午後5時10分。犬の散歩に出た。
オオカマキリのオスを撮影したあと、道の反対側で思わず足を止めた。
初めてこういう場面を見て驚いた。
メスに2匹のオスが抱きついている。
どうやら右側のオスが後からやって来たのではないだろうか。
体格では右のオスが上回っているが、しっかりとメスにマウントしているのは左のオス。
交尾は成立していない。抱きついているだけ。
力関係で入れ替わったとは考えにくいので、やはり左のオスが先客?ということだろう。
それにしてもこの状態はきわめて危ういのではないだろうか。
右のオスは「どうか私を食べてください」と言わんばかりの位置にある。
しばらく見ていたが、メスはおとなしくしていた。
撮影の邪魔になる葉っぱをfどかそうとしたとき、右のオスがピョんと跳ねて離れてしまった。
いじってしまったのは失敗。
このあと2時間ほどして様子を見に行ってみれば、なんと交尾中であった。
さらに2時間後、交尾は解けてオスは離れた場所に無事でいた。
メスの腹部末端には白い液状の塊が付着していた。それが交尾のうのようなものかどうか
わからない。
カマキリのメスが多回交尾するのかどうか?
カマキリの生態は意外にも知らないことが多い。
※ カマキリについての文献を思い出し読み返してみました。
昔の科学雑誌、
「自然」(1975年、8月号)に「カマキリ~その捕食行動」井上民二・松良俊明
という記事があります。この雑誌はバインダーに閉じて保管してありました。
記事の内容はサブタイトルのように捕食行動についての研究内容がメインですが、
「交尾、共食い」という内容も少し出ています。
この記事によると、「メスは同時に2匹(まれに3匹)のオスを背中に乗せることが
しばしばみられる。先の個体の交尾が終わると交尾に入る。」
と書かれてありました。ただしこの観察は実験ケージ内であったようです。
さらにメスは最高4回、平均1.8回、オスと接触している、ともありました。
「接触」という表現を使っているのは、交尾まで至っていないケースも含むのかもしれません。
ただ、「交尾が終わると交尾に入る」という記述は多回交尾そのものです。
「自然」という科学雑誌は発行当時リアルタイムに買って読んでいました。
当時350円だったのですが自分の興味ある記事が掲載している号だけを買っていました。
ちなみにカマキリの記事が載っていた8月号には、
「人間の同居者~家蜂」:岩田久仁雄
「ホタルをつくる」:矢島稔
という記事もあり、さらに表紙写真は栗林慧さんのアオスジアゲハ吸水集団、です。
この号を私が買わないわけがありません。
アオスジアゲハ吸水集団の場面に憧れるきっかけはまさにこの表紙写真を見たときです。
栗林さんの解説文によると、写真は大分県本匠市の民家の庭で撮影されたそうです。
本匠は番匠川の上流域であり当時、栗林さんがゲンジボタルの撮影をなさっていた
フィールドではないかと想像します。
「自然」の価格は470円、480円、580円と値上がりしていき、
私の手元にある一番新しい号、1984年1月号では600円になっていました。
科学雑誌についてはいろいろ語ることもありますが、長くなるので今回は割愛します。
オオカマキリのオスを撮影したあと、道の反対側で思わず足を止めた。
初めてこういう場面を見て驚いた。
メスに2匹のオスが抱きついている。
どうやら右側のオスが後からやって来たのではないだろうか。
体格では右のオスが上回っているが、しっかりとメスにマウントしているのは左のオス。
交尾は成立していない。抱きついているだけ。
力関係で入れ替わったとは考えにくいので、やはり左のオスが先客?ということだろう。
それにしてもこの状態はきわめて危ういのではないだろうか。
右のオスは「どうか私を食べてください」と言わんばかりの位置にある。
しばらく見ていたが、メスはおとなしくしていた。
撮影の邪魔になる葉っぱをfどかそうとしたとき、右のオスがピョんと跳ねて離れてしまった。
いじってしまったのは失敗。
このあと2時間ほどして様子を見に行ってみれば、なんと交尾中であった。
さらに2時間後、交尾は解けてオスは離れた場所に無事でいた。
メスの腹部末端には白い液状の塊が付着していた。それが交尾のうのようなものかどうか
わからない。
カマキリのメスが多回交尾するのかどうか?
カマキリの生態は意外にも知らないことが多い。
※ カマキリについての文献を思い出し読み返してみました。
昔の科学雑誌、
「自然」(1975年、8月号)に「カマキリ~その捕食行動」井上民二・松良俊明
という記事があります。この雑誌はバインダーに閉じて保管してありました。
記事の内容はサブタイトルのように捕食行動についての研究内容がメインですが、
「交尾、共食い」という内容も少し出ています。
この記事によると、「メスは同時に2匹(まれに3匹)のオスを背中に乗せることが
しばしばみられる。先の個体の交尾が終わると交尾に入る。」
と書かれてありました。ただしこの観察は実験ケージ内であったようです。
さらにメスは最高4回、平均1.8回、オスと接触している、ともありました。
「接触」という表現を使っているのは、交尾まで至っていないケースも含むのかもしれません。
ただ、「交尾が終わると交尾に入る」という記述は多回交尾そのものです。
「自然」という科学雑誌は発行当時リアルタイムに買って読んでいました。
当時350円だったのですが自分の興味ある記事が掲載している号だけを買っていました。
ちなみにカマキリの記事が載っていた8月号には、
「人間の同居者~家蜂」:岩田久仁雄
「ホタルをつくる」:矢島稔
という記事もあり、さらに表紙写真は栗林慧さんのアオスジアゲハ吸水集団、です。
この号を私が買わないわけがありません。
アオスジアゲハ吸水集団の場面に憧れるきっかけはまさにこの表紙写真を見たときです。
栗林さんの解説文によると、写真は大分県本匠市の民家の庭で撮影されたそうです。
本匠は番匠川の上流域であり当時、栗林さんがゲンジボタルの撮影をなさっていた
フィールドではないかと想像します。
「自然」の価格は470円、480円、580円と値上がりしていき、
私の手元にある一番新しい号、1984年1月号では600円になっていました。
科学雑誌についてはいろいろ語ることもありますが、長くなるので今回は割愛します。