紫色の花あり。

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犬の散歩から戻った嫁さんが、紫色してでっかくて奇妙な花を見つけたと言う。

話の様子からして、マムシグサだとわかった。

それでも嫁さんは初めて見たらしく、その「むらさき色」という表現を強調する。

行って見て来いというのでどうせ知っている花だよと言いつつ現地確認に出向いた。

うちからすぐ近くの林の縁に、なるほどやはりマムシグサが4株、並んでいた。

花とはいっても周知のように、花のように見える部分は

仏炎苞と呼ばれる筒状の苞であり、

花そのものはこれに隠れていて見えない。

どの株の仏炎苞も林のほうに向いており、散歩道を歩く目線からは、

下の写真のごとく髪を結った少女の後頭部にも見えて来る。

X2126440.jpgいや、あるいは鎌首を持ち上げたヘビの後頭部にも似ており、

マムシグサの仏炎苞は、「ヘビ少女」ではないかと思えてくる。

かつて多摩丘陵でよく見かけていたマムシグサの仏炎苞は薄い緑色のことが多かった。

宮崎や鹿児島では紫色が多い。

X2126413.jpg
マムシグサを撮影するとき、これまでは上の写真のように仏炎苞の開口部からのアングル

ばかりを選んできた。ま、この絵柄こそマムシグサの顔と言えるのだろうが、

先の写真のような後姿にも、妖しい雰囲気が漂っていることにあらためて気付いた。

嫁さんの発言がなければ、私もわざわざマムシグサを見に行くこともなかったわけだが、

騙されたと思って重い腰を上げたおかげだろう。

せっかくだから、少し遊び感覚で撮影してみた。

X2126471.jpg
( 写真上、中/  E-3  ズイコーデジタル50ミリマクロ )

( 写真下/    E-3   ズイコーデジタル8ミリ魚眼 )



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