奄美大島のラデンキンカメムシ

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[ 鹿児島県 奄美大島 ]

「お父さん、何でこんなに早く帰ってきたの?」

次男に言われて、簡単には説明した。

予定では15日の夜に帰宅するはずだった。

ところが事情あって徳之島行きをキャンセルせざるを得なかった。

それで今日の午後一番の飛行機で鹿児島に戻った。

また出直しである。

しかし、わずか四日間の滞在だったが様々な面白い観察ができた。

奄美大島では台風の被害の爪痕があちこちにあって、林道は寸断されており、

ラデンキンカメムシのホストであるアカギもずいぶんと被害を受けていた。


ZA133543ラデンカメムシ排泄.JPG
B_008772奄美大島.JPG赤土山から湯湾岳方面の眺望。奄美大島の山は深く広大である。

島といっても南北の移動には2時間以上掛かる。

なおかつ山歩きとなるとハブの恐怖もあり、かなりの覚悟がいる。

10日の夜、灯火採集の合間に夜の林道を走ってみた。

するとアマミノクロウサギを3頭目撃できた。

蛇ではアカマタが多かった。こいつは気が荒く、からかうとすぐに飛びかかってくる。

B_008752アカマタ.JPG無毒だが、噛まれるとバイ菌混入の恐れもあるので噛まれないほうがいい。

ふざけて蛇に噛まれる、というようなお笑いタレントの真似はダメ。

アカマタは一番多かったが、私は初めて奄美のハブを間近で見ることができた。

最初の一匹目は国道58号線の路上。

体長1m20cm程度だろうか。しかし、金色に輝いてじつに綺麗だった。

いやそれ以上に威厳を感じた。もちろん、恐かった。

だから正直に書くが、ハブの撮影はできなかった。

動きが早いのである。カメラを構えて近づくと、ササッとこちちらへ身構え

次の瞬間、膝あたりを噛まれそうになる。

このハブは同行者の方が捕虫網で捕獲した。網に入れても上空に伸び上がって

網から出ようとする。

「あ!出ますよ~!危ない!虫採り網では無茶ですよ。ワアアアアアア!

こっちをしっかりと睨んでますね~!!」

で、そのあともう一匹、幼蛇を路上で見つけた。

B_008771ハブ幼蛇.JPG幼蛇、と言ってもこいつに噛まれたら致命傷となる。


奄美大島のハブは、ネズミがいるところなら、どこにでもいる。

つまり全島、どこにいてもおかしくはなく、この幼蛇も空港近くの国道上であった。











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