ヤママユの繁殖期

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一昨日(12日)の深夜にヤママユのメスが羽化した。

そして今朝のこと、そのメスが交尾していることに気付いた。

メスは辛抱強く?そのまま移動せずにオスを待ち続けていたのだ。

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昨夜は室内撮影が長引いて、一時間おきには起きていたので、

ついでに外のヤママユの様子も覗いていた。おそらくオスが飛来したのは推定で

午前4時~5時のころかと思われる。

おお!オスがやって来たかあ!と感激した。

メスは羽化当夜には交尾せず、二晩目以降から交尾するという研究報告にも合致する。

ということは、メスのコーリングは二晩目から開始するのだろうか?



敷地内に残されたヤママユの繭はあと2個となった。繭の大きさからしてどちらもメスが

羽化するのではないかと思える。今度はオスが飛来するところを撮影しておきたい。

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オスはメスの翅にしがみついているように見えるが、じつは脚は宙ぶらりんになっている。

メスは繭につかまりオスの体重を支えている。

メスのほうがはるかに体格が上回っているのだ。まあ説明しなくとも一目瞭然。

前にも交尾中のヤママユはたいへん神経質だと書いたが、

今朝は慎重に撮影してみた。動く気配を覚られたり、傍で風を起こすのは禁物。

ましてや枝葉に少しでも振動を与えてはならない。

余程注意していたのだが、午前8時半ころ私の体がクヌギの枝に触れてしまった。

案の定、オスは飛び跳ねるようにして真下の草むらにボテン!と落っこちた。

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落っこちたオスの翅はかなり擦れており、触角も傷んでいる。

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今日までたくましく生き延びてきた、つわものの表情だ。

そっと指に止まらせると大きな翅をふるわせウォーミングアップしたあと、一気に上空へと

舞い上がっていった。

と、その直後にジョロウグモの巣網に掛かってしまった。

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わが家の敷地内にはジョロウグモの巣網が無数、張られている。

この罠を避けて飛行するほうが困難なくらい網の密度は高い。

ヤママユのオスは猛烈に暴れまくり、ジョロウグモも一度は駆け寄っていったが、

すぐに逃げ出した。獲物が大き過ぎたのだ。

かれこれ暴れていたが、やがて糸が切れてオスは難を逃れることができた。

やれやれだ。

ヤママユの羽化時期には個体差が大きく、オスとメスの出会い頻度は低いとされている。

オスにはまだまだ仕事が残されている。次なるメスを求めて今夜も林を飛び回るのだろう。

このオスは低空飛翔をしばらく続けた後、うちの家庭菜園のサトイモの葉っぱに

ぶらさがって落ち着いた。どう見ても脚の掛かりが悪そうだが。

一方、ヤママユのメスは100~300個くらい卵を産む。

産卵数にはばらつきが大きいとされる。

先日、近くのクヌギ林で捕獲した交尾中だったメスは、網のなかでたくさん産卵した。

一晩でかなり産んだので翌日には放しておいた。

受精卵かどうかは産卵後10日もすれば卵内に幼虫の体が出来上がるので確認できる。



※昨日、奄美大島のアカギについてその移入された経緯がわからないと書いた。

  さっそくある方からご教示いただき、

  アカギはサトウキビから黒糖を煮出すときの燃料として、

  明治政府が移入を奨励したそうだ。

  サトウキビと関係があるという話は私も聞いていたがすっかり忘れていた。

  ご教示いただいた方にあらためてお礼を申し上げます。


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