)
新開 孝

補修作業は続く 2008/11/16(その2)
 洗面所の水栓を修理交換したあとは、廊下の照明の電球交換。

 照明の散光アクリル板をはずしてみれば、虫やらムカデやらの死骸がいろいろと出てきた。
 大きなのはオオトビサシガメ、そしてクロウリハムシやクサヒバリ?と思われる死骸があった。他にもカスミカメムシの一種や微小甲虫なども見られる。

 屋内には、虫や小さな生き物が想像以上の数や種類、出入りしているはずだ。虫だけに限ってもいったい何種類くらいになるだろうか?

(写真/E-3 ズイコーデジタル50ミリマクロ)新開 孝

日南市での講演(1) 2008/11/15
 日南市に着いたのは午前10時。三股町のうちからだと車で約1時間。
 途中、広渡ダムを覗いてみたり、焼酎ワイナリーに寄り道してみた。

 日南市は快晴でたいへん暖かい。その強い陽射しの下、キョウチクトウスズメ幼虫が発生している現場を案内してもらった。そこは県の施設内の駐車場だった。訳を話して立ち入らせてもらった。
 キョウチクトウは数本植わっていたが、もっとも幼虫の数が多かった木は2本。食痕がたくさん付いており、幼虫は若いものから熟令までさまざまなステージが見られた。すでに体色が褐色になって蛹化場所へ下る寸前のものもいる。幼虫が落とした多数の糞が車のボンネットに溜まっていたが、ここの職員の方々は気付いていないのかもしれない。

 キョウチクトウスズメは九州のあちこちで広く発生しているようだが、宮崎県日南市での記録はつい数日前に確認されたばかり。もっと人の目が届けば、発生地の記録ももっと増えそうだ。


(写真/E-3  ズイコーデジタル50ミリマクロ)新開 孝

日南市での講演(2) 2008/11/15
 昨日、お知らせしたように日南市の吾田小学校読書ボランティア「ぼちぼちいこか会」の主催の講演会でお話をしてきた。
 
 講演会場は、飫肥城内にある「小村記念館」(小村寿太郎)のホール。小村樹太郎の木造建築の生家や、日本庭園など落ち着いた雰囲気のなかにある。今日は土曜日とあって、観光客の人も多かった。
 講演会では定員150名のところ、130数名のお客さんが来て下さった。

 今回はリアルタイムな話題として、キオビエダシャクとキョウチクトウスズメの写真を加え、少しだけお話を付け足した。

 講演を終えたころだろうか。外は曇り空となって、小雨も降り始めていた。

 来年の3月にはえびの市での講演も決まっている。

 (写真中)は、会場で展示したキョウチクトウスズメ幼虫。子供達はほとんどの子が触っていたようだ。イモムシの苦手なお母さんも果敢に挑戦していたが、指先でちょこんと触れるだけでもたいへんな勇気がいる。


 新開 孝

朝を迎えたルリタテハ 2008/11/14(その2)
 昨夜、我が家の寝室をねぐらとしたルリタテハ。

 今朝になってみると、寝室の入り口近くの壁面に止まっていた。

(写真/E-3  ズイコーデジタル8ミリ魚眼)新開 孝

明日は、日南市で講演 2008/11/14
 明日は、宮崎県、日南市の飫肥城址にある「小村記念館ホール」で、『虫をみつめて』と題してぼくの講演がある。開場は午後1時。

 主催は『吾田小学校読書ボランティア「ぼちぼちいこか会」』。入場料無料で定員150名。
先月、宮崎市内でも講演したのと同じ、子どもゆめ基金助成事業「科学絵本に親しもう」という企画。
 宮崎市でお話したことと講演の内容はほとんど変わらないが、ほんの少しだけ日南市でのリアルタイムな情報も加えてみようと思う。
 デジタル写真のおかげで、やろうと思えば講演開始ギリギリまでに撮影した写真を使った話題も盛り込める。

 さて、今日の写真は、ドヨウオニグモの巣網。
 小さなオニグモだが、田畑周辺の草地にはもっとも多く見られる。
 ドヨウオニグモの綺麗な円網は、天候や時間帯によっていろんな表情を見せてくれる。

(写真/E-3  ズイコーデジタル50ミリマクロ)
 
新開 孝

ねぐら 2008/11/13(寝る前に追加)
 夕食後、洗濯カゴから洗濯物を床にぶちまけた。
 さあ、片付けしようということだったが、なんと!
 
      ルリタテハがころがり出てきた。

 どうやらこのルリタテハは、今夜のねぐらを洗濯物の衣類に決めたようだ。洗濯竿にぶらさがった衣類だと潜り込める隙間もいっぱいある。まさか室内へと取り込まれることなど、ルリタテハに予測できるはずがない。

 最初はおとなしくしていたルリタテハだったが、急に明るくなって気温も上がったせいで、部屋の中をクルクルと舞い始めた。そして落ち着くのはやはり、天井の照明器具の中。機嫌良く?翅をひろげたり、閉じたりしている。

 まあ、今夜はうちの寝室で一緒に過ごしてもらおうか。

(写真/E-520  ズイコーデジタル25ミリ+2倍テレコン+魚露目8号)新開 孝

タイワンクツワムシとトノサマバッタ 2008/11/13(その1)
 この文章を書いているのは、午後6時40分。
 外からはタイワンクツワムシの鳴き声が聞こえている。家族4人のなかで、この鳴き声に気付いているのは、ぼく一人のようだ。
 音とは不思議なものだ。とくに自然界で生じるさまざまな音とは、聴く人によって違ったように聞こえ、あるいはまったく聞こえなかったりする。それはつまり意識の問題にも関わるのだろう。

 さて、昼間、野外で仕事をしているとタイワンクツワムシの死骸をいくつか見かけた(写真上)。なかには瀕死の状態のものや、すでに脚も翅もバラバラになったものもあった。冬になっても鳴き声は止まないが、タイワンクツワムシも栄えているばかりではない。

 いっぽう、トノサマバッタは終令幼虫の姿もあって、そしてこのところ羽化して間も無い新成虫の姿も多い。写真のトノサマバッタ(写真下)も羽化直後でまだ体が柔らかく、大きくジャンプすることもできない。
 トノサマバッタを何匹か網で捕まえてみたところ、新成虫はどれも体が小さいものばかりだった。どういった要因でそうなるのか気になる。

(写真/E-520  ズイコーデジタル25ミリ+2倍テレコン+魚露目8号)新開 孝
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