チョウの幼虫、さなぎ

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3週間前の6月2日、ミカンの梢でアゲハの蛹を偶然、見つけた。

なんとなく予感がしていたのだが、一昨日のこと、その蛹に大きな穴ぼこが。

XA227408.jpgおそらくアゲハヒメバチのしわざだろう。アゲハヒメバチはアゲハが幼虫のうちに寄生産卵し、

ふ化したアゲハヒメバチは、アゲハの幼虫が蛹になってから一気に蛹体内を喰い尽くし

成長する。アゲハ蛹の羽化兆候がなかなか進行しなかったのは、そのせいだった。


さて、ある方から芋虫の写真の問い合わせがあった。

メールの添付写真は、ツマグロヒョウモンの幼虫だった。

なるほど、初めてこの幼虫を見た方なら、これがチョウではなく、蛾ではないだろうか?

などと疑問に感じるのも当然かと思う。

体に生えたトゲトゲは手で触っても痛くないし、まして腫れたり、かぶれたりもしない。

もっとも肌の感受性には個人差も大きいから、

むやみに触ることを薦めるわけではないことを断っておこう。

手元にすぐ出るツマグロヒョウモン幼虫の写真があるかと記憶を辿ると、

先月、庭で撮影したのが一枚だけあった。

XA264667.jpgこの写真では幼虫の背面にあるオレンジの帯が見えないので幼虫の特徴を捉えていない。

うちの庭では主にスミレを食べて育っているが、写真のごとく園芸種のパンジーを食べること

もあり、関東など北上した先ではパンジーが主な食草となっているようだ。

ツマグロヒョウモンは南方系のチョウで、西日本以南に分布していたが、

10数年前ころから関東周辺まで北上し分布を広げている。

東京で暮らしていた最初のころは、四国の松山に帰省するたびにツマグロヒョウモンの姿を

見て、ああ、やっぱり、四国は南国だなあ、と感じていた。

それがしだいに、東京でもツマグロヒョウモンは普通に見られるチョウとなってしまい、

なんとも味気無さを感じるようになったものだ。

帰省する楽しみが減ったという、身勝手な感情ではあろうけど。

KKさ~ん、是非、幼虫を飼育なさって、蛹や成虫の姿も見て下さいね。


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