2012年8月アーカイブ


[ 宮崎県 三股町 ] 

午前中は延岡市、愛宕山でベニツチカメムシの観察。

今月初めにはほとんど観察ができなかったが(台風の影響)、

今回は成虫集団の観察をしっかりとできた。

思ったよりか新たな集団を発見できたので、来年の繁殖期の撮影につなげたい。


うちに戻ってみると、庭にタイワントビナナフシがいた。

毎年、この時期に見つかるが探しても簡単には見つからない。

まあこれまで真剣に探したことはないが。

本種は名前のごとく、よく飛翔する。

私の手の上から飛び立つシーンはこちら。

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手にはタイワントビナナフシ特有の匂いがついた。それは漢方薬の朝鮮人参の香り。

上の連続写真はひどい写真だが、ご容赦を。あくまでも雰囲気です。

さて、昨日、延岡市で飲んだ焼酎とは、

「蘭珠 イヤーズ」。すごく美味しい米焼酎です。上品な口当たり。

CIMG0992蘭j珠.JPG

延岡市立植物園

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[ 宮崎県 延岡市 ]

三股町から2時間半で県北、延岡市へ着く。

12月に予定の観察会の下見。

場所は延岡市植物園。

A_006686.JPG新鮮なキンモンガがいた。三股町あたりではほとんど見かけない。

県北の山はどこも杉植林が少なく、広葉樹林が多い。

植物園で以前に見たベニツチカメムシの繁殖地も訪れてみた。

遊歩道沿いにあるボロボロノキのすぐ根際に、ベニツチカメムシの集団があった。

A_006660.JPGすでに成虫集団である。暑くても皆、こうして集まっている。シダの裏側にも同じくらいの

集団がすがっている。

以前は越冬集団として紹介されることも多かったが、実際はそうではない。

厳冬期の1~3月にかけては地面の窪みや根際のうろなどに小分散して潜むが

それ以外ではこうして常に集団でいる。ただし奄美諸島以南ではおそらく通年、集団が

維持されているはずだ。

カメムシは種類によって違いがあるものの、

孵化してから成長段階で集合性があるものが多い。

今回は「ととろ三人の会」のスタッフの方に現地案内をしていただいた。

中でも私と同い歳と判明したYさんは、次々と虫を見つけてくれた。

そして昭和世代の話も弾んだ。思えば小学生の頃の思い出というものは重い。

その時期にどういう生活を体験するかはのちの人生に大きな影響を及ぼすように

思う。

Yさんお奨めの地酒、米焼酎をさっそく宿泊先のホテルで飲んでみた。

う~む!!これはたしかに、旨い!!

明日にでも紹介したいと思います。

( 写真: EOS-7D  EF100ミリマクロ、 EF8ー15ミリズーム )





スズミグモ

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[ 宮崎県 三股町 ]

先日開催した「みまたんえき写真展」の会場では、アンケート用紙も置いてあり、

今日、そのアンケート用紙の集計を役場から私の元へ届けていただいた。

アンケートのなかの感想文で、「クモが恐い」というのが目に付いた。

たしかに写真展ではササグモの脱皮連続写真や、ジョロウグモの網巣のアップ、

アオオビハエトリ、ハシリグモの一種などのパネルもあった。

世間ではクモを恐いと感じる人が多い。

同じく昆虫への恐い、気持ち悪い、汚い、と感じる人も多い。

いや、この人達はおそらく自然全般に対する警戒感が強いはずで、

その気持ちはわからないでもない。

知らないものは、ともかく怖れていたほうがいいのだ。

クモへの恐怖心について、私が少し鈍感だったことは認めなければならない。

なぜなら、普段、私は昆虫の世界に入り浸っており、それ以外の生き物に

思いが薄いのはたしかである。

自然全般への広い興味を抱くという思いはあるが、それをどこまで実践できるかは

個々の能力、才能も関係する。

さて、庭先の目立つところに、富士山型、ドーム巣があった。

スズミグモの網巣である。

Z8290848スズミグモ.JPGこのスズミグモの網巣を、「レースのように綺麗だ!」と私は感じるが、

「クモが嫌い」という固定観念に囚われている方には、そう感じるのは無理な話だろう。

見たものをどう感じるか、それは決して単純なことではない。

自然について、綺麗とか、可愛い、とか肯定的に捉える場面は、

通常、世間一般には相当に狭い範囲のことであろうと思う。

例えば異常なほどのパンダ人気はその代表だ。

素直に自然の景色を見る、というのは当たり前のようで、簡単なようで、

じつはたいへん難しいことのようだ。

固定観念とは何か、それを常に意識するかどうか、それも大事なことではある。


( 写真: E-M5 ライカ45ミリマクロ )













[ 宮崎県 三股町 ]

今日も一日、ほとんど雨。しかも昼前にはかなりの豪雨となった。

今年はとにかく雨が多い。沖水川も溢れんばかりの濁流となっていた。

午後9時ころ、仕事部屋の外壁に設置してある灯りに、イチモンジセセリと

ノコギリクワガタが来ていた。

Z8280786ノコギリクワガタおす.JPG
( 写真: E-M5 ライカ45ミリマクロ )

午前中、甲虫の構造色の撮影。標本撮影だが、脚の格好が悪かったので整形していたら

ずいぶんと時間が掛かってしまった。モルフォチョウの構造色の撮影は昔、フィルム撮影

したことがあるが、甲虫ではやったことがない。

屋外と違って、スタジオ撮影ではカメラ背面のモニター画像で作業をすると楽である。

室内撮影ではカメラのストラップはたいへん邪魔で、できれば外したい。

今度キャノンから出るミラーレスカメラ EOS-M では、ストラップの脱着が簡単にできる

仕組みになっているが、あれはいいかと思う。信頼性がどの程度あるかは気になるが。



風雨の中の虫

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[ 宮崎県 三股町 ]

台風15号の影響で南東からの強風、そしてときおり雨が激しく降る。

B_005423雨.JPG 雨は長く続かない。気まぐれにサラっと降ったかと思えば、しばらくはウスバキトンボたち

が多数、舞う。ランタナの花にはアゲハが来たりする。イチモンジセセリも来る。

しかし、すぐにまた雨だ。そういうことの繰り返し。虫たちも忙しいだろう。

雨宿りでゆっくり休む暇もないようだ。

B_005436ハンミョウ.JPG庭のエノキで雨宿りするハンミョウを見つけた。

ここにいたのは数分間で、雨が上がるとすぐに地面へと飛び立っていった。


私の抱える堪え難い痛みは、 梨状筋症候群か坐骨神経痛ではなかろうかと思う。

症状としてはどちらにも当てはまる。立ち上がったり、車から降りたり、そういった動きの

瞬間に痛みが来る。温浴治療というのはやはり効果があるようだ。

臀部の筋肉が深い位置にあるので、マッサージもプロにやってもらう必要があるようだ。

原因の一つにはストレスもあるそうだが、そのストレスが解消すると治る場合もある

そうだ。

私のような自由業でしかも、自分の好きなことを職業にしている者には

ストレスなど無関係だろうと世間では思われているかもしれない。

だがしかし、仕事をするにも、ただの日常生活を送るにも、

ストレスがまったく無いという人生などは有り得ないと思う。

無い人はよほどおめでたいか、仙人くらいだろう。

仙人になりたいとは思ったことがないが、仙人の気分とはどんなものだろう?

という好奇心はある。

( 写真: EOSー7D EF70-300ミリズーム、EF=s60ミリマクロ )







[ 宮崎県 三股町  ]

先日の朝、目覚めたらいきなり、左ふくらはぎが「こむら返り」。

通常ならそのときの数十秒間で痛みは終わるが、

今回はすでに数日経ても、とくに臀部から太ももにかけての激痛が治まらない。

立ち上がったり、腰を屈めたり、あるいは食事中でも、容赦なく痛みが電気のごとく

走る。なんだこれは?と思い、いろいろ調べてみたがよくわからない。

専門医の診察を受けるべきだろう、と思う。

毎日、シャワーだったが今夜は久しぶりに湯船に浸かってみたら、

少しは調子が良い。やはり温浴は効果があるようだ。

朝から陽射しがあるかと思えば雨が降り、一日中落ち着かない天候だった。

虹も出た。画面右の奥は霧島山だが、ずっと雲に隠れていた。

B_005396虹.JPG夕方、雨脚が弱まった寸暇に犬の散歩に出た。

すると今度は東からの突風にあい、さしていた傘の骨が2本、見事に折れてしまった。

先日買ったばかりのビニール傘だ。

傘の骨は風に抵抗することなく、しなやかに曲がる素材を使って欲しい。

たしかそういう傘が、月刊誌のビーパルに載っていたのを思い出した。

朝は午前5時過ぎ、ヒグラシの鳴き声で目覚め、

夕方はヒグラシの鳴き納めで夕食のテーブルにつく。

このところ、アオマツムシの賑やかな鳴き声が増えてきた。

いつまでたっても、馴染めない音ではある。

しかし、私の子供らにとっては、この鳴き声は当たり前になっているのだろう。

( EOS-7D  EF17-40ミリズーム )





温泉

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一週間ほど前の朝、

急に左足のふくらはぎが、つってしまい激烈な痛みが走った。

足がつるようになったのは、たしか高校生のころで海水浴をしていたときだった。

それ以来、稀につることがあってその激痛は耐え難い。

今回はそのときの痛みが残り、ふくらはぎからお尻に至るまで、激痛がする。

温浴が効果ありそうだが、霧島山の温泉にでもつかってみたくなった。

ピッケル

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[ 宮崎県 三股町 ]

「オサ掘り」、という昆虫採集法を初めて試みたのは高校生の頃だった。

「月刊むし」の採集記だったかに影響を受けたと思うが、もうよく憶えていない。

冬、松山市の久谷へ自転車で乗り込んだ。あの当時、どこへでも自転車で行けた。

上り坂がしんどいからとか、そういう文句は一切関係無い。

「オサ掘り」は崖を慎重に切り崩し、土中で越冬しているオサムシやゴミムシ類を

採集する。宝探しの気分でもあるが、あまり派手にやると収穫に見合わない

ただの環境破壊にもなってしまう。

ま、崖を崩したところで大雨などの災害にくらべれば表面を削るだけ。

しかし他人の目から見れば、やはり穏やかではない。だから虫屋はひっそりと

人目を避けるようになる。しかし、虫屋といっても人種は様々。

どこでもまったく人目など気にしない輩も珍しくない。

「オサ掘り」については賛否両論がある。

しかし「オサ掘り」では副産物も多く、冬越しする生き物の観察としては

優れてもいるのである。問題は場所選びと節度だろうか。

さて、うちの林で土を掘っている。私が掘るのだから、山芋を探すでもなく、

墓穴を掘るでもなく、または井戸を掘るのでもない。

その目的は自ずと想像がつくかと思う。

斜面林で掘る作業だが、かなり細やかな観察も伴う。でっかいショベルや鍬で

ガッツン、ガッツン!掘るというわけにはいかない。

かといって小さな移植ゴテや根掘りでは効率が悪い。

ササなどの根も張っているから、それらを切り崩していく作業も伴う。

そこで登場するのが、ピッケルである。

ピッケルは冬山の氷雪地帯を歩くときに使う道具で、登山をする人でも

それほど頻繁に使う道具でもない。ようだ。

ピッケルを使うような登山は上級者コースであり、この道具には憧れを抱いていた

時期がある。

ところがオサ虫屋は、冬山登山などしなくても、ほぼ必ずこのピッケルを所有している。

「オサ掘り」の必須アイテムなのである。

それを思い出して、ピッケルを使ってみたら、すこぶる調子がいい。

CIMG0062ピッケル.JPGじつはこのピッケル、昨年亡くなられた昆虫写真家、田辺秀男さんの遺品である。

私は縁があって、遺族の方から写真の整理を請負い、また数々の遺品をいただいた。

田辺さんは北海道の山も歩いていたし、愛媛の石鎚山でも冬期登山をして

クモガタガガンボの撮影などなさっていた。ピッケルを使う場面もあったのだろうと想像する。

田辺さんは徹底した節約家ではあったが、道具に関しては妥協することがなかった。

そのピッケルが、今、私にとっては有難い道具となっている。

初めて触れたピッケル。最初は使う場面があるだろうか?と疑ってみた。

しかし昔憧れた道具ではある。手に握りしめて、なにか熱いものを感じた。

道具に込められた思い、というようなものが伝わってくる。


( 写真: EXILM EX-ZR300 )





チャバネセセリ

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[ 宮崎県 三股町 ]

小説家、丸山健二の本を初めて読んだのは20年以上も前で、

それもエッセイ集「安曇野の強い風」(文藝春秋)の一冊だけ。

読んだ動機は「安曇野」というタイトルで、昔から長野、信州の土地への憧れが

強くあったせいでもある。

先日、ある方とお会いして丸山健二の著作の話に及び、ふと小説も読んでみようか

と思った。買い物もあったので、都城市でもっとも売り場面積の広い書店に寄ってみた。

しかし、店員さんに調べてもらったが、丸山健二の著作は一冊も置いてなかった。

取り寄せるのなら1週間掛かるとのこと。それなら図書館に回ったほうが早いと思い直した。

昨日は近所に借りている畑の草刈をした。うちの林の観察路の草刈りをしたので、

その勢いで片付けておいた。

畑は道路沿いで細長く、サツマイモを植えている。

Z8230676畑.jpg畝を作りマルチをかけて植え付けているが、周囲の草刈をしてもまだ、サツマイモが

どこに植わっているのかわからない。このあとは人力で抜くしかない。

草刈機は丸刃ではなく、ワイヤー(この辺りでは、「ひも」と呼ぶようだ)を使った。

ワイヤーは刈った断片を撒き散らすので、全身、草まみれになる。

雨で濡れていたので泥も混じり汚れはかなりのものだ。作業服(つなぎ)はそのまま

洗濯機に放り込むわけにはいかない。バケツに入れて水洗いしておく。

林の縁のササに、チャバネセセリが止まっていた。

近づいても逃げない。なぜかおとなしく落ち着いていた。ストロボをたくと反応するので、

自然光で撮影した。

Z8230671チャバネセセリ.jpg
Z8230683入道雲.jpg( 写真: E-M5   M.12-50ミリズーム、ライカ45ミリマクロ )

写真はすべて昨日、撮影したもの。





キリギリスの精包

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[ 宮崎県 三股町 ]

このところ精包をお尻につけたキリギリスのメスを見かけるようになった。

今朝は2匹。最初の一匹は真っ白で艶々していた。

わかりやすいように手のひらに乗せた。

A_006334キリギリスめす.JPG精包には粘着力があって、地面を這って逃げると土粒がすぐに付着してしまう。

いったん付着した土粒は水で洗い流そうとしても落ちない。

写真のメスが交尾したのは昨夜から今朝にかけてではないだろうか?

草むらを鳴きながらゆっくり歩くオスを追いかけていたら、

その先に2匹目のメスがいた。

メスはオスから逃れるように移動した。このメスの精包は茶褐色に変色していて

艶もない。で、しばらくするとおもむろに体を折り曲げ、お尻の精包を食べ始めた。

A_006385精包を食べる.JPGこの行動をどう解釈すべきだろうか。

いづれにせよ、キリギリスたちの産卵期は間近にせまっていると言えるだろう。

今朝、クマゼミの鳴き声を聞いた。うちの近所の杉林からだ。

今夏はクマゼミがうちの林で鳴いたこともあり、その姿もj確認できた。

これまで5年間での初めての記録となった。個体数は少ない。

鳴き声はいつも単独で、複数の合唱はない。

都城市内でもクマゼミの鳴き声はほとんど聴いたことが無い。

それと一度だけだが、山地にしかいないミンミンゼミが近くの林で鳴いていた。


( 写真: EOS-7D  EF100ミリマクロレンズ )









[ 宮崎県 三股町 ]

早朝4時前後だろうか、激しい雷雨となった。

6時前には雨脚も弱まり、子供らが登校するころには止んだ。

今日一日、どんよりと曇ったまま、さほど暑くもなく、雨は霧雨がときどき降る程度。

どちらかといえば、涼しい一日だった。

庭の草むらで体長3ミリ前後のカスミカメムシ類を見つけた。

Z8210560カスミカメムシ不明種.JPG図鑑で調べてみたが、種名はわからず。体表面の艶と白まだら模様が際立つ。

カスミカメムシ類をこれまで真剣に撮影したことがないが、これからはもう少しこだわって

みたくなった。

すぐ傍ではカナヘビが獲物をねらっていた。

足場が不安定で一度は失敗したが、しばらくしてイナゴの一種を捕らえた。

Z8210629カナヘビの狩り.JPG一気には飲み込めない。くわえたまま草の茂みに駆け込んでしまった。

それでも、カナヘビの満足気な雰囲気を勝手に解釈。食事にありつけて、嬉しくない

ことはないだろうと思うが、嬉しいとか美味しいとか、人の感覚がそのまま通じるか

どうかはかなり怪しい。

( 写真 : E-M5 ライカ45ミリマクロ )











[ 宮崎県 三股町 ]

庭といっても、うちの場合は山を切り開いたそのままの土地である。

周囲の自然環境の続きでもあり、庭と呼ぶには多少の抵抗を感じる。

ましかし、家屋のすぐ周囲を仮に庭と称している。

その庭の隅にジュズダマが生えており、葉っぱの虫喰い痕をたどれば

クロコノマチョウの若令幼虫が数頭見つかった。

ふと見上げれば、ジュズダマの雄花が揺れるたびに花粉が散っていく。

A_006209じゅずだま.JPG写真にはあまり写らなかったが、肉眼では煙のように花粉が飛び散る様がよく見えた。

もっと真剣に撮影すればいいのだろうが、今日は別の仕事があってそうもいかない。

花粉を受け取る雌花はこちら。昆虫に頼らない、風媒花だ。

A_006219.JPG今朝は安久児童館で自然観察会の仕事が入っていたのだが、庭で観察したり

撮影しているうちに、すっかりそのことを忘れてしまった。

児童館から心配して電話があり、電話に出た次男から

「お父さん、何やってんの!!」と言われてしまった。 たしかにそうだ。

一昨日、確認をとったばかりなのだが、昨夜の反省会のあと床に入ってから

これまでに見たことがないような、おそろしくリアルな夢にうなされてしまった。

目が覚めた瞬間、さきほどまでの夢が現実で、目の前が夢ではないか、と

錯覚するほどだった。

このところ、ツクツクボウシの鳴き声が耳につくようになった。

もう、秋だ。

A_006324つくつくぼうし.JPG
庭のアカメガシワでひとしきり鳴いていた、ツクツクボウシ。

( 写真: EOS-7D EF100ミリマクロ )





[ 宮崎県 三股町 ]

今朝は小雨。

午前5時40分、気になっていたオオカマキリ終令幼虫がすでに羽化を終えていた。

Z8200541オオカマキリ羽化.JPG羽化推定時刻は午前4時~5時の間頃であろうと思う。

このオオカマキリは一昨日、羽化が近いことがわかり気にかけていた。

兆候は翅芽の様子で判断できる。

昨日はいつもの場所で姿が見えず他の場所に移動したかと思えたが、

じつは草むらの中に潜んでいたようであった。

羽化場所はこれまでの草むらのほぼ同地点であった。

羽化間近となって餌を絶っていたのだろう。


さて、昨日は「みまたんえき」ギャラリーでの写真展を終了し午後4時半から撤収作業。

作業はわずか30分程度で完了。役場の方々にはたいへんお世話になりました。

写真パネルの収納庫は事前に整理しておいたが、今回のパネルを入れてほぼ満杯と

なった。これ以上パネルを増やすことはできないので、今後はプリントの差し替え

作業が必要となる。



午後7時からは、盆祭りの反省会が地区の公民館であった。

反省会であるから来年の開催を見据えて問題点を洗い出し、

出席者の方々が意見を述べて、改善すべきことは何かを明確にしておくと良い。

私はせめて世話役の方々がハッピやあるいはアロハシャツなど着て、

祭りの雰囲気を盛り上げてはどうかと提案した。ほかにも細々とした改善点はあるが、

見た目の印象として、衣装というのは大事かと思えた。

焼き方などは暑くてたまらないだろうから、豆絞りを頭に巻くだけでもいいかもしれない。

「焼き方は、ビール飲み放題にしては!」などと、余計な提案までして失笑を買った。


午後10時過ぎ、夜道を歩いて戻った。

公民館からうちまでは約500メートルほど。

夜露で濡れるので遠回りではあるがアスファルトの車道を歩いた。

途中、路面にお尻を突き立てるショウリョウバッタのメスの姿があった。

たまには車道を歩いてみるものだ。思わぬ収穫であった。

路面に亀裂でもあれば土中産卵が叶うだろうが、どう見回しても硬い

アスファルトとコンクリートしかない。余計なお節介だがこのメスをうちまで持ち帰り、

庭に放しておいた。しかし、ショウリョウバッタの産卵期としてはずいぶん早いかと

思う。8月に入ってオスの成虫は増えたが、メスはちょうど羽化初期のようで

まだ新成虫は少ない。成熟し交尾を終えたメスがすでにいる、というのは

意外だった。産卵行動をとるというのはすでに卵巣が成熟しているからだと

考えたいが、あるいは何らかの原因で異常行動だった可能性もあるだろうか?

ショウリョウバッタの産卵時刻は主に夜間で、ときに明るい時間帯にも行うようだ。

オオカマキリの羽化も多くは日暮れてからで、しかし天候などの条件によっては

午前中にも観察されている。羽化や産卵を観察するには結構、忍耐と時間が掛かる

ことには変わりない。


( 写真: E-M5  ライカ45ミリマクロ )



ゴミムシダマシ科

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[ 宮崎県 三股町 ]

明日が最終日で、「みまたんえきギャラリー」での写真展は終了する。

今日は午前11から午後1時ころまで、会場に顔を出す予定。


A1サイズが16点、A2サイズが21点、と展示写真の数は多くないが、今回で4回目。

いづれも構成を工夫してきたつもりである。

毎年、準備期間が短いためつめが甘いとは感じる。

来年も開催できるのか未定であるが、40点前後で組む写真展用に

早めに構成を練っておこうと考えている。

それと毎年見送ってきた絵葉書の印刷を何とか実現したい。

今回はインクジェット印刷の簡易版だった。


数日前に近所の草むらで撮影した、ゴミムシダマシの一種。

Z8130375調整.jpg上翅の虹色光沢が目に付いた。

 ( 写真: E-M5  ライカ45ミリマクロ )









大地のフォーク

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[ 宮崎県 三股町 ]

今日は一日、山仕事。炎天下の肉体労働だ。

汗の量も半端ではない。しかし、

室内で暑さにあえぐよりか、まだましかと思えた。ともかく体を動かさない限り

仕事が進まないのである。写真撮影の準備にこれまでに数日費やしてきたが、

まだ作業は終わらない。午後5時前にとりあえず、ひと段落した。

以前から欲しかった、4本爪のフォークを買った。

これは主に刈り草を移動させたりする道具である。

WW177181フォーク.jpg価格は5千円近いものもあるが、初めてなので2千円程度の廉価版にしておいた。

ともかく使ってみて、どこの造りが大事なのかそれを把握しておく必要がある。

5千円ほどもする値打ちを知るには時間も必要だ。

それでもこの4本爪フォークはすこぶる役に立つ。近所の農家の方が使っている

様子をつぶさに観察し、なるほどそういう風に使うと便利なのだな、と理解できた。

道具は適材適所。体の疲れも全然違ってくるから、道具選びは大事だ。

夕方、犬の散歩。

オオカマキリはまだ終令幼虫が多いが、ようやく一匹だけ新成虫を発見できた。

WW177209新オオカマキリ.JPG威嚇行動も長い。翅を広げたときには走り出してしまった。

午後7時から、長田峡にて観察会の下見。

Z8170485灯火.jpg水銀灯に集まる虫の観察会を明日に予定している。

水銀灯の下に白幕を張ってみようと思う。問題は天候である。蒸し暑く、無風であること

を祈るしかない。

( 写真: E-M5、E-PL2   M.17ミリレンズ )

今日はマイクロフォーサーズの17ミリレンズのみを使ってみた。

このレンズは薄く、カメラを持ち歩くにも手軽である。

オオカマキリの写真のみE-PL2の内臓ストロボを使用。野外光とのバランスには

気を使った。ストロボはディフューザーを使っていないので、光量を抑えないと不自然に

なる。ストロボを使うかどうかは微妙な場面だが、三脚が使いにくい場面でもあり、

オオカマキリの姿をしっかり見せたければ、ストロボを使うしかない。F11まで絞った。

ストロボの光量はマイナス2まで落としている。

色温度はかなり難しい条件で、WBは太陽光で撮影したが、

アスファルトの路面が真っ青になってしまった。

そこでフォトショップ上でカラーバランス調整をして路面の色を見た目に

近くしてみた。




とっくり蜂の泥巣

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[ 宮崎県 三股町 ]

東向きの出窓にある扉は開放装置の具合が悪く閉めきったままだった。

風通しを良くしたいので、修理するつもりで久しぶりに扉を開けたところ、

隙間に泥巣が並んでいた。雨がかからない隙間をよく見つけたものだ。


A_005917トックリバチ泥巣.JPG
( 写真: EOS-7D  EF8-15ミリズーム  スピードライト270EXⅡ )

飼育室の洗濯バサミにも、ちゃっかりと泥巣が出来ていた。

しばらくは洗濯バサミをはずすことができない。

WW037101泥巣.jpg
( E-M5  M.14-42ミリズーム+魚露目8号  ストロボFL-300R )


EOS-7Dのファームアップを行った。今回のアップバージョンで、ファイル名を自由に

設定できるようになった。7Dを2台使用しているとファイル番号が重複してしまう。

これでようやくカメラごとにファイル名を変えることができるようになった。





ヒメカマキリ幼虫

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[宮崎県 三股町] 

ベニスズメ幼虫の猛攻から守り抜いたホウセンカは無事に花を咲かせている。

そのホウセンカを眺めていたら、ヒメカマキリの1令幼虫がいた。

A_005957ヒメカマキリ1令.JPG写真の葉っぱは何ですか?と聞かれれば、アロエとでも答えそうだが、

ホウセンカの葉っぱの鋸歯はけっこう目立つ。

体長3ミリ前後の幼虫が捕らえて食べる獲物は小さなアリ,

ダンゴムシ、アブラムシの子供たちであろう。

(写真: EOS-7D  EF100ミリマクロ )

「月刊 ジュニアエラ 9月号」 (朝日新聞出版) 発売中。

私の連載「昆虫バンザイ」の今月のテーマは「羽のふしぎ②」です。




[ 都城市 ]

巨大キノコのある都城市内の東公園。

ここはリンゴカミキリが多いことに加えて、キマダラカメムシの観察もやり易い。

A_005902きのこ公園.JPGあまりにも整備され過ぎで最初に訪れたときには「なんじゃこりゃあ!」だったが、

幾度が訪れているうちに、ここも昆虫観察ができる面白い場所になってきた。

一昨日、アオスジアゲハの占有行動を撮影した場所で、今日もまったく同じに

占有行動が見られた。占有行動をするのは少なくとも2個体いるようで、入れ替わりが

あるのは間違いない。

キマダラカメムシはとくにサクラの幹に多い。写真画面の上が成虫、下が4令かと思う。

A_005789キマダラカメムシ.JPG今の時期、新成虫と若令~終令までの幼虫が見られる。

越冬明けの成虫が産卵を始めるのは6月半ばころからだがそれ以降ダラダラと

産卵期が長いように思える。おそらく年1化ではないだろうか?(じつは

この日、オスがメスに求愛している行動を観察できた。年内交尾がそのまま

年内産卵につながるかどうか?

やはりもっとしっかり観察の積み重ねが必要ではある。)

彼らは幼虫も成虫もこうして幹や枝で吸汁していることが多く、幼虫の成長に果実が必須

ではないようだ。写真のように成虫と幼虫が並んでお食事中という光景も少なくない。

しかし公園なるもの、できれば自然観察も楽しめるような配慮もして欲しい。

そういう公園造りという発想は、少なくとも都城市と三股町には皆無であると感じる。

( 写真: EOS-7D EF8-15ミリズーム、EF100ミリマクロ  )


昨日は午後1時から地区の盆祭りの準備で、4時に一旦帰宅して

午後5時からは焼き鳥の係りをやっていた。

炭火で百人分の焼き鳥を焼く作業はただもう、暑い!!だけ。そして忙しい。

ビール(発泡酒だが))を飲んでもすぐに汗となってしまう。

祭りが終わるころにはかなり酔っ払ってしまった。解散してから自転車で帰ろうとして

後ろから呼び止められて振り返った瞬間、道路にでんぐり返ってしまった。

うちに戻ってから嫁さんからの電話をとり会話したそうだが、その内容を

ほとんど覚えていない。朝起きて、左腕のひじが痛む。

よく考えてみると、自転車でころんだときのものだろうと気付いた。

今回は焼き鳥係りということもあったので、カメラを持たなかった。

理由はそれが一番だが、それに加えて祭りの雰囲気が寂しいということもあって、

撮影する気分にもなれなかった。絵になりにくいのである。

会場は皆さんが一生懸命設営なさり、

例年通りの立派な形にはなったが、まず踊り手に着物姿がない。

私のような裏方の人間も祭りを盛り上げるような格好であれば、と感じた。

浴衣姿の少女が数人いて、救われた気がしたが、

祭りの雰囲気は大事にしたい。

どうせやるなら、楽しむ、という感覚がもっと欲しい。

さて、朝目覚めて昨夜の記憶が曖昧、というのは久しぶりのこと。

実家に戻っている嫁さんから電話先で怒られた。

そういえば、嫁さんからこれまで褒められたことは一度もなく、怒られてばかりだ。












夏空

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[ 宮崎県 都城市 ]

夏空の下、風景写真の撮影を少し。

撮影場所は都城市の公園。ロケハンができればと思っていた。

公園のクスノキ大木の傍上空を、アオスジアゲハがずっと占有飛翔していた。

IMG_5644.JPG
同じ場所をグルグルと回転するように飛び続け、ときに他の個体やアゲハが来ると

速度を上げて追飛行して姿を消す。

しかし、またすぐに戻ってくるということを繰り返していた。

最初は17-40ミリ広角ズームで撮影してみたが、途中で100ミリマクロに取り替えてみた。

IMG_5672アオスジアゲハ飛翔.JPG右うしろ翅が破れているが、これもたくましく生きてきた勲章みたいなものだ。

ともかく元気に飛び回っていた。

あまり時間がないのと、撮れる絵柄も絞り込まれたので

深追いせず終了し「みまたんえき写真展」会場に立ち寄り、絵葉書の補充をしておいた。


夕方から地区の納骨堂の迎え火となる竹灯篭を並べ、点火する作業を手伝った。

1時間半ほどで終わり、うちに戻るとえらく疲れが出た。

豆腐アボガト野菜サラダを作り、干し魚を炙って一人夕食。

午前中の草刈作業がけっこう堪えたようだ。草刈も撮影の仕事に必要で行う。

いわゆる下準備にあたる。撮影に直接関係する作業にいたるまで、数日は必要で

雨が降るとその分先送りになってしまう。


( 写真: EOS-7D EF17-40ミリズーム、100ミリマクロ )

青空を仰いでの写真は、マニュアルモードでシャッター速度を1/750、絞りをF11に

固定して撮影した。強い陽射しの影響を受けオートだと露出が極端に暗くなったりする。

こういった条件ではマニュアル露出のほうが確実である。






[ 宮崎県 三股町 ]

午前8時~地区公民館で盆祭りの設営作業に参加。

草刈や舞台作りと人手が要る。 途中、嫁さんと次男をJR都城駅に送る。

お盆帰省である。子供の成長に伴い、家族の足並みは揃わなくなった。

午後2時前から「みまたんえき写真展」会場に出向いた。

しばらくして、激しい雨となった。

Z8120270駅前通り.JPG
Z8120280雨いす.JPG寂しい駅前通りはまっすぐ一本道で武道館へと続く。

空も広い。 この一本道の空間をうまくデザインして、人が集う場所にできそうな気がする。

今はとにかく寂しい。駅前が賑やかになる日はいつか来るだろうか?

事前に連絡いただいた鹿屋市の方、そして太宰府市から来ていただいた方と

会場でお会いできた。皆さん、遠くから来ていただきありがとうございます。

Z8120287会場のこども.JPG私の写真絵本を読んでくれる子供たち。

どんな反応をするのか眺めているのも面白かった。

お孫さんを連れた老夫婦の方とお話をした。

おばあちゃんは、「毎年カブトムシをただ飼うだけで、実際にいる場所に連れていけない

のが残念。写真のような場所はどこにありますか?」との質問を受けた。

三股町ならあちこちにカブトムシ観察ポイントとなる環境があることを説明しようとしたら、

おじいちゃんが、もうその話はええから、と会場を早く出ようとなさった。

せっかく、おばあちゃんが孫にと、自然体験の情報を求めていらっしゃるのに、

おじいちゃんの「そういうことに深入りするな!」とのメッセージを私はしっかり受け止めた。

どうしてかなあ?と残念に思った。孫が昆虫好きになっては困る、という心情があるのかも

しれない。それはそれでわかる気もする。

じつはこのおじいちゃん、私になぜ宮崎に来たのか、厳しい表情で質問をなさった方である。

最初から理解できかねない、という硬い表情。これは初めての経験。

「なんで、この土地に来たのか?ここは宮崎ぞ!」

端折りながらもこれまでの事情をお話したのだが、その反応ぶりには

かなりの拒絶感があったことを、私は見逃さなかった。なるほど、私のような生き方や

価値観を嫌っているなあ、と肌で感じたのである。

というか、宮崎のこの三股町に辿り着いた明解な根拠やいきさつを期待なさっていた

ように感じる。私は偶然ですよ、とまあ正直にそのまま語った。

それでも写真展を開催するなかで、こうしていろいろな方とお会いできる

機会が持てるのは面白い。面白い、などと書けば、また恐い顔されそうだが。

今日、明日と、家では私、一人。

朝夕、2回の犬の散歩、他もろもろの家事も忙しい。

Z8120334ツチイナゴ幼虫.JPGツチイナゴ幼虫。夕方の散歩。

Z8110257アオバセセリ蛹.JPG一昨日、蛹化した美郷町産のアオバセセリ蛹。

飼育していた幼虫は美郷町の現地に戻すつもりだったが、観察会で参加者の皆さんに

観てもらったあと、すっかり忘れてしまい、うちまで持ち帰ってしまった。

それで宮崎市の倉岡小学校での講演でも幼虫を披露しそのまま飼育を続けたのである。

( 写真:OM-D E-M5  ライカ45ミリマクロ、M.9-18ミリズーム )






ヤマトタマムシ

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[ 宮崎県 三股町 ]


みまたんえき写真展が今日から始まった。

Z8110232会場.JPG午後3時からは講演を1時間。

遠くは大阪の方や、宮崎市、佐土原から来られたご家族もいた。

いづれの方も私のブログを観ていたただいているとのこと。

そういう方にお会いできる機会は少ないのでとても恐縮し、嬉しかった。

途中、前席の低学年の子が落ち着きがなくなり、他の聴講者の方から

ガツンと注意を受けて静かになった。

私が注意をするべきだったと反省している。以前にも似たようなことがあって、

他の父兄の方にご迷惑を掛けたことがある。

すでに経験のあることだから、そういう事態に備えての対処法を事前に

考えておくべきだった。

講演というのは聴講者の人数にもよるだろうが、一方的に語ればいい、

というものでもない。だから思わず発言してしまう子がいても、

そのタイミングを捉えてうまく言葉を返すようにはしている。

しかし、騒ぐのは困るなあ。

困るけど、それは何かを訴えてはいるのだろう。

久しぶりに南九州大学の院生の方、そして日南市からはメリアンさん親子、

と顔馴染みの方ともお会いできた。

皆さんお忙しい中、ほんとうにありがとうございました。
Z8110253たまむし腹.JPG
先月、事情あって標本にしたヤマトタマムシ。

その事情についてはいづれ語ることもあるかもしれないが、

今は伏せておこう。とにかく腹側も美しい。

「最近、タマムシを見なくなった」と、よく耳にするようになったが、

タマムシはそう少なくはない。昔に比べれば減ってはいるのかもしれないが、

身近な環境にそこそこ生息しているのであって、出会いのチャンスを高めるには

それなりの努力や工夫も要るのである。

前にタマムシの標本をお世話になった編集者とデザイナーの方にプレゼントした

ことがある。お二人共、私よりか若い女性で、これ以上の説明も不要かと思う。


( 写真: OM-D E-M5  M.9-18ミリズーム、ライカ45ミリマクロ )



[ 宮崎県 三股町 ]

松山の実家から空港まで、主要国道の一部で渋滞がありそれ以外でも

車の数が多くて、まるで東京の生活に戻ったような気がした。

車を運転していてストレスを感じることは、宮崎ではあまりないが、

松山は人口密度が高くたいへん混みあった圧迫感を覚える。ことが多い。

今回のレンタカーは日産マーチにしたが、今はキャンペーン中で

マーチと同じ料金で電気自動車のリーフが借りれると後で知った。

フル充電、エアコン使用で150キロ走行できるそうだ。

今回の走り方ならそれで充分であったから、リーフを借りれば良かった。

リーフは通常時ではレンタル料金が割高になるそうだが、

先日、三股町の交差点で前をリーフが走っていて驚いた。

日常生活で車を使う範囲では、ガソリンが要らないリーフがお得なのかもしれない。

さて、鹿児島行きの飛行機は空席が多く、離陸後、高度が上がってからは

前席の空いた座席へ移動できた。搭乗者数が少ない場合、離陸時の機体バランス上

後部座席に詰めて座らされるのである。

カメラを持っていた私を見て客室乗務員の方が一番前の席を薦めてくれた。

たしかに下界がよく見えるのだが、写真撮影の画角としては元の翼後ろの席(8C)の

方が良かった。ま、しかしせっかくだから、と嬉しそうに窓の外を眺めた。

飛行経路の地図をもらったが、実際に下界を眺めていると経路図通りに飛行している

ことがよくわかった。

四国の佐田岬先端が見えた。

Z8100204佐田岬.JPGこのあとあっという間に九州へと入り、臼杵港も確認できた。四国はほぼ晴天だったが

九州では雲が多くなり不気味なほどに感じた。鹿児島空港に近づいて高度を下げ始めると

プロペラ音も不安定になり、機体がかなり揺れて、空を飛んでいるという実感が湧いた。

鹿児島空港からは霧島山を時計回りの高速道で帰った。高速料金は高くつくが

所要時間が読みやすいので、急いでいるときは必ずこのコースを選ぶ。

午後5時から、三股町JR三股駅の「みまたんえき」ギャラリーで写真展の準備。

役場の方達が写真パネルの設営作業をして下さった。

Z8100213みまたんえきギャラリー.JPGほぼ終了できたのは午後8時過ぎ。皆さん、ほんとうにご苦労様でした。

今回は写真パネルを換えてみた。少し枠の巾が大きくなったぶん、ボードとのバランスも

調整する必要が出てきたりしてこれは想定外だった。

しかし、固定フックの位置が共通しているので配置作業は以前よりか

かなり楽になったと思う。パネル重量は少し増えた。

明日は午前9時半から公開。午後3時からはこのスペースで講演会を行う。

著書の販売も行うことにした。







セミ採り

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[ 愛媛県 松山市 ]

長男が女子サッカーの決勝戦を観るというので、午前3時からテレビをつけた。

私は目をつぶって寝ようとしていたが、ずっと音声だけは聞こえていた。

2点取られたあと、1点を奪い返す直前あたりから、息子のイビキが始まった。

肝心なところを観逃していた。ロンドンオリンピックをリアルタイムで観たい、

という気にはなれないが、息子に仕方なく付き合わされた(男子サッカーも)。


昆虫撮影の仕事では午前3時ころに起きて待機する、ということも珍しくない。

とくに脱皮や孵化、羽化など変態シーンの撮影である。

徹夜をして万全を期す、ということは私の場合しないし、できない。

時間帯の当たりをつけて、そこでまあ大げさに言えば勝負に出る。

博打みたいな面もあるが、当たりをつける感は上達したと自分でも思う。

それでも読みきれないことは多く、何日も当たりを探り続けることも少なくない。

今朝は睡眠不足になって疲れただけだった。

女子サッカーがいよいよ試合終了間近になって、アブラゼミの鳴き声が聞こえてきた。

写真は昨日昼間に撮影したもの。

Z8090191.JPG一匹だけの鳴き声がしばらく続いてから、今度はクマゼミの大合唱となった。

もう布団から出るしかない。

クマゼミといえば、小学1年生のころ幼友達にくっついて行って、セミ採りをした記憶がある。

クマゼミは高い場所で鳴いていた。

友達はどこで手に入れるのか、釣竿になるような長い竹竿を用意して、

私にも一本あてがってくれた(と、思う。)

食料品店でとり餅(蠅とりの粘着シート)を買い求め(これも友達の財布に頼った)

竿の先端にベタベタと塗りつける。

採集場所は松山城下の堀之内。ここには虫採りでよく訪れた。

竿は長いがそれでもクマゼミの止まっている高さに届くポイントを探す必要がある。

これがけっこう辛い。暑いなか飲料水も持たず、私は「もう帰らん?」と

何度も弱音を吐く。

「なに言よるん。喉乾いたら、唾をひのんだらええんよ。水飲むのといっしょじゃろ!」

ええ!?と思うが、それもそうかなあ、とすぐ納得できた私もどうかしていた。

ようやく苦労して捕らえたクマゼミは哀れなくらい粘着剤でベトベトにまみれて、

私は興ざめした。それでも友達は次の獲物を求めて、唾をゴクんとひのんだ。

小学生時代、私はそれほど虫に興味は無かったのであり、

友人に付き合うのがせいぜいだった。

講演のあと、「小さいころから虫が好きだったんでしょうね」とよく聞かれるのだが、

じつはそうではなく、むしろ自然全般が恐いもの、だった。犬猫とも疎遠であった。

よく遊びに行った同級生の家ではスピッツを飼っていて、

遊びに行くと必ず追いかけられて小便を掛けられた。

友達はスペッシュウム光線と名付けて面白がったが、

毎回、犬の攻撃をかわして玄関に飛び込めるかどうか、スリル満点だった。

吠え立てるだけで噛み付きはしなかったと思うが、噛み付かれるという

恐怖心が強かった。

私の母親は大の犬猫嫌いで、その影響をもろに受けたのは間違いない。

自然音痴な私だったが、通っていた小学校のすぐ傍には県立博物館があって、

寄り道したり、日曜日に遊びに行くことが多かった。

ある日、奥の部屋で蝶の展翅をしている白衣のおじさんがいた。

窓ごしに中が見えるのでずっと眺めていたら、手招きしてくれて、

なぜか箱に入った新品の昆虫標本セットをくれた。注射器や虫めがね、ピンセット、

赤青の薬が入っているセットである。

野山で遊ぶことはほとんどなく、街中でずっと暮らしていたが、

私にとって、広大な暗闇の中にポツンと小さく灯っていたのが博物館だった、

のかもしれない。


( 写真: OM-D E-M5  ライカ45ミリマクロ ストロボFLー300R )




松山市

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[ 愛媛県 松山市 ]

鹿児島空港発、松山行きは午前8:05分発。

Z8080141.JPG一番に搭乗する長男。

予定にはなかったがトンボ帰りで私も松山へ。

スカイメイト運賃は半額程度となるので助かる。12歳~22歳までだが、当日、空席さえ

あればこの運賃が適用される。知らないと損をする。

日本VSメキシコのサッカーを観戦していた長男は疲れきっていた。

息子であるから当然なのだが、あまりにも性格が私にそっくり。

そこが心配だ。おそらく苦労するだろうなあ、と思う。










朝の散歩

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[ 宮崎県 三股町 ]

犬の散歩コースがこのところ偏っている。

それは近所の畑の道に番犬が繋がれているからだ。

どうやらうちの周辺ではイノシシが出没しているようで、どこの畑も急に電気柵が

設置されるようになった。番犬が繋がれるようになった畑では、電気柵よりか

犬の見張りのほうが効果有りと考えたのであろう。

これまでのようにそこを通ると、番犬がうちの犬に襲いかかってくるので、それを

避けているわけだ。サツマイモの収穫まで番犬は繋がれているのだろう。

以前、マムシの死骸があった路上で、今朝はミヤマカラスアゲハのメスが死んでいた。

車にでもぶつかったのだろうか。

Z8070098.JPG鱗粉転写にするには、あまりにも傷みが激しすぎる。

数歩進んだところで、ワタヘリクロノメイガのオス が、

お尻の毛束を左右に振っていた。これをコーリングと呼んでいいのであろうか?

Z8070119.JPGワタヘリクロノメイガは一昨年にもうちの畑で同じ行動を見ているが、

そのときは撮影しようと近づくとすぐに逃げてしまい、撮影がなかなかうまくいかなかった。

( 写真: OM-D E-M5   ライカ45ミリマクロ  ストロボFL-300R使用  )




夕焼け

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[ 宮崎県 三股町 ]

ヒメクダマキモドキの幼虫だろうと思う。

サトクダマキモドキもいるにはいるが、圧倒的にヒメクダマキの方が数が多い。

庭のクヌギの葉先で休んでいた。

Z8060037.jpg
(写真:E-M5 ライカ45ミリマクロ )


今日の天気情報では雨があるとあったが、雨が降ることはなく猛暑の夏日であった。

しかし、湿度はかなり高い。

夕食時に、西空が綺麗な夕焼けとなった。

Z8060049.jpg
(写真: E-M5  M.12-50ミリズーム )

終日、厚い雲をかぶっていた霧島山だが、高千穂岳のシルエットがくっきりと見えた。

家族に声掛けるも誰も縁側まで出てこなかった。




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[ 宮崎県 三股町 ]

地区の盆祭りの準備で、今日は竹灯篭作りの作業に参加した。

途中、竹が足り無くなってマダケの伐採作業もあった。

それにしても奇妙な天候が続く。

厳しい陽射しがあったかと思えば、にわか雨。

雲の流れが速く空模様が安定しない。

そのせいで虹もよく出ていた。

P8050011.jpg
P8050019虹.jpg
(写真:EーM5 M.12-50ミリズームレンズ )




[ 宮崎県 三股町 ]

家の軒先に出来たキボシアシナガバチ(ヤマトアシナガバチ)の巣がどんどん大きくなってきた。

働きバチが頻繁に肉団子を持ち帰ってくる。

※ キボシアシナガバチとしていましたが、本種はヤマトアシナガバチという

   指摘を専門家の方からいただきました。繭蓋が黄色い巣には、

   キボシアシナガバチとヤマトアシナガバチがいて、繭蓋だけで判断してはいけない

   わけです。ハチの形態をもっとしっかり見ないと。

   以前にも同じ過ちを犯したので、今後は注意したいと思います。

   ご指摘いただいた方に、お礼申し上げます。


P8030072キボシアシナガバチ.jpg
( 写真:E-M5   M.75-300ミリズーム  ストロボ FL−36R  )

巣の育房では卵、幼虫、蛹と各ステージが揃っているようだ。

ハチの子は、大昔の人にとって貴重な蛋白源として食物になっていたのだろう。

あるいはもう少し近い昔では、おやつになっていたらしい。

食料の一つとしてアシナガバチを見る目は、現代のように刺されるから退治しろ、

という感覚とは別次元にあったと思う。どこにハチの巣があるか、それをしっかり

把握しておくことが重要であったに違いない。そして誰よりも早くそれを見つけ、

自分のものにすることに腐心したことだろう。

だからハチの巣を巡っての競争もあったのではないか。

ハチの巣の太り具合にも日々、気をつけていたに違いない。

そろそろ食べ時かどうか、観察眼も肥えていただろうと思う。

それが豊かな自然観を養うことにつながっていたはずだ。


今日は宮崎市内の倉岡小学校で講演を行ってきた。

お話は午後6時から1時間。体育館で講演をしたあとは外で灯火に集まる昆虫の

観察会を予定していたが、断続的な激しい風雨に見舞われ、予想通りに

ほとんど虫は来なかった。月齢も悪かった。

そこで講演のあとの夕食後、昆虫採集の仕方、虫の持ち帰り方、飼育のやり方

など、日頃私がやっていることをベースにお話をしてみた。

質疑応答の時間もあって、そのなかでスズメバチの話題も出た。

そこでハチの子は美味しいよ、できれば食べてみて欲しいなあ、

という話しもしたのだが、「ええ、気持ち悪い〜!!」という

当然ながらの反応が強かった。

虫は採集して標本にしたり、あるいは観察や写真撮影したりなどと

理科の時間だけで付き合うのではなく、もっと別次元の付き合いがあって

然るべきだと、思う。

倉岡小学校での講演はしかし、けっこう楽しいひとときであった。

皆さん熱心に聞いて下さった。

家庭教育学級のスタッフの方々、そして教頭先生、

さらに私の本の販売に来て下さった「津江書店」の方、

ほんとうにお世話になりました。ありがとうございました。

それにしても、宮崎は雨が続く。まるで梅雨が戻ってきたようだ。

宮崎県は太平洋に面した海岸線が長い。

だからサーファーが集うことにもなるのだが

台風や熱帯低気圧の影響も受け易く、九州のなかで宮崎県だけ、雨ということも

多い。





[ 宮崎県 三股町 ]

庭のイヌザンショウの花が咲き始めて、

そこには、ハラビロカマキリの幼虫たちが集まっている。

花を訪れる昆虫をねらってのことだ。

しばらく眺めていると、オオカマキリ幼虫が獲物を捕らえていた。

ハラビロカマキリの姿に気をとられ、オオカマキリに気づくのが遅れた。

WW037142おおかまきり2.jpg
鎌に押さえ込まれたハチの種類はよくわからない。

WW037150おおかまきり.jpg
捕まえたものは何でも食べます。とは言っても、ハラビロカマキリの観察では

この手のハチ類は捕まえても必ず放していた。毒針の反撃を嫌ったのだろうか?

個体差もあるかもしれないし、何とも言えない。

が、目の前のオオカマキリ幼虫は躊躇することなくハチに齧りついた。

このところショウリョウバッタの新成虫の姿も見かけるようになった。

しかしさすがにオオカマキリ成虫はまだ先のこと。

庭のナツフジだが、次々と花を咲かせている。

早いところでは実が成熟しかけているが、そろそろウラギンシジミの蛹も

見つかるころだ。ちょっと覗き込んでみれば、やっぱりあった。

すぐ脇には前蛹もいた。

WW037120ウラギンシジミ蛹.jpg
スペードマークを付けた蛹は、ほとんど必ず葉表で見つかる。

チョウの蛹としては見つけ易い。

(写真: E-PL2  M.14-42ミリズーム+魚露目8号 FL−300R  )

今日はオリンパスのマイクロフォーサーズレンズ75−300ミリズームレンズが

届いた。シルバータイプにしてみた。さっそくアブラゼミやミヤマアカネなどの

撮影をしてみたが、AFも速く良好である。

[ 宮崎県 東臼杵郡 美郷町 ]

延岡市内のホテルを出て山間のルートで美郷町へ向かった。午前8時。

途中、雨が激しく降ったり止んだり。

美郷町「おせりの滝キャンプ場」での観察会は雨天決行で予定通りに開催した。

雨の影響で虫は少なかったが、なんとか観察会を楽しんでもらえたのではないか

と思う。

ミヤマカラスアゲハのメスを一旦はネットに入れておきながら、回収するときに

逃げられてしまったのは残念。私の腕も鈍ったものだ。

カラスザンショウの花には、モンキアゲハ、ナガサキアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハ

そしてアオスジアゲハが多数来ていたが、川の対岸の高所であり

眺めるだけであった。

観察会を終えて、日向市まで下ったあたり、川沿いのクサギの花に多数のアゲハ類が

集まっていた。青空もあったので、少しだけ撮影をした。

IMG_4921モンキアゲハ.JPG
( 写真: EOS-7D EF70-300ミリズーム )

三股町のうちに戻ってみれば、ツクツクボウシの鳴き声。この夏初めて聞いた。

そして日暮れてからは、ハヤシノウマオイ、タイワンクツワムシの鳴き声が賑やかだ。

台風一過で、一挙に虫たちの顔ぶれも変わってきたようだ。






[ 宮崎県 延岡市 ]


延岡市、愛宕山の遊歩道に人影は少なかった。

台風10号の影響で風が強いが雨はそれほどでもない。

海は猛烈に荒れている。

午後4時ころ、愛宕山でベニツチカメムシの観察。

去年に比べて集団の規模はかなり小さい。全体で2割程度だろうか。

3箇所のポイントのうち、一箇所は集団を確認できず。

羽化のピークは終わり、終令幼虫は少ない。

が、撮影時にちょうど羽化脱皮中の個体もいた。

ベニツチカメムシの大きさがわかるように、手を入れてみた。

WW017088ベニツチカメムシ.JPG
( 写真: E-PL2 M.14-42ミリズーム+魚露目8号 ストロボFL-300R )

ボロボロノキの結実も悪かったのではないだろうか。落果がほとんど確認できなかった。

しかし台風の影響もあってすでに薄暗く、細かい観察ができなかった。

またいづれ出直す必要があるだろう。

さて、先月30日に美里町「おせりの滝」付近で見つけたアオバセセリ幼虫。

P8010009アオバセセリ顔.JPG
( 写真: E-M5  マクロ45ミリレンズ+FL-300R +FL-36R )

夜な夜な巣から外出してはヤマビワの葉を元気に食べている。

明日予定している観察会で皆に見てもらってから、元の場所に戻しておこう。


三股町から延岡市までの移動で、とくに都城市から高鍋までの高速道路の走行は

暴風雨とあって、けっこう緊張した。ときには前方の視界が消えてしまい走行速度は

せいぜい60キロ~〇〇。一応50キロ制限にはなっていた。

私の車は車高が低い方だが、それでも横風を受けてグラグラ、ということもあった。

国道10号線に出てからしばらく、ダンプが横転事故を起こしていた。

今夜は延岡市に滞在。

明日は美里町で観察会だが、さて雨風はどこまで治まるだろうか?