2010年11月アーカイブ


今朝はともかく寒かった。南九州に住んでいながらなぜこれほど冷え込むのか?

と思いたくもなる。

とくに私の仕事部屋は北側で窓も無いに等しい潜水艦なので、余計に寒い。

いや昔の潜水艦の室内温度はたいへん高く、快適とは程遠い環境だったようだ。

それはともかくいくら潜水艦が好きといっても、外の見晴らしがない部屋に篭って仕事を

するのも苦痛に等しい。潜水艦なら潜行したり、浮上したり、

全速前進などできるからいいが、部屋は動かぬ。

そこで、本棚でふさがっている東向きの壁に窓をつけようかと、

真剣に考えてみた。そんな大工仕事、自分でできるだろうか?

まずは壁の構造を理解するところから始めねばならない。

窓枠のアルミサッシはいくらするだろうか?どこに注文すればいいのか?

やっぱりプロの大工さんにお願いしたほうが早いと思う。

さてさて、今日は三股町の中央公民館で講演をしてきた。

一昨年も同じ「さつき学園」の講演をしたので、

今日は演題を「自然観察の楽しみ方」として講演内容を新規に組み直してみた。

さつき学園2010.jpgこれまでの講演内容は昆虫たちのふしぎを直接紹介する内容が中心になっていたが、

今回は日頃、簡単にできる自然観察のコツ、心構え、などを折込みながらの話にしてみた。

1時間半、ほぼぴったりで講演を終えることができた。楽しくお話ができた。

ほんとうは一番最後に故・日浦勇氏の「自然観察入門」の本を紹介するつもりだったが、

話を進めているうちに気が変わって、省略した。

さつき学園2010 (123).jpgこの本を私は18歳のとき、つまり34年前に読んだのだが、今ページをめくっても

熱いものを感じるほど内容に優れている。18歳の当時、この本を食入るようにして

一日で一気に読みきったことを、本の見返しに書き残したメモが語っている。

この名著も今では絶版になっているようだが、中古本はネットで簡単に入手できる。


講演を終えてから、近所のスーパーに夕食の食材を買出しに寄った。

今日は私が夕食を作ることになっていたので、スーパーのちらしを眺めつつ駐車場を

歩いていたら、先ほど講演を聞いてくださった方と目が合ってしまった。

どう思われただろうか?などと一瞬、気恥ずかしくもあったが、

食材の買い忘れがないように気持ちを集中させることが先決。

今夜のおかずは私の自慢料理。



秋冷

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とくに気落ちするでもないが、ウスタビガの繭はすでに羽化済みであった。

IMG_1555.jpg私の予想通り、ウスタビガは22日~26日の間に羽化していたのであり、

繭の上部を見ればそれは一目瞭然。

ウスタビガの体毛が繭の開口部に付着しているのがわかる。

ウスタビガが羽化して繭から旅立っていく今頃とは、つまり晩秋。

そういう季節感をウスタビガの生活史から感じとれる自分は、幸せだなあと思いたい。

IMG_3001.jpg







垂直ねぐら

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客間のふすまを開けてみれば、ガラス窓にムラサキツバメの姿があった。

IMG_2978.jpg窓ガラスは西向き。外に出て反対側から見るとこうなる。

IMG_2981.jpgたしかに、ムラサキツバメだ。ガラスにぴったし貼りついている。

脚の附節が体をしっかりと支えている。

ムラサキツバメの越冬時の姿も葉っぱに横たわる姿勢をとる。それがたまたま垂直に

なっただけのことなのだが、どうにも人の感覚からすれば、シンドそうにしか見えない。

気温が上がった正午前には飛び去っていった。

ツワブキの花には、ハナアブ類の姿が多かった。

カメラの設定をマニュアルにし、シャッター速度は千分の一秒に固定してホバリングする

ところを撮ってみた。室内作業の息抜きにちょうどいい。

IMG_1483.jpg
IMG_1461.jpg



もうすぐ羽化

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コナラの梢にウスタビガの繭がある。

IMG_2958.jpgこの繭からはもうじきオスが羽化するだろう。

もう一個、同じコナラに繭があるがそちらはメスが出てくると思う。それはたしかだ。

しかし、どちらの繭も、明日なのか明後日なのか、それとも数日後なのか、

羽化予定日を正確に言い当てることは難しい。

明後日から上京するので、羽化したウスタビガをこの目で見ることができないような

気もする。たぶんそうだろう。ちょっと残念。

玄関前のツワブキには、連日、タテハモドキがやって来る。かなり神経質だ。

IMG_2933.jpg昨夜、真夜中の1時前後。

天井裏からガリガリ、ガサガサと木の皮を剥くような、かじるような音がしてきた。

気になって眠れない。そこで棒の先で音の発信源を突いてみると、しばらくは止む。

しかしすぐにもまたガリガリ、ガサガサと音が始まる。

どうやらわずかな足音もする。ネズミのしわざだろうか?

今朝になって天井裏に上がってみた。

XA202566.jpgこの家に引っ越してから4年目になるが、天井裏に入ったのは今日が初めてのこと。

天井裏は暖かい。

音の発信源の場所は狭くてそこまでは進むことができなかったが、あちこちくまなく見ても、

ネズミの糞とか痕跡らしきものが見当たらない。

そもそもどこから侵入したのだろうか?

東京から戻ったら犯人探しをしてみよう。


ナス科の花

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畦道でモンシロチョウのメスが休んでいた。

このまま夜を過ごすのであろうから、今夜のねぐらだろう。

IMG_1387.jpgモンシロチョウのねぐらは、イヌホオズキ。薄紫色の花が地味だけどいい。

IMG_1394.jpgイヌホオズキの実は黒く熟すが、うちの飼い犬のチョロはこの実が大好物だ。

しかし、熟れ具合の吟味にはうるさくて、これはうまそうだからと私がちぎって与えても、

ちょっと匂いをかいでから、フン!とばかりに無視することも多い。

さて、そのイヌホオズキのすぐ横にこれまた地味ながら咲いていたのが、

センナリホオズキ。

IMG_1400.jpg五角形のアサガオのミニチュアのような花をつけている。

植物の和名には憶えると楽しい名前が多い。

それに比べて、昆虫の名前はだいたいにおいて、無骨で面白くないものが多い。

それと理屈にこだわってか、やたらと和名をいじりたがる学者も多い、

名前には命名者のセンスが問われる。



そろそろ冬支度

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エノキの梢を見上げていると、茶色の葉っぱが妙に目立つ。

距離は2メートル以上あるが、葉っぱの上に小さな姿がわかった。

ゴマダラチョウの幼虫だ。

IMG_1343.jpg葉柄部は白く見えるが、これは幼虫が念入りに吐いて巻きつけたもの。

茶色の葉っぱはとっくに落葉しているはずだが、脱落しないのは糸束のおかげである。

そして同じエノキで、緑色の幼虫もいた。1,2,3,4匹、、、、。多い。

IMG_1268.jpgどちらの幼虫もいづれ寒さが厳しくなってくれば、枝を伝い幹を下って根元の落ち葉布団

の中へと潜り込む。

その際、茶色に変身してから降りるか、それとも降りてから茶色に変身するかは、

個々の幼虫によって違う。傾向としては茶色に変身してから降りる方が多いかと思う。






クスノキ

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大きなクスノキ。目測で15メートル。いや、18メートルはあるだろうか。

IMG_2855.jpg都城市、安久児童館に出かけたついでに立ち寄ってみた。

画面奥には納骨堂があって、敷地内にはウマノスズクサが生えている。

もうウマノスズクサは萎れてしまっているが、あの独特な香りが残っている。

納骨堂の建物や周囲の植え込みにはジャコウアゲハの蛹(お菊虫)がけっこう見つかる。

IMG_1301.jpg納骨堂の壁面では、キマダラカメムシが3匹いた。どうやらこの建物の隙間にでも

潜り込んで、冬越しするのではないだろうか。

IMG_1262.jpg




加江田渓谷

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来年行う自然観察会の下見に、宮崎市の加江田渓谷に行って来た。

観察会を主催するのはNPO法人「こじいの森・こどもの時間」。

スタッフの方たちと現地をゆっくり歩いてみた。

かえだ渓谷.jpgここの森は照葉樹林。昼間でも薄暗い平らな道は延々と谷の奥まで続く。

途中、ヤマビワの樹があったので、「スミナガシの越冬蛹が見つかるかもしれません。」

と少し探してみた。

「だいたいヤマビワの樹の根元から1メートル半径内を探してみてください。」

と説明して数十秒後。

「これですか?」とNさんが指さしていたのが、まさにスミナガシの越冬蛹だった。

先を越された悔しさもあるが、まあ私の指導が良かったのだ、と自分を慰めた。

蛹がついていた樹は、ヤマビワのすぐ隣のタニワタリノキ。

すみながし蛹2.jpg来年の観察会のときまでちゃんと無事でいてくれるといいのだが。

今日はいくつかの樹を覚えた。

ハドノキ、ルリミノキ、タニワタリノキ、、、、、、、、、。

タニワタリノキは以前調べて覚えたつもりだったがすっかり名前を度忘れしていた。

ルリミノキの実は青くてまるで宝石のようだ。

これだけ印象的な実をつける樹なら、まずは忘れないだろうと思う。

ルリミノキ.jpg杉林のなかでツワブキの黄色い花がにぎやかに咲いていた。

ツワブキ.jpg
使用機材:オリンパス EPL-1  M.ZUIKO D 9-18ミリズーム
                      ZUIKO D 35ミリマクロ+1.4倍テレコン


都城市の神柱公園では、産卵するクヌギカメムシの姿が一気に増えた。

今朝は5匹のメスが産卵しており、交尾つがいも3組見られた。

神柱公園は、徹底した除草、落ち葉の清掃などが行われており、

自然観察にはあまり向かない環境である。

IMG_2833.jpgこの公園は植栽市場など野外イベントや散歩などの目的に沿った場所であり、

自然に関心のある人にとっては、まるで砂漠のような環境といってもいい。

木陰が少しばかりある、悪く言えばただの広場。

もしもここに草地や低木の生える環境などが少しでも加われば、

けっこう面白い自然環境ができるはず。

しかし、ここにはクヌギの大木4本があり、そこには毎年秋になると、

クヌギカメムシが産卵にやって来る。

さて、私がクヌギカメムシを撮影している横で、数人のおばあちゃん達がグランドゴルフに

興じていた。いやでも私の姿が目に入る。

「何しとると?虫がおると?なんという虫と?」

「カメムシと!?そりゃ、悪さすると!樹に悪さするから、こりゃあ~!!」

いきなりグランドゴルフの木製クラブでクヌギカメムシのペアを叩き落とそうとするから、

私も黙ってはいられない。

「そんな、かわいそうなことしないでくださいよ。悪さしませんから、この虫は。

ほらこうして卵を産んでいるんですよ。年に一回。」

「あんた、なにか研究でもしとると?国に依頼されておるとか?」

「いいえ、私はただの昆虫写真家です。」

私はクヌギの脇でカメムシの話を少しばかりしてみた。

もっともおばあちゃん達から聞く言葉からは、カメムシは害虫、不快生物、という

概念しかないようだ。まあ、世間一般そうであろうけど。

それでも、おばあちゃん達はクヌギの幹を嘗め回すように眺めては、

「これが卵け!」「これは何け?」と賑やかになった。

「アハハハ、今日は虫の勉強ができたと!」

嵐のような騒ぎはサッと過ぎ去った。

さてさて、去年のことクヌギの根元にはおびただしいクヌギカメムシの死骸が落ちていた。

繁殖終了期のことだったので、自然死だろうかと思っていたのだが、

先日から観察していて、ヨコヅナサシガメ幼虫の多いことが気に掛かっていた。

それでそのことを確認しておこうと今朝は気をつけていたら、

やはり、クヌギカメムシはヨコヅナサシガメ幼虫の餌食になっていたのであった。

IMG_1181.jpg一匹のクヌギカメムシにヨコヅナ幼虫が4匹も群れていることもあり、私が見ている間にも

5匹のクヌギカメムシが吸血されていた。

それでもクヌギカメムシは個体数が多いために、産卵を無事に遂げるメスもいて、

壊滅状態になる心配はなさそうだ。

IMG_1136.jpgクヌギの幹では、ヒメクダマキモドキのメスが数匹見られた。

そのうちの一匹は産卵管を曲げて産卵の姿勢をとっていた。幹に産卵するとは考えにくい

ので、産卵に適当な場所を探しているのだろう。しばらくして歩き始めた。

IMG_1154.jpgまた、同じ幹上に、キマダラカメムシの終令幼虫がいた。

IMG_11キマダラ.jpgそしてさらに、こんなイモムシも。

IMG_1212.jpg
眼状模様が腹部3節にあるのが特徴的だ。

まだ名前調べはできていない。蛹化するかもしれないので、幹についていたコケと一緒に

持ち帰っておいた。

※ この幼虫は、ヤガ科のツマナミツマキリヨトウ と判明した。

食草はシダ植物のノキシノブやマメヅタなど。
















昨日、届いた本が「野山の鳴く虫図鑑」瀬長剛・著(偕成社)。

188頁で、ずっしりと重たい。図鑑というのはこの重量感も大事かもしれない。

IMG_2831.jpg「野山の鳴く虫図鑑」は色鉛筆の細密画で描かれており、

とくに生息環境の絵による構成が本書の特徴となっている。

図鑑形式ではあるが、絵合わせの実用性よりも、鳴く虫の世界への誘い、

鳴く虫の魅力などが熱く語られている。

今まで身近な場所で見落としていた、気付いていなかったたくさんの鳴く虫に

この本の中では出会える。

この本のおかげで、鳴く虫を見る『目』がいっそう冴えるのではないだろうか。

「野山の鳴く虫図鑑」は、偕成社の図鑑シリーズの一冊で、

このシリーズには「日本どんぐり大図鑑」、「鳥の形態図鑑」(この2冊も細密画)、

「日本哺乳類大図鑑」(本書のみ写真)などがある


ヤマラッキョウ

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犬の散歩コースにヤマラッキョウが咲いている。

先日、高橋修さんのブログ「フィンデルン里山からアルプスまで」の中で

ハマラッキョウとヤマラッキョウの違いについて興味深い記事が載っていた。

見分け方は葉っぱの断面の形が決め手になるそうだ。

そこでヤマラッキョウの葉っぱを切ってみたら、なるほど平面ではなく、三角形。

いやよ~く見ると、五角形であった。

IMG_2777.jpgしかしヤマラッキョウの葉の断面を見ることなど思いもつかなかった。

植物の名前調べには、ルーぺ以外にナイフやハサミなども必要だ。

ナイフを持ち合わせていなかったので、葉をちぎると韮の香りが指についた。

IMG_2784.jpg散歩コースのヤマラッキョウは畑の畦道にほんのわずかだけ咲いている。

ふとその横で目があったのが、ヨコバイの一種。

IMG_2796.jpg背中から姿をよく見ようとしたら、一瞬にして跳ね飛んでしまった。




午前中は車の車検出し。

街に出たついでに、都城市、神柱公園に寄ってみた。

3本ある大きなクヌギでは、ようやくクヌギカメムシの産卵が見られた。

3匹のメスがクヌギ樹皮の割れ目に体を沈め、産卵中であった。

撮影しておこうかと思ったが、カメラバックにマクロレンズが入っていなかった。

代車に乗って帰宅後、うちの林ではどうだろうかとクヌギの木を見て回った。

クヌギカメムシの姿はなかったが、褐色型のハラビロカマキリがいた。

IMG_2746.jpg




A.I.

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先日、撮影したキノコ。種名はわからない。

IMG_1770.jpg傘はまだ開ききっていない。

その傘を俯瞰してみると、「A I」という文字が刻まれていた。

IMG_1774.jpg「A.I.」というタイトルで、少年ロボットが主人公のSF映画を観たことがあるが、

ふとその映画のことを思い出した。

今日は宮崎市内の大淀学習館で、宮崎昆虫同好会の総会があった。

私は三股町で生息が確認されたある昆虫について、少しだけ話をした。



虫めがね

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昨日、ワレモコウを撮影したが、一個一個の花はとても小さい。

よく観察するには虫めがねが必要だ。

花をクローズアップ撮影する前に、虫めがねでしっかりと観察して

花の構造を理解することが大事かと思う。撮影はそのあとでいい。

花は逃げたり、隠れたりはしない。

IMG_0870.jpgしかし、花の観察も撮影もだからといって簡単とは言い切れない。

種によって、株によって、あるいは地域によって開花時期は微妙に違い、そのタイミングを

掴むことが難しいことも多いだろう。

ワレモコウの花をこうして拡大撮影するのは初めてのことだ。

蕾や開花直後のもの、すでに花粉を出したもの、花ひとつひとつの顔つきが違っている。

ワレモコウの近くには、ハキダメギクがたくさん咲いていた。

花はとても小さく目立たないが、これもルーぺで丁寧に見てみると、

なかなか可愛い花である。

IMG_0907.jpg白い舌状花の多くは5枚だが、ときに6枚のもある。

IMG_0904.jpgハキダメギクのお隣には、ヒメジョオンが咲いている。

こちらには虫がよく訪問しているがなぜかハキダメギクの花上には虫の姿がまったくない。

それはなぜか?

ヒメジョオンの花布団でお休み中の虫は、ウスモンミドリカスミカメだった。

カスミカメというのはカメムシの一種。

IMG_0919.jpg上から覗いてみると、

IMG_0885.jpg虫めがね、ルーペは、自然観察には必須の道具。

この古臭い小道具一つあれば、世界観が変わるかも。

したがって、それくらい重要な道具だからこそ、お金を惜しんではいけない。

虫めがねは良いものを選びたい。高価でもちゃんとしたルーペを使いたい。




使用機材:EOS-7D   MP-E65ミリマクロ、内蔵ストロボ、 
                OLYMPUSストロボ FL-36R+自家製ディフューズフード


※ EOS-7Dの内蔵ストロボをE-TTLで発光させても、
オリンパスのFL-36Rのスレーブ発光は同調機能すると、以前にも書いた。
それはある条件下ではその通りなのだが、
ときに機能しないこともある、ことが判明した。
その条件とは何か?じつはまだ解明できていない。
確実に同調発光させるためには、内蔵ストロボをマニュアルで使うのが無難。
それと、キャノンの外部ストロボ430EXⅡを使う場合、E-TTLオート発光だと
どんな条件下でもオリンパスFL-36Rのスレーブ機能は
プリ発光に反応して同調しない




モンシロチョウ

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今朝、ワレモコウの花が朝陽を受けて綺麗だった。

カメラを用意して近寄ってみれば、蕾のところで

コハナバチの一種が眠っていることに気付いた。

ワレモコウの花びらが太陽光に透けて鮮やかに見えるので、いろいろ角度を

かえて撮影していると、すぐ傍の草でモンシロチョウが眠っていた。

胴体が透けて見える。

IMG_1949モンシロチョウ逆光.JPGこのモンシロチョウを反対側から見てみると、

IMG_1970モンシロチョウ順光.JPG閉じた翅の裏側は淡いクリーム色。


夏の間、昆虫を飼育したときに使った飼育容器を洗浄しておいた。

とくに9月から10月にかけて使用した容器がかなり溜まっており、これを一気に

洗浄するのはけっこうな時間が掛かった。使用済みの容器は外の大きなカゴに

山盛りになっていた。すぐに洗えばいいものを次々と新しい容器を使ってしまったためだ。

容器の洗浄後、水切りの洗いカゴなどでは到底、納まりきらない量だったので、

大きな網袋を使ってみた。洗った容器はササッと水を切ってから次々と袋に放り込む。

これは作業も捗っていい。

IMG_0849あみ.JPG袋が一杯になれば、写真のようにぶら下げておいて乾かす。

乾いてしまえばこのまま収納してもいいし、容器を別の格納場所に整理したあと網袋は

畳めるので邪魔にならないのがいい。

水切りと、収納場所を兼ねる網袋。、これは妙案だと自分でも気に入っている。

しかもこの網袋は同じ容量の衣装ケースなどより安い!

袋の上にはチャックがあって閉めることもできる。

中身を取り出すのはちょっとやりづらいが、外から中身が見えるので欲しい容器を

見つけやすい。

そして、ぶらさげ収納というのは潜水艦の暮らしみたいでいかにも私好みだ。


鏡の中

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先週観た映画(ブルーレイ)の一つは「Dr.パルナスの鏡」。

映画の中で登場する鏡の中では、人が心に隠し持つ欲望の世界を形にして見せる。

博士の一人娘ヴァレンティナ役のリリー・コールが可愛かった、という感想はともかく、

鏡というものは誰にとっても奇妙で不思議な存在かと思う。

鳥のように視覚が発達した動物にとって、鏡は不思議どころかあきらかな現実そのもの。

そこに写った自分の姿は、自分以外の他者としか認識できない。


先日のこと、車の窓を全部全開にしておいた。

シートが濡れたので乾かそうと思ったからだ。

午前中いっぱいそのままにしておいて、いざ座席に座って驚いた。

前部左ドアのドアミラーの近くに鳥の糞がたくさん落ちていたからだ。

糞を落とした主の見当はすぐについた。アイツだな!

そこで今朝は400ミリ望遠レンズをつけたカメラを車から少し離れた場所に設置し、

部屋の中から遠隔操作で現場の証拠写真をねらってみた。

30分ほどしてそっと窓から覗いてみれば、なるほどやはり犯人はジョウビタキだ。

IMG_0837ジョウビタキ_1.jpgじっとドアミラーを見ている。自分の姿にうっとりしているわけではない。

自分のなわばりに侵入したけしからん相手を睨んでいるのだろう。

ときおり興奮してか、鏡にむかって蹴りを入れていた。

IMG_0834ジョウビタキ.JPGおかげでドアミラーの表面には擦ったような汚れがつく。

先日のようにドアの窓ガラスを全開にしていたのでは、ドア内部に糞がいっぱい落ちるので

今日は窓は閉じ、窓ガラスのすき間に足場を付けておいた。

どうぞここにお止まりください、というサービスだ。

しかし、このサービスも必要なかったことは最初の写真画面でわかる。

ジョウビタキにはカメラを設置した側に来てもらう必要があるので、

反対側、左のドアミラーには袋を被せて鏡を隠しておいた。


じつは、カメラを設置する前にジョウビタキのオスが来ていたのがチラリと見えた。

うちの敷地内にはオスとメスが交互にやってくるが、ときどき激しく追いかけっこをしている。

あくまでもなわばり争いである。

オスの姿は今年の1月に庭で撮影したものを載せておこう。

今度はオスのほうが、鏡の中の相手に挑んでいる姿を撮影しておこうかと思う。

IMG_0600.JPG
彼らにとって、鏡は悩ましい存在である。

どうしても気になるらしく覗きに何度もやってくる。






ツチトリモチ

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ツチトリモチは菌類ではなく双子葉植物に含まれる、というようなことも知っておいたほうが

いいかとは思う。キノコみたいだが、キノコとは違う。

ともかく真っ赤なその姿を見たくて、2年前に見つけた場所に再び赴いてみた。

IMG_0800.JPGツチトリモチの生えていた場所は2箇所あったが、一箇所は小さな株一つだけだった。

そこで2箇所目に回ってみると、あるある、ある!

小川に沿った斜面に赤いとんがり帽子が、点々と並んでいた。

これから伸長する稚児さんのような株もあった。

IMG_1831ツチトリモチ小.JPGツチトリモチを見つけた場所はいづれも渓流の傍の薄暗い場所である。

IMG_1788サワガニ.JPG目線を足元に落としてみれば、サワガニが歩いていた。

あちこちにサワガニの姿があったが、なぜか死んでいる者もいた。

IMG_1797サワガニ死骸.JPG脚をちょっと整形してみた。


IMG_1808効用.JPG
昨日、修理出ししたEF200ミリレンズについて、福岡キャノンから連絡があった。

現状ではAF作動が正常であり、故障とみられる箇所はありません、ということだ。

AFがときどき効かなくなる、という現象はある程度使っていないと生じない。

もしもどこかに不具合があるとしたら、想定される部品を交換するという対処法があるが、

じつは私の所有している200ミリは旧型であり、すでに部品が無い、という説明を受けた。

処置のしようがないわけだ。

結局、200ミリレンズはそのまま送り返してもらうことになった。

明らかに欠陥を抱えているレンズをこの先使い続けるものかどうか、考えてしまう。

もっとも欠陥といってもAFが効かなくなるというだけのことだ。

それを承知の上で使っていくしかない。



カラスウリ

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カラスウリは小学理科の教科書で初めて知ったが、

その当時はなかなかカラスウリの実物を見る機会がなかった。

細密画で描かれた真っ赤なカラスウリの実は魅力的で、

欲しくて欲しくて、ずいぶんと探したものだ。

いや探そうにもどういう場所を探せばよいのかよくは知らなかったのだが。

IMG_1683.JPGカラスウリの種子の形がカマキリの頭の格好に似ていることや、

レースのような純白の花などを知ったのは、高校生になってからだ。

さて、今日は新規に導入したスキャナーの立ち上げがうまくいかず、

メーカーに問い合わせたところ故障!ということが判明した。

購入後の日数が短いため販売店に返品して新品に交換、ということに。

セッティングで無駄な時間を浪費した挙句に返品発送作業も手間取った。

ついでだからAF動作の不具合がときどき発生するようになったEF200ミリLレンズも

福岡のキャノンに発送しておいた。

週に何度も宅配便の営業所へ往復を繰り返しているうちに気付いたのが、

上の写真のカラスウリの場所。勝岡小学校のすぐ傍だ。子供達のなかにはこのカラスウリ

のことに気付いている子もいるはずだが、なんだか羨ましい気もする。

キャノンのカメラは、フィルムカメラ時代には主力機材だったので、

そのころから使い込んできたレンズを今でも使用している。

さすがに長年酷使してきただけに、機材の不調も仕方が無い。

100ミリマクロレンズもEFシリーズの初代と2代目を使ってきたが、

そろそろ潮時かなと思い、IS内蔵の新型EF100ミリマクロLレンズを購入した。

新型EF100ミリマクロレンズを使っての最初の被写体は、

昨日、日南市でいただいたウスイロコノマチョウの幼虫と、

ビル5階のテラスで採集した、セグロアシナガバチのオスである。

IMG_1641.JPG
IMG_1649.JPGセグロアシナガバチはオスなので、毒針はない。

ないけれど、体を摘むとお腹を曲げてしきりと射そうとする。

これは条件反射というものだろうが、外敵に対して何の脅威にもならないと思う。

ただ、人だけは射す真似に驚き、思わず摘んだ手を離すことになる。

もっとも、外見からオスとメスの区別ができる人は稀であり、

そもそもアシナガバチを摘んでみようなどという人もいない。


日南市で「日南市子育て応援フェスティバル」という催しがあり、

私も昆虫写真展という形で参加させていただいた。

日南市への道のりは、三股町の山合いから新矢立トンネルを抜けて日南市の北郷町へと進む。

行程は約1時間。

北郷町の広渡ダムでは一昨年の夏、宮崎で初めてオオスミヒゲナガカミキリが採集されて

話題になった。そのダムの手前で谷間を覗いてみた。

IMG_1574.JPGこんなことろまで!と思わず溜息が出るほど杉植林は多い。

紅葉はまだ先のこと。といってもこの辺りは落葉樹と常緑樹の混交林であるから

紅葉とてそれほど見事なものではない。

ないが、混交林の紅葉にもそれはそれで魅力を感じる。

さて、私の写真展のなかで人気があったのが、

「ウスタビガの♂が繭から顔を出した瞬間」の写真と、

それと「ニシキキンカメムシ」。

意外だったのは中学生の男の子が、ナガコガネグモの産卵シーンの写真を

何度も何度も見に来て、そのうち友達に向かって

「この写真、イイ~!これ欲しい!」と興奮した様子だったこと。

それを聞いた女の子は「気持ち悪いがね~」と一言だった。

写真を観て、人それぞれに感じ方が違う、それを間近に観察できるのも

写真展の面白さではないだろうか。

そもそも昆虫の姿をでっかい写真パネルで観る機会など、普通なら皆無の出来事で

あろうかと思う。こういう機会になんらかの印象を抱いてくれる方がいてくれるなら

写真展もやりがいがあると思う。

なお、写真展は日南市、日南市ふれあい健やかセンターの一階で、

今月、12日、夕方まで展示してあります。


ワレモコウ

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ワレモコウは昔(高校、大学の頃)、憧れていた花だけに

今になって自分の敷地内に咲いているのを見ると、なんとも年月の隔たりを感じる。

咲いているといっても数はきわめて少ない。二株くらいだろうか。

これが今後、敷地内で増えてくれるだろうか?

IMG_4307.jpgもっとも近所の畦道にはポツポツ咲いているがそれも多くは無い。

多くなくても毎年、秋になってこの花を見ると嬉しい気分に浸れる。

この気分は何だろうか。

生物多様性などという言葉とは程遠い感覚ではある。

今朝は慌しく撮影に出てすぐにうちに引き返したが、その帰り道にワレモコウの前で

足を止めた。ワレモコウの花にハナアブの一種が来ていた。

私はこれまでワレモコウの花に訪れる昆虫をほとんど見たことがない。

IMG_4336.jpgこの後、ハエの一種もやって来た。

ワレモコウの花は上のほうから順番に咲いていくのだが、ハナアブはその小さな花の

花粉を舐めとっているようだ。

ワレモコウの傍に寝転んでいたら、オナガササキリのオスが跳ねて来た。

IMG_4361.jpg
※ オナガササキリとしていましたが、ホシササキリの褐色型とご指摘をいただきました。

たしかに最初はおかしなササキリだとは感じていました。

オナガササキリは誤りで、正しくはホシササキリです。

ご指摘いただいた方に改めてお礼申し上げます。






青蜜柑

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夕方、犬の散歩がてらオオカマキリの卵のうを探してみた。

そのとき蜜柑の樹に白いものが点々と目立っていた。

IMG_1551.jpg近づいてよく見れば、鳥に突かれ食べられてしまった痕だ。

まだ色づいていないのに気が早い鳥もいるものだ。きっと美味しいのだと思う。

うちのすぐ傍にあるこの蜜柑は収穫されることもなく毎年、鳥の胃袋に納まる。

さて、オオカマキリの卵のうは例年多く見つかる場所で、4個見つかった。

明るい時間帯にじっくり探せばもっとついているだろうと思えた。

庭のプランターを移動させたら、こんなものが出てきた。

IMG_0678.jpgカブトムシの幼虫がまるで「鮒寿司」みたいな姿になっていた。

病死だろうか。


めだま模様

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気温が高いせいで、落ち柿には一度に7匹のクロコノマチョウが集まっていた。

おまけにヤブ蚊も顔にまとわりついてきた。

室内作業が多いので、ちょっとの間を利用して落ち柿を覗いてみる。

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IMG_1390.jpg普段は神経質でなかなか近寄れないチョウだが、

柿の汁を吸っているときは口吻を動かすほかは、まったく微動だにしない。

が、一匹だけあとからやって来た個体はお気に入りの場所に落ち着くまでの間しばし、

あちこち低空飛翔を繰り返してくれた。こういうチャンス、待っているときに限って

滅多に訪れない。出掛ける直前に撮影してみた。

飛翔する瞬間、瞬間にチラリと「めだま模様」が見える。でっかい。

こうして写真で見ると「めだま模様」はよくわかるが、肉眼ではほとんど確認できない。

さて、今日の写真は200ミリレンズを使っている。したがって焦点深度が浅く、

ピントが外れ易い。しかもクロコノマの飛翔の道筋はクネクネと方向が定まらず、

ファインダーの中で姿を追うのはたいへん難しい。いやほぼ不可能。

数多くシャッターを切るしかないが、そのチャンスは先にも書いたようにごく稀。

クロコノマは黄昏時の飛翔時以外では、じっと静止している時間のほうが長い。

たまたま撮影時は陽射しが弱く、シャッター速度もISO800で、500分の1が精一杯。

ISO1600まで上げてもいいが、ピタリと動きを止めてしまうより、翅の躍動感を出すのも

面白いだろうと思い、あえて感度を上げなかった。

撮影を終えて街に買い物に出たついでに神柱公園に寄ってみた。

クヌギカメムシの産卵が始まっていないかどうか確かめておこうと思ったのだが、

オスの新鮮な死骸一匹を拾っただけだった。

クヌギカメムシの繁殖行動はまだ少し先のようだ。


夕方、犬の散歩に出るとちょうど日没の瞬間だった。

風景10-11-040206.jpg谷津田に下りてから来たほうを振り返ってみれば、わが家の上空には赤く染まった雲が

浮かんでいた。

風景10-11-040213.jpg


ツワブキ

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気付いたときにはすでに50センチ以上にも立ち上がっていた。

ツワブキの花茎がこれほどまで伸びていたとは。秋もそろそろ終盤。

IMG_1100.jpg落ち柿では、クロコノマチョウとヒメジャノメ。

IMG_1183.jpgクロコノマチョウの翅裏には眼状模様がない。まるで枯れ葉のような姿だが、

いや条件によってはでっかい眼状模様が見える瞬間がある。

それは翅をひろげた一瞬と、もう一つの偶然。


落ち柿集め

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クロコノマチョウやセンチコガネなど、虫たちが集まってくる落ち柿。

落ち柿はすぐ傍の柿の木から供給できると踏んでいたが、

今年は意外と実のつきが悪い。

そこで犬の散歩がてら、集落のあちこちを探し歩いてみた。

どうやら他の柿の木でも実のつき具合があまり良くない。

心当たりをしらみつぶしに歩いてみたら、あるところにはあるものである。

IMG_0915.JPG拾っても拾い尽くせないほどの量。これならさぞかしクロコノマチョウも集まっている

だろうと思うのだが、一匹も来ていない。

別の場所でも少し落ち柿があった。そこは切り通しになっていて、

道に一歩踏み込んだとたん、紙吹雪のごとく黒いコノマチョウが私の体を包んだ。

いるところにはいるもんである。いったい何匹いたのだろう。

さて、わが家の庭でも紙吹雪が舞うであろうか。


IMG_0880.JPG昨日のこと、庭の畑をトラクターで耕してもらった。

あらかじめ堆肥と消石灰を撒いておいた。堆肥はホクホク、熱を持っていた。

写真では狭く見えるが、12畳分の広さはある。これを鍬で耕すとなるとかなりの重労働だ。

いやほんとうはそのくらいのことは人力でやるべきなのだろう。

時間に追われるという社会生活から抜け出すことは難しい。

この畑仕事はほとんど嫁さんがやる。堆肥の運搬はさすがに私も手を貸した。




センチコガネ

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今朝のこと落ち柿を覗いてみれば、様子がおかしい。

柿が乱れて土が掘り起こされている。

IMG_0526.jpgよく見れば直径1センチ程度の穴が開いていた。穴はさらにもう一個ある。

なるほどこれはセンチコガネの仕業だなとわかる。

穴は地下へむかってまっすぐなトンネルとなっている。

そこでトンネルの辺りをごっそり掘り起こしてみた。

出てきたのはやはり2匹のセンチコガネであった。

IMG_0593_1.jpgセンチコガネはいわゆる糞虫のなかまではあるが、キノコの腐ったのやら熟柿なども

よく食べる。多食性とも言えるかもしれないが、しかし幼虫が育つための餌は

やはり糞である必要があるのだろう。もちろん獣糞である。都会であれば犬の糞でいい。

IMG_0582.jpg明るい場所は好まず、すぐに地下へと潜り込んでいく。体型もそういう性格に合致している。

手で掴めばグイグイと指の間に食い込んでくる力は相当なものだ。

がしかし、秋の今頃。センチコガネは昼間でも活発に飛翔移動する。

その飛翔コースは地面に近いところであるからうっかりすると見落としてしまう。

飛ぶ姿は慣れないと、ハチのなかまと勘違いするかもしれない。

姿に似合わず敏捷な飛び方だ。

センチコガネの飛ぶ姿をしっかりと捉えるのは、例えばモズであろう。

モズはよく見ている。虫のちょっとした動作を彼らが見落とすわけがない。

10月に入ると急に目立ってくる、モズのはやにえ。

そのはやにえを観察していると、しばしばセンチコガネも見つかる。

まるで甲冑を装ったようなセンチコガネの硬い体が見事に串刺しにされているのである。