催眠誘導か!?

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シオカラトンボの産卵行動を撮影に出向いてみたのだが、シオカラのメスは一匹もいない。

仕方が無いので戻ろうとしていたときだ。

ハラビロカマキリが水溜りにうずくまっている。妙な光景である。

これは何か理由があるに違いない。

そこでハラビロカマキリをチョンチョンと突いてみた。

「オイ!元気ないぞ!」

すると逃げようとするだけの元気はあった。すたこらと走る。

が、やがてまた水辺にうずくまる。

「うん!?これはおかしい」  さらにチョンチョンとちょっかいを出してみる。

カマキリはでんぐり返ったが、そのとき!!

W20479063.jpg カマキリのお尻からハリガネムシがニュルニュル、リ~、と出てきた。

出てくる速度は思ったより速い。

なるほどなあ!と思った。

ハラビロカマキリが水溜りにうずくまっていたのは、自らの意思ではなかったのだろう。

体内に寄生していたハリガネムシに、誘導されていたに違いない。

ハリガネムシにマインドコントロールされて、ハラビロカマキリはフラフラとここの水溜りに

連れてこられたのだ。

ハリガネムシは水中へとお出ましになるタイミングを計っていたのだろう。

ところが宿主のカマキリに危険が迫った。人間という天敵の攻撃を受け始めた。

カマキリと運命を共にしては元も子もない。考えている時間は無い!早く脱出せねば!

W20479122.jpgハリガネムシの寄生生活は複雑のようである。いつかはその全貌を見届けたいとも思う。


さて、でっかいハリガネムシが抜け出たハラビロカマキリはどうなるだろうか。

さらにチョンチョン、パンチをくらわせていると、

何糞!!とばかりに威嚇ポーズをとった。

W20479241.jpg
( 写真/ E-520 ZUIKO D 50-200ミリズーム ) 










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