2011年9月アーカイブ


ツマグロコメツキモドキ.JPG
ツマグロヒメコメツキモドキ。体長、8ミリ。

コガタノゲンゴロウクモ網巣にかかる.JPGオオヒメグモに吸血されるコガタノゲンゴロウ。玄関の門灯にて。

ツクツクボウシぬけがら.JPGツクツクボウシの抜け殻。今日はツクツクボウシだけでなく、アブラゼミ、ヒグラシの

鳴き声も聞こえた。季節の進行に待った!をかけたい気持ち。

アザミウマ幼虫群.JPGクヌギ朽木に群れていたアザミウマ目の一種の幼虫。おそらく食菌性ではないだろうか。

真っ赤なのでよく目立つ。2時間ほどして見に行ってみれば、数匹に減っていた。

ウロコアリ.JPGアザミウマ幼虫群のすぐ傍を歩いていた、ウロコアリ。久しぶりにこのアリを見た。

冬の朽木割りではときどき出会うアリだが、普段はあまり見かけない。

ゲンノショウコ.JPGゲンノショウコの花。おしべの先には白い花粉がいっぱい溢れている。

林のあちこちでハラビロカマキリの卵のうが増えてきた。そこへカマキリカツオブシムシも

産卵に来ていた。イヌビワの若葉にはイシガケチョウの卵がいくつか付いていた。

コウモリガ蛹の頭が見えていた。振動を感じるとすぐに引っ込むがすぐに伸び上がってくる。

今夜か、明日早朝にも羽化するだろうか?

落ち柿にクロコノマチョウの夏型(ボロ)、秋型、そしてクロヒカゲ、ヒメジャノメが来ていた。

ジュズダマにはクロコノマの幼虫が数匹、すでに終令。

草むらにツマグロヒョウモン幼虫、蛹が目に付く。羽化直後のオス成虫もゆっくり舞っていた。

ヤママユの繭はまだいづれも羽化せず。

コカマキリのオスが低い草むらから飛び出してきた。

スジグロシロチョウが菜っ葉に盛んに産卵を繰り返す。

菜っ葉にはヒメナガメ交尾ペアが2組と終令幼虫が1匹。カップルのメスは後ろ脚で

オスを蹴っ飛ばしたり、お尻を振ってオスを振り切ろうとしているようだ。

数日前に家壁についていたタイワントビナナフシは飼育ケースの中で息が切れていた。

なんとか2匹目を探すが、いまだに見つからず。

営巣途中で泥巣を放棄したスズバチが、巣場所を探していた。

営巣場所は固い設置面がいいらしい。木の枝に球状の泥巣を作ることも多いが、

平面にべったりガッシリ貼り付けるほうが、仕事も楽なのではないだろうか?


                                    虫の観察日記、 以上。



蜂の効用とは?

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今朝の一枚は、ツルボを訪れたニホンミツバチ。

ツルボとニホンミツバチ.JPG自然光でシャッター速度は350分の一。ISO400。F8、マクロ60ミリ+EOS-7D。


「全国昆虫施設連絡協議会」が、今年は宮崎市内で開催され、

私は記念講演に招いていただいた。

せっかくなので講演開始時間より早めに会場入りし、

加盟館の研究協議を拝聴させてもらった。

昆虫館という施設での運営のあり方、観客に対する啓蒙活動の工夫や研究など

いろいろ興味深い内容だった。

「石川県ふれあい昆虫館」では受験に「うかる(羽化る」お守り袋

(オオゴマダラの蛹殻が入っている)や、

テントウムシやイモムシ型のオリジナルパンなどが販売されているそうだ。

パンの味はけっこうイケルらしい。

私の講演は「レンズを通して見た宮崎の昆虫」という演題で1時間10分ほどお話を

した。マイナーな虫ばかりを扱った上に、チョウの話題はゼロ。

1時間少々という時間はやはり短い。まあ、カメムシが多かったので、カメムシの話題を

一つ減らせばチョウも入ったはずだが、、、、

講演が終わって知り合いの方からオオスズメバチ入りの焼酎ワンカップをいただいた。

20110929V9293660.jpg道の駅で販売されていたらしい。値段を聞くのを忘れてしまった。

けっこうするかもしれない。

スズメバチは皆、お尻から毒針を突き出して死んでいる。

20110929V9293663.jpgスズメバチネジレバネの寄生がないだろうか?などと思わず覗き込んでみる。

残念ながら寄生はなかった。今のところまだ味見はしていない。

じつは来週早々、病院で検査があるので、それを終えてからにしようと思う。

ちょっとくらいイイじゃん、と思われる方もいるかもしれないが、

私はかなり気が小さい臆病者だ。用心に越したことはない。たとえ酒であっても。

焼酎ワンカップの写真は、EPL-1s+LEICA マクロ45ミリマクロ。



午後5時10分。犬の散歩に出た。

オオカマキリのオスを撮影したあと、道の反対側で思わず足を止めた。

初めてこういう場面を見て驚いた。

オオカマキリ2重連.JPGメスに2匹のオスが抱きついている。

どうやら右側のオスが後からやって来たのではないだろうか。

体格では右のオスが上回っているが、しっかりとメスにマウントしているのは左のオス。

交尾は成立していない。抱きついているだけ。

力関係で入れ替わったとは考えにくいので、やはり左のオスが先客?ということだろう。

それにしてもこの状態はきわめて危ういのではないだろうか。

右のオスは「どうか私を食べてください」と言わんばかりの位置にある。

しばらく見ていたが、メスはおとなしくしていた。

撮影の邪魔になる葉っぱをfどかそうとしたとき、右のオスがピョんと跳ねて離れてしまった。

いじってしまったのは失敗。

このあと2時間ほどして様子を見に行ってみれば、なんと交尾中であった。

さらに2時間後、交尾は解けてオスは離れた場所に無事でいた。

メスの腹部末端には白い液状の塊が付着していた。それが交尾のうのようなものかどうか

わからない。

カマキリのメスが多回交尾するのかどうか?

カマキリの生態は意外にも知らないことが多い。


※ カマキリについての文献を思い出し読み返してみました。

昔の科学雑誌、

「自然」(1975年、8月号)に「カマキリ~その捕食行動」井上民二・松良俊明

という記事があります。この雑誌はバインダーに閉じて保管してありました。

記事の内容はサブタイトルのように捕食行動についての研究内容がメインですが、

「交尾、共食い」という内容も少し出ています。

この記事によると、「メスは同時に2匹(まれに3匹)のオスを背中に乗せることが

しばしばみられる。先の個体の交尾が終わると交尾に入る。」


と書かれてありました。ただしこの観察は実験ケージ内であったようです。

さらにメスは最高4回、平均1.8回、オスと接触している、ともありました。

「接触」という表現を使っているのは、交尾まで至っていないケースも含むのかもしれません。

ただ、「交尾が終わると交尾に入る」という記述は多回交尾そのものです。

「自然」という科学雑誌は発行当時リアルタイムに買って読んでいました。

当時350円だったのですが自分の興味ある記事が掲載している号だけを買っていました。

ちなみにカマキリの記事が載っていた8月号には、

「人間の同居者~家蜂」:岩田久仁雄

「ホタルをつくる」:矢島稔

という記事もあり、さらに表紙写真は栗林慧さんのアオスジアゲハ吸水集団、です。

この号を私が買わないわけがありません。

アオスジアゲハ吸水集団の場面に憧れるきっかけはまさにこの表紙写真を見たときです。

栗林さんの解説文によると、写真は大分県本匠市の民家の庭で撮影されたそうです。

本匠は番匠川の上流域であり当時、栗林さんがゲンジボタルの撮影をなさっていた

フィールドではないかと想像します。

「自然」の価格は470円、480円、580円と値上がりしていき、

私の手元にある一番新しい号、1984年1月号では600円になっていました。

科学雑誌についてはいろいろ語ることもありますが、長くなるので今回は割愛します。



都城市中心部にある「神柱公園」(かんばしら)。

ある探しものがあって訪れてみた。

この公園にはヌマスギの巨木が立ち並んでいる。

ヌマスギは別名、落羽松(らくうしょう)とも呼ばれるように冬には葉を落とす。

ヌマスギの根元にはクスノキの実生が生えていた。

クスノキ実生.jpg近づいてみれば葉っぱが暴食されている。

ぼろぼろクスノキ.jpg犯人はすぐに見当がつく。アオスジアゲハ幼虫の仕業に間違いない。

アオスジアゲハ幼虫2頭.jpgこんな感じで別の実生にも数匹の幼虫がついていた。幼虫たちはギリギリ年内羽化するの

だろう。

別のヌマスギ根元からニホンミツバチが出入りしていた。洞の中に営巣しているようだ。

蜂の姿を眺めていたら、すぐ近くに大きな ワモンゴキブリ がいることに気付いた。

ワモンゴキブリ0927.jpg漆塗りのようで綺麗な姿だ。もっと綺麗に撮影したいので捕まえることにした。

プラ容器の口をあてがって追い込もうとしたが、なんともすばしっこい奴だ。

2度も捕獲に失敗。そのうちニホンミツバチの巣口あたりに逃げ込んだ。

ニホンミツバチはおとなしい性格だが巣口近辺では立っているだけで刺されることもある。

それを覚悟の上で、枯れ枝を使ってワモンゴキブリを追い出してみた。

奴はタタタタタタ~~~~~ッと、ヌマスギの幹表面を登っていく。まさに駿足だ。

容器に追い込む作戦は無駄とわかったので、エイッ!!とばかり手掴みで捕獲した。

もちろん体を傷つけないよう押さえ込む。ゴキブリ臭はそれほどでもない。

さて肝心の探し物だが、3時間掛かってようやく発見できた。

今日はずっと曇ったままでときおり小雨が降り続けた。昼間でも懐中電灯が必要なくらい。


都城市内に出たついでに東公園に立ち寄ってみた。

不思議なことに、ここにはセミの抜け殻がまったく見当たらない。

撮影していた私に声を掛けていただいた方に聞いても、「そういえばセミは

まったく鳴いていませんでしたよ。」とおっしゃる。ちょっとそれは怪しいなとは

思ったが、この公園で抜け殻が見つからない理由とは何だろうか?

植栽の手入れがきめ細かく行われるにしても、無さ過ぎるのだ。

で、キマダラカメムシ は6月から観察していたが、こちらは個体数が多い。

たとえばクスノキの幹にペタリと張り付いているが、近くで見ないとわかりづらい。

キマダラカメムシくすのき.jpgせっかくだから、カメムシの匂いをかがさせてもらう。  ああ~、いい香りだ。

こうして摘んでみれば、匂いをかぐことができる、じつに簡単。

キマダラカメムシつまむ.jpgつまんだキマダラカメムシはメスだった。

私に声を掛けた方に「ここにいるカメムシを撮影しています。」と説明したら、

「かめむし」という言葉だけで体をのけぞらせていた。その反応ぶりにこちらも驚いた。

世間ではよっぽどカメムシは嫌われているようだ。私が異常なのかもしれないが

少数派は歴史の中で疎外されがちである。それとは逆に好奇の的になることもあるが。

「この匂いが私なんかは好きなんですけどね。」とも喋ったら、ますます怪しい顔になった。

私は観察会ではカメムシを見つけると必ず、子供たちに匂いをかがせている。

なんとかカメムシ好きの子供を見出そうという魂胆だが、なかなか成果が上がらない。

それでも「この匂い嫌いじゃないよ。」という子がほんとうに稀だがいるにはいるのである。

嘘ではない。

ヒノキの梢には羽化直後の個体もいた。

キマダラカメムムシ羽化直後.jpgカメムシもセミと同じように羽化直後は蠟細工あるいは象牙彫刻みたいで綺麗である。

キマダラカメメムシは年に何回発生するだろうか。ダラダラと発生しているようなので

何世代なのかわかりづらい。ちゃんと調べておくべきだがデータ集めを怠っている。

夕方の散歩で近所の公民館広場に行ってみた。

昨夜、植え込みで産卵しようとしていたハラビロカマキリ褐色型を見たからでもある。

しばらく探し回って昨夜の場所から少し離れたところで同じ個体を見つけた。

ハラビロカマキリ褐色型威嚇.JPG少し小ぶりのメスだったが、しっかり私を見据えて威嚇行動をとる。


車を買い替えたので、保険の変更や、ETCカードの発行申し込みやらやっておいた。

ETCカードの申し込みはカード会社のウェッブから手続きができた。

できたのはいいが、ではカードがいつになったら届くのやら何の説明もない。

パソコン画面ではどこを開けばいいのかとか、ときどきわかりづらいことが多い。

こういうとき紙の印刷媒体なら、もっとわかり易いはずだと思う。




車の更新

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2004年から乗り始めたフェスティバミニワゴンは、昨日で廃車とした。

7年間、ほんとうにご苦労様でした。走行距離は11万3千キロ。

いろいろガタが出てきて、走りも重くなっていた。

で、新規に日産「ノート」の中古車を購入した。走行距離は9千7百キロ少々。

V9253535.jpgほとんど新古車と言ってもいい。ともかく綺麗な車体だ。内装も含めて。

V9253538.jpg当初、仕事用の車には軽のワゴン車を考えていた。

昨年、奄美大島で軽ワゴン車を数日お借りして、長い脚立も余裕で積めること、

小回りが利き軽快なことなど、一人で動き回るにはちょうどいいサイズの車だと感じた。

それで4WDの軽ワゴン車を中古で探していたのだが4WDは意外と少ない。

結局、普通車のコンパクトカーに戻ってしまった。長距離走行もあることだし。

V9253540.jpg嫁さんが軽のアルトに乗っているので、そのアルトがいよいよ寿命尽きたときには、

軽ワゴン車にして、それを私の仕事用にするか、または別途、軽ワゴン車を買うか、

考えるだけならいくらでも策はある。3台車を所有しても駐車場にはまだまだ余裕がある。


今日はヤマハ音楽教室でピアノのレッスンを受けている嫁さんが音楽発表会で

演奏するというので会場に駆けつけた。

で、ビデオ撮影のカメラをセッティングしようとしたらメモリーカードが入っていなかった。

驚いてしまったがどうしようもない。生演奏をしっかり聞いた。


臭角

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今の時期、ミカンの木には ナガサキアゲハ幼虫 が多い。

若令~終令までステージは様々。

同じ木にアゲハ幼虫もいるが、圧倒的にナガサキアゲハの方が多い。

ナガサキ臭角正面.JPG
さて、昨日の京都での公開市民講座(主催:京都工藝繊維大学遺伝資源キュレター

教育センター・日本遺伝学会)では、私以外に次の方々が講演なさった(敬称略)。

仁田坂英二(九州大学大学院理学研究院助教)

演目:「鎖国がもたらした日本在来植物の園芸ブーム」

岡田典弘(東京工業大学大学院生命理工学研究科教授)

演目:「危機から生まれた哺乳類」

加藤真(京都大学大学院地球環境学教授)

演目:「送粉共生がはぐくむ植物の多様性)

どの演目もたいへん興味深く拝聴した。

一般の方にもわかりやすいようにと配慮された内容だったが、やはり専門用語も

多く、ある程度基礎知識がないと理解が難しい話もあった。

まあ、そういうなかで私の話は小学生も理解できる内容なのでかなり場違いな気もした。

聴講者の中にはたしか一人だけ小学生と思われるお子さんもいた。

45分という制限時間では短過ぎて丁寧な説明を省かざるを得ない場面もある。

これまで1時間半という設定で講演することが多かったが、

45分という制約のなかでまとまりよくお話をする難しさをあらためて感じた。

11月には40分間の講演が予定されているので、反省を活かした内容にしたいと思う。













セスジスズメ幼虫

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本日、京都は快晴。

あまり時間がないので駅から歩いて行ける「東本願寺」へ。

青空に聳える「御影堂」「御影堂門」の巨大な建造物に見とれてしまう。

「阿弥陀堂」は改修工事のためすっぽり鉄骨の箱に覆われていたが、内部の観覧はできた。

心地よい秋風の中、かれこれ1時間も「東本願寺」に滞在した。

帰り際に外門を眺めてみた。

ひがしほんがんsじ.jpg外の植え込みには新鮮なヤマトシジミのオスが多くいて日光浴をしていた。

塀の壁に大きな セスジスズメの幼虫 が止まっていた。

蛹化場所を探して放浪している最中だと思うが、とても目立っていた。

東本願寺セスジスズメ幼虫.jpg午後1時から京都駅前の「キャンパスプラザ京都」で講演をした。


今回はオリンパスのEPL-1Sと、レンズは14-42ミリズームを一本だけ。

フィッシュアイコンバーターレンズを忘れてしまったのは失敗だった。

京都散策ではたまたま大きめの昆虫を見つけたので14-42ミリズームで撮影できた。

もっとも京都散策のなかでとくに虫を探していたわけではない。

虫たちはなぜか私の目に触れるような場所にいたのだ。



京都、散策

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大阪伊丹空港から乗車したバスの車中、ウトウトしているうちにJR京都駅に着いた。

駅前のホテルに荷物を預けて「京都国立博物館」へ。

下調べもせずに出掛けたのがいけなかった。

博物館は2年間に及ぶ改築工事中で休館だった。

そこで「智積院」へ行ってみた。長谷川等伯・久蔵の障壁画がある宝物館の前で

オニヤンマ のオスがじっと静止していた。

智積院のオニヤンマ.jpg智積院の中をゆったり見て回ったあと、「三十三間堂」へ。

さすがにこちらでは観光客が多い。仏像をゆっくり観たいが人垣がすぐにできてしまう。

仏像を見終えて外の遊歩道を歩いていると、カボスにハラビロカマキリがいた。

三十三間堂のハラビロカマキリ.jpg次は、「河井寛次郎記念館」へ。

狭い路地に入ってしばらく歩くと、昭和初期の古風な民家があった。

こじんまりとした中庭のミカンの木にはアゲハの卵と幼虫がいっぱいついていた。

この家は寛次郎が日本各地の民家を参考に独自の構想のもとに設計したものとあって、

たいへん素晴らしい。

「河井寛次郎記念館」から京都駅まで歩いたら30分以上掛かった。

ビッグカメラ前の「キャンパスプラザ京都」の場所を確認。

明日はここの会場で午後から講演の仕事がある。

今日はともかくよく歩いた。


かお

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台風一過、晴れ間が出てきたのは正午を過ぎてから。

庭のヤママユの繭を点検していたら、イヌザンショウにトックリバチのカップルがいた。

トックリバチの顔雌雄.JPG上がオスで下がメス。ちなみにコオロギ類では上下逆になる。

顔の模様の違いでオスメスの区別ができるのは自然観察者にとっては有り難いことだ。

午後5時過ぎ、近所の道端にハラビロカマキリのカップルがいた。

ハラビロカマキリ交尾褐色型おす.JPGオスは褐色型。こういう組み合わせは初めて見た。

先日、オスの上半身がメスに食べられてしまってもまだ交尾だけは続いていた

今日のオスはどうだろうか?無事にメスから離脱できるだろうか。

昨日の大雨や今日の北風に煽れて、ヒガンバナも傷みが早いように見える。

写真はうちの庭。晴れたのでチョウ達が次々にやってくるかと思っていたが、

モンキアゲハが一匹来ただけだった。

白ヒガンバナ.JPG庭の片隅で少し前から気になっている花。

小さいのでマクロ65ミリレンズで撮影してみた。

花01.JPG※ この花はツユクサ科のイボクサ属、とある方から教えていただいた。

ここにお礼を申し上げます。イボクサ属には帰化植物もあって写真だけでの同定は

難しいようだ。南九州だとシマイボクサである可能性もあるらしい。




昨日は使い始めて7年目を迎えたVAIOのデスクトップパソコンが起動しなくなって、

あれこれやっているうちに時間を浪費してしまった。

とりあえず4基のHDDを抜き取り、別のパソコンに接続して仕事をした。

起動しなくなったVAIOパソコンは、Cドライブをリカバリした。このパソコンはHDD内に

リカバリ領域があるのでリカバリディスクとかは必要ない。

このパソコンをセットアップしてみたものの、メールの送受信がどうしてもできない。

ネットにはつながるので何らかの設定で解決できそうだが、今日もそういう作業の時間は

あまりなかった。HDD4基を抜き取った筐体はでっかいだけで中身はスカスカ。

まあおかげで排熱対策としてはちょうど良いかもしれないが。



俵おどり

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敬老会俵おどり2011.jpg昨日の敬老会で披露した「俵おどり」。撮影は地区の方にお願いした。

私は舞台前列、画面右から3番目。舞台が狭いので目が回りそうになった。

三股町、田上地区の伝統芸能保存会のメンバーで毎年、踊る。

昨年は俵を投げるタイミングを間違えるやら、振りもろくに覚えておらず、

みっともなかったが、今年はなんとか様にはなったと思う。踊り手も12名と多かった。

しかしいったい何人集まるかは当日にならないとわからない。

踊りに参加するかどうかは各人の意気込みしだい、ということらしい。

お囃子は画面右奥の座敷で三味線が4名、太鼓が2名。

うちの嫁さんは三味線を弾いている。

「俵おどり」の後は地区に6支部ある支部ごとに出し物を披露する。

私は3支部だが今年は「二人羽織」をやった。

これも当日になって参加メンバーが欠け、急遽、私が司会役になったりした。

敬老会に集まった高齢者の方は30数名だったようだ。

こういった敬老会を催す地区は今では田舎でしかないということだが、

ま、それもそうだろう。総世帯数90数戸、総人口100数名という小さな集落でこそ

自治会が主催する敬老会も成立するのかもしれない。

しかも「俵おどり」保存会という組織があって、

準備やら片付けのほとんどは保存会のメンバーで行われている。

自治会運営にとって、保存会の存在は大きい。


一方、自治会に入って何のメリットがあるの?という方々も少なくは無い。

町としては自治会に入ることを積極的に薦めているが、

最近は入らないか、一旦は入っていても離脱する世帯も増えてきているようだ。

近所付き合いの大事さは理解できても、様々な催しや奉仕活動で

せっかくの休日が潰れたり、自治会費の納付額の割りに報われていない、

と感じる方もいるだろう。

私は役場で転居手続きをしたときに強く薦められ、とくに

「自治会に入ってないとゴミ集積場にゴミも出せませんよ。」の言葉は重かった。

ゴミ焼却場まではけっこうな距離がある。

しかし、ゴミ集積場のことで自治会入会を強制するような態度は

いかがなものかとも感じる。

本来、きちんと税金を納めていればゴミ回収の行政サービスを受ける権利が

あるのではないか?町の条例ではどうなっているのだろう?



ヒガンバナ

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13日~16日まで留守にして戻ってみれば、

わが家の庭ではヒガンバナが咲いていた。

ヒガンバナ開花.JPGさっそくミヤマカラスアゲハやナガサキアゲハ、モンキアゲハ、キアゲハなどが来ていたが、

今日は例年のように紹介しているチョウの訪花の写真は止めて、ヒガンバナ開花の

写真にしてみた。うちでは白花とさらに遅れて咲く黄色い花とがある。

どれにもアゲハ類が来るが、圧倒的に赤い花を訪れる数が一番多い。

今朝はときおり雨が降っていたが、窓からカラス達(ハシブトガラス)が畑に集まっている

姿が目に入った。水溜りで水を飲んだり、あるいは水面に浮かんだ昆虫を食べているようだ。

畑も草がないので昆虫などを見つけ易いだろう。

カラス集団3.JPG最初は10数羽の群れだった。すぐ横の道をときおり車が通るがほとんど動揺しない。

しばらくするうちに群れの数が増えていた。

カラス集団1.JPG倍以上の数になって驚いたが、そのカラス軍団が一斉に飛び立った。

一斉に飛び立った原因とは、モズの高鳴きであった。

その一鳴きでこれほどカラス達が反応して動揺するとは意外な気がした。

むしろ車の騒音などには日頃から馴れているのだろう。

モズの高鳴きがこのごろ増えたように感じる。


台風15号の動きが気になる。

四国、近畿辺りに到達するころ京都へ行く予定があるからだ。

今のところ台風の進行速度、経路は定かでないが、搭乗日に欠航という場合も想定して

陸路での別経路を検討しておく必要もあるかと思う。

そのとき、宮崎から博多までどうやって移動しようか、などと考えている。


ポン菓子

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まさかの大渋滞は宮崎市から田野町に入ってからすぐ。

国道296号線は青井岳温泉を過ぎたところから歩く速度になってしまった。

普段なら順調に走って20分で我が家に着けるところが1時間以上。

山間を抜ける国道には枝道もなく、血流が悪くなった血管を想像してしまう。

いったいどうしたんだろう?と思っていたらようやくラジオの電波が入って

渋滞の原因がわかった。豪雨で国道10号線の一部が通行止めになったこと、

296号線と平行して走る高速道も田野~都城ICで通行止めになったこと、

その影響で大渋滞になったようだ。車社会、流通システムの脆さを改めて感じる。

さて、昨日の写真から。

キノコぽん菓子.JPG松山市、湯築城址公園で見つけたキノコ。キノコの名前調べはまだだが、

これを見て昔懐かしい「ポン菓子」を思い出した。

たしかリヤカーをバイクで引いて町を回る菓子屋さんがいて、

お米(もち米?)を預けておくと、ポン菓子を作ってくれた。代金はどうだったか憶えて

いないが、ポ~ン!!と爆発音を上げて出来上がるポン菓子が嬉しかった。

飽食の現代からみればたいした菓子でないだろうが、当時は美味しかった。

あの味はやはりあの時代に戻らないと味わえないのかもしれない。

そんなことを思い出しながら、ウシカメムシの小楯板(しょうじゅんばん)はでっかいなあ、

と後姿を撮影しておいた。

小楯板.JPG妙にアンバランスな体型なのがウシカメムシの特徴でもある。

公園で歩くとプ~ンと強烈な発酵臭が漂ってきた。

匂いの元はアラカシだった。

シロスジカミキリ食痕道後.JPG銃弾を何発も受けて血まみれになったガンマンか。

じつに痛々しい。

アラカシの根元にはこんもりと木屑が積もっている。

これはシロスジカミキリ幼虫の仕業であろう。




松山市の道後温泉に行った、、、が温泉には入らず道後湯築城跡公園に入った。

駐車場代は高いが仕方が無い。

目的はセミの卵探し。アブラゼミはオスが2匹だけ鳴いていたが弱々しい。

メスは数匹、見つかった。

アブラゼミめす.JPGツバキの梢を眺めていたらチョコチョコ歩く ウシカメムシ がいた。

なるほどウシカメムシのお目当ても枝の中に産み込まれた卵なんだな。

触覚で盛んに枯れ枝を探ってはときおり口吻を突き立てていた。

ウシカメムシ1.JPGウシカメムシは合計7匹が見つかったが、全部ツバキの枯れ枝に来ていた。

一箇所にそれぞれ2匹、2匹、3匹、という具合に三箇所で見つかった。

で、最後に覗いたツバキの枯れ枝にはウシカメムシの終令幼虫がいた。

ウシカメムシ幼虫2.JPGなるほど、ウシカメムシの成虫が7匹も次々と見つかったことは、ツバキで繁殖したという

ことだろうか。

ウシカメムシ、でっかい角がカッコいいのだが、その姿に似合わずチョコマカチョコマカ、

やたらと歩き回る。

ウシカメムシはしかし、越冬個体を見つけたり、あとは偶然に出会ったことがあるくらい。

今日はツバキの枯れ枝に絞り込んで探したら次々と見つかり嬉しかった。

公園ではアラカシの根元の洞でニホンミツバチの巣を見つけた。

ルリタテハ、ホタルガ、人馴れしたアオサギ、カワセミ、シロスジカミキリのもの凄い糞、

、、、、などなど、この公園では自然観察を一日中楽しむこともできる。

松山は平地でもシロスジカミキリがあちこちに多い。

実家のすぐ横のアラカシでも夏には産卵していたし、河川敷きのヤナギでも発生している。

それに比べると宮崎の三股町ではシロスジカミキリは山間に出掛けないと出会えない。

いわゆる普通種でも所変われば事情がまったく違ってくるので、

どこに出掛けても、何がしかの期待を抱くことができるわけだ。

ウシカメムシも珍しくはないが、どこに行けば多いか?と問われても困る類の虫ではある。





イラガ幼虫

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松山の実家の庭では毎年、柿の木で イラガ が発生する。

しかし、数はそう多くない。ヒロヘリアオイラガのように群れて葉っぱを丸坊主にするような

こともない。ひっそりと暮らしている感じがする。

イラガ幼虫.JPG以前、群馬大学構内でもの凄い数のイラガ繭を見たことがある。

ケヤキの梢に団子餅を飾り付けたような有様だった。あれなら相当な数の幼虫が発生して

いたはずだ。そういうこともあるのだろう。

イラガ幼虫のお尻には顔模様がある。この模様の写真は2005年に出版した

「虫たちのふしぎ」(福音館書店)の最後のほうに掲載した、もう古いネタではある。

久しぶりに撮影してみた。

イラガおしり.JPGあらためて見ると、アニメ「羊のショーン」に登場する犬によく似ている。

「羊のショーン」は毎週土曜日の午前9時から、NHK教育テレビで放映中。

けっこう面白いので子供と一緒によく観ている。



ヨツモンカメムシ

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ヨツモンカメムシを初めて見たのは奥多摩の日原だった。

しかし、それは死骸であって生きた姿を見たのは今日が初めて。

延岡市を過ぎて国道10号線を北上し大分県に入ると、そこから延々と山間のくねくね道

が続く。かれこれ走って、今日は時間の余裕があったので途中で車を降りてみた。

渓流沿いの森は外から眺めているぶんには気持ち良い景色だが、

森の中を覗き込んでみると下草がまったく無い異様な光景だ。これは鹿の仕業だろう。

一本の大きなハルニレが樹液を出していた。

ハルニレ樹液.JPGハルニレを見た瞬間、二つの期待を抱いた。一つはヨツモンカメムシで、

もう一つはネブトクワガタ。

期待通り、樹液には小さいながら ネブトクワガタ のオスがいた。

ネブトクワガタ樹液.JPGそして梢の葉裏には全部で4匹の ヨツモンカメムシ がいた。

ヨツモンカメムシ.JPGヨツモンカメムシはクヌギカメムシ科に属し、卵はゼリー状物資で覆われる。

産卵期は初夏で本種は成虫越冬。

一度、その越冬集団を見てみたい、とずっと思ってきた。この冬はまたここで途中下車

してみようか。エノキの大木も並んであったから、途中下車は決まりだ。

隣のハルニレには クチキコオロギ のメスが奇妙な格好で止まっていた。

クチキコオロギ死骸.JPGこんな明るい場所でこのポーズとは?やはり奇妙である。

そっと触れてみると、すでに死んでいた。だが体は柔らかい。何かあるとすれば!?

とりあえずこの死骸は持ち帰ることにしてみた。

車に戻ってドアを開けようとしたら、足元に ミヤマクワガタ の死骸が落ちていた。

ミヤマクワガタ死骸.JPG死んでからそれほど日が経っていないのではないか?

一旦は放っておこうかと思ったが、標本にしたくなってこれも持ち帰ることにした。


今日は愛媛県、松山市の実家に移動。

途中、延岡市の焼酎専門店にも立ち寄ってみた。前から気になっていた店だが、

岩倉酒造の「月の中」(つきんなか)など、久しぶりに飲んでみたかった焼酎をいくつか

買っておいた。晩酌は止めているが、実家は外ということでオーケーである。

この店ではプレミアムがついて高価な人気焼酎もけっこう安値で手に入る。

しかし店主はカウンターの向こうで胡坐組んででんぐり返ってテレビに見入っていた。

客が来てもいっこうに平気なところが凄い。




昨日刈った草を片付けようと玄関を出たその瞬間、

草むらに飛び込む スズバチ の姿を見逃さなかった。

スズバチの飛び込んだ場所はシランの植え込みで、そこには大きな石が置いてある。

スズバチ9月営巣.JPGシランの葉陰になってこれまで気付かなかったが、我が家には人の出入りも少ないから

彼女の仕事の妨げにもならないようだ。

徳利型の巣房はすでに二つ完成し、ちょうど三つ目を拵えている。

巣房が完成するとそこへ芋虫を狩ってきて貯めこむ。

こんどこそ芋虫を運び込む様子を撮影できるはずだが、残念ながら明日から出掛ける。

一週間ほど前、玄関横の家壁でスズバチの巣が完成した。丹念に泥を重ね塗りしていた

が、その作業はかなりの日数を要した。パッタリと姿を現さなくなったのがほぼ一週間前。

私としては家壁に巣を拵えたスズバチと、今日、巣作りをしていたスズバチは

同じ個体ではないか、と思いたい。もっとも根拠はなく、そんな気がするだけ。


夕方の犬の散歩。ヒメクダマキモドキ幼虫が夕日を浴びていた。

ヒメクダマキモドキ幼虫.JPG触角の納め方にも彼女らなりの流儀があるようだ。

エノコログサ0912.JPGエノコログサがにぎやか。

ワレモコウの花が咲いていた。


最近、飼い犬につくマダニがあまりにも多く、毎日、私が摘んでは除去している。

多いときは10匹以上が見つかる。

すぐに気づく場所は目や鼻の周り。下腹部にもよくつく。

そこでフロントラインという、マダニ、ノミ防除・駆除の薬を発注した。

けっこう値段の高い薬だが効果は絶大。

犬には毎日のようにとりつくマダニであるから、われわれ人も用心せねば。

舗装道路沿いの草むらでもマダニはかなり潜んでいる。




嫁さんは毎年、梅酒と梅干造りに励む。

梅干には赤ジソが必要だが、わが家の家庭菜園にはわずかしか生えていない。

ので結局毎年、赤ジソを買っている。これがけっこうな値段する。

それとそんなに必要なの?と思うくらいの量を使う。

さて、今朝のことオンブバッタのメスが赤ジソの葉っぱにいた。

葉っぱにはかじった痕があるからいづれまた食事を始めるだろうとしばらく待ってみた。

バッタが食事を始めるときには必ず、触角をピコン、ピコンと前に倒して

餌を確認するような仕草をする。  「お、食べる気になったナ!」 そっとカメラを構える。

人の動きには敏感だからオンブの動作が止まったら、こちらもピタリと岩に扮する。

オンブバッタあかしそ喰う.JPGムシャ、ムシャ、モリ、モリ。  前脚で上品に葉っぱを抱えて。

イナゴ、トノサマバッタ、ショウリョウバッタなど、馴染みのあるバッタの仲間は

ススキやチカラシバなどイネ科植物を主食としている。

ところがオンブバッタがよく食べる草は必ずしもイネ科植物ではなく、さまざまな双子葉

植物。アサガオの葉っぱとかあるいはフキの葉とか。

穴ぼこだらけになったフキの葉を北九州で見たことがあるが、

犯人は数匹のオンブバッタだった。

したがってか、オンブバッタはネコの額のような狭い庭でも棲んでいることがあって、

バッタの中ではもっとも身近なヤツではないだろうか。

ただし子供たちからはあまり人気がない。


今朝は午前6時から地区の公民館の一斉清掃で草刈り作業に参加した。

午後からはうちで観察路の草刈り作業を行った。

いくら刈っても面積があるからなかなか終わらない。観察路だけは優先して刈っておく。

残った場所は冬のあいだに片付けるつもりだ。今年の冬はかなりの労働が必要だろう。



朝早くから原稿を書き始め、なんとか昼前には終了。

庭に出てヤママユの繭を点検。まだどれも羽化しない。寄生されている可能性もある。

キツネノマゴに新鮮な モンシロチョウ が来ていた。

モンシロチョウは秋に入ってからまた増え始める。

モンシロチョウきつねのごま.JPGモンシロチョウを目で追っていると、わが家のキツネノマゴには白花が多いことに気づいた。

そこへ ナミルリモンハナバチ もやって来た。

ナミルリモンハナバチ.JPGちょうど白花で蜜を吸っている。一つの花で吸蜜する時間はほんのわずかで忙しい。

モンシロチョウがその倍くらいの時間は滞在しているのと対照的である。

ふとヤマアジサイに目をやると葉っぱに白いものが張り付いていた。

ツマグロスケバひき.JPG2メートルは離れていたが、ハゴロモヤドリガ幼虫 を背負った

                           ツマグロスケバ だとわかった。

ツマグロスケバはごろもやどりが.JPGでっかい幼虫を腹部に抱えていても、ツマグロスケバは軽々とジャンプできる。

先日、アカメガシワの葉についたハゴロモヤドリガの繭も見ている。

ハゴロモヤドリガは明るい草地ならどこでも見られるから、うちの庭にいても当然だろう。

イヌビワの葉っぱには、マツムシモドキ のオスがいた。

捕まえて産卵管の有無を確認しておいたから、オスで間違いない。

本種の雌雄の区別は背面からの写真では難しい。

マツムシモドキおす.JPGマツムシモドキはしかし、いつもこうしてじっとしている姿しか見たことが無い。

先日、得たいの知れないもの(クモの死骸?)を食べているのを見たくらいだ。

同じイヌビワの梢には、すでにハラビロカマキリの卵のうが産み付けられていた。

ハラビロ」卵のう.JPGで、林のエノキに近づいてみれば、またもやハラビロカマキリの共食いか!?

と最初は思ったのだが、なんと交尾中のオスが食われていたのだった。

ハラビロカマキリ交尾共食い.JPGオスの体は腹部と脚4本、そして後ろ翅しか、残っていない。

けれども交尾したまま、オスの腹部はドクン、ドクンと収縮している。

まるで何事も無かったのように。

カマキリの交尾では、オスの頭がメスにかじられてしまうケースを稀に見るが、

ここまで食べつくされてしまうとは!

写真をよく見ると、メスの口にはオスの脚の一部が飛び出ている。

交尾に必要なのはオスの腹部末端だけで、他は必要ないようだ。

オスはまさに決死の覚悟でメスにプロポーズし、

運が悪ければ交尾に至る前に食べられてしまう事だってあり得るだろうから、

今日のオスは思いを果たすことができただけでも幸せなのかもしれない。

夕方になってから観察路の草刈り作業をしておいた。

新しいワイアカッターの切れ味はすこぶる良い。

林の中の観察路を巡りながらアカギカメムシの抜け殻に気をつけてみたが、

やはりまったく見当たらなかった。

ヒガンバナの白花の蕾が地上に顔を出していた。


ホソハリカメムシ

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熊本市まで風景の撮影に出掛けてきた。

往復4時間だが、現場での撮影時間はせいぜい30分程度。

明日から九州の天候も崩れそうなので今日はどうしても撮影しておく必要があった。

来週は他のスケジュールが入っているので先送りはできない。

うちに戻ってやるべきこともあり残念だが熊本のフィールドを巡る余裕は無かった。

ほんとうは阿蘇山にも回る予定だったのだが、

午前中に仕事を済ませるとそのままトンボ帰りした。

さて、うちの林では ハラビロカマキリ がクヌギ樹液に集まる虫をねらっていた。

しばらく目を離しているうちに大きな獲物を抱えていた。

ハラビロカマキリ捕食フクラスズメ.JPGフクラスズメだ。フクラスズメは夜になるとたくさん集まってくるが、昼間でも少ないながら

樹液を吸っているものがいる。

樹液のにぎわいもずいぶん寂しくなってきたが、今日はアカメガシワにヒラタクワガタ、

コクワガタ、シラホシハナムグリなどが来ていた。

ヨウシュヤマゴボウの実には ホソハリカメムシの成虫や幼虫 が群れていた。

ハリカメムシ交尾.JPGハリカメムシ若令幼虫.JPG
幼虫の姿は成虫とは似ても似つかない、まったく別のカメムシに見える。

はじめてこの幼虫を見たのは所沢市郊外のフィールドだったが、そのときは何の幼虫か

わからず、感激もひとしおだった。あれから23年も経った。


今夜で三日間連夜で行われた俵踊りの稽古も終了。

お囃子に合わせてまがりなりにも踊れるようになると、やりがいがあり楽しい。

俵踊り保存会に入って4年目。ろくに稽古もせず、ビデオ画像で独習していたので

踊りを習得するまで時間がかかってしまった。



動体視力

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朝、家庭菜園では ホシヒメホウジャク がしきりと花を訪れていた。

ニラやニガウリにも来るが、アオジソの花に来たときがシャッターチャンスだ。

ホシヒメホウジャク11-09-071223.JPG花の前で一瞬止まるようには見えるが、ファインダーを覗いていてもピントがしっかり

きているかよくわからない。そこで花のほうにピントを合わせ、あとは成り行き。

ホシヒメホウジャクは前脚を伸ばし体を支えようとするところが少し滑稽に見える。

自分を花に繋ぎ止めようとしているのか、あるいは味覚器官が脚先にあるのだろうか?

背面からの写真はあとで名前調べに役立つ。ちょうど展翅標本のようなポーズだ。

ホシヒメホウジャク11-09-071222.JPG上の2枚の写真はしかし、ストロボ光のみで撮影されておりいかにも不自然な照明。

朝の光線の雰囲気を活かした写真にできれば、それに越したことはない。

ホウジャクの動きをシャープに写し止め、さらに朝の雰囲気を出すのは難しい。


さて、オオテントウを探しに日南市へ行ってみた。

数年前、初めて成虫を見つけた場所を中心に探索の網を拡げていった。

ようやく繁殖ポイントに行き着き、観察しながら撮影をした。

一通り撮影を終えて車に戻ると、すぐ横の草むらにアリバチの交尾カップルがいた。

フタホシアリバチ?だろうか。

フタホシアリバチ交尾.JPGオスの体はでっかいので、最初は獲物を捕らえた狩りバチかと思った。




池のトンボ

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先日、新車の見積もり額を見て驚愕、やっぱり新車は勿体無いと思った。

そこで中古車をネットで探してみたら、ちょうど手頃な車種が見つかった。

走行距離1万キロで、外装も内装も新車並みに綺麗。

ETC、ドアバイザーなど別途装着しても予算内に納まる。

車屋の印象もよく、整備工場などメンテナンス面でも安心できそうだ。

うちから近いというのもいい。意外とあっさり決めてしまった。

室内撮影を終えたあと印鑑証明書を取りに役場まで出向いた。

時間も中途半端だったので、役場から3分で行ける池に立ち寄ってみた。

樺山の池0906.JPG先日は曇っていたのでトンボの数は少なかったが、今日はカンカン照りの中、

ギンヤンマ、チョウトンボ、タイワンウチワヤンマなどたくさん舞っていた。

タイワンウチワヤンマ06.JPGアメンボがたくさん群れていた。枯れ葉になぜ群れるのだろうか?と最初は勘違いしたが

オオカマキリの死骸に群がっていたのだ。

オオカマキリとアメンボ.JPGオオカマキリはピクリともしない。水辺で死んだということは、ハリガネムシに寄生されて

いた可能性が高い。


今乗っている車の車検証を見ていた車屋の方が、

「あれ!この車の車検は来年の11月までですよ。」

「え!?来年!、、、、いやもういいんです。セルモーターも調子悪いし、

この車はもう潮時ですから、、、」。






気になっていたオオキンカメムシを見に行ってみた。

先月29日の段階ではまだ羽化は始まっていなかった。

一週間以内には羽化が始まるだろうと推察していたのだが、やはり。

午前10時ころ日南市のポイントに着くと、アブラギリ樹上にはオレンジ色した成虫が

たくさん活動していたのである。

IMG_1723.JPG実で吸汁するものもいれば活発に飛翔するものもいたがアブラギリから離れることはない。

まだしばらく体力をつけるまで生まれ育ったアブラギリで過ごすのだろう。

あまりにも成虫の数が多いので羽化の撮影は無理かと思ったが、

よくよく覗き込んでみれば、まだ終令幼虫の群れが3箇所ほどで見つかった。

下の写真では一匹だけ羽化直後のものがいる。

羽化成虫一匹あり.JPGこの様子だと次々に羽化が始まるかと1時間ほど見守っていたが、そうはいかなかった。

しかしあらためて幼虫の姿の艶やかさに見とれてしまう。

オオキンカメムシ5令幼虫0905.JPG君達はもう羽化などせず、そのままでいなさい、とでも言いたくなる。

粘りに粘って、夕方に一匹だけ羽化するのを撮影できた。



ササキリの一種

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昨夜は子供の通う梶山小学校でキャンプをした。

体育館の照明に来た虫は少なかったが、ササキリの一種の雌雄がいた。

メスは初めて見る。 フタツトゲササキリ ?だろうか。

01IMG_1962.jpg触角は体長の5倍くらいある。

顔面の模様が面白い。

02IMG_1973.jpg今朝は午前6時半、起床。

深夜まで父兄の方々と飲んでいたので、今朝は少し体が重い。

テントの後片付けをししながら、吹く風に、うろこ雲の様子に秋の気配を感じた。

ウスバキトンボの翅にはクモの糸がたくさんくっついていた。もうだいぶヨレヨレのようだ。

04IMG_7828.jpg嫁さんと午後から長男の高校の体育祭を観て、それから車のディーラーに行ってみた。

見積もりを出してもらったら、コンパクトカーと言えど新車はやはり高い。

車検まであと2ヶ月半。車はなんとかせねば。




オオテントウの蛹

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いただいた蛹はデッカかった。

体長は1センチある。日本一大きい天道虫、 オオテントウ の蛹。

東京にいた頃、宮崎に移転したら是非、撮影したいと思っていた昆虫はたくさんあるが、

オオテントウもその一つだった。オオテントウとの出会いはじわじわと、ゆっくり。

一番最初はキイレツチトリモチの発生林で一枚の前翅を拾ったこと。

くすんだ前翅を拾い上げて、「やっぱりいるんだ!」と感激した。

一つ一つの出会いを噛みしめながら味わいながら、写真記に綴っているところである。

図鑑にもあるようにオオテントウは少ない。ナナホシテントウみたいにはいかない。

まさに一期一会。今度はいつ出会えるかな、とホウライチクの林を覗き込んでみる。

オオテントウ蛹背面.JPG
今夜は子供の小学校でキャンプ。校庭でキャンプというのもいろいろわけがあるのだが、

ほんとうはどこか山間の川の近くでキャンプできたらいいとは思う。

小学6年生のこどもにとって最後の行事が続く。


共食い

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この時期になると毎年、目にする光景だ。カマキリの共食い。

ハラビロカマキリ共食い.JPG今朝のはまだ食べ始めたばかり。こういうタイミングで撮影できることは滅多にない。

食べられる方は死に直面しているが、ガッチリと鎌で押さえ込まれたら逃げようが無い。

右側のハラビロカマキリは容赦なく前胸背面からガジガジガジ、とかじっていく。

ハラビロ共食い.JPG頭をかじられ、首からちぎれそうだ。このあとすぐ、頭はポロリと落ちてしまった。

「こういうシーンをよく平気で撮影できますね!!」とか言われそうだが、

自然界で行われている生の営みをできるだけわかりやすく写真で表現するのが、

私の仕事。

食べている方のハラビロカマキリも警戒するので、撮影するときは相手の動きをよく

注意しておく必要がある。とくに近寄るときはそっと慎重に。

IMG_7513.JPG頭を失っても逃げようと歩き出す。脚をしっかりとふんばり、鎌脚も動かす。

人間ならあまりの激痛に耐えかねて失神するか、出血多量で死んでいるところだろう。

頭を失ったオオルリボシヤンマのメスがそれでも産卵行動を続けようとしている写真が

中瀬潤さんのブログに出ていた。

昆虫界ではこういった不気味にも感じる出来事がよくあるのだが、

それは昆虫の体のしくみが我々、脊椎動物とはまるっきり違うことによる。


私の家の周辺では圧倒的にハラビロカマキリが多い。

ついでオオカマキリ>ヒメカマキリ>コカマキリ>ヒナカマキリ>チョウセンカマキリ、

という順序だろうか。チョウセンカマキリは遠目ではオオカマキリと区別できていない

可能性もあるが、そう多くはなさそうだ。

コカマキリは地表近くで活動するので目につかないだけで、もっと多いかもしれない。



庭のクヌギに貼り付いていた ハナグモ

ハナグモ01.JPG同じく、 リンゴドクガの幼虫

リンゴドクガ.JPGこれらの生き物を見て、「きれい」とかあるいは「かわいい」とか、そう感じる人もいる。

逆に嫌悪感をあらわにする人もいる。

好きか嫌いか、という問いかけではなく、この生き物を見て何か感じるものがあるか?

というとき、とくに何も感じない、という答えもあるのだろう。何も感じない、というのは

しかしちょっと問題ではないかと思う。

自然はどこか遠くにあるものとみなしている人は、何も感じない、という部類かもしれない。

ともかく自然観は人によって様々か、まったく持ち合わせていないと思われる方もいるの

かもしれない。



宮崎神宮の森と虫

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宮崎神宮には宮崎県立博物館があって、ここに来るときは博物館の駐車場に車を

止める。

車を降りてすぐ、目の前で ミカドアゲハ が吸水していた。


ミカドアゲハ吸水2.JPGまあまあ新鮮な個体注1)のようだ。広い駐車場で腹ばいになったり人目を気にせず撮影。

博物館の奥にある民家園に向かって進むと、杉の幹に キノカワハゴロモ が

2匹はりついていた。

ヒメキノカワハゴロモ1.JPG
ヒメキノカワハゴロモ2.JPG本種はうちの庭でも見かけることがあるが、かといってそう多くもないようだ。

今年は5月に竹林で本種の幼虫とおぼしき個体を撮影しているが、マダケでも吸汁する

のだろうか?ともかくキノカワハゴロモの生活史はまだ謎だらけのようだ。

※本種の幼虫はアリの巣内に生息し、地中の根から吸汁して成長するようだ。その際、アリの保護を受け、アリは幼虫から甘露を受け取るらしい。

このあとスミナガシ、ルリタテハ、ゴマダラチョウ、オオスズメバチなどがクヌギの樹液に

来たり周辺を舞っていたりして、しばしそこでも釘付けとなった。

今日の目的は別にあるのだが、そのポイントまでなかなか行き着けない。

民家園の中に植えられているトウオガタマを覗いてみれば、

ミカドアゲハの幼虫がいた。トウオガタマのすぐ横には大きなオガタマノキもある。

ミカドアゲハ幼虫民家園.JPG目玉模様も面白いが、臭角はまだ撮影したことがなかった。

ニュッ!と突き出た角からの匂いはけっこうキツイ。本物の目玉も現れた。

ミカドアゲハ幼虫臭角.JPGこの幼虫はこれから蛹になったあと年内に羽化するのだろう。その次の世代が

蛹で冬越しすると思われる。
※注2)

さていよいよお目当てのものを探す。一昨年、ここで観察会を行ったのはちょうど8月の末。

下見のときと本番の日にセミヤドリガの繭がけっこう見つかった。それを思い出して、

今日はセミヤドリガの繭を探しに来たのであった。

少し歩き回って数は少ないが繭を見つけた。

セミヤドリガ繭.JPGこの場所は一昨年とほぼ同じ。白い綿くずのような繭は遠くからでもよく目に付く。

セミヤドリガの発生は年によって変動が激しいとは聞いているので、少し心配していたが

なんとか見つかってよかった。例年より今年は遅れている可能性もあるかもしれない。

ここまで来たときには博物館に寄って、「月刊むし」や「昆虫と自然」に目を通すのだが、

午後1時近くなって腹が減り、空腹には勝てず博物館をあとにした。

昆虫月刊誌もこのところはまったく読んでいない。

来るときに目をつけておいたラーメン屋に入るつもりが、そこは交差点でつい行き過ぎて

しまった。グルッと迂回して戻れなくもないが、ああ、この店には縁が無かったのだなあ、

と諦めてどんどん先に進み、昼食にありつけたのは午後1時20分ころであった。

注2) 九州以北のミカドアゲハの発生時期については、

通常、5~6月の1化のみで、夏~秋には稀に成虫が現れるようである。

私は一昨年、都城市内街中で真夏に吸水する成虫を見ており、

稀とはいえポツポツと発生するものもいるようだ。

したがって蛹で越冬する世代のほとんんどは、

5~6月ころの春個体が産み落とした卵から育ったものということになり、

ミカド蛹の休眠性には謎が多い。

注1) 他の写真をチェックしていたら、右前翅の一部が欠けていた。

 新鮮個体というよりか、少し飛び古しているようだ。