2011年3月アーカイブ


セイヨウミツバチ

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ジリジリ、と肌が焼けそうな陽射しの一日だった。

庭の菜の花にはセイヨウミツバチとニホンミツバチがやって来る。

今日の写真はセイヨウミツバチ

セイヨウミツバチ1.JPG上の写真はわずかにブレており失敗作。しかし、このアングルで撮れたのはこのカットだけ

なので仕方がない。もっと時間を費やせばいいようなものだが、モンシロチョウの撮影にも

時間を割いたので、ミツバチの写真が中途半端になった。

スイカズラではイチモンジチョウの幼虫が葉っぱを食べていた。

画面左上に越冬巣が見えている。

イチモンジチョウ越冬明け.JPGメダケのクロヒカゲ幼虫は葉っぱを食べ過ぎて、自分の姿が目立ち始めている。

そろそろ引越しをするだろう。

クロヒカゲの幼虫31.JPG


裏山の枡安森林公園に出向いてみた。

うちからもっとも近い渓流なので、ムカシトンボが生息しているかどうか気になっていた。

残念ながら今日は確認できなかったが、次にミヤマセセリの様子を見ておくことにした。

ソメイヨシノは満開に近く、ヤマザクラの花はもう終わりかけている。

枡安森林公園.jpgエゴノキ↓をはじめ、様々な木々の芽吹きがにぎやかになってきた。

芽吹きの様子をあれこれ撮影していたら、これだけで半日費やしそうだ。

エゴノキ芽吹き.JPG10日ほど前に来たときより、ミヤマセセリの数は爆発的に増えていた。

はねるように舞う黒い姿があちこちにある。

これなら交尾しているカップルも見つかるはずと思い、注意深く歩いてみた。

もっとも過去に交尾カップルを見つけたのはただの一回きり。

それでも現場の雰囲気から勘が働く。

と、足元にかなり新鮮なメスが現れた。

ミヤマセセリのメス.JPG「別嬪だなあ!」と思わず声がでたほどだが、次の瞬間、横からオスが急接近してきた。

メスはすぐに舞い上がり、オスはまるで糸で繋がっているかのようにピタリと後を追う。

上空の梢にメスが止まると、オスも並んで止まり翅を小刻みに震わせて求愛を始めた。

求愛時間はほんのわずかで、すぐに交尾が成立した。

ミヤマセセリ交尾.JPG写真画面、左がメス。

さて、うちの林では今日もキランソウで吸蜜するミヤマセセリのメスを観察できた。

アゲハも庭にやって来た。ルリシジミもナズナで吸蜜していた。

春のチョウの出だしは遅いが、ともかく暖かい陽射しが嬉しい。



シルビアシジミ

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私が初めてシルビアシジミを見たのは6年前のこと。

阿蘇町の放牧地でダイコクコガネを探し歩いていたときのことだった。

真夏の炎天下、アナグマとばったり出くわした前後だったと記憶している。

牧草に混じってミヤコグサの群落があり、足元を注意深く眺めていたら、

ころがるように飛んできて目の前に止まったのが、シルビアシジミだった。

シルビアシジミおもて.JPG姿は地味なチョウではあるが、何と言ってもその和名が可愛い。

今日は宮崎市のある河川敷きに出向いて、春一番の姿を見てきた。

ヤマトシジミに似ているが、よく見ればまったく雰囲気が違う。

ミヤコグサの株はまだ小さく、咲いている花もわずかだった。

シルビアシジミうら.JPG明るい草原にはベニシジミがたくさん飛んでいた。

ベニシジミ花.JPG今日訪れた辺りはまったく降灰が見られず、それが当たり前のことなのに

とても羨ましく感じた。昨夜から今朝にかけて新燃岳では噴火があり、夜中に爆音と

軽い地震、空振で目が覚めた。量は少ないものの降灰はずっと続く。




クヌギを植える

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今日は都城市、「都城MJ」で「こじいの森・こどもまつり」があり、

この催しの一つとして、私の写真展も開催された。なお、写真展は今月31日まで。

(30日は休館日)

写真展.jpg

都城MJの隣には神柱公園があり、ちょうど植木市が開催中だったので、

キンカンとクヌギの苗木を買った。

クヌギ植木市.jpgクヌギ苗木は25本で、3000円にまけてもらった。キンカンは一本、1500円。

クヌギはさっそくうちの林に植えたのだが、10本まで植えて時間切れ。

残る15本は日をあらためて植えるつもりだ。

苗木を植えている最中に目の前にミヤマセセリが現れた。

キランソウで吸蜜していた。手前の落ち葉はどけたいところだが、手を出せば逃げられて

しまうので諦めた。証拠写真でも残せればいい。

ミヤマセセリキランソウ.JPGしばし吸蜜したあと、一気に急上昇してクヌギの高い梢まで移動。

クヌギの芽吹きに次々と産卵していた。高さは10メートル近い。

ずっと観察しているクロヒカゲ幼虫はまだ、頭でっかちだ。

これからメダケの葉っぱをモリモリ食べて太っていく。

クロヒカゲ頭でっかち.JPG



収穫

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畑の脇にコンクリート製の大きな土管がある。

そこの日当たりの良いところにはナナホシテントウの卵や蛹が着いている。

ナナホシ卵2.JPGふ化殻も見つかる。こちらはうっかりすると見落としそうだ。

ふ化殻.JPGこのふ化殻は全部で57個あった。仔細に眺めてみれば、無事にふ化できたのは37個。

あとの20個は何が原因かわからないが、萎んで干からびている。

ふ化率は約65%ということになる。

さて、フィールド歩きの片手間に土筆を採っておいた。

小学生の頃、春になればよく土筆採りに出かけた。母親に連れられてこうした野遊びを

楽しめた時代がやはり懐かしい。潮干狩りも楽しみだった。

郷愁にこだわり続けても、今や時代が違い過ぎる。

つくし収穫」.jpgうちに帰って土筆のはかまを取る。この作業をしていると収穫の喜びを二度味わえる。






ハイキーな写真

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ベニシジミの春型は先週19日に庭で見た。

そして今日。

ベニシジミ2.JPG新鮮な個体が近所の畦道にいた。


金粒たまご

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一昨日、見つけたトビモンオオエダシャクのメスはたくさんの卵を産んだ。

いったい何個あるだろうか。数える気にもならないほど多い。

そのほとんどが成長を完了できず、ほんのわずかな個体だけが生き残るのだろう。

成虫の体の大きさに比して、卵はずいぶんと小さい。

金粒卵1.jpg遠目には薄緑色を帯びた鶯色に見えるが、近づくと金色に輝いている。

たしかに不思議な色なのだ。

卵の表面に写り込む回りの反射光が影響するのだろうか。


今日は午後3時半ころ、宮崎のわが家に到着した。

林のクロヒカゲ幼虫の様子が気になっていたが、脱皮殻がすぐそばにあって、

脱皮を終えた後だとわかった。

クロヒカゲ背中.jpg正面から見た顔の表情は、1週間ほど前に撮影したときと比べると少し大人?になった

ように感じる。しかし、まだ終令になってはいない。

クロヒカゲちゃん.jpg




たまご

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昨日、トビモンオオエダシャクの止まっていたエノキを見ておいた。

昨夜の雨でエノキの幹は濡れていた。

なるほど、そのおかげでトビモンオオエダシャクの卵塊がくっきりと浮かび上がっていた。

トビモンたまご.JPG昨日はエノキの樹肌に溶け込んでしまい、卵を見つけるのはけっこう時間が掛かった。

エノキの樹皮が濡れて黒っぽくなったおかげで、一目で卵塊がわかった。

実家の横を流れる重信川の河原に出てみた。

川原.JPG細い流れが蛇行しているが、河原のほとんどは石ころばかり。

どういうわけかやたらとハラビロカマキリの卵のうが多い。かなりの密度だ。

ハラビロカマキリ卵.JPGざっと数えても狭い範囲に二十個くらいはあるだろうか。


さて、明日は朝一番で松山を発ち、宮崎に戻る。







トビモンオオエダシャクのメスがエノキの幹に止まっていた。

先日のイボタガもそうだが、早春に現れる蛾の代表といえるだろう。

20110321_10.jpg午後5時半過ぎでしかも小雨の降るなかだったので、薄暗い写真となった。

エノキの幹表面に産卵をした後なので、メスのおなかはペシャンコになっている。


今日は松山市在住の昆虫写真家、Tさんのアトリエにお邪魔した。

Tさんは御高齢であるが、たいへんお元気で精力的に活動なさっている。

膨大な昆虫写真のストックは全てマウントしたポジフィルム。

昆虫全般種を好き嫌いなく丁寧に撮影されており、公表されている種数は4000種を超える。

写真は図鑑用として使えるよう配慮され、シャープで深度がある。

ゆったりとしたアトリエで、しばらく本の企画の話などした。


ノートパソコンのモバイル接続を、Wi-MAXに切り替えてみた。

松山の実家はエリア圏内ギリギリだが、接続を確認してみたら電波が来ていた。

先月契約したばかりの携帯接続は不安定なので、どうにも使いづらかった。

カギバガ科の蛹

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謎の幼虫は、昨夜になって蛹化した。

カギバガ蛹.JPG順調にいって羽化すれば、種名を調べることができるはずだ。

しかし、イスノキを食樹とするカギバガとは、何だろう?

幼虫が吐いた糸は何本もが束になって、厚くて硬いイスノキの葉を舟形に曲げている。

糸わざ.JPGこの糸吐き作業を見ておきたかったが、また同種の幼虫を見つけることができるだろうか。


今日から愛媛県、松山市に移動。

車の運転は5時間半程度だ。



イボタガ

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撮影スタジオを掃除していたら、窓の外に中型の蛾が止まっている事に気付いた。

外灯に飛来したのだろう。

イボタガ.JPGもしやと思い外に出てみれば、イボタガであった。

一昨年、イボタガ幼虫を知り合いの方から譲っていただき飼育したことがある。

その蛹は翌春になっても羽化しなかったのだが、おそらく今年になって羽化したのだろう。

うちの近辺にイボタは自生しておらず、数百メートル先の人家にはオオバイボタが

数本植栽されている。ので、ここでイボタガが発生していないか、毎年注目している。

うちの林のクロヒカゲ幼虫は、もうすぐ脱皮しそうだ。

クロヒカゲ幼虫脱皮間近.JPG
写真の幼虫の葉っぱをめくるときに、同じ株の葉っぱでもう一匹、幼虫を見つけた。

すぐ近くに別個体がいるのを見落としていた。


高校に進学する長男に携帯電話を買い与えた。

今日から家族のなかで携帯を所持しているのは長男だけだが、私も嫁さんも

携帯を持つ事が生理的に嫌なのである。

自分達が嫌だと思うことをしかし、子供に共感せよとも言えないし、

携帯の弊害と思えることを並べ立てても、長男の心にどれだけ届くか心もとない。

これまで友人とのコミュニケーションが学校の場だけに限定されてきたので、

その制約から少しは発展できるのなら、それも良しとしよう。




ミヤマセセリ

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イスノキを食樹とするカギバガ科の幼虫。昨日の夜になって蛹化準備を終えたようだ。

蛹化場所.JPG
ふちどり.jpg
繭は紡がないかわりに、こうして葉っぱを舟型に整形するところが面白い。

ウコンカギバやヒメウコンカギバの蛹も同じような細工をするが、

繭を紡がずこうした簡易型のポケットに留まるところが興味深い。

今日はミヤマセセリの姿を見ておきたくて、裏山の「枡安森林公園」に出向いてみた。

クヌギ林.jpgここにはクヌギ林が山の上部に点在しており、ミヤマセセリは例年、多く発生する。

そして今日。多数のオスが地面近くを跳ねるように舞っていた。

IMG_5470.JPGミツバアケビの花蕾と若葉↓。

ミツバアケビ.JPGマムシグサ↓。

マムシグサ.JPG毎春のお馴染みの顔ぶれたちだ。






蛹化の準備作業

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先週、10日にイスノキ葉上で見つけたカギバガ科の幼虫だが。

今日になって蛹化場所を作り始めた。

蛹化準備.JPGこのあと、どんな蛹部屋ができるだろうか。

ともかく、この幼虫が蛹になって無事に成虫まで育ってくれれば、

種名を調べることができる。謎の幼虫の正体が判る。


潜水艦のように閉塞的な仕事部屋を何とかしようと、今日は室内照明を替えてみた。

都城市のヤマダ電機まで出掛けて照明器具を購入した。5980円、也。

ところでそのとき懐中電灯と乾電池の棚がガラガラになっていることに気付いた。

どうやら物資の流通がどこかでおかしくなっているようだ。

5980円の照明器具をつけてみれば、仕事部屋が俄然と明るくなってしまった。

あとは西向きの壁に窓を作れば、もっと明るく過ごし易くなるだろう。







さなぎ

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ベニシジミの出足は遅れているのか、まだ成虫の姿を見ない。

うちのすぐ傍の草地で採集しておいた越冬幼虫たちは、ほとんど餌換えの手間も掛からず、

次々と蛹化している。

ベニシジミさなぎ.JPG写真画面以外にも前蛹がまだ4匹待機していて、蛹は全部で12匹(個)になる。

これらの蛹の羽化予定日は、一番早いもので今週末、遅いものは今月末ころになるだろう。


今日は北西の冷たい風が猛烈に吹き荒れ続けた。

降り積もった火山灰が砂嵐のように舞い上がり、外を歩く気にもなれない。

小5の子どもがウイルス性胃腸炎で、下痢、嘔吐を繰り返し、病院に連れて行ったあとは、

看病しながら原稿を書いていた。どうやら小学校ではこの病気が流行っているようだ。

原発や震災被害の報道が気に掛かり、落ち着かない日が続く。



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原稿書きの下準備をしてから林に降りてみた。

気温は高めだが北西の冷たい風が少しある。

カラスザンショウの近くでハイイロヤハズカミキリを見つけた。

ハイイロヤハズカミキリ.JPG
ハイイロヤハズ顔.jpgこのすぐ傍の笹にはモンキアゲハ越冬蛹の残骸もあった。地面から30センチ程の高さだ。

メダケの葉裏で休んでいるクロヒカゲ幼虫の顔も見ておいた。

クロヒカゲ顔.jpg








噴火は続く

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昨晩、午後5時過ぎに新燃岳がまた噴火した。

噴煙が長く空に横たわる様子は最初のころは不気味だったが、今ではもう当たり前の

光景になった。

WW130517.jpg噴煙は西の方角に流れ、都城市や三股町方面に降灰があった。今回のは軽微だ。

今日は3月下旬並みの暖かさで、ツマグロキチョウやスジグロシロチョウ、モンシロチョウ

などの舞う姿が多かった。ミヤマセセリはまだ見ない。

スジグロシロチョウ.JPG修理が完了して、自家用車を引き取ってきた。ハブベアリングの不具合は昨年の夏に

修理してから半年も経ていないので、部品代、工賃ともに無料だった。

前輪のブレーキパッドの交換をしたのでその分の費用が要った。

モンシロチョウ

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急に暖かくなった。

モンシロチョウのメスが庭のアブラナ類に次々と産卵していく。

IMG_5290.JPG花にはニッポンヒゲナガハナバチや、ビロードツリアブが来ていた。

ビロードツリアブ.JPG
林に降りてみた。 そろそろクロヒカゲの幼虫が活動し始めているころだろう。

そう思いながらメダケの葉っぱを見てみれば、ちょうど食事中の幼虫がいた。

クロヒカゲ幼虫食事.JPG葉裏で休んでいるとわかりにくい。

IMG_5269.JPG車の前輪から異音がするため、ディーラーに修理出しした。

修理の間、代車を借りた。今回の修理でしばらくは走行できるだろうが、

また同じ不具合が生じるようなら、いよいよそのときは車の買い替えを考えている。





じっと待つ

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20110312コミミズク.jpg
庭のクヌギで見つけたコミミズク幼虫。

20110312ヤママユ卵2.jpg見落としていたヤママユの卵。

どれも火山灰を被っているが、春をじっと待っている。




昨日、採集し忘れたカギバガ科の幼虫を回収しておいた。

なぞの幼虫2.JPG幼虫は昨日見つけた同じ葉っぱでちょうど食事中だった。

この近くで、イシガケチョウを見つけた。下画面、矢印先の葉裏。

ここにいるイシガケチョウのコピー.jpg
イシガケチョウあっぷ.JPG

正午には現場を離れ、帰り際に弁当を買った。これで340円、とは安い。

弁当.jpgうちで写真画像を整理しながらラジオを聴いていたら、東北地方で大規模の地震が

あったというニュースが流れてきた。これはたいへんだと思い、テレビをつけてみたら

仙台市、名取川河口で津波が押し寄せるライブ映像が流れていた。

膝が震えるような恐怖心を憶えた。

ともかく被災地の方々の無事を祈るしかない。







火山灰の降灰が比較的少ない宮崎市西部のフィールドに出掛けてみた。

イスノキの赤い若芽が目立つ。

イスノキ新芽.JPGそのイスノキの葉表に堂々と静止していたのはカギバガ科の幼虫であった。

遠目に見れば、鳥の糞そっくりだ。

008.JPG葉っぱには真新しい食痕も見える。イスノキを食樹とするカギバガの一種とは何だろう?

これは飼育して成虫を確認しておく必要がある。

そう思いながらも帰り際に幼虫を採集し忘れてしまった。      それにはわけがある。

幼虫を撮影したあとホウライチクの幹にニホンホホビロコメツキモドキの産卵痕を見つけた。

じつはその産卵痕は枯れ茎ではなく青々とした生きているホウライチクであった。

ニホンホホビロコメツキモドキが産卵するのは必ず、枯れ竹である。

私の知る限り。

それでこの意外な産卵痕のついたホウライチクを持ち帰って中を調べてみようと思った。

ところがホウライチクを切断する道具類を一切所持していなかった。

やむを得ず足と手を使ってねじ切ったのである。うまく折り取れたので、

今度は裁断しようと左手で茎を固定し、右足でさらに踏みつけたところ、

持っていた指のあたりでタケがパカン!と裂けた。

裂けた部分が剃刀となって左手の人差し指の第一関節のところが大きく裂けた。

次の瞬間、指が真っ赤に染まった。かなりの出血だ。

車に戻ってまずは飲料水で傷口を綺麗に洗った。

消毒液もあったが、こういう場合いきなり消毒液をかけてはいけないそうだ。

とにかく止血しなければとバンドエイドをきつめに巻いてみた。

これで良しと運転席に座ったらバンドエイドからプニュ~と血が溢れてくる。ありゃあ!?

そこでもう一枚バンドエイドを重ねて巻いたらようやく出血を抑えることができた。

そういうわけで、謎の幼虫を持ち帰りそこねたというわけだ。

日当たりの良いあぜ道ではツマキチョウとスジグロシロチョウ、キタテハが舞っていたが

追いかける気分になれなかった。

指の傷のせいではない。じつはもう一つ問題が。

WW100442.jpg都城市、山之口町まで戻ってから上の菜の花畑に気づいた。来るときはまったく視野に

入らなかったのが不思議だ。

もう一つの問題とは車の前輪からの異音が今朝になって無視できないほどに大きくなった

ことである。走行中の車内でラジオや音楽を聴いていてもその音量に等しいほどの異音が

続くようになったので、仕事を一旦中断することになった。

さて、都城市のディーラーで1時間をかけて調べてもらったところ、以前にも数回修理した

左前輪のハブベアリング劣化が原因であることがわかった。

何度も同じ症状が出る理由がわからないので、修理してもいづれまた同じことを繰り返す

のであろうと思う。

ディーラーに向かう途中、カラスの巣を見つけた。

巣から尾羽がはみ出していたので、営巣中であることがわかった。

V3103008.jpg



個性とは

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高校入試は今日で終わり。

受験生の長男は次男とは正反対の性格で、親とあまり会話をしたがらない。

根掘り葉掘り、聞かれるのが鬱陶しいようだ。

ので、「頑張れよ!」とか「試験どうだった?」などと、あえて言葉を掛けない。

今日も「無事、終了か?」、、、、「うん」、、それだけ。


さて、ベニシジミ幼虫を少し追加採集しておいた。

昨日の降灰でどこもかしこも灰だらけとなって、いつもは楽しい幼虫探索も

あまり心地良いものではなかった。

緑色型が6匹、紅型が2匹と、次々に見つかったが、北風がやたらと強く寒い。

紅型を中心に飼育中の幼虫と並べてみた。

01IMG_4951.jpg色模様の違いに加え、それぞれの仕草にも癖があるようだ。

03IMG_5011.jpg


クヌギ芽吹く

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今日と明日は県立高校の入学試験。

うちの長男を試験会場の高校まで送迎した。自転車だと片道約1時間は掛かるだろう。

街に出たのでついでに都城市、神柱公園のクヌギカメムシを見ておいた。

WW080419.jpgすでに幼虫たちのかなりは3令となり、樹上へと移動していた。

2令幼虫群も少しは残っているが、ゼリー物資はわずかしか残っていない。

クヌギカメ3令幼虫.jpgそれもそのはず、クヌギのお花が咲き始めており、葉芽も大きく膨らんできた。

V3082986.jpg
昨晩もかなりの降灰があって、車は洗車しないと出掛けることができない。

だいぶ馴れてきたとは思うが、火山灰にはうんざりだ。






ヒメウズ

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昨日の観察会で、小学生の女の子が小さな葉っぱを手にしていた。

可愛らしい葉っぱの形、質感に思わず手に取ったのだろう。

「ああ、それは、ヒメウズの葉っぱだよ。」

私はそう声を掛けながら、女の子の心情が少しわかるような気がした。

おとなしい子で、この子はイモムシが苦手だと最初に知った。

それに昆虫そのものもあまり好きではないようだ。

しばらくしてから、

「あそこにたくさん咲いている花は何ですか?」

と、参加者の大人の方たちが斜面の上を見上げていた。

そこにはヒメウズの群落があった。

ヒメウズ.JPGヒメウズはキンポウゲ科、オダマキ属ということを知ってなるほど、と思った。

この花の姿は好きで、30数年前にスケッチしたことを想い出した。

当時はカメラなど高嶺の花だった。カメラに憧れていた時代だったのだ。

ヒメウズの写真は今朝のこと、すぐ隣の丘で撮ったもの。

ヒメウズをしばらく眺めていたら、その横のスイバでまた、ベニシジミの幼虫が目に入った。

ベニシジミ赤.JPGまだ開ききらない若い葉っぱに齧りついている。陽射しがあって特に地表面は暖かい。

ベニシジミ幼虫もこんな日には高い場所へと登りたがるようだ。だから目立つ。


さて、今日は室内撮影に没頭した。

仕事の関係上、所持している博物コレクションを整理しながらの作業になった

以前、ある展示用に作った標本箱だが、これは子供たちにはほとんど受けなかった。

内容が地味でもあり、こういう物件は子供たちの興味の対象になりにくいようだ。

IMG_3729.jpg
ぬけがら標本箱1.JPGこの2箱は防虫剤をしっかりと入れ、封印することにした。失敗作だった。




自然観察会

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都城市、母智丘(もちお)公園で自然観察会があり、私は講師として参加した。

主催はNPO法人「こじいの森こどもの時間」。

P3060002.jpg観察会開始当初は小雨模様だったがしばらくすると雨は上がった。

気温が低いので活動する昆虫はいなかったが、朽ち木の中からいろいろな昆虫を

見つけたり、野鳥の観察などもできた。

天候が悪かったわりには、時間いっぱい皆さんには観察会を楽しんでもらえたと思う。

観察コースを巡ったあとで、チョウの展翅の実演を行った。昨年の秋に採集しておいた

クロコノマチョウを展翅してみた。


観察会の現地集合時刻は午前9時半だったが、

今朝になって(午前7時)ベニシジミ前蛹に脱皮兆候が現れた。

前蛹になってから5日目にしての蛹化脱皮である。前蛹期間としては長い気がする。

飼育していた室内の気温が低かったせいもあるだろう。

ともかく待ちに待った蛹化脱皮。観察会現地に向かうギリギリの時刻まで撮影。

なんとか脱皮そのものは撮影できた。しかし、蛹が色付くにはかなりの時間が掛かる。

最初は嫁さんに頼んでシャッターを押してもらうことにしていたが、

それも不安になって、インターバル撮影に切り替えた。

じつはインターバル撮影は初めての経験であり、キャノンのタイマーリモートコントローラは

だいぶ前から持っていたが今日初めて使った。取り扱い説明書を読んだのもかなり以前

のことだったが、うろ憶えで適当に設定してみたらそれでうまく可動してくれた。

蛹の色変化の撮影は、最初15分間隔にし、観察会から戻ってからは30分間隔に

変更してみた。

ベニシジミの蛹化は2年前にも撮影してあったのだが、その写真データをバックアップ時に

取りこぼしてしまい消失している。デジタルデータはこれだから恐い。

この記事を書いている今現在も、私の部屋ではカメラが自動撮影を続けている。

蛹が完全に色付くには20時間以上掛かるようだ。




山仕事、再開

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一ヶ月ほど前、林に沿う農道脇を刈っておいたのだが、

その刈り草を集めて焼却しておいた。といっても、全部が終わったわけではなく、

まだまだやり残しがある。

うちの林から笹や木々の枝が農道の上に垂れ下がっていたのだがそれと藪草を払ったら

道が倍の広さになった。えらくすっきりする。

今日は午前中だけ作業をしたが、嫁さんと下の子が手伝ってくれた。

もっとも子供は結局ほとんど遊んでいただけだが、家の中でゲームされるよりまだマシ。

林の手入れというのはそれほど広大な面積でなくともやることは山積みあって、

やってもやっても終わりが見えてこない。そのぶん疲れも感じる。いや実際シンドイ。

久しぶりのこともあってか、一度は立ちくらみして、へたり込んでしまった。

2年前に手術をしてから水分補給を小まめにしないといけない体だが、

それを怠ったせいかもしれない。

昼食ギリギリまで作業していて、食材もきらしていたので仕方なくコンビニに走った。

コンビニで弁当やらおにぎりを買うとゴミがやたらと出るので嫌なので

やはりあとで後悔する。

コンビニからの帰り道。畑の隅にこうした紙垂(しで)が祭られていた。

彼岸.jpg近くの家の門にも注連飾りがあって、うちの地域では見ないので意外な感じがした。

ことしの五穀豊穣、家内安全などを願うものであろうか?


先日、写真の仕事依頼のリストにちょっと意外な項目があった。

それでさっそくその撮影準備のためにカブトムシ幼虫を採集しておいた。

近所のサクラ朽ち木に部屋を作っていたのが見つかった。

カブトムシ幼虫.jpg
カブトムシ幼虫を探して歩いていたら、スズメが一本の木でにぎやかに囀っていた。

これからねぐらに入るのだろう。

スズメのお宿.jpg







仕事にならず

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昨晩の大噴火から降灰は今日も一日中続いた。

洗濯物は再び、室内で干すことになった。

畑も一面、灰色へと逆戻りした。

一夜にして.JPGさて、こうなってくると仕事の撮影にも支障が生じるのは当然のこと。

カラスノエンドウが元気に立ち上がってきてアブラムシも爆発的に増えた。

そのアブラムシを撮影しておこうとしたのだが、灰の微粒子のために写真は使い物にならない。

IMG_3563.JPGアブラムシ産仔.JPGともかく小さな昆虫の住む世界も灰だらけである。

ナナホシテントウ.JPG雨が降って少しは落ち着いたかと思っていたが、噴火活動が続く限り降灰の影響から

逃れることはできない。


近所の畜産農家まで歩いてみた。

マシュマロ.JPG大きなマシュマロも灰を被っている。

そのマシュマロの一番手前を見てみれば、お皿に灰が盛ってあった。

小さなスプーンがさしてあって、子供のママゴト遊びだとわかる。

そうか子供たちは灰にメゲテはいない。いないどころか、遊び道具にしてしまう。

まあ子供たちにとっても灰は嫌であろうけど、嫌なことを忘れてしまえるのが遊びだろう。



私が主に活動の拠点とするフィールドは、全国どこにでもあるような、

ありふれた特徴のないさりげない自然環境だ。

決して誰かがこぞって集まるような特異な生物がいるわけでもなく、

特に美しい風景があるような場所でもなく、自然を求めて徘徊する人たちのほとんどが

サッサと通り過ぎて行くような環境。

そういうなんということのない平凡なフィールドのなかで、

興味深い生き様、ふしぎな姿の昆虫たちを掬いとる、発掘する、というのが、

私の基本的なやり方である。

理想的な場所は、住んでいる場所そのもの、そしてそのごく近くである。

考えることが多くなってしまった。



砂塵の日々

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WW030343.jpg
鋤き起こされた畑は例年通りの土色をしているが、

まだトラクターが入っていない畑は白っぽい(画面右下段の畑)。

画面右に見える曲がりくねった農道も白い。

降り積もった火山灰はまだまだ多く、外を歩くときは長靴の方がいい。

砂漠.jpg

WW030349.jpgさて、今日の午後6時過ぎまたもや大噴火があった。

北西方向を眺めてみると、

WW030353.jpg噴煙が流れていた。噴煙先端の向きは西向きであったが、

このあと画面左方向、つまり南東方向へと方角を変えて流れて行った。

窓を開けると硫黄臭がするし、目が痛くなる。

明日の朝はまた、けっこうな降灰となっているのだろう。



ベニシジミの幼虫

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夕方、犬の散歩途中、足元のスイバが目に付いた。

ベニシジミ幼虫の食痕と糞があったからだ。

食痕.JPG葉の縁から大きく齧られているから、これは終令幼虫の仕業とわかる。

どれどれ、近くにおるかな?と目を凝らしてみれば、やはりいた。

下の画面内で幼虫の居場所がわかるだろか。

幼虫1.JPG画面の真ん中にいるからすぐにわかると思うが、もう少し距離をおくと幼虫の姿は

葉っぱに溶け込んでしまうだろう。

すぐ隣のスイバでも幼虫が同じようにして見つかった。

2匹の幼虫を並べてみる。

幼虫2.JPG同じ令の幼虫でも、こんなにも体色、模様に違いがある。





( 2008年の5月の記事から。 )


高千穂峰への道は、樹林を抜けるとたちまち火山礫の険しい急峻な道 となる。

それまでは石畳の道でいかにも素人向きなのだが、この急変に初めての人は戸惑うだろう。

火山礫の斜面はトレッキングシューズなど本格的な登山靴 でないと脚を痛めそうだ。

場所によってはズルズル滑って危険だ。

 休み休み喘ぎながらゆっくり慎重に登っていると、上から降りて来たおじさんが、

私の姿を見て、

 「そんな重そうなもの担いで、兄さん大丈夫かい!ええ。なんだろうね、

たいへんそうじゃねえか。ほんとに大丈夫かい!!」とべらんめえ調で声を掛けてくれた。

 「オレはよう、水筒ひとつで身軽だけどよお~、お前さんそりゃあ、ないぜ!」

 「ええ?仕事ですってか!こりゃあおったまげたね。ご苦労なこって。」

 「オレはよう、園芸の仕事やってからよ、そういう目でしか見ないけれどよ、

写真家ってのは、やっぱりこういう自然も見方が違うんだろうなあ、兄さん。

ここに来る前には屋久島の宮ノ浦を縦走してきたんだけど、

二日間とも雨降らずで良かったよお。」

 「なに?毎年来てるかだって!よしてくれよ、こちとら東京住まいだぜ、

そんなしょっちゅう来れないよ。今日だって仕事さぼって来てんのよ。

今晩は帰るけどね。まあ、がんばってなあ。」

 御鉢の火口縁(写真上)でお弁当を食べていたおばさんともしばらく話し込んでしまった。

 「こんにちわ。」こんどは大阪弁だ。

 「私はね、姫路に嫁入りしたんだけど、生まれは大分なんですわ。」

 「いろいろあってね、それでも霧島山と阿蘇山、そして指宿が大好きでね、

こっちに戻ってくると必ず登るんやわ。ええ、アンタ宮崎に引っ越してきたん!

そんな思い切ったこと、うちらようできへんわ。でもそれはエエなあ。」

 「ミヤマキリシマはまだ遅れているみたいやなあ。

そにしてもなあ、ほら、あそこの中岳なあ、

昔はなあ、いっつも噴煙が登っていたんやでえ。

それが今はな全然ないんや。これは噴火が近いんと違うのかいなあ。

ほんま恐いわあ。


以上。

大阪弁で語られた太字、下線部分の言葉を今になってあらためて思い出したのである。

あれから1年半、中岳の隣の新燃岳が大噴火した。