センチコガネ

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今朝のこと落ち柿を覗いてみれば、様子がおかしい。

柿が乱れて土が掘り起こされている。

IMG_0526.jpgよく見れば直径1センチ程度の穴が開いていた。穴はさらにもう一個ある。

なるほどこれはセンチコガネの仕業だなとわかる。

穴は地下へむかってまっすぐなトンネルとなっている。

そこでトンネルの辺りをごっそり掘り起こしてみた。

出てきたのはやはり2匹のセンチコガネであった。

IMG_0593_1.jpgセンチコガネはいわゆる糞虫のなかまではあるが、キノコの腐ったのやら熟柿なども

よく食べる。多食性とも言えるかもしれないが、しかし幼虫が育つための餌は

やはり糞である必要があるのだろう。もちろん獣糞である。都会であれば犬の糞でいい。

IMG_0582.jpg明るい場所は好まず、すぐに地下へと潜り込んでいく。体型もそういう性格に合致している。

手で掴めばグイグイと指の間に食い込んでくる力は相当なものだ。

がしかし、秋の今頃。センチコガネは昼間でも活発に飛翔移動する。

その飛翔コースは地面に近いところであるからうっかりすると見落としてしまう。

飛ぶ姿は慣れないと、ハチのなかまと勘違いするかもしれない。

姿に似合わず敏捷な飛び方だ。

センチコガネの飛ぶ姿をしっかりと捉えるのは、例えばモズであろう。

モズはよく見ている。虫のちょっとした動作を彼らが見落とすわけがない。

10月に入ると急に目立ってくる、モズのはやにえ。

そのはやにえを観察していると、しばしばセンチコガネも見つかる。

まるで甲冑を装ったようなセンチコガネの硬い体が見事に串刺しにされているのである。


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