家のすぐ傍の栗の木。まだ食べごろはずっと先のことだが、昨晩ある方からクリをたくさん
いただいた。昔はクリを湯がいてよく食べたものだが、今の時代おやつが豊富になって
うちの子も茹で栗をさほど喜ぶでもない。必死になって皮を剥くからこそ、旨さもひとしお。
もっとも栗ご飯は子供たちも喜んで食べる。栗ご飯なら、おかずはちょっと添えるだけで
満足できるのもいい。
さて、午後3時頃だったか、汗だくになって室内撮影の準備をしていると、
Y爺ちゃんがやって来た。 「めずらしい虫がいたト!!赤い虫がいっぱい!!」
よくよく聞いてみれば、それはツマキシャチホコの幼虫群であろうと思えた。
「蛾の幼虫ですよ」といろいろ説明したが、Y爺ちゃん、納得がいかない様子。
忙しかったが、けっこう興奮なさっている様子なので、私も現場に行ってみることにした。
家から30メートルほど先にあるクヌギ林である。
Y爺ちゃんが発見にさも興奮した理由が、私にも理解できた。
やはりちゃんと現場を見なければいけないなあ、と反省する。
たしかに「めずらしい虫」の正体はツマキシャチホコの幼虫群ではあったのだが、
クヌギの幹を上へ上へと長~い行列ができていたのであった。
それはまるで一本の赤いロープのようでもあった。長さは2メートル近くある。
整然とした行列は、しかし私が見にいった段階ではそれでも半分の長さになっていた。
幼虫群は梢の葉を食べつくして、別の梢へと移動している最中だったのだが、
今日のような見事な行列は私も初めて見た。
Y爺ちゃんは、4メートルにも達する行列を目撃したのであり、驚いたのも当然である。
話を聞いたときすぐさまに駆けつけるべきだった。
夕方になって犬の散歩がてら、かのクヌギを見てみた。
ツマキシャチホコ幼虫群は高い枝先に落ち着いて、そこで団子状態となっていた。
やがてそこの葉っぱも幼虫群の猛攻を受けて丸坊主になるだろう。
先に行こうとしてふと目線をずらすと、同じクヌギの梢で、
スズミグモの卵のうとそれに寄り添うメス親がいた。
スズミグモはうちの庭でも巣網を張ることがあるが、たいていは一匹程度。
しかもいつの間にか姿を消してしまう。今年も子供部屋の窓の上辺りに複雑な構造の
巣を張ったのだが、やがていなくなった。頻繁に見かけるクモではない。
目玉のような黒い部分は隆起しており、腹部上面に描かれた怪しい模様には
いかにも南方系の雰囲気がある。
スズミグモは以前、屋久島ではたくさん見たことがある。
そのときは初めて見るクモだったので、えらく感激して撮影したのだが、
同じ場所でスズミグモよりかでっかいクモを見つけた。
宿に帰って東海大出版のクモ図鑑で調べてみたが、名前がわからなかった。
体の大きいコガネグモ科のクモで種名がわかないとはどういうことか?
東京に戻って新海栄一さんに写真を見ていただいたところ、
「オオスミコガネグモ」と判明した。極めて局所的に分布する希少種ということだった。
しかし、どうやら鹿児島市内の公園などにも生息しているようで、
これはまた美味しいラーメンを食べに出かける口実ができたぞと、嬉しくなってきた。
( 写真:EOS-7D EF-S60ミリマクロ )
いただいた。昔はクリを湯がいてよく食べたものだが、今の時代おやつが豊富になって
うちの子も茹で栗をさほど喜ぶでもない。必死になって皮を剥くからこそ、旨さもひとしお。
もっとも栗ご飯は子供たちも喜んで食べる。栗ご飯なら、おかずはちょっと添えるだけで
満足できるのもいい。
さて、午後3時頃だったか、汗だくになって室内撮影の準備をしていると、
Y爺ちゃんがやって来た。 「めずらしい虫がいたト!!赤い虫がいっぱい!!」
よくよく聞いてみれば、それはツマキシャチホコの幼虫群であろうと思えた。
「蛾の幼虫ですよ」といろいろ説明したが、Y爺ちゃん、納得がいかない様子。
忙しかったが、けっこう興奮なさっている様子なので、私も現場に行ってみることにした。
家から30メートルほど先にあるクヌギ林である。
Y爺ちゃんが発見にさも興奮した理由が、私にも理解できた。
やはりちゃんと現場を見なければいけないなあ、と反省する。
たしかに「めずらしい虫」の正体はツマキシャチホコの幼虫群ではあったのだが、
クヌギの幹を上へ上へと長~い行列ができていたのであった。
それはまるで一本の赤いロープのようでもあった。長さは2メートル近くある。
整然とした行列は、しかし私が見にいった段階ではそれでも半分の長さになっていた。
幼虫群は梢の葉を食べつくして、別の梢へと移動している最中だったのだが、
今日のような見事な行列は私も初めて見た。
Y爺ちゃんは、4メートルにも達する行列を目撃したのであり、驚いたのも当然である。
話を聞いたときすぐさまに駆けつけるべきだった。
夕方になって犬の散歩がてら、かのクヌギを見てみた。
ツマキシャチホコ幼虫群は高い枝先に落ち着いて、そこで団子状態となっていた。
やがてそこの葉っぱも幼虫群の猛攻を受けて丸坊主になるだろう。
先に行こうとしてふと目線をずらすと、同じクヌギの梢で、
スズミグモの卵のうとそれに寄り添うメス親がいた。
スズミグモはうちの庭でも巣網を張ることがあるが、たいていは一匹程度。
しかもいつの間にか姿を消してしまう。今年も子供部屋の窓の上辺りに複雑な構造の
巣を張ったのだが、やがていなくなった。頻繁に見かけるクモではない。
目玉のような黒い部分は隆起しており、腹部上面に描かれた怪しい模様には
いかにも南方系の雰囲気がある。
スズミグモは以前、屋久島ではたくさん見たことがある。
そのときは初めて見るクモだったので、えらく感激して撮影したのだが、
同じ場所でスズミグモよりかでっかいクモを見つけた。
宿に帰って東海大出版のクモ図鑑で調べてみたが、名前がわからなかった。
体の大きいコガネグモ科のクモで種名がわかないとはどういうことか?
東京に戻って新海栄一さんに写真を見ていただいたところ、
「オオスミコガネグモ」と判明した。極めて局所的に分布する希少種ということだった。
しかし、どうやら鹿児島市内の公園などにも生息しているようで、
これはまた美味しいラーメンを食べに出かける口実ができたぞと、嬉しくなってきた。
( 写真:EOS-7D EF-S60ミリマクロ )