2011年1月アーカイブ


午後4時。霧島山の方角を眺めると、えらいことになっていた。

XA263869.jpg何やら凄まじい雲が天空へと立ち上がっていた。

よ~く見ると、その雲から墨を流したように垂れ下がっている様子がわかった。

「アレはもしかして、いや間違いなく火山灰だよな。いづれこちらに来るのか?」

そう思いながら犬の散歩に出たのだが、歩き始めて5分もしないうちに

サラサラ、という雨音のような滴り落ちるものが。

ふと見れば、首にかけていたカメラがだんだんと白くなり始めた。

IMG_4009.JPGこれはヤバイ!と、まだ歩き足りない犬を無理やり引っ張ってうちに戻った。

その直後だ。ザラザラという激しい音とともに、火山灰があたり一面に降ってきた。

その光景はまるで濃い霧が立ち込めたようである。

XA263877.jpg火山灰というよりか、それはまさに砂嵐に近い感じがする。

外を歩くには傘を差し、マスクを着用せねばならない。そうでないと一歩も進めない。

XA263880.jpg車も真っ白。

鹿児島に住んでいる人は馴れているかもしれないが、

初めてこれを経験した者にとっては、かなり衝撃的な自然現象である。

激しい降灰は午後8時頃には落ち着いたが、こんなことが起きるとはまったく予想が

できず、予想ができないことには不安が伴う。

一体、これから先どうなるのだろう?

霧島山の新燃岳がまた噴火し始めたことは、昼のニュースで知った。

その後、ズドン!という噴火音は一度聞いたが、

もっと遠い桜島の噴火音のほうが余程、デッカイ。


さて、当ブログは明日からしばらくお休みします。

移動先でネット接続ができないこともあるためです。

宮崎に戻ったら、その間の経緯をアップできるかと思います。












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期待していた雨が午後4時頃から降り始めた。

小雨であってもありがたい。

谷津田の道を歩きつつ、南側からわが家の敷地を見てみる。

XA233859.jpg画面右側の杉林。そしてその左にわが家の林が見える。

大きな杉林の場所も40年ほど昔はクヌギ林だったそうだ。

いやそれ以外の鬱蒼とした杉林のほとんどが、クヌギ林だった。

そのころは燃料としての薪をクヌギ林に依存していたからだ。

だから当時の冬景色はもっと今よりか明るいイメージであっただろう。

それはしかし過去の話である。今更どうこう言っても始まらない。

そして40年、50年昔の時代に杉植林が盛んであったことを、これを今更どうのこうのと

言っても始まらない。

風景のなかで圧倒的な存在感を示す杉林をこれからの時代、どうやって活用していくか

真剣に考えていく必要がある。

しかし、どこもかしこも林の所有者は高齢化している。皆、ほとんどが諦めている。

一方、活力ある若者はどんどん街中へ都会へと一極集中。

自然に関心の無い者は、田舎の杉林の存在すら気付かないであろうかと思う。


さて、

今日は新しいノートパソコンが届き、さっそくセットアップした。

これまで使っていたノートパソコンが家庭用になってしまったので仕事専用のものを

導入したのである。もちろんウィンドウズPC。

新しいモバイル環境WinMaxのことを知らなかったので、ちょっと驚いた。

これは便利かもしれないと思い、サービスエリアを調べてみたら、

三股町や都城市はエリア外であった。松山市にある実家もまだエリア外であったが

今年の3月までにはエリア域に入る予定となっていた。

サービスエリアはこれからどんどん拡がるようだが、都城市はよほど辺鄙ということか。

宮崎県内では宮崎市を中心にエリア区域が拡がっていて延岡市や日向、日南方面は

まだまだ先のことのようだ。

新しいノートブックはVAIO。つい先ごろマックのパワーブックG4がついに沈黙してしまい

マック環境が皆無となってしまった。だから一台はマックPCも欲しいと考えていたが、

即戦力のあるウィンドウズを優先した。



火山灰

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都城市の街へ出ようとしたら霧島山が霞んでおぼろにしか見えない。

XA223843.jpg街中の舗装道路が多い場所では強風のため、火山灰が舞い上がっていた。

こういうときに限ってか、雨はしばらく降りそうに無い。

一日中、雨、という日が欲しい。


山仕事はつづく

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夕食時、下の子(小5)が、

「ご飯がおいしいけど、お米新しいの買ったの!?」と嬉しそう。

じつは数日前に近所の方からいただいたお米を初めて炊いたのだが、ほんと美味しい。

お米を下さったのは、うちの林で切り倒した木を薪として差し上げた方のお一人。

薪のお礼にと、お米と野菜を届けてくださった。

これは言うなれば、物々交換である。じつにわかり易い。

お米を下さった方は以前、森林組合で仕事をしていたそうだ。どうりで手際が良いはず。

使っているチェンソーや道具類もまるでプロ並みだと感じていたが、

ほんとうにプロだったのだ。一挙一動、はたで見ていて勉強したい気持ちになる。


ところで一昨日降った火山灰のおかげであちこち歩くと足元から白い煙が立ち上がる。

林の落ち葉めくりも雨が降るまでやる気がしない。

IMG_2760.JPGいや凄いものだ。

IMG_2764.JPGしかし、今日も時間を作って林の落ち葉かきを少ししておいた。

XA203830.jpgむき出しになった土の色が白っぽいので、落ち葉はきをした場所が写真ではわかりにくい。

玄関先には水を撒いて、火山灰を流しておいた。

ともかく、一降り欲しいところである。雨よ降れ降れと願うばかり。





白い朝とは

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朝、玄関から外を眺めてみれば、車が白い。

ああいつものように霜が降りたのだな、そう思っていた。

ところがである。

犬の散歩から戻った嫁さんが、「どこもかしこも白一色よ!火山灰だらけ!」。

霜ではなく火山灰が降ったのであった。

そういえば昨夜、物凄い噴火音と地響きがあった。

また桜島かと思ったのだが、今朝のニュースによると霧島山の新燃岳が噴火したらしい。

洗濯物もまともに干せない。

XA193755.jpg車に降り積もった火山灰の写真撮影は意外と難しい。

新燃岳は韓国岳と中岳の中間にある。

下の写真の矢印で示した辺りだが、画面では中岳の裏側になるので見えない。

IMG_2718のコピー.JPG霧島山の写真は三日前に撮影したもの。

桜島でさえ噴火するとわが家にも火山灰が降る。

もっと近い霧島山での大噴火は、想像するだけでも恐ろしい。





越冬巣

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午前中は今年から始まる雑誌の連載記事の準備に取り掛かった。

仕事部屋に篭っての作業なのでさすがにオイルヒーター「デロンギ」を稼動させた。

午後から少しだけ外に出て虫を探してみた。

お目当ての虫は見つからなかったが、スイカズラでイチモンジチョウの越冬巣を

いくつか見つけた。

V1182078.jpg越冬巣は5ミリ程度と小さいが、形に特徴があるので見つけやすい。

幼虫は自分の体に合わせて葉を切りつめ二つ折にして糸で閉じている。

とはいえ頭隠して尻隠さずのものもあった。上の写真もわずかにお尻がはみ出している。

巣を開いてみれば↓

L1189254.jpg幼虫は狭い部屋に篭っている。もっと余裕のあるサイズの巣にすればいいではないかと

思いたくなる。

巣葉の柄から茎にかけては念入りに糸が吐かれてあるのは、越冬巣の脱落を防ぐため。





鯉のぼり

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ずっと気になっていた庭の鯉のぼりの支柱を切り倒した。

支柱の高さは7メートルほどだが、東方向に10度くらい傾いていた。

支柱の根っこは土中で腐っており揺すってみるとグラグラと不安定だった。

強風が続けばいつかはボキッと折れて倒れるのは確実。

傾いた方角には電線があって、そのまま倒れると最悪電線を切断してしまう。

さて、切り倒すといっても作業するのは私一人。

とりあえず支柱のてっぺんから降りているロープを倒したい方角に引っ張ってみた。

するとあっけなくてっぺんから1メートルほどの長さでボキリと折れて滑車ごと落下した。

支柱の上の部分はかなり腐っていたようだ。

残った支柱は6メートルほど。

できるだけ高い位置で切り倒すよう脚立に登ってノコギリをひいた。

倒したい方角から楔形に切れ目を入れ、次に反対側からゆっくりとノコを入れる。

するとうまい具合に倒したい方角にゆっくりと倒れてくれた。

ドスン!!とけっこう派手な音がした。支柱の重量はかなりある。

XA173699.jpg重い支柱をズルズルと引きずって解体場所まで移動させた。

あとはチェンソーで細切れに。

XA173704.jpg細切れにした材は処分せず敷地内に放置しておくつもりだ。

じつはこの支柱、アシナガバチ達の大事な資源なのだ。

アシナガバチは支柱の表面を削りそれを唾液と混ぜて巣の材料にする。

スズメバチも同じく。巣材はよく乾燥している必要があるので、地面から浮かしておこう。

近くの山の斜面でエノキの根元を探ってみた。

ほんとうは越冬するカメムシを見つけたかったのだが、

残念ながらゴマダラチョウ幼虫しか出てこなかった。

V1172008.jpg飼い犬チョロの首筋に手探りでしこりを見つけた。

あわてて体毛を掻き分けてみると丸々と飽血したマダニの一種が取り付いていた。

真冬でもマダニが活動していることに驚いた。



野焼き

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今日の霧島山も雪化粧。

宮崎で4回目の冬を迎えるのだが、霧島山が連日、冠雪となるのは初めてのこと。

IMG_2718.JPG毎年恒例の野焼きが三股町で行われた。

近所のK子婆ちゃんも独りで火入れしていた。

V1161883.jpgK子婆ちゃんと話す機会は増えた。私が地区の支部長を務めており、

回覧板を最初に渡すのがK子婆ちゃんだからだ。

回覧板を手渡すとき、いつも感心するのは家の回りが綺麗に手入れされてあること。

それと、K子婆ちゃんが通う畑の傍らにクワの木とエノキがあって、

そこは私の自然観察ポイントにもなっている。

V1161936.jpg今や世の中オール電化が普及して日常生活の中で火を見る機会は少ない。





キイロスズメバチ

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坊主頭には冬の寒さが堪える。

帽子はあまり被らないほうだったが、とくにこの冬は帽子なしでは暮らせない。

仕事部屋には暖房を入れてないので室内でも帽子を被っている。

ならばいろいろ帽子を楽しもうと思い、探してみるがあまり気に入る帽子は見つからない。

さて、朽ち木のなかで冬越していたものを外気に晒してしまい、

たいへん申し訳ないのだが、キイロスズメバチ女王を撮影してみた。

キイロスズメバチ女王.jpg腹部を調べてみたが、スズメバチネジレバネの寄生は受けていなかった。


今日は嫁さんと街に買い物に出た以外は、ほとんど室内で過ごした。

林の縁に設置してある餌台に雨水が溜まっていたので、水抜き穴を拵えたり、

ある読者の方からいただいた手紙の読解に時間を費やしたりしていた。

御高齢の方の達筆な文章に苦労する。お返事を書きたいのだが、

質問の主旨がなかなか汲み取れない。嫁さんも首をかしげる。ちょっと困った。

同年齢の方にでも読んでもらおうかと思案中。



夢中になるとき

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ウスタビガという蛾は、とくに繭の造形が美しくけっこう人気がある。

世界を見回しても、あのヤマカマス型の繭は極東のほんの狭い範囲にしか見られない。

欧州の蛾類学者がウスタビガの繭をたいへん欲しがる、という話もなるほどと思えた。

ヨーロッパの方々にも薄緑色のツリカマスは魅力的な造形品に見えるようだ。

今日はそのウスタビガに夢中になっている方と同行した。

雑木林朝.jpg南九州の照葉樹林の中にほそぼそと分布する落葉樹林は、人工林のほかでは

おもに河川沿いなどに見られる。点在する落葉樹林を巡ればウスタビガの美しい繭に

出会えるのだが数はやたらと多くあるわけではない。

今日、見つけた繭の一つは逆光に透けてたいへん鮮やかであったが、

双眼鏡でよく見れば繭作りが完成間近で中断したものとわかった。

ウスタビガの繭の内側は白い糸で仕上げてあるが、その内壁ができていないため、

繭壁全体が薄いのであった。幼虫は繭作りの最終段階で何らかの事故にあったか

病気で死んだかしたのであろう。

冬の繭殻を眺めているだけでも、ウスタビガの生活の断片を想像できるのである。

(写真: E-PL1s M.ZUIKO D. 40-150ミリズーム )

撮影場所は、三股町。



久々にコムラサキ越冬幼虫を見ることができた。

今日はmさんに案内してもらって、ハンミョウの越冬の様子なども撮影できた。

1匹いれば他にもいるでしょう、と探してみたがコムラサキ越冬幼虫は少ないのか、

追加発見できなかったのは残念。

XA133679.jpgかつて私が高校生だったころ、松山の実家周辺にはヤナギが多かった。

学校からの帰り道、冬ならば越冬幼虫を、春には梢の葉から緑色の幼虫を見つけては

喜んでいたものだ。チョウの飼育の手始めとして、コムラサキはうってつけの存在だった。

ところが時代の流れであろう、畦道、用水路の改修工事などが盛んになって

ヤナギは邪魔者になったのだろう、あっという間に次々と切り倒されて消えてしまった。

それは見事と呆れるほど完璧に。なぜ、ヤナギは嫌われたのだろう?

それ以降、松山の実家周辺の風景はしだいに味気なくなっていった。




宮崎に移転する少し前にテレビ番組の仕事でアゲハの羽化をビデオ撮影した。

越冬蛹から春型が羽化するシーンだが、仕事の依頼があったのは冬。

飼育してあらかじめ蛹を用意することはできず、野外で越冬蛹を採集してくるしかない。

アゲハという普通種であっても、いざ越冬蛹を集めるとなると意外と苦労した。

ちょうど正月帰省で松山の実家に滞在したので、蛹探しは楽勝と思っていたら、

それがそういうときに限って見つからないものだ。

なかなか見つからず、諦め気分で家族と外食に出かけようとしたある晩のこと。

実家を出てすぐ裏の家の外壁に蛹が一つ。

薄暗くなってはいたがすぐに気付いた。こんなところに!!という嬉しさが込み上げてきた。



先日、近所で見つけたのはナガサキアゲハの越冬蛹だ。

一昨日は7個などと書いたが、正確には10個以上もあった。

それで手の届く場所のうちいくつかを回収しておいた。

V1121785.jpg
V1121781.jpg
V1121779.jpg写真は上から、横、腹側、背中側、となっている。


今日の写真もE-P1。レンズは50ミリマクロ。


オリンパスから、マイクロフォーサーズの新型カメラ、E-PL2が発表された。

いろいろ面白いアクセサリーもあって、マクロコンバーターやマクロアームライトなど。




アシダカグモ

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この冬はとくに冷える。

日が暮れると雨戸を閉めて少しでも暖房効率を上げたい。

これまで閉めたことがなかった子供部屋の雨戸も閉めた。

ところが朝になって庭を歩いていると子供部屋の窓の外にアシダカグモが2匹、

ころがっていた。大きなお腹のメスと、小柄な幼体である。

どうやら雨戸の収納箱のなかに潜んでいたらしい。

雨戸を閉めたときに外へ放り出されたのだろう。寒さで動けなくなっていた。

02New-Out99999_99998.jpg暖房を入れていない仕事部屋に回収しておいたが、じっと動けないでいる。

これ幸いと撮影台に乗ってもらった。触れば脚を動かし反応するがともかくおとなしい。

01New-Out99997_99996.jpg眼は8個ある。クモは顔が顔に見えないので感情移入しにくい。それがいいと思う人も

いるかもしれない。

今日の写真はEーP1に35ミリマクロで撮影。

E-P1はストラップもはずし室内専用として、標本撮影など三脚やベローズにつけて

使っている。カメラ本体が小さいのでたいへん扱い易い。





越冬虫

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田上集落を少し歩いてみた。

90数世帯の小さな集落である。わが家は集落のはずれにある。

よく手入れの行き届いたクヌギ林で、キマエアオシャク幼虫、ヒメカギバアオシャク幼虫が

見つかった。キマエアオシャク幼虫は枝にぴったり寄り添っていたが、

振動を与えればピンと直立姿勢となった。この幼虫たち2種はとくに多い。

越冬擬態11-01-100851.JPG人家の壁や塀などでナガサキアゲハ、クロアゲハ、アゲハの越冬蛹がけっこう

見つかった。とくにナガサキアゲハは7匹(個)ついていた。

アゲハ類越冬さなぎ11-01-100876.JPG牛舎の外壁(水色)にはモンシロチョウの蛹殻もベタベタと数える気もしないほど。

画面右端には蜜柑の木が写っているが、この蜜柑の葉には食痕が無数ついている。

ナガサキとクロアゲハ.JPG上写真は下からクロアゲハ、真ん中がナガサキアゲハ、一番上にアゲハの抜け殻。

クロアゲハは寄生されて死んでいるようだ。

画面奥にも写真では見えないがナガサキアゲハ蛹が2個ある。

アゲハ類越冬さなぎ11-01-100818.JPGこれらのチョウたちは、人が知らず知らず飼っているようなものとも言えるだろう。



今夜開催されるどんど焼き「おねっこ祭り」の準備で午後からずっと作業に出ていた。

4時間ほどやり続けると、けっこう疲れてしまった。

弱音を吐きたくはないが、歳とったのだなあ、と感じる。

おねっこ準備1.jpg風除けテントの張り方も例年とは違っていたので、即席現場監督の意見も様々。

どうにも作業の進み具合がよろしくない。それで余計に疲れたようだ。

まあ、こうしてああでもない、こうでもない、とワイワイやっていくのも一興かと思えた。

資材を取りに行った先で小さな池を見つけた。

小さいけれど集落のこんなすぐ近くに池があったのか!と嬉しくなった。

しかも水生植物が豊富のように見えたからだ。

明日にでも池を見に行ってみようかと思う。

もっとも明日は明日で、片付け作業を朝からやる予定になっている。

おねっこ準備2.jpgさあ、今夜はシシ鍋と焼き鳥、そして焼酎で盛りあがろう、か。



ホダ木相撲

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菌のコマ打ちをして寝かせておいたホダ木。

去年の暮れのうちに立て置きする作業を終えているはずだったが、

ようやくその作業を今日になってやっておいた。

ホダ木は樹齢30~40年のクヌギから切り出しものだから、かなり太い。

したがって重量たるや大きいものでは一本で50キロ以上はあるかと思う。

寝かせておいたものを担ぎ起こし、単管で組んだ枠に並べる作業はとんでもなく

重労働であった。互い違いに配置することにこだわったせいでもある。

しいたけホダ木.jpg4本ほど立て掛けてから、さすがに疲れて、家でゴロゴロしているであろう長男の名前を

大声で呼んでみたが、どうやら声は届いていなかった。


50キロ近くもあるホダ木を抱え上げるのは、よほど慣れていないと体を傷める。

そこで太いホダ木相手にまるで相撲をとっているかのような光景が続いた。

傍で誰かが見ていたらよほど滑稽であったろう。

ホダ木の相撲相手に対して、まわしのどこを掴むか、ああでもないこうでもないと

取っ組んでは仕切りなおしを繰り返していた。けたぐり、なんかも飛び出す。

それでも何とかなるものだ。

一番でっかいホダ木は、単管枠の中に納まらず断念したが、他は全部立て掛けることが

できた。1時間近く掛かっただろうか。

このあと、ホダ木全体を黒シートですっぽり覆うための枠作りも控えている。

しかしこれだけ苦労して、はたしてシイタケがちゃんと生えるのだろうか?

なんとも不安になる。


アラカシの葉うらで小さな小さなカメムシを見つけた。

ヒゲナガサシガメ.jpg先日紹介した、ヒゲナガサシガメの若令幼虫ではないだろうか?


朝、犬の散歩のついでに、モズがはやにえをよく立てる場所に寄ってみた。

エノキの枝には蛾の幼虫が二つ刺さっており、どちらも新鮮。

このところ冷え込みも緩んで獲物に不自由していないのだろう、とそんな気がする。

エノキの隣の桑の木ではトノサマバッタの腹部が残されていた。

はやにえ11-01-040640.JPGはやにえに気をとられていたせいか画面の中に芋虫が写りこんでいるとは知らなかった。

他にはやにえの見落としがないかクワの枝先を丁寧に眺めていたら、

クワエダシャクの幼虫がいることに気付いた。

クワエダシャク幼虫11-01-040665.JPG一匹いるなら他にもいるだろうとしつこく眺めていると、いるいる!

次々と15匹も。

クワの樹はこれ一本だが斜面に生えているので枝を隅々まで探索することはできない。

したがって、おそらくもっと多数のクワエダシャク幼虫がついていたに違いない。

一本のクワにこれほど幼虫がついている理由は、この近辺にクワが少ないからだと

思える。クワの生えている密度が極めて低いのである。

東京の清瀬市などでは、街路樹のすき間やあちこちに実生のクワが生えていて、

たいへんクワが多かったが、それとは対照的である。

もっとも理由はそれだけだと、断定するわけにもいかないが。

クワエダシャク幼虫の止まる姿勢もそれぞれで、枝に水平密着型の場合だと

擬態も完璧に近く、かなり目立たない。

クワエダシャク幼虫11-01-040676.JPG


コナラ

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昨年、修理出ししておいたチェンソーはすこぶる調子が良い。

コナラの大木を切り倒す時間は10分と掛からなかった。というか、それが普通なのだろう。

うちの林の一番東にあったコナラはほぼ45度傾いて生えていたので、

切り倒す方向などそれほど神経質にならずとも済んだ。

倒れる方向が都合よい場合は一人でも作業ができるので助かる。

メキ、メキ、と静かな音がし始めてからドスンと一気に倒れた。

コナラ伐採2.jpg太い枝から切断していたら、切断面から樹液が滴り始めた。

慌ててチェンソーを置き、カメラを向けて撮影。

来年出す予定の写真絵本では、是非使いたい絵柄である。

撮影に夢中になってしまい、滴り落ちる樹液をコップに集めることを忘れていた。

残念だがまたチャンスはある。指で受け止めて舐めてみたが、ほとんど味は無い。

まるで真水のごとし。

年輪を数えてみたら、樹令は約37年であった。






自然観察を楽しむ

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家の中でさえも、そして一歩外に出ればなおさら、

そこには何らかの自然の営みの片鱗があり、

その自然の営み、生業を眺めながら、そこに喜びを発見すること。

私がこれまでずっと生き甲斐にしてきたことはそれである。

IMG_3186.JPGそして一方、美味しい酒に舌鼓を打つとは、人の技に感銘を受けること。

その技は自然の力をいかにうまく利用するかに尽きる。

IMG_3222.JPG自然は移ろう。

つねに時間のなかにある。

IMG_3216.JPG去年からのことだが、正月を過ごすのは宮崎のわが家となった。

正月って何だろう?と思うこともあるが、ともかくゆったりと過ごせるのはたしかだ。

そして、普段とは違う発想で時間を使うこともできる。

今日はうちの林を歩き、落ち枝をかき集めて焚き火をした。

焚き火で焼き芋を焼いて、それとおにぎりで昼食とした。

焚き火の燃料はちょっと体を使えばいくらでも集まる。

正月の夜、家族のみんなが、屁をこいている。






今日は昨日よりもさらに冷え込んだ。

霧島山の雪景色を元旦に目にするのは初めてだろうと思う。

V1011497.jpg東京から宮崎に移転して4度目の正月を迎えた。

仕事のこと、日常生活のことなど、振り返っての思いは多い。

新天地に慣れるという状況からそろそろ脱却し、向かうべき行き先を今一度見直す、

そういう方向転換が必要な時期に入った、と感じる。