スズミグモ

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[ 宮崎県 三股町 ]

先日開催した「みまたんえき写真展」の会場では、アンケート用紙も置いてあり、

今日、そのアンケート用紙の集計を役場から私の元へ届けていただいた。

アンケートのなかの感想文で、「クモが恐い」というのが目に付いた。

たしかに写真展ではササグモの脱皮連続写真や、ジョロウグモの網巣のアップ、

アオオビハエトリ、ハシリグモの一種などのパネルもあった。

世間ではクモを恐いと感じる人が多い。

同じく昆虫への恐い、気持ち悪い、汚い、と感じる人も多い。

いや、この人達はおそらく自然全般に対する警戒感が強いはずで、

その気持ちはわからないでもない。

知らないものは、ともかく怖れていたほうがいいのだ。

クモへの恐怖心について、私が少し鈍感だったことは認めなければならない。

なぜなら、普段、私は昆虫の世界に入り浸っており、それ以外の生き物に

思いが薄いのはたしかである。

自然全般への広い興味を抱くという思いはあるが、それをどこまで実践できるかは

個々の能力、才能も関係する。

さて、庭先の目立つところに、富士山型、ドーム巣があった。

スズミグモの網巣である。

Z8290848スズミグモ.JPGこのスズミグモの網巣を、「レースのように綺麗だ!」と私は感じるが、

「クモが嫌い」という固定観念に囚われている方には、そう感じるのは無理な話だろう。

見たものをどう感じるか、それは決して単純なことではない。

自然について、綺麗とか、可愛い、とか肯定的に捉える場面は、

通常、世間一般には相当に狭い範囲のことであろうと思う。

例えば異常なほどのパンダ人気はその代表だ。

素直に自然の景色を見る、というのは当たり前のようで、簡単なようで、

じつはたいへん難しいことのようだ。

固定観念とは何か、それを常に意識するかどうか、それも大事なことではある。


( 写真: E-M5 ライカ45ミリマクロ )












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