「r」と一致するもの

タラノキの花

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[ 宮崎県 三股町 ]

猛暑の松山から、涼しい宮崎に戻った。

宮崎はまだ梅雨明けしておらず、空模様は不安定で雨が多い。

久しぶりに犬の散歩に出て見れば、

タラノキの花が一段と開花してにぎやかになっていた。

P7200127タラノキ.jpgふと足元を見れば、ショウリョウバッタ♂の成虫が草にしがみついていた。

残念ながら羽化不全で翅がヨレヨレではあったが、もうそんな時期でもあるのだ。

松山の実家ではクマゼミの鳴き声がにぎやかになっていたが、

うちではヒグラシとヒメハルゼミの合唱が、涼しげに響いていた。

P720012620120720.jpg松山空港では時間があったので、原稿書きの仕事を少し進めておいた。

VAIOノートは重たいので、MackBook Airを使いたいところだが、

まだモバイル接続の準備ができていないので仕方が無い。

空港のロビーで地ビール「道後」をおみやげに買った。


昨日は「パンダ」について書こうとしたが、ちゃんと書くならかなり長くなるので止めた。

「トキ」についても同様に考えることがあるが、いづれ別の機会にしたいと思う。

マスコミは賛美と肯定的な意見ばかりで、気になる方も多いのではないかと思う。

( 写真: OM-D E-M5 M.12-50ミリズーム )



ヒラズゲンセイ、ふたたび

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今朝、ヒラズゲンセイの卵がふ化し始めた。

先日、保育園の桃の木でクマバチの巣を見つけ、それを割り開いてみたら、

トンネルの両端にヒラズゲンセイの疑蛹部屋があったことを書いた。

じつはその疑蛹部屋の一つには、ヒラズゲンセイの卵塊が詰まっていたのである。

L1279998.jpg写真はふ化が近づいた卵群で、卵の数は数百以上はあるだろう。

さて、ふ化した幼虫はたいへん活発に歩き回る。

ヒラズゲンセイ1令幼虫.jpgこうした三爪幼虫(triungulin)を見るのは数年前にヒメカマキリモドキのふ化幼虫を

観察して以来のこと。

ヒラズゲンセイの生態については、手持ちの文献を読み直し、整理しているところだが、

読み返す程に、私の勘違いや記憶の曖昧だったことなどが明らかになってきた。

過去の観察記録などを統合し、整理してみると、推測を交えながらヒラズゲンセイの

生活史の全容がぼんやりながら浮かび上がってくる。

ふ化幼虫がクマバチに乗り移るのは今年の夏の間であろうかと想像するが、

産卵されていたクマバチの巣は2年前に作られた古巣と考えられる。

この古巣を夜間、および越冬期の休息場所として今年生まれのクマバチ新成虫が

使うなら、寄主への乗り移りも可能となるはずだ。

しかし、今回卵を発見できたクマバチの巣は私が幹ごと回収し割り開いてしまった。

知らなかったこととは言え、これでヒラズゲンセイの次なる繁殖を私の手で断ってしまった

ことになる。


今日は午前中は動けず、午後から都城市のヒラズゲンセイ発見地へと赴き、

その周辺をしつこく探索してみた。が、クマバチの古巣がいくつか見つかっただけ。

今日の探索をもってとりあえずヒラズゲンセイの調査から一旦離れることにした。

機会あればアンテナは張っておくが、他にせねばならない観察、撮影が控えている。


東日本大震災の復興支援ということで、復興支援ポストカードが作成されました。

ポストカードの売り上げは全て日本赤十字社を通して被災地に寄付されます。

東京・ニューヨーク・北京・ロンドン連動チャリティ企画となっており、

ポストカードはそれぞれの都市で販売されるそうです。

私も企画に参加しております(昆虫写真です)。

東京では、T.I.P(Tokyo Institute Photography) で、

       4月21日~9月30日

       リコーフォトギャラリーRING CUBE で、

       5月1日~9月30日

       それぞれの期間、販売され、販売価格は1枚、200円です。

京橋、銀座方面にお出かけの方は、是非上記のギャラリーにお立ち寄り下さい。

細目のクヌギ.JPG


山仕事とは言うけれど

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山仕事などと偉そうに言っても、私は素人に過ぎない。

自分でも要領が悪いと感じたり、段取りを何とかせねば、などと迷いが多い。

今日は藪に絡んでいる蔓をターゲットに絞り込んでみた。

蔓を集めこれを薪の束ね紐として活用したいからである。

じつは来年1月に田上地区で催される「おねっこ祭り」に、うちの薪も加えてもらう予定。

山仕事でたくさん出るササや剪定枝などを是非とも活用してもらいたい、

ずっとそう思っていたのだ。いわゆる「どんと焼き」である。

「おねっこ祭り」の準備作業は26日に行われるので、その朝までに薪を道端の広場に

積んでおかねばならない。それもただ積んだだけでは運搬の手間が掛かるので、

その手間をできるだけ省くために、抱えやすい大きさに束ねておきたい。

地元で言うところの「べら」なのである。

「べら」なら運びやすい。

蔓は林のあちこちに複雑に絡んでいる。

これを丁寧にほぐすように集める。作業を進めるうちに、

なるほど蔓を徹底的に除去しておけば、後から行うササ刈り作業も効率が上がる、

そういうことにようやく気付いた。

蔓を集めるにはかなり時間が掛かるが、まさに急がば回れである。

蔓ひも.jpg蔓植物もいろいろ。そして太さも極太から細いものまでさまざま。

結局、今日はこの蔓紐集めでほとんど時間を費やした。

経済効率などという話からは、まったくかけ離れた境地である。


さて、

先日、献本いただいた本がある。紹介しておこう。

フィールドサイン.jpg熊谷さとし著・安田守 写真 「哺乳類のフィールドサイン 観察ガイド」 

(文一総合出版)

昔、昔、ずいぶんと感銘を受けた本がある。

今でも大切にとってあるその本は、

「足跡は語る」N.ティンバーゲン/E.A.Rエニオン著 (思索社)

原題は「This translation of Tracks」(1967)。今泉吉晴 訳。

フィールドサインというものを通して自然を眺めることを最初に教えてくれたのは

「足跡は語る」であった。それ以来、とくにけものを見る意識が変わった。

自然観察の楽しみにどんどんのめりこんでいく中で、

この本との出会いは大きかったと思う。

そして今。

もうすぐ書店に並ぶ「哺乳類のフィールドサイン 観察ガイド」 は、

自然観察の思考ややり方において、多大な影響、示唆をあらためて与えてくれるものと

思う。


さてさて、さらに今日はこんないただき物が届いた。

焼酎1.jpg麦焼酎である。それがなんと東京農工大学での麦で造った焼酎。

さて、お味は?


最後になりましたが、昨日クイズの答えです。

IMG_2449.JPGクヌギの枯れ葉に潜む、サツマヒメカマキリ幼虫、でした。


幼虫越冬するのが、サツマヒメカマキリで、

卵越冬が、ヒメカマキリ、という認識だが、両種の形態での区別は難しい。


カメムシ2題とおまけクイズ

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クヌギカメムシの産卵が盛んになったのは先月15日のことだった。

場所は神柱公園のクヌギ。

VC050160.jpgすでに産卵ピークは終わっているだろうか、と見にいってみた。

たしかに卵塊はたくさんあったが、まだまだ産卵しているメスも多数いた。

産卵ピークはもうすぐ終息するように思えるが、交尾カップルが3組いたし、

しばらくは産卵が続くだろう。

ヨコヅナサシガメ幼虫に吸血されているクヌギカメムシも一匹だけいた。

卵塊を一つ一つ丁寧に見ながら、卵がうまく透けているものに行き当たった。

XA053014.jpg卵から伸びた呼吸突起3本が、ゼリー状物質を突き抜けているのがわかる。

メス親の産卵管の構造などには、たいへん複雑な仕組みがあるように感じる。


クヌギカメムシの次は、キマダラカメムシ。

先日の3日、三股町の上米公園の公衆トイレ内で、

キマダラカメムシの越冬集団を初めて見つけた。

一見、クサギカメムシのように思われる方もあるかもしれない。

IMG_2065.jpg20匹前後の集団がトイレの内壁の高い場所4箇所にあって、単独個体も含めて

全部で100匹以上のキマダラカメムシがいたことになる。

もちろん私が確認できたのは男子側だけであり、女子側の方は見ていない。

こういうとき単独行動の多い私としては不便を感じる。

おそらくこういう越冬集団はあちこちの建造物内にあるのだろう。

とくに人の出入りの少ない場所だと駆除されずに生き延びることができるに違いない。

こういう集団は間違いなくほとんどの人から毛嫌いされ、カメムシの評判はますます

悪くなるばかりだ。


さて、おまけのクイズとは、下の画面にいる昆虫探し。

イシガケクイズ.jpgこのクイズは簡単過ぎるとは思うが、せっかくだから答えの写真は明日にアップします。


それでは。


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南の島のキンカメムシ、ふたたび

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午後6時45分。

鹿児島空港で出迎えてくれたのは、マツムシの「チンチロリン~」の合唱だった。

広い駐車場の植え込みから聞こえてくる。こんなところにマツムシが、それもこの時期に。

今日は奄美大島に日帰りで行ってきた。

IMG_0143.jpg
実がたくさんなっているアカギでは、キンカメムシの一種(Scutellera amethystina)が

繁殖している。このキンカメムシが育つ上ではアカギの実が不可欠である。

IMG_8711.jpg
実を吸っているとき、つまり活動している間はけっこう神経質で、できるだけ身体を隠す

ようにしていることが多い。人の気配にも敏感で近づいたらサッサと暗がりに潜り込む。

ところが葉上に集団形成して休んでいるときは、いかにも落ち着いている。

今日もタイミング悪く、成虫の集団は見れなかったが、幼虫たちでは各令期の集団が

見られた。

今日は葉うらに産み付けられた卵塊も初めて見た。2列にきちんと並べられたその数は

74個。

IMG_8837.jpg
卵塊は実の近くに産まれてあった。もう一つの卵塊はすでに孵化しており、

すぐ隣の葉うらに1令幼虫の集団がはりつていた。1令幼虫は餌をとらず、数日後に

2令へと脱皮する。

IMG_8872.jpg
アカギの梢ではアマミアオガエルをときどき見かける。

そして、アカギを見ているうちに、上空をクロツバメが一直線に飛んでいた。

下から仰ぎ見ると、腹部の赤色が良く目立つ。

クロツバメは先週の7日にも同じ場所で見た。アカギが食樹というから幼虫も探してみたが

見つからなかった。

クロツバメは昔、八重山諸島の西表島で見たことがある。


鹿児島空港から三股町のわが家までほぼ1時間で着いた。

夜道の路上を、ホンドキツネが横切って行った。

うちの周辺にはキツネが棲んでいるが、まだ巣穴は見つけていない。


奄美大島で撮影中、EOS-7Dの内蔵フラッシュがポップアップしなくなった。

「外部ストロボが使用中です」とふざけた表示が出る。

もう一台のEOS-7Dはあるので、すぐには困らなかったが、

不調になったカメラは使い始めて2ヶ月くらいだろうか。

こういうカメラの不調、すくなくともオリンパスのカメラではまったく経験がない。






お知らせ

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X2146859.jpg             ※ねぐらに落ち着いた、ヤマトシジミ

                            (写真/E-3 50ミリマクロ )


寒さ、戻る

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一日中、冷たい北西の風が吹き荒れた。

外を出歩くのはシンドイので、部屋にこもっていた。
暖かければ良いのだが、風邪をひくわけにもいかないので用心してみた。

そんな折、出版社から写真絵本が届いた。

ポプラ社の『どこにいるの?シャクトリムシが、重版となった。これで第3刷

シャクトリムシ表紙.jpg昆虫の児童書として蛾のなかまを主人公に扱ったものは、
これまでにおそらくカイコくらいしかないのでは、と思う(ミノムシもあった)。

蛾というと、虫のなかでも嫌われるイメージが強い。
蛾を蝶の対極のように捉えて、どうしても蝶と蛾の区別にこだわる人も多いが、
そのこだわりの呪縛から早く逃れて欲しい。

私が初めて出した本は、『ヤママユガ観察事典』(偕成社/1998)。

かなり冒険だったが、なんとしても蛾の魅力、蛾の世界の面白さを表現したいと思っていた。
子供たちに、カブトムシやクワガタ以外の虫にも目を向けて欲しいと願った。

蛾の魅力を語る第二段目の本が、『どこにいるの?シャクトリムシ』だった。
ヤママユからずいぶんと間が空いてしまったが、ずっと暖めていた構想を一年で撮りおろした。

そしてさらに、第三段目として『いのちのカプセル まゆ』(ポプラ社)を昨年、出版した。

振り返ってみれば、私自身が蛾の魅力に目覚めたのは愛媛県松山市の実家の門灯に飛来した、
一匹のイボタガとの出会いからだ。

イボタガの妖しい翅の紋様に魅せられ、蝶一辺倒だった自分の殻を破ったのもその瞬間からだった。
その記念すべきイボタガの標本は今でもドイツ箱の片隅に納まっており、その標本を見るたびに懐かしい田舎の光景までが蘇ってくる。


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足踏み

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一昨日と今日、ベニシジミの幼虫が蛹化した。

X2123200.jpgシジミチョウの仲間の蛹化脱皮は劇的な変化がなく、じっと見ていてもいつ脱皮したのかよくわからないほどに、つまらない。つまらない、と言っては申し訳ないが、ともかく写真に撮ってもなんだかわけのわからない絵にしかならない。

宮崎南部の地域によっては、すでにベニシジミの新成虫が姿を見せ始めている。
冬のあいだに越冬幼虫を採集してみるとよくわかるのだが、
幼虫の成長ぶりには個体差の巾がある。
したがって、春先に現れる新成虫は一斉というよりか、ダラダラと登場してくる。



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