火山灰の降灰が比較的少ない宮崎市西部のフィールドに出掛けてみた。
イスノキの赤い若芽が目立つ。
そのイスノキの葉表に堂々と静止していたのはカギバガ科の幼虫であった。
遠目に見れば、鳥の糞そっくりだ。
葉っぱには真新しい食痕も見える。イスノキを食樹とするカギバガの一種とは何だろう?
これは飼育して成虫を確認しておく必要がある。
そう思いながらも帰り際に幼虫を採集し忘れてしまった。 それにはわけがある。
幼虫を撮影したあとホウライチクの幹にニホンホホビロコメツキモドキの産卵痕を見つけた。
じつはその産卵痕は枯れ茎ではなく青々とした生きているホウライチクであった。
ニホンホホビロコメツキモドキが産卵するのは必ず、枯れ竹である。
私の知る限り。
それでこの意外な産卵痕のついたホウライチクを持ち帰って中を調べてみようと思った。
ところがホウライチクを切断する道具類を一切所持していなかった。
やむを得ず足と手を使ってねじ切ったのである。うまく折り取れたので、
今度は裁断しようと左手で茎を固定し、右足でさらに踏みつけたところ、
持っていた指のあたりでタケがパカン!と裂けた。
裂けた部分が剃刀となって左手の人差し指の第一関節のところが大きく裂けた。
次の瞬間、指が真っ赤に染まった。かなりの出血だ。
車に戻ってまずは飲料水で傷口を綺麗に洗った。
消毒液もあったが、こういう場合いきなり消毒液をかけてはいけないそうだ。
とにかく止血しなければとバンドエイドをきつめに巻いてみた。
これで良しと運転席に座ったらバンドエイドからプニュ~と血が溢れてくる。ありゃあ!?
そこでもう一枚バンドエイドを重ねて巻いたらようやく出血を抑えることができた。
そういうわけで、謎の幼虫を持ち帰りそこねたというわけだ。
日当たりの良いあぜ道ではツマキチョウとスジグロシロチョウ、キタテハが舞っていたが
追いかける気分になれなかった。
指の傷のせいではない。じつはもう一つ問題が。
都城市、山之口町まで戻ってから上の菜の花畑に気づいた。来るときはまったく視野に
入らなかったのが不思議だ。
もう一つの問題とは車の前輪からの異音が今朝になって無視できないほどに大きくなった
ことである。走行中の車内でラジオや音楽を聴いていてもその音量に等しいほどの異音が
続くようになったので、仕事を一旦中断することになった。
さて、都城市のディーラーで1時間をかけて調べてもらったところ、以前にも数回修理した
左前輪のハブベアリング劣化が原因であることがわかった。
何度も同じ症状が出る理由がわからないので、修理してもいづれまた同じことを繰り返す
のであろうと思う。
ディーラーに向かう途中、カラスの巣を見つけた。
巣から尾羽がはみ出していたので、営巣中であることがわかった。