オニグモと日没

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[ 宮崎県 三股町 ]

注文していたパソコンが届いて、そのセッティングと調子の悪い旧パソコンの

修復作業(まだ終わらず)などをやっていたら、

夕方の犬の散歩が遅くなってしまった。

外に出るとすでに日没寸前。

Z9031252日没.JPG散歩道で人に出会うことはほとんどない。

大きなオニグモが円網の真ん中に陣取っていた。網は昨夜からのものだろう。

Z9031237オニグモ.JPG巣網のディテールも表現するには、ストロボ光も必要だが、

見た目に近い表現では自然光でいい。

Z9031247オニグモ自然光のみ.JPG私も幼少の頃はクモが怖かった。上の写真のようなまさにクモのシルエットからして

怖かった。いつから怖くなったかはわからない。まさか生まれながらにして、というわけでも

ないだろう。おそらく物心ついたときから怖かった、ように思う。家庭環境が大きいと思う。

それが昆虫を追いかけるようになってから、ガラリと変わった。クモに興味が湧いた。

すると怖い、という感覚は嘘のように消えてしまった。

アゲハの幼虫も中学1年生のときはまだ気持ちが悪かった。

恐る恐る、割り箸で捕まえた記憶がある。それは理科の宿題で点稼ぎするためであった。

中学生のころ、昆虫との出会いは、本の世界だけであり、

私はいわゆる昆虫少年ではなかったのだ。

だから、イモムシを気持ち悪がる人や、クモを怖がる人の気持ちが、少しは理解できる。

立場がガラリと変わって、「ほらこのイモムシ、可愛いでしょう!?」と観察会で

説明しながらも、その感覚が簡単には通じはしない、ということも同時に感じている。

でも、きっかけは大事である。

語りかけてくれる人が傍にいるか、いないか、では雲泥の差がある。

気持ち悪い、と感じるのは、対象物を見ようとする前から、

気持ち悪がっている、ということもよくある。最初からイメージを組立て、自分の世界で

回りを見る。これでは自分劇場のなかだけで、回りを納めてしまうことになりかねない。

ほんとうに何が気持ち悪いのか、じっくり考えてみる時間もあっていいかと思う。

私もじつはいまだに蛇が苦手である。しかし、努力は怠っていない。

出会ったらできるだけよく観察するようにしている。じっと見る。

蛇にも種類がある。種類によっては全然、気持ち悪く感じないものもある。

ジムグリとか幼蛇とか。マムシなどはカッコいいと感じる。でも腹側を見ると

ちょっと気持ち悪いと、白状する。それでもできるだけ、彼らをよく見ようと努力する。

石垣島で初めてであったサキシマハブも、かなりビビったけれど、綺麗だった。

ほんとうに綺麗だった。

毒蛇には威厳を感じる。

この話はまたいづれ続きます。

(写真: E-M5  M.12ー50ミリズームレンズ )








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