昨年の春、ヤナギハムシの産卵を撮影した日南市のフィールドに行ってみた。
NHK出版「里山の昆虫ハンドブック」に載せてあるヤナギハムシの写真(p67)は、
撮影当日、曇天で条件が悪かった。それも気になっていたので快晴の今日、
ふたたび訪れたのである。
交尾しているヤナギハムシが2組いた。ヤナギハムシの体はあらためて見ると、
前胸部の渋い金属光沢がなんともいい。
ナミテントウの紅型を細長くしたような姿はどこか毒々しい。
梢ではカメノコテントウも歩いていた。
ヤナギの枯れた下枝にはあちこちにカメノコテントウの卵塊が産み付けられていた。
敢えてこういう場所を選んで産卵する理由とは何だろうか?
ふ化した幼虫たちが、餌であるヤナギハムシ幼虫がいる場所まで到達するには、
やたらと長い距離の道のりがある。可愛い子には旅をさせよう、という親心か?
ま、そんなわけは無いのだろうが、わざわざ枯れ枝の先っこに集中して産卵する
習性はたいへん興味深い。
ヤナギの葉では、セグロシャチホコの幼虫も見つかった。
この幼虫の姿も毒々しい。
ヤナギとは書いたが、何ヤナギかは確認できていない。ヤナギ類の判別は難しい。
それでも直感的にはヤナギの仲間だとわかる。