昨日のこと、ヒラタクワガタのオスを見つけた場所に日が暮れてから行ってみた。
樹液の出ていたアキニレにはアリ以外何も来ていなかったが、
樹上をしつこく眺めていると大きなカミキリムシがゆっくり降りてくるところだった。
懐中電灯で照らしてみれば、これがシロスジカミキリのメスであった。
松山の実家のすぐ傍にシロスジカミキリがいるとは!?
今日は午前中から昼過ぎにかけてアキニレとヤナギの樹液を巡回してみたが、
虫の姿は少ない。コムラサキもしきりと藪に入っていくので、見えない場所にも
樹液があるのだろう。撮影は諦めるしかなさそうだ。
あるヤナギの前に立ってみればシロスジカミキリの羽脱口があった。
ふとその穴から上に目線をずらしてみると、小さな穴が開き黒い影が動いていた。
午後1時20分ころ。目の前でシロスジカミキリが羽脱しようとしていたのだ。
絶妙のタイミングに立ち会えて嬉しくなった。
ささやかではあるが、幸せな気持ちに浸れる瞬間である。人によって何を幸せと感じるか、
人それぞれであろうが、私にとってはこういう自然観察の時間を過ごせることである。
もっとも嬉しいだけでは終われないのが昆虫写真家の宿命というもの。
喜びの感情をぐっと抑え、狙い通りの写真が撮れなければ話にならないのである。
新婚当初の頃、こういう場面で嫁さんが傍にいることがよくあった。
(今はほとんど皆無となったが、、、、、、、。)
嫁さんは昆虫の事情について素人だから、なぜ嬉しいのか、どういう事態なのか、
逐一解説し喜びをともに味わえるよう饒舌カメラマンとなったものである。
「今宵の酒は旨いよ~!!」などと調子のいいことばかりわめいていたように思う。
さて、午後1時50分ころ、ゆっくりと脱出が始まった。抜け始めると早い。
炎天下でこの羽脱を待っていたら顔なじみのおばちゃんが近くを通りかかった。
「暑いのにたいへんやねえ~。がんばってな!」
おばちゃんは、河川敷で野菜作りを楽しんでおり帰省するたびに声を掛けてくれる。
このヤナギが生えている場所というのは、もとは河川の一部で清流が流れていた。
15年以上も前、この場所で私はカワセミの撮影を行っていたのである。
ところが河川の流域は変わりやすい。いつのまにか葦原に土砂が積もり、
水面はまったく消え去り、さらにヤナギ、エノキ、アキニレ、センダンなどの
樹木もどんどん大きく成長して、昔の風景とは一変してしまったのである。
下画面の左端にあるコンクリートの細道は護岸壁であった。
いまやヤナギの疎林となりつつあり、そのヤナギではシロスジカミキリが繁殖している。
コムラサキの舞う姿も多い。
自然とはこうしてめまぐるしく移り変わるものだなあ、とあらためて感じた。
この場所もやがてはまた川の流れに戻るときが来るのかもしれない。
シロスジカミキリの撮影を終えて一旦実家に戻ろうとしたとき、さきほどからブンブンと
うるさかった翅音の出所がわかった。
ニホンミツバチの分封群だ。
河川敷には蜂箱がいくつか置かれてあった。いづれも空かと思っていたが、どれかには
営巣していたのか、それともどこからか飛来したのか?
樹液の出ていたアキニレにはアリ以外何も来ていなかったが、
樹上をしつこく眺めていると大きなカミキリムシがゆっくり降りてくるところだった。
懐中電灯で照らしてみれば、これがシロスジカミキリのメスであった。
松山の実家のすぐ傍にシロスジカミキリがいるとは!?
今日は午前中から昼過ぎにかけてアキニレとヤナギの樹液を巡回してみたが、
虫の姿は少ない。コムラサキもしきりと藪に入っていくので、見えない場所にも
樹液があるのだろう。撮影は諦めるしかなさそうだ。
あるヤナギの前に立ってみればシロスジカミキリの羽脱口があった。
ふとその穴から上に目線をずらしてみると、小さな穴が開き黒い影が動いていた。
午後1時20分ころ。目の前でシロスジカミキリが羽脱しようとしていたのだ。
絶妙のタイミングに立ち会えて嬉しくなった。
ささやかではあるが、幸せな気持ちに浸れる瞬間である。人によって何を幸せと感じるか、
人それぞれであろうが、私にとってはこういう自然観察の時間を過ごせることである。
もっとも嬉しいだけでは終われないのが昆虫写真家の宿命というもの。
喜びの感情をぐっと抑え、狙い通りの写真が撮れなければ話にならないのである。
新婚当初の頃、こういう場面で嫁さんが傍にいることがよくあった。
(今はほとんど皆無となったが、、、、、、、。)
嫁さんは昆虫の事情について素人だから、なぜ嬉しいのか、どういう事態なのか、
逐一解説し喜びをともに味わえるよう饒舌カメラマンとなったものである。
「今宵の酒は旨いよ~!!」などと調子のいいことばかりわめいていたように思う。
さて、午後1時50分ころ、ゆっくりと脱出が始まった。抜け始めると早い。
炎天下でこの羽脱を待っていたら顔なじみのおばちゃんが近くを通りかかった。
「暑いのにたいへんやねえ~。がんばってな!」
おばちゃんは、河川敷で野菜作りを楽しんでおり帰省するたびに声を掛けてくれる。
このヤナギが生えている場所というのは、もとは河川の一部で清流が流れていた。
15年以上も前、この場所で私はカワセミの撮影を行っていたのである。
ところが河川の流域は変わりやすい。いつのまにか葦原に土砂が積もり、
水面はまったく消え去り、さらにヤナギ、エノキ、アキニレ、センダンなどの
樹木もどんどん大きく成長して、昔の風景とは一変してしまったのである。
下画面の左端にあるコンクリートの細道は護岸壁であった。
いまやヤナギの疎林となりつつあり、そのヤナギではシロスジカミキリが繁殖している。
コムラサキの舞う姿も多い。
自然とはこうしてめまぐるしく移り変わるものだなあ、とあらためて感じた。
この場所もやがてはまた川の流れに戻るときが来るのかもしれない。
シロスジカミキリの撮影を終えて一旦実家に戻ろうとしたとき、さきほどからブンブンと
うるさかった翅音の出所がわかった。
ニホンミツバチの分封群だ。
河川敷には蜂箱がいくつか置かれてあった。いづれも空かと思っていたが、どれかには
営巣していたのか、それともどこからか飛来したのか?