都城市の神柱公園では、産卵するクヌギカメムシの姿が一気に増えた。
今朝は5匹のメスが産卵しており、交尾つがいも3組見られた。
神柱公園は、徹底した除草、落ち葉の清掃などが行われており、
自然観察にはあまり向かない環境である。
この公園は植栽市場など野外イベントや散歩などの目的に沿った場所であり、
自然に関心のある人にとっては、まるで砂漠のような環境といってもいい。
木陰が少しばかりある、悪く言えばただの広場。
もしもここに草地や低木の生える環境などが少しでも加われば、
けっこう面白い自然環境ができるはず。
しかし、ここにはクヌギの大木4本があり、そこには毎年秋になると、
クヌギカメムシが産卵にやって来る。
さて、私がクヌギカメムシを撮影している横で、数人のおばあちゃん達がグランドゴルフに
興じていた。いやでも私の姿が目に入る。
「何しとると?虫がおると?なんという虫と?」
「カメムシと!?そりゃ、悪さすると!樹に悪さするから、こりゃあ~!!」
いきなりグランドゴルフの木製クラブでクヌギカメムシのペアを叩き落とそうとするから、
私も黙ってはいられない。
「そんな、かわいそうなことしないでくださいよ。悪さしませんから、この虫は。
ほらこうして卵を産んでいるんですよ。年に一回。」
「あんた、なにか研究でもしとると?国に依頼されておるとか?」
「いいえ、私はただの昆虫写真家です。」
私はクヌギの脇でカメムシの話を少しばかりしてみた。
もっともおばあちゃん達から聞く言葉からは、カメムシは害虫、不快生物、という
概念しかないようだ。まあ、世間一般そうであろうけど。
それでも、おばあちゃん達はクヌギの幹を嘗め回すように眺めては、
「これが卵け!」「これは何け?」と賑やかになった。
「アハハハ、今日は虫の勉強ができたと!」
嵐のような騒ぎはサッと過ぎ去った。
さてさて、去年のことクヌギの根元にはおびただしいクヌギカメムシの死骸が落ちていた。
繁殖終了期のことだったので、自然死だろうかと思っていたのだが、
先日から観察していて、ヨコヅナサシガメ幼虫の多いことが気に掛かっていた。
それでそのことを確認しておこうと今朝は気をつけていたら、
やはり、クヌギカメムシはヨコヅナサシガメ幼虫の餌食になっていたのであった。
一匹のクヌギカメムシにヨコヅナ幼虫が4匹も群れていることもあり、私が見ている間にも
5匹のクヌギカメムシが吸血されていた。
それでもクヌギカメムシは個体数が多いために、産卵を無事に遂げるメスもいて、
壊滅状態になる心配はなさそうだ。
クヌギの幹では、ヒメクダマキモドキのメスが数匹見られた。
そのうちの一匹は産卵管を曲げて産卵の姿勢をとっていた。幹に産卵するとは考えにくい
ので、産卵に適当な場所を探しているのだろう。しばらくして歩き始めた。
また、同じ幹上に、キマダラカメムシの終令幼虫がいた。
そしてさらに、こんなイモムシも。
眼状模様が腹部3節にあるのが特徴的だ。
まだ名前調べはできていない。蛹化するかもしれないので、幹についていたコケと一緒に
持ち帰っておいた。
※ この幼虫は、ヤガ科のツマナミツマキリヨトウ と判明した。
食草はシダ植物のノキシノブやマメヅタなど。
今朝は5匹のメスが産卵しており、交尾つがいも3組見られた。
神柱公園は、徹底した除草、落ち葉の清掃などが行われており、
自然観察にはあまり向かない環境である。
この公園は植栽市場など野外イベントや散歩などの目的に沿った場所であり、
自然に関心のある人にとっては、まるで砂漠のような環境といってもいい。
木陰が少しばかりある、悪く言えばただの広場。
もしもここに草地や低木の生える環境などが少しでも加われば、
けっこう面白い自然環境ができるはず。
しかし、ここにはクヌギの大木4本があり、そこには毎年秋になると、
クヌギカメムシが産卵にやって来る。
さて、私がクヌギカメムシを撮影している横で、数人のおばあちゃん達がグランドゴルフに
興じていた。いやでも私の姿が目に入る。
「何しとると?虫がおると?なんという虫と?」
「カメムシと!?そりゃ、悪さすると!樹に悪さするから、こりゃあ~!!」
いきなりグランドゴルフの木製クラブでクヌギカメムシのペアを叩き落とそうとするから、
私も黙ってはいられない。
「そんな、かわいそうなことしないでくださいよ。悪さしませんから、この虫は。
ほらこうして卵を産んでいるんですよ。年に一回。」
「あんた、なにか研究でもしとると?国に依頼されておるとか?」
「いいえ、私はただの昆虫写真家です。」
私はクヌギの脇でカメムシの話を少しばかりしてみた。
もっともおばあちゃん達から聞く言葉からは、カメムシは害虫、不快生物、という
概念しかないようだ。まあ、世間一般そうであろうけど。
それでも、おばあちゃん達はクヌギの幹を嘗め回すように眺めては、
「これが卵け!」「これは何け?」と賑やかになった。
「アハハハ、今日は虫の勉強ができたと!」
嵐のような騒ぎはサッと過ぎ去った。
さてさて、去年のことクヌギの根元にはおびただしいクヌギカメムシの死骸が落ちていた。
繁殖終了期のことだったので、自然死だろうかと思っていたのだが、
先日から観察していて、ヨコヅナサシガメ幼虫の多いことが気に掛かっていた。
それでそのことを確認しておこうと今朝は気をつけていたら、
やはり、クヌギカメムシはヨコヅナサシガメ幼虫の餌食になっていたのであった。
一匹のクヌギカメムシにヨコヅナ幼虫が4匹も群れていることもあり、私が見ている間にも
5匹のクヌギカメムシが吸血されていた。
それでもクヌギカメムシは個体数が多いために、産卵を無事に遂げるメスもいて、
壊滅状態になる心配はなさそうだ。
クヌギの幹では、ヒメクダマキモドキのメスが数匹見られた。
そのうちの一匹は産卵管を曲げて産卵の姿勢をとっていた。幹に産卵するとは考えにくい
ので、産卵に適当な場所を探しているのだろう。しばらくして歩き始めた。
また、同じ幹上に、キマダラカメムシの終令幼虫がいた。
そしてさらに、こんなイモムシも。
眼状模様が腹部3節にあるのが特徴的だ。
まだ名前調べはできていない。蛹化するかもしれないので、幹についていたコケと一緒に
持ち帰っておいた。
※ この幼虫は、ヤガ科のツマナミツマキリヨトウ と判明した。
食草はシダ植物のノキシノブやマメヅタなど。