ウスタビガの配偶行動

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ウスタビガの配偶行動を撮影するために春から準備をしてきた。

準備といってもうちの林で孵化した幼虫を見つけ、一時的に網掛けで保護し、

最終的には営繭場所をクヌギ小木に促した、というだけのことである。

繭がどの枝に作られるかは幼虫の気分しだい。

メスの繭が3個、オスは2個を確保できた。

オスはメスより5日ほど早く羽化して姿を消してしまった。

そしてメスの方は23日、26日、27日と無事に羽化した。

23日に羽化したメスには翌朝午前9時半ころオスが飛来し交尾。

26日に羽化したメスには翌朝、9時半~10時半の間にオスが飛来し交尾。

28日の今日、昨晩羽化したメスがコーリングしているところへ

午前11時47分にオスが飛来し交尾が成立。

ウスタビガ配偶行動1.JPG低空飛翔で姿を現したオスは、いったんメスのいるクヌギを通り越したが、

すぐに何かをキャッチしたかのようにUターンし、繭にぶらさがったメスへと確実に近づいて

いった。写真はメスの腹端にしがみつく瞬間。

今日は今にも雨が降り出しそうな天候で撮影条件はすこぶる悪かった。

そこでISO感度を800に設定し、シャッター速度1/500を確保。

画質よりシャッターチャンスを優先した。

ウスタビガ配偶行動3.JPG今朝のオスは翅の色模様から前回のオスとは別個体。

つまり3匹のオスが別々に飛来して交尾が成立したことになる。

今日は午後6時~7時の間に交尾が解け雌雄とも繭から姿を消した。

残った繭には5個の卵が産み付けられていた。


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