昨日のことだが、
都城市の中心部にある神社、神柱神社の境内とそこに隣接する神柱公園を
訪れてみた。
キマダラカメムシの越冬の様子を見ておこうと思ったのだが、本種を見つけることは
できなかった。文献によれば樹皮の裏とか人家などに潜りこんで越冬しているようだ。
神社の周りにはマンションやホテルなどの大きなビルが立ち並び、境内や公園の緑地は
まるで砂漠のなかのオアシスのようにも見える。
さて、夏には無数のキマダラカメムシが繁殖していた公園内の樹木を見て回ると、
ヨコヅナサシガメの越冬集団も多く、なかには写真↓のごとくカネタタキのメスを
吸血しているものもいた。
さらに驚いたことには、広場の周辺に植わっているクヌギで多数のクヌギカメムシ
が見られたことだ。その多くはオスであり、そしてそのほとんどが地面に落ちて
死んでいた。クヌギの幹を歩いているオスもいたが、圧倒的に死骸の数のほうが
多い。さらに産卵中のメスは2個体いたが、歩いているメスは1匹のみ。
クヌギの樹肌をよく見れば、ゼリー状の卵塊もかなりあった。
しかし奇妙に感じられるのは、公園内にあるクヌギはわずかに5本だけ。
どこをどう見渡しても公園の周辺に林はなく、ここは町のど真ん中なのである。
上の写真のほぼ真ん中の大きな樹がクヌギ。まだ葉っぱがずいぶんと残っている。
クヌギの根元には芝草がわずかに生えているくらいで、じつに味気ない環境。
下草が無いので、オスの死骸もたいへん目立つというわけだ。
クヌギカメムシはうちの林でも見つかっているが、宮崎に来てから一個体を
見ただけで、卵塊も一つしか確認できていない。そして三股町のあちこちにある
クヌギ林でも、クヌギカメムシをまったく見たことが無いのである。
神柱公園の5本しかないクヌギは、どれも樹齢が40年以上と思われる大木。
三股町にあるクヌギ林はどこも樹齢20年以下の若い林ばかり。
どうも樹齢が何かしら関係しているのではないか、と思いたくなる。
うちの林のクヌギは30年以上の大きなクヌギが大半であり、こういうクヌギは三股町
ではたいへん少ない。
神柱神社境内も公園も木々が植えられてはいるが、林と呼ぶにはほど遠いほど
樹相は貧弱で、先にも書いたように下草類は公園管理が行き届いていてまったく無いに
等しい。つまり自然環境としてはかなり貧相なのだ。
こういう環境でありながら無数のクヌギカメムシが繁殖のために集まっている。
よほどうちのクヌギ林のほうが虫にとっても暮らしやすいように思えるのだが、
なぜ街中のクヌギを選らんでいるのだろうか?
境内のミカンの木の葉には食痕が多く残されていた。
これはきっとナガサキアゲハの越冬蛹が近くについているはず。
そこでミカンの木の近くにあった柵をさっそく見てみれば、やはりあった。
クヌギカメムシのことはかなり気になる。
ので、この冬は少し意識して他の場所でも探してみようと思う。
ちなみに関東の武蔵野ではクヌギカメムシは少なく、ヘラクヌギカメムシのほうが多かった。
さいたま市の秋が瀬公園などクヌギカメムシが圧倒的に多い場所もあるにはあるが、
クヌギカメムシは近年、減少しているとも聞いている。
都城市の中心部にある神社、神柱神社の境内とそこに隣接する神柱公園を
訪れてみた。
キマダラカメムシの越冬の様子を見ておこうと思ったのだが、本種を見つけることは
できなかった。文献によれば樹皮の裏とか人家などに潜りこんで越冬しているようだ。
神社の周りにはマンションやホテルなどの大きなビルが立ち並び、境内や公園の緑地は
まるで砂漠のなかのオアシスのようにも見える。
さて、夏には無数のキマダラカメムシが繁殖していた公園内の樹木を見て回ると、
ヨコヅナサシガメの越冬集団も多く、なかには写真↓のごとくカネタタキのメスを
吸血しているものもいた。
さらに驚いたことには、広場の周辺に植わっているクヌギで多数のクヌギカメムシ
が見られたことだ。その多くはオスであり、そしてそのほとんどが地面に落ちて
死んでいた。クヌギの幹を歩いているオスもいたが、圧倒的に死骸の数のほうが
多い。さらに産卵中のメスは2個体いたが、歩いているメスは1匹のみ。
クヌギの樹肌をよく見れば、ゼリー状の卵塊もかなりあった。
しかし奇妙に感じられるのは、公園内にあるクヌギはわずかに5本だけ。
どこをどう見渡しても公園の周辺に林はなく、ここは町のど真ん中なのである。
上の写真のほぼ真ん中の大きな樹がクヌギ。まだ葉っぱがずいぶんと残っている。
クヌギの根元には芝草がわずかに生えているくらいで、じつに味気ない環境。
下草が無いので、オスの死骸もたいへん目立つというわけだ。
クヌギカメムシはうちの林でも見つかっているが、宮崎に来てから一個体を
見ただけで、卵塊も一つしか確認できていない。そして三股町のあちこちにある
クヌギ林でも、クヌギカメムシをまったく見たことが無いのである。
神柱公園の5本しかないクヌギは、どれも樹齢が40年以上と思われる大木。
三股町にあるクヌギ林はどこも樹齢20年以下の若い林ばかり。
どうも樹齢が何かしら関係しているのではないか、と思いたくなる。
うちの林のクヌギは30年以上の大きなクヌギが大半であり、こういうクヌギは三股町
ではたいへん少ない。
神柱神社境内も公園も木々が植えられてはいるが、林と呼ぶにはほど遠いほど
樹相は貧弱で、先にも書いたように下草類は公園管理が行き届いていてまったく無いに
等しい。つまり自然環境としてはかなり貧相なのだ。
こういう環境でありながら無数のクヌギカメムシが繁殖のために集まっている。
よほどうちのクヌギ林のほうが虫にとっても暮らしやすいように思えるのだが、
なぜ街中のクヌギを選らんでいるのだろうか?
境内のミカンの木の葉には食痕が多く残されていた。
これはきっとナガサキアゲハの越冬蛹が近くについているはず。
そこでミカンの木の近くにあった柵をさっそく見てみれば、やはりあった。
クヌギカメムシのことはかなり気になる。
ので、この冬は少し意識して他の場所でも探してみようと思う。
ちなみに関東の武蔵野ではクヌギカメムシは少なく、ヘラクヌギカメムシのほうが多かった。
さいたま市の秋が瀬公園などクヌギカメムシが圧倒的に多い場所もあるにはあるが、
クヌギカメムシは近年、減少しているとも聞いている。