ヤママユの幼虫も最後の一匹となり、他は全て繭の中に姿を消した。
昨晩から今朝にかけて、クヌギで営繭する様子を久しぶりに眺めてみた。
ヤママユが繭を紡ぐとき、3~4枚の葉を引き寄せて糸でつづり合わせ、
舟形の型枠を拵えてから、それを足場にし繭を完成させる。
この型枠作りや繭の支持部分の糸吐き作業は念入りに時間を掛ける。
さて、舟形の出来映えによっては、繭のほとんどが葉に覆われてしまい、
繭作りの様子がうまく観察できないことも少なくない。
「ヤママユガ観察事典」(偕成社)の撮影では、この繭作りをきっちり撮影するために
カシワの葉を使ってみた。カシワの葉は面積が広いので、
幼虫は葉の縁を少し折り曲げるだけで繭作りを始めるから、観察にも撮影にも好都合。
当時、私の手元にはカシワの小さな植木があったし、住んでいたアパートのすぐ近くに
カシワが数本植えられていた。何匹かカシワで飼育してみたところ、例外なく繭が露出した
状態で紡がれることを確認できた。
じつはこの撮影を行う以前に、福島県のある山中のカシワ林で、偶然にもヤママユの繭を
見つけたことがあった。7月のころ、クヌギやコナラなどでは繭を野外で発見できる
確率はたいへん低い。それは梢が複雑に重なっている上、繭はおおかた葉っぱに
包まれて隠れているからだ。
ところがカシワだと、繭が丸見えの状態。見つからないのがおかしい位、よく目立つ。
もっとも、クヌギやコナラでも繭がかなり露出している場合もあって、
そういう幸運に恵まれれば、それに越したことは無い。
近くの畑のサトイモは農家の方が、自家用に栽培しているものだが、
葉っぱの表面にこんなものを見つけた。
脱ぎ捨てた靴下と、釣竿のリールからビュルルルルン~とはじけた、テグス。
こうまでこんがらがったテグスをほどくのは、容易ではないだろう。
いったい何だろうか?と問いかけるほどのこともないが、
葉っぱの裏側を覗き込めば答えはすぐにわかる。
サトイモの葉うらにしがみついているのは、セスジスズメの幼虫。つまり、芋虫。
葉っぱの表で脱皮したのである。
こんがらがったテグスは、脱皮前の休眠から脱皮を無事終えるまでの間、
大事な足場として使われた痕であり、
靴下のようなものは、脱皮殻である。
昨晩から今朝にかけて、クヌギで営繭する様子を久しぶりに眺めてみた。
ヤママユが繭を紡ぐとき、3~4枚の葉を引き寄せて糸でつづり合わせ、
舟形の型枠を拵えてから、それを足場にし繭を完成させる。
この型枠作りや繭の支持部分の糸吐き作業は念入りに時間を掛ける。
さて、舟形の出来映えによっては、繭のほとんどが葉に覆われてしまい、
繭作りの様子がうまく観察できないことも少なくない。
「ヤママユガ観察事典」(偕成社)の撮影では、この繭作りをきっちり撮影するために
カシワの葉を使ってみた。カシワの葉は面積が広いので、
幼虫は葉の縁を少し折り曲げるだけで繭作りを始めるから、観察にも撮影にも好都合。
当時、私の手元にはカシワの小さな植木があったし、住んでいたアパートのすぐ近くに
カシワが数本植えられていた。何匹かカシワで飼育してみたところ、例外なく繭が露出した
状態で紡がれることを確認できた。
じつはこの撮影を行う以前に、福島県のある山中のカシワ林で、偶然にもヤママユの繭を
見つけたことがあった。7月のころ、クヌギやコナラなどでは繭を野外で発見できる
確率はたいへん低い。それは梢が複雑に重なっている上、繭はおおかた葉っぱに
包まれて隠れているからだ。
ところがカシワだと、繭が丸見えの状態。見つからないのがおかしい位、よく目立つ。
もっとも、クヌギやコナラでも繭がかなり露出している場合もあって、
そういう幸運に恵まれれば、それに越したことは無い。
近くの畑のサトイモは農家の方が、自家用に栽培しているものだが、
葉っぱの表面にこんなものを見つけた。
脱ぎ捨てた靴下と、釣竿のリールからビュルルルルン~とはじけた、テグス。
こうまでこんがらがったテグスをほどくのは、容易ではないだろう。
いったい何だろうか?と問いかけるほどのこともないが、
葉っぱの裏側を覗き込めば答えはすぐにわかる。
サトイモの葉うらにしがみついているのは、セスジスズメの幼虫。つまり、芋虫。
葉っぱの表で脱皮したのである。
こんがらがったテグスは、脱皮前の休眠から脱皮を無事終えるまでの間、
大事な足場として使われた痕であり、
靴下のようなものは、脱皮殻である。