共食い

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この時期になると毎年、目にする光景だ。カマキリの共食い。

ハラビロカマキリ共食い.JPG今朝のはまだ食べ始めたばかり。こういうタイミングで撮影できることは滅多にない。

食べられる方は死に直面しているが、ガッチリと鎌で押さえ込まれたら逃げようが無い。

右側のハラビロカマキリは容赦なく前胸背面からガジガジガジ、とかじっていく。

ハラビロ共食い.JPG頭をかじられ、首からちぎれそうだ。このあとすぐ、頭はポロリと落ちてしまった。

「こういうシーンをよく平気で撮影できますね!!」とか言われそうだが、

自然界で行われている生の営みをできるだけわかりやすく写真で表現するのが、

私の仕事。

食べている方のハラビロカマキリも警戒するので、撮影するときは相手の動きをよく

注意しておく必要がある。とくに近寄るときはそっと慎重に。

IMG_7513.JPG頭を失っても逃げようと歩き出す。脚をしっかりとふんばり、鎌脚も動かす。

人間ならあまりの激痛に耐えかねて失神するか、出血多量で死んでいるところだろう。

頭を失ったオオルリボシヤンマのメスがそれでも産卵行動を続けようとしている写真が

中瀬潤さんのブログに出ていた。

昆虫界ではこういった不気味にも感じる出来事がよくあるのだが、

それは昆虫の体のしくみが我々、脊椎動物とはまるっきり違うことによる。


私の家の周辺では圧倒的にハラビロカマキリが多い。

ついでオオカマキリ>ヒメカマキリ>コカマキリ>ヒナカマキリ>チョウセンカマキリ、

という順序だろうか。チョウセンカマキリは遠目ではオオカマキリと区別できていない

可能性もあるが、そう多くはなさそうだ。

コカマキリは地表近くで活動するので目につかないだけで、もっと多いかもしれない。


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