2013年2月アーカイブ


緑色の発見

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[ 宮崎県 三股町 ]

今朝も我が家の林で、ウグイスの綺麗な囀りを聴いた。

ウグイスは人に聴かせるために囀っているのではない、という生物学的な

視点も必要かと思う。でないと、ウグイスを籠に入れて飼い慣らすという

趣味に走る人もあり、籠のなかのウグイスは哀れである。

昨日、犬の散歩中に偶然見つけたナガサキアゲハの越冬蛹はコナラの

小木についていた。地面から30センチ程の低い位置にある。だから見落としていた。

3Z5A3934.JPGこの蛹が育ったミカンの木は一番近くでも10メートルは離れている。長旅、ご苦労様。

でもこの梢でこの鮮やかな緑色とは、ちょっと怪しい。

残念ながら、寄生されているかもしれない。

ナガサキアゲハ越冬蛹を撮影してから立ち上がり、ふと上空を見上げれば、

ウスタビガ♀の繭殻があった。 え!こんなところに!?

B_001178ウスタビガ繭.JPG繭には卵が4個付いている。

このコナラの木には、別に♂の繭殻も以前に見つけてあったが、この♀の繭殻はまったく

死角にあって今日まで気付か無かった。

振り返ってみれば、我が家の林では去年、ウスタビガの発生が多かったと言えるだろう。

今日は東京から仕事でお客さんがみえた。

宮崎空港からうちに戻る途中、田野町の宮崎大学演習林に立ち寄り、林道をあるいてみた。

ビロードツリアブ、ルリタテハ、キタテハ、キチョウ、モンシロチョウ、ルリシジミ、

ホソミオツネントンボ、ホソミイトトンボ、タイワンツノアブラムシなど、昆虫の姿も

そこそこあって、獣のフィールドサインもいくつか見つかり楽しいフィールド歩きができた。





コガネグモ

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[ 宮崎県 三股町 ]

車で家を出た途端、道路脇のミカンの木が大きく揺れていることに気づいた。

何者かが木に登っている!

ふと前方を見ると、薪をいっぱい積んだ手押し車が置かれてあった。

「ハハア~ン、K子ばあちゃんだなあ~」

最初、揺れている様子から、ニホンザルではないか?と思ったりした。

「食べごろのミカン、まだありますかあ!?」の問いかけに

「甘いよお~」との返事があった。

「気を付けてねえ~」

80才をとうに過ぎている小柄なおばあちゃんが、木登りしているのは

危なかしくも思えたが、昔はこんなことは日常生活のなかで当たり前だったに

違いない。誰も収穫しなくなったミカンは、鳥がついばむだけだ。

そんな勿体無い!!K子ばあちゃんはそう言いたいに違いない。

ミカンの木の横には柿の木もあるが、これも収穫されることが無い。

農村の高齢化に伴いこうした収穫されない果樹が、例えばニホンザルの格好の

餌となり、集落に出没したサルと人との間にトラブルが生じる原因の一つにも

なっているようだ。

k子ばあちゃんのことをサルかと誤認しました。ごめんなさい。

さて、今日はかなり暖かい一日だった。

ウグイスも雲雀も、春だとばかりの見事な囀りを聴かせてくれた。

あちこちにモンシロチョウやモンキチョウが舞い、そしてニホンミツバチばかり

だったアブラナ畑には、セイヨウミツバチも多数やって来るようになった。

3Z5A3853セイヨウミツバチ.JPG圧倒的な飛来数を誇っていたニホンミツバチであるが、暖かくなったせいだろう、

セイヨウミツバチの勢力が増した感がある。どこか近所に巣箱があるのか、それとも

野生巣があるのだろうか?私の知る限りうちの近辺ではニホンミツバチの飼育箱は

あたりまえにあるが、セイヨウミツバチの巣箱はまだ見たことがない。まあ、

庭の中まで覗き込めないから、確かなことは言えないが。

で、ミツバチを撮影していると画面にコガネグモの幼体が写っていることに気づいた。

3Z5A3880コガネグモ幼体.JPG彼らは5月~6月頃には成体となって、立派な円網を張る。

その頃というのは、コガネムシの発生時期のピークでもある。

そしてコガネムシが少なからずコガネグモの餌食となり、そのことから

コガネグモという和名ができた、という説が、

岩田久仁雄 著『自然観察者の手記』(朝日新聞社)に書かれてある。

じつはここ数年、我が家の周辺ではコガネグモが減ったように感じている。

それと呼応するかのようにコガネムシの発生も激減しているのである。

コガネムシとコガネグモの発生消長に関連があるのかどうか、それはきちんと調べて

みる必要がある。

宮崎に移転してすぐ、印象に残ったのはコガネグモとコガネムシの多さだった。

ところが2年目あたりから、はっきりと両者の数が減ってしまった。

だがしかし、うちから2キロ離れた休耕田ではコガネグモの異常に密度の高い

場所もある。減った増えた、というのは場所によっても違うようなのでなかなか難しい。

3Z5A3809モンシロチョウ.JPG



[ 宮崎県 都城市 ]

昨日は切り倒したアカメガシワ2本を解体しようとチェンソーを持ち出した。

この2本は立ち枯れしており、クヌギ苗木を植えるまえに撤去しておきたかった。

ところがエンジンが不調でチェンソーはほとんど使えず作業を中断した。

チェンソーの具合を診ていたら、すぐ真下の地面を歩くハネナシヒメバチ類の♀がいた。

体長は3ミリ程度。気になって捕獲し撮影はしておいた。

さて、それで昨日、都城市内の神社で見つけたミカドアゲハ越冬蛹だが。

3Z5A3701ミカドアゲハ.JPG別アングルの写真。他にこの場所がわかる写真もあるのだが、

私以外にこの蛹を見つけた方がいて、もしもだが、その方がこの蛹の行く末を

観察しているとしたら、軽々にこの場所がわかる写真を公開するべきではない、と判断した。

このミカドアゲハ越冬蛹が羽化するのは5月に入ってからだろうと、思う。

できうれば、それはかなり難しいとは思うが、この蛹から羽化した新成虫がぶら下がった

様子を撮影しておきたい。

普段、自然観察を趣味にしている方に出くわす確率は極めて低い。まず有り得ないのだが。




[  宮崎県 都城市&三股町 ]

都城市内のある神社境内にオガタマノキの大木が2本ある。

オガタマノキは御神木として西日本の神社境内にはよく植えられている。

5月頃、花から漂う芳香は何とも形容しがたい。

その芳香に惹かれて以前庭に植えたが、根付かず枯れてしまった。

さて、境内のかなり大きなオガタマノキを見上げてみれば、ちらほら花が咲いていた。

B_001124オガタマノキ花.JPG














梢を見上げながら歩いていると、ミカドアゲハの越冬蛹が、向こうから目に飛び込んできた。

いきなり眼前に突きつけられたようで、血眼で探して見つけたときとは違う驚きがあった。

3Z5A3716ミカドアゲハ越冬蛹.JPGそれにしても大きなオガタマノキだ。大き過ぎて花の姿を愛でることは首が辛く、香りだけで

辛抱かもしれない。また懲りずに植木市でオガタマノキを買って植えてみようか。

50センチ位の小木で3500円ほどしたから結構高い。買うのを躊躇していたら

おばあちゃんが負けてくれたが、もう6年前の話で結局いくらだったか憶えていない。

三股町のクヌギ林にはオドリコソウの若葉が元気に立ち上がっていた。

3Z5A3737オdリコソウ.JPG可愛い蕾が茎を取り囲む。        花はまだかと思えば、2株で咲いていた。

3Z5A3747オドリコソウ蕾.JPG
3Z5A3739オドリコソウ.JPG























このオドリコソウ群落は、私の子供が通っていた梶山小学校の近くにある。





[ 宮崎県 三股町 ]

朝陽を浴びていたハゼノキ(ヤマハぜ)。

冬芽は短毛で覆われていることが、よくわかった。

B_001094ハゼノキ冬芽.JPG枝先の頂芽が白く輝いて見える。

庭のアブラナにはニホンミツバチが盛んに訪れているが、今日はその中にセイヨウミツバチの

姿もあった。

両種の違いは腹部の形態でわかる。

まずはセイヨウミツバチ。

3Z5A3654セイヨウミツバチ.JPG次に、ニホンミツバチ。

3Z5A3666ニホンミツバチ.JPG今回は識別がわかりやすいが、個体によっては紛らわしいこともあって、

腹部の形態だけで完全に見分けることができないこともあるので、ご用心。







[ 機材のお話 ]

仕事部屋にある三脚止めネジの顔ぶれ。

3Z5A3584捻じ.JPGネジ頭の径や材質は様々だが、ネジの規格は同じで、インチネジUNCの1/4か3/8。

画面の左下のみ、大ネジで3/8.。それと画面右下はインチネジでも、ウィットの1/4。

ウィット1/4も3/8も、ホームセンターならどこでも扱っており、UNCとは山角が5°違うものの

使用には差し支えなく三脚ネジとして使える。何といっても入手し易い。

ウィットの1/4、3/8のタップとダイスは工作道具としては必須で、機材の改良工作に

使っている。ダイスやタップでネジを切るのは、中学の技術の授業で習った。

さて、ネジをここに並べたのにはわけがある。

カメラボデイのストラップは必要だが邪魔になることも多く、できれば使いたくない。

そこでC-LOOP回転ストラップマウントと速写スライドストラップを使ってみることにした。

カメラ底部の三脚ネジにC-LOOP回転ストラップマウントを固定し、

3Z5A3593SLR.JPGそこにたすき掛けできるストラップを取り付ける仕組みである。アメリカ製。

さらには望遠レンズを持ち歩くときレンズの方が重くでっかいので、レンズの三脚座に

ストラップを固定したかった。ところがC-LOOPのシステムは良くできてはいるが、

価格はけっこう高い。1セット買ったものの、追加注文は見送り、自作することにした。

そこで回転ストラップ留めのパーツとして、三脚ネジが必要になったわけである。

同じことをすでに実行している方のブログを見つけ、工作の参考になった。

カメラはC-LOOPの回転ストラップを使うようにしたが、望遠レンズを下げるときには

自作の回転ストラップを使えるようにした。









[ 宮崎県 三股町 ]

だいぶ前になるが書店でこの絵本を見た。貧乏性だから旅先でもあったので

購入しなかったが、ふと思い立って昨日注文した。

届いた絵本を開いて感動し、少し懐かしい気分も味わった。

やはり手元に置きたい絵本の一冊である。

本008.jpg今日は午後から山仕事。山仕事には終わりはないどころか、ずっと続けねばならない。

今日やる段取り、範囲を一応決めてから作業に取り掛かる。もちろん、

休日以外は私一人で行う。もし面白半分でもこの作業をしてみたい、などと

いう方がいたら、働いた分、晩飯と美酒くらいは振舞うつもりだが、そういう若者は近頃、

皆無となったように感じる。

いやまあ、若者でなくてもいいのだが、少なくとも私よりか歳下でないと、私が気を遣って

疲れるだろうことは想像できる。

私は「ロビンソン・クルーソー(ロビンソン漂流記)」を初めて読んだとき随分と興奮し

夢中になった。それ以来、密かにロビンソンのような孤独な生活に

憧れてきた。しかし、山仕事は6年経てもまだ手付かずの場所もあるくらい停滞しており

なかなか手ごわいものがある。少し目線を変えて、作業速度を加速しないと、

山のあるべき姿がなかなか実現しない、との焦りも感じてきた。

我が家の林はこうあって欲しい、というビジョンをもっとしっかり前面に出して、

作業を進めたいのである。この作業、先送りするほどどんどん、やりづらくなって

作業量も増していく。

と、いうようなことを思いながら犬の散歩をしていると、

今まで草むらに埋もれてそこにあることに気づかなかった、井戸に出会った。

3Z5A3573井戸.JPG昨年の暮れに草刈作業をしていた場所だ。

田んぼの脇にある。井戸と言ってもご覧のとおり浅い。




クヌギの萌芽更新

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[ 宮崎県 三股町 ]

我が家の林で一番大きなクヌギ。このクヌギでもクヌギカメムシが今、2令になっている。

3Z5A3550大クヌギ.JPGこのクヌギだけでもものすごい量の葉っぱを落としたはずだ。残念ながら下枝が無く、

ほぼ直立したこのクヌギでは、幹表面で出会う昆虫しか観察不可能だ。

さて、6年前から毎年のようにクヌギを少しづつ伐採し、萌芽更新を試みてきた。

根元から伐採したクヌギは翌年には若枝をグングンと伸ばし、

萌芽力の強さを見せつけてくれる。そして低木となって様々な昆虫の生活の場となり

自然観察には好都合な場所ともなっていた。

ところが、萌芽してから2年目でどのクヌギも枯れている。

3Z5A3543クヌギ萌芽更新.JPGこのクヌギは2年まえに伐採したのだが、根元から伸びた幹はすでに枯死している。

根元の部分にはキノコが生え、朽木化しておりいづれ根っこはノコギリクワガタ幼虫

のゆりかごになるだろう。

ともかく枯れているのだから、冬芽がまったく育っていない。

すぐ隣のクヌギも2年目で枯死。枝は少し力を入れると乾いた音がして簡単に折れる。

3Z5A3542枯れたクヌギ.JPG萌芽更新のつもりで伐採したクヌギやコナラの全てが枯死してしまった。

同じ地区の方に伺った話では、クヌギの寿命が尽きているから、ということだ。

樹齢については、30~40年辺りだがその程度で樹力が衰えてしまうものだろうか?

萌芽更新というのは、かなり若い樹で行う必要があるのだろうか?

これまで萌芽更新という言葉を理解しているつもりでいたのだが、

自分の林を所有して伐採までしてみて、初めてぶつかった疑問である。

ともかくも、昨年の暮れから林内の見直しをしており、

来月にはクヌギ苗木の植え付け作業を予定している。

昨年も20本の苗木を植えたのであるが、ことごとくコウモリガ幼虫の食害を受けて

そのあと強風によって根元から折れてしまった。それ以外にも理由はわからないが

枯れてしまうものが多く、20本のうち生き残っているのは数本のみ。

今度の植え付けは40本を目標としたい。





探し物

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[ 宮崎県 三股町 ]

今日一日の撮影枚数は381カット。今の時期にしては少し多いかもしれない。

35ミリ判フィルムなら10本以上フィルムを消耗したことになる。

フィルムを使っていた頃は、フィルムと現像代をあわせて月15万~20万円ほどの

出費があった。毎月のラボから届く請求書に怯えていた頃のことを思えば、

今はだいぶ楽にはなったが、データ保管やパソコンのメンテ、新型カメラの導入などと

経費的にそれほど楽になったとも言い切れない。

それにデジタルデータの脆弱さに怯える日々でもあり、一瞬にして撮影結果が無に

なってしまう可能性は減っていない。

メカ側の不具合以外に、人為的なミスも毎年必ずやってしまう。

その点、フィルムは実在する物体であるから、火事や余程の災害にならない限り、

簡単には消失しない。

日々の撮影活動で生産される写真データは、できる限り早い段階で形にしておきたいと

思うようになってきた。がしかし、納得のいく作品を形にするには時間も必要である。

3Z5A2985水滴の中の朝陽.JPGイワガネの枝には霧のひいたあと、無数の水滴がついて朝陽を宿していた。

我が家の敷地内に一株だけ、ヤツデがある。

3Z5A3044ヤツデ.JPG西側の法面、コナラとネコノチチの根元間に一株だけ。

ヤツデは実生で増やせないだろうか?実はなっているのだが。

園芸のことは嫁さんのほうが熱心に勉強しているので、今度相談してみよう。

さて、今日の探しものは、鳥の糞。先日からずっと気にかけているが、

普段はよく目にしているつもりでも、いざ探すとなると見つからないものだ。

あったとしても、こちらの希望する形状でないと困る。

すでに撮影した記憶はあるが、パソコンに向かって作業するよりか、

新たに撮影する作業のほうが楽に思える。


[ 宮崎県 三股町 ]

雨は一日中止むことがなく、午後4時を過ぎてようやく傘をさすことなく犬の散歩に

出ることができた。

小雨降るなか、うちの林のクヌギカメムシの一部が2令へと脱皮していることを確認できた。

3Z5A2900クヌギカメムシ2令への脱皮.JPG(写真: OM-D E-M5 14-42ミリズーム リバース改造レンズ FL-300Rストロボ2灯 )

クヌギの樹肌の皺の谷間ではあるが、雨でびっしょりだ。

撮影中、頭上から雨だれが落ちてきて、ときどきカメラに水滴が直撃していた。

カメラは防塵防滴のE-M5だが、レンズやストロボは無防備である。

クヌギカメムシが2令へと成長する姿を眺めて、春の進行を感じる。

昆虫観察は自然観察の一部ではあるが、じつにわかりやすい。

春への歩は確実に進んでいる。






[ 宮崎県 三股町 ]

昨日の日曜日は家族総出で林の手入れを行った。午前中のみ。

刈草を集めていたら、タイワンクツワムシの♀やクビキリギスが出てきた。

成虫越冬のクビキリギスはともかく、タイワンクツワムシがまだ生き残っている

のには驚いた。本種は卵越冬かと思うが、成虫も春まで生き延びるものが

いるのだろうか?タイワンクツワムシはコンデジで撮影したのだが、

パソコン上でさっさと破棄した。出来の悪い写真になった。どうも私はモニターを覗き

ながら撮影するのは苦手であり、それは老眼のせいでもある。

モニターの隅々までしっかり見えないので、撮影しながら気分がのらない。

笹薮の枯れ笹を抜き出していけば、それだけでも気分は良い。

密植するせいか枯れていく笹も多く、放置しておけば歩くことさえできない。

枯れ笹を集めて、適当な長さに揃えてへし折っているうちに、

ポロリと転がり出た虫がいた。

ニホンホホビロコメツキモドキの♀である。割れた笹茎に戻して撮影した。

3Z5A2848ニホンホホビロコメツキモドキ.JPG本種は体の大きさにはバラつきが大きく、この♀は体長1センチ程とかなり小柄である。

ばらつきの幅は大小3倍にも及ぶ。どうしてそのようなバラつきが出るかといえば、

幼虫時代の餌の量、質にバラつきがあるからである。多分そこが一番大きな理由かと

私は考えている。ちゃんと調べたわけではないですけど。

[ 機材のお話 ]

魚露目レンズ8号をEOSー5DマークⅢで使うべく、パンケーキレンズのEF40ミリを

試してみた。このレンズとケンコーの2×テレプラスMC7 DGXを組み合わせてみた。

のだが、しかし、5DマークⅢ側でエラー表示が出て使えないことがわかった。

気になって所有しているEFレンズ全てを調べてみたら、ほとんどは作動するが、

EF24-70ミリズームF4L IS USMも、同じく作動しない。

テレプラスのメーカーのHPを確認してみると、EF24ミリF2 IS USMと

5DマークⅢとの組み合わせは使用できないとあるだけで、他のレンズとの

不具合は掲載されていない。

EOSー7Dで試してみると、どのレンズでも全く問題なく作動した。

こういうこともあるから、テレコン等を購入する際には、慎重になってくださいネ。

はずれくじを引いたたような気がして、すごく気分が良くない。

魚露目8号レンズとマスターレンズとの相性については、

また後日、レポートしますが、このあたりはすでに多くの方がブログ等で

公表なさっているので、私のレポートはほとんど古臭くて役には立ちません。






山仕事

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[ 宮崎県 三股町 ]

ふと町道へ目をやると、はるか先にKおばあちゃんの後ろ姿があった。

しまった!と思ったがすでに手遅れだった。

Kおばあちゃんは、ここのところ毎日、我が家のすぐ前の林に通っている。

手押し車は腰掛けにもなるが、その手押し車に山ほど薪を積んで持ち帰るのが

Kおばあちゃんの、日課である。

「たいへんだけどなあ、リハビリになるかならなあ。」

そう言ってカラカラと明るく笑う。

「これだけたくさんの薪だけど、何に使うの?」との質問に、

「風呂、沸かすのさ。これで一晩分だわさ。」

つまりKおばあちゃんは、毎日、風呂を沸かす薪を拾い集めているのだ。

目いっぱい積んだ薪の写真は以前にも撮影しているが、

もっと納得のいく写真を撮っておきたい。

「おじいちゃんは山へ芝刈りに、おばあちゃんは川に洗濯に、、、、」

いや、しかしKおばあちゃんは、今、一人暮らしである。

薪で沸かす風呂は、いいだろうなあ~とは思う。

風呂に入るときの気持ちはまったく違うだろうなあ、とは想像する。

中公新書「日記が語る日本の農村」(松本盆地の畑に八十年)中村靖彦著

によると、昭和初期の頃の農村では風呂を沸かして入るというのは

たいへん稀で、一週間に一度、それも沸かしたとなると近所の人も招いて

湯を貸したというから、入浴そのものが貴重な時間であったらしい。

便利な生活に慣れてしまった今の私たちには理解の及ばない時代が

すぐ昔までは、たしかにあったのだが、

Kおばあちゃんは、そういう時代を生きてきた方なのだ。

記事の内容には関係ないが、我が家の林に来たエナガの写真。

B_000400エナガ顔.JPG




ボロボロノキ

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[ 宮崎県 三股町 ]

先日、12日の記事のなかで「ボロボロノキは雌雄異株」と書いたが、

それは誤りで、雌雄同株とご指摘をいただいた。

当日の記事には訂正文を加筆した。

ボロボロノキ科の植物は、国内では九州以南の暖地にボロボロノキ1種しか分布してい

ないので、ほとんどの人にとって馴染みがなく、ただ和名が独特なだけに名前だけは

知っている、という人は多いかも知れない。

ボロボロノキの学名、Schoepfia jasuminodora の種小名は、「ジャスミンの香りがある」

という意味で、花には芳香があるらしい。

私はまだボロボロノキの花を見たことがなく、花の構造や香りを是非とも知りたい。

ご指摘をいただいてから手元の資料を調べてみたが、数ある植物図鑑のなかでも

本種そのものが載っていないものも多く、とりわけ生態についての記述は稀有であった。

朝日新聞出版の週刊朝日百科「植物の世界」には植物学者の堀田満先生の解説文が

載っており一番参考になった。本種は半寄生植物とも書かれてありたいへん興味深い。

つまりボロボロノキの成育には周囲の植物環境の影響が大きいのであろう。

私にしてもカメムシに興味があったからこそボロボロノキのことを知ったわけで、

宮崎に移転した当初はこのボロボロノキをあちこち探し歩いたものだ。

どこにでもあるのだろうと軽く考えていたが、自力でボロボロノキを見つけることが

できなかった。珍しいというほどでもないが、分布はかなり局地的であるようだ。

やはり半寄生という独特な生態が関係しているのだろうか。

私がボロボロノキを見た場所は県内の延岡市と佐賀県、福岡県、

そして奄美大島のわずか4箇所に過ぎない。

森林破壊までいかなくても、ちょっとした道路拡張工事などによって姿を消してしまう

ような脆弱さを、ボロボロノキに感じる。

先日、延岡で撮影したボロボロノキ。

3Z5A2334ボロボロノキ.JPGこれまで見落としていた木である。若い木から高木まで、ボロボロノキの特徴を

把握するにはかなりの時間が必要だった。

( 写真: EOS-5D マークⅢ EF24-70ミリズームF4L IS USM  )






冬の食料

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[ 宮崎県 三股町 ]

先日、カメラ収納庫(除湿庫)を大整理してみた。ただの整理ではなく、

「大」がつくところに意味があるのだが、せざるを得ない理由については

省略しておこう。

普段は「整理整頓」なんて標語を鼻で笑っているものの、物に溢れた生活を

営んでいると、自分の認知から遊離した物件が密かに増殖しているものである。

整理作業をしていると、まるでタイムカプセルを開くときのような心境になった。

中でもキャノンのレンズEF28-80ミリズーム F3.5-5.6Ⅲはフィルムカメラ時代の

旧レンズでプラマウント。このレンズは嫁さんのカメラ用に買ったもの。

ふと思いついてこのレンズと魚露目8号レンズを組み合わせてみた。

カメラはEOS-5D マークⅢ。

周辺が大きくケラれるのでトリミングしているが、画質はそこそこ。

試写したのはイヌビワの実を食べていた、キドクガ幼虫。

冬越しする幼虫は暖かい日には食欲も出る。冬枯れの中で食べ物にやっとたどり着いた

心境だろうと、想像する。

3Z5A2692キドクガ.JPGカメラ庫からはニコンの45ミリレンズやニコン用のケンコー テレコンバーター2× NA 

MACRO テレプラス MC7も、出てきた。これなど魚露目レンズと相性がいいようだが

あいにくニコンのカメラは持っていない。

EF28-80ミリズーム F3.5-5.6Ⅲ を使う以外に、魚露目レンズと相性のいいレンズが

あるかと思うので、もう少し検証してみよう。撮影後にトリミングするのは画質のことを

思えば仕方が無いかもしれないが、トリミング前提の構図を考えながら撮影するのも

疲れる。

ファインダーを覗いた瞬間に構図は決めてしまいたいものだ。






猪八重渓谷

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昨日、歩いたのは日南市、猪八重渓谷(いのはえ)である。

渓谷の奥で拾った下顎骨はニホンザルのものと判明した(昨日の記事は訂正)。

東京から移転してすぐ、南九州らしい自然環境を歩いてみたいと訪れたのが

猪八重渓谷であった。そのときの記事は旧版「昆虫ある記」にも書いたと思う。

ここは苔の宝庫とも呼ばれるが、たしかに素人でも苔が多いことに気づく。

その苔を眺めていると、小さなキノコがあった。高さ1センチほど。

3Z5A2459キノコ.JPG傘を開いたものがすぐ近くにあった。

3Z5A2487キノコ傘.JPGしかし、このキノコの名前調べは、まだしていない。ともかく、見た目に美味しそう。



猪八重渓谷は、遊歩道が整備されており歩きやすい。

観光地として大勢の人に訪れて欲しいのだろう。険しい道を整備する努力には頭が下がる

思いだ。しかし、自然環境の保全と大勢の人が訪れる観光地になることは背反する。

そもそも、人は自然に優しくはない。自然を壊し、捻じ曲げることで生活を営んできた。

大勢の人が訪れないと観光は成立しないが、そうなると自然環境は確実に傷む。

観光を謳うとき、自然を傷めるのは自分達人間そのものであることも触れておくべきだろう

と、猪八重渓谷入り口の石碑の文面を読みつつ感じた。





[ 宮崎県 日南市 ]

朝から空を何度見上げても、曇天。

こんな天候ではお目当ての昆虫は活動するはずもなく、撮影など到底無理ではあった。

歩くだけで終わることはわかっていたが敢えて、出掛けてみた。

鬱蒼とした常緑樹林の中を歩いてもみたかったのだ。

残念ながらそういった歩ける森は、三股町内には無いに等しい。

お隣の日南市まで行かねばならない。

20キロのカメラザックを担いで、往復約3キロを歩いた。

終点と決めていた河原で弁当を食べていると、獣の下顎骨が目に入った。

3Z5A2369頭骨.JPG
3Z5A2383.JPG全長12センチ程度と小さい。だからニホンジカの子供ではないか?と

思えたのだが、冷静に考えてみれば、この場所近辺に鹿はいないはずでは。

いや、実際のところどうなのだろうか。

気になる頭骨はそのまま現地に置いてきた。

※ 鹿の骨はもっと細長いのでこれは鹿ではないかもしれない、

とモヤモヤしていたが、ある方から、この骨は「ニホンザル」、

とのご指摘をいただいた。ありがとうございます。









[ 宮崎県 延岡市 ]

今日はかなり暖かく風も弱い。おそらく樹上にはい登ったベニツチカメムシが少しは

見つかるだろうと予想したのだが、期待通りであった。

3Z5A2300ベニツチカメムシ.JPG地上高1mあたりで2♂を確認できた。しかし当然ながら昨年12月に観察した集団はどこにも

いない。ベニツチカメムシは周年集団を形成するのだが、それは奄美大島以南の事情であり

九州では、冬場には集団が分散し地面の隙間などに潜り込んでしまう。

くどいようだが、集団形成は越冬そのものとは無関係なのである。

以前、久留米市のフィールドで越冬成虫の様子は観察、撮影できている。

今回、はボロボロノキの観察を主眼においた。

常緑樹林とは言え冬の今は見通しがずいぶんと良い。林のなかも歩きやすい。

ベニツチカメムシの発生地で、ボロボロノキの分布をしっかり把握しておきたい。

ボロボロノキを探し歩いてみた。

ボロボロノキは山と渓谷社の樹木図鑑によると落葉小高木とある。

この「小高木」というのがどうにも理解できないのだが、今日現場で見たボロボロノキには

かなり大きな木もあり、なぜ「小高木」と表記されるのか不思議に感じる。

葉を落としたボロボロノキを眺めているうちに、ようやくこの木の特徴を目に焼き付ける

ことができた。これまで気付か無かった場所であらたにボロボロノキを見つけた

のではあるが、本種は雌雄異株であるからそこは用心せねばならない。

雄株は実を落とさないから、ベニツチカメムシの繁殖には関与しないからだ。

ベニツチカメムシを撮影したすぐ横ではアセビの花が賑やかに咲いていた。

3Z5A2310アセビ.JPG
( 写真:EOSー5D マークⅢ  EF100ミリマクロ IS )

※ ボロボロノキについて、本種は雌雄同株であるとのご指摘をいただきました。

記事では雌雄異株と書いたのは誤りでした。雌雄異株と記されていたのは

山と渓谷社の「樹木図鑑」ですが、どうやら図鑑によっても表記が違うようです。

ボロボロノキの花は「異型花柱性」といって、長花柱花と短花柱花の両タイプの花

がつくそうです。

ご指摘いただいた方に感謝致します。



クヌギカメムシ

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[ 宮崎県 三股町 ]

今日の写真は一昨日のもの。

3Z5A2206クヌギカメムシ.JPGクヌギカメムシの孵化幼虫である。

だるま型の幼虫たちは皆、寒天のような塊に口針を突き刺している。

卵は寒天の中に埋もれることで、冬の低温と乾燥をまぬがれ、孵化した今、

寒天が幼虫たちの貴重な食料となっている。

幼虫は寒天の汁を吸って3令まで成長する。3令になるころにはそろそろクヌギの芽吹き

である。


エノキを切る

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[ 宮崎県 三股町 ]

林の縁に生えているエノキが、我が家の敷地内に生えているエノキのなかでは

一番大きい。樹高は約6メートル。

このエノキには下枝が無く昆虫観察するには都合が悪かった。

根元近くで幹が二又に分かれているので、東側の幹を切ってみた。

エノキは萌芽力が強いので春から若枝がどんどん伸びるはずだ。

CIMG2021伐採エノキ.JPGのこぎりですぐに切り倒せた。倒れた枝先にウスタビガの空繭がついていた。

CIMG2022ウスタビガまゆ.JPG逆光のせいもあってこれまで全く気付いてなかった。

となるとこのエノキには越冬卵がついている可能性もあるので、念入りに探してみたが

一卵も見つからなかった。

チェンソーを使って解体し、幹の部分は積んでおいた。やがて様々な昆虫が産卵に

やって来ることだろう。

CIMG2025エノキ伐採材.JPG年輪を数えるのは難しいが、樹齢はおおよそ9~10年くらいのようだ。






集団バエ

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[ 宮崎県 三股町 ]

我が家の林の下に池がある。夕方になって子供たちが鯉釣りを楽しんでいた。

池は国有地と聞いている。うちの土地はこの池に隣接しているが、沢から湧水が流れ込み

年中水位は一定している。前に小学3年生の女の子が落ちたことがあり、

けたたましい泣き声を聞きつけて駆けつけたことがある。

しかし、池は浅くその子はすぐ立ち上がって水中から自力で這い上がっていた。

池の横の草刈をしてしばらく休んでいると(けっこうな重労働だった)、ネズミモチの葉上に

黒いハエの集団がいることに気づいた。

近辺も探してみたが、この一集団しか見当たらなかった。

Z2116849調整Rhodesiella.jpg高さは2メートル50センチくらいだろう。撮影には脚立が必要だった。

このハエ集団は冬になるとあちこちで見かける。

キモグリバエ科のRhodesiella属の一種らしい。

なぜこうして集合するのか、その集合形成にどのような仕組みがあるのか、

不思議には感じるが、全く知識を持ち合わせていない。研究例があるのだろうか。

ストロボを使って撮影すると翅が強く反射して真っ白になるので、

自然光の写真をここに載せた。撮影していると近所のおばちゃんが通り掛かり、

「なにを撮影してんのかね?」と聞かれる。

撮影したばかりの画像を拡大して見てもらった。

タイミングがいいのか、結局、脚立を持ち出しているところにもまた別のおばちゃんが

通り掛かり、しばらくお話をした。


サシバの渡りでよく知られている都城市、金御岳(かなみだけ)。

串間市や志布志に抜けるときはこの金御岳の登り口を右手に見て通過する。

その登り口の少し手前に、「安久温泉」がある。

小さくて鄙びた温泉宿だ。

急に思いついて、嫁さんと安久温泉に初めて行ってみた。

明るい陽射しを受けながらの入浴は気持ちが良かった。露天風呂ではないが、

大きな窓ガラス越しに宿の庭が見える。

狭い浴室なので定員は6名程度がちょうどいいかと思う。

入浴したときは私含めて5名だった。


隣の女風呂からおばあちゃんの賑やかな声とそれに答える嫁さんの声が

よく聞こえてくる。男湯では皆お互いに目線を合わせず、おしゃべりは一切無い。

私は瞑想するかのように薄目で外の景色を眺める。

男女の違いをしみじみと思う。



温泉を出てから金御岳に上がってみた。都城市を一望できる。

ちょうどハンググライダーやパラグライダーが飛んでいた。

私「高所恐怖症の自分には絶対無理だなあ。飛んで嬉しいのかねえ。」

嫁さん「そりゃあ、大空を飛べるんだから気持ちいいでしょう。」

私「落ちたらどうすんの。気持ちいいどころではないよ。

着地点まで車が迎えに来ているんだね。ほら、もう上がってきたよ。

また、それで飛ぶわけだ。

これって、子供が滑り台滑るのと規模が違うだけで、やっていることは同じじゃない。」

嫁さん「アハハハハ!! たしかに!」

私「やっぱり楽しいんだろうねえ。」








[ 宮崎県 三股町 ]

樹高2メートルのクヌギは、我が家から歩いて3分程度の尾根筋にあった。

私のアンテナがそこで反応した。

枝先をじっと見つめてみれば、キマエアオシャクの若齢幼虫がいた。

3Z5A2178キマエアオシャク.JPG体を反り返しているのは、私が枝を触った刺激に反応したからだ。

普段は体を枝にぴったりと添えた姿勢でいる。

このシャクトリムシは拙著、写真絵本「どこにいるの?シャクトリムシ」(ポプラ社)の

大扉に掲載している。マイナーな虫だが、私が日の出舞台に登場させた。

興味ある方は是非、実物を近場のクヌギでご覧ください。


ふきのとう

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[ 宮崎県 三股町 ]


私の仕事部屋の東側にフキノトウが数株、立ち始めた。

数年前、いただいたフキを植えたら、それがどんどん増殖して

ススキの合間に毎年、フキノトウが顔を出すようになった。

フキの葉っぱには夏の頃、よくオンブバッタが来ている。

オンブバッタは様々な植物を食するがゆえ、フキの葉を穴ぼこだらけにすることもある。

3Z5A2092.JPG
[ 宮崎県 三股町 ]

また酒の話か!?と思われる方もいるだろう。

今夜、焼酎のボトルが空いたのでそのボトルを水洗いしていたら、

これまで気付いてなかったレリーフを発見した。


3Z5A2089野うさぎの走り.JPG四角い透明ボトルの底に、ノウサギの姿があった。

この焼酎は黒木本店の「野うさぎのはしり」。度数は37度の米焼酎である。

昨年、酒屋で見かけてネーミングに惹かれて初めて飲んでみた。

それ以来、お気に入りの焼酎の一つになった。買ったときは知らなかったが、

黒木本店といえば、麦焼酎「百年の孤独」で有名。

「百年の孤独」はこれまで貰い物で飲んだことはあるが、高価でとても手が出ない。

プレミアムがついて有名な酒はたしかに旨いが、かと言って恐ろしくダントツに旨い!

というほどでもなく、手頃な価格でも負けず劣らず美味な酒はいくらでもある。

最近、私は芋焼酎はあまり飲まなくなり、米焼酎ではこの「野うさぎのはしり」か

「蘭珠イヤーズ」(いづれも宮崎県)に絞られ、麦焼酎では同じく黒木本店の「中々」を

飲むことが多い。芋焼酎でたまに飲むのは、日南の「平蔵」くらいだ。

日南には「匠蔵」もあって価格は安いが、

これは日南市まで出向かないと手に入らないので滅多に飲めない。






カメラザック

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[ 宮崎県 三股町 ]

3Z5A1625カメラザック.JPG私が背負うカメラザック。去年の4月からから使い始めたザックだ。

Lowproの、プロランナー300AW で、外寸は330×440×190ミリ。

機材を目一杯詰め込んで、総重量はほぼ20キロになる。

このサイズ、重量は100席未満の航空機持ち込み手荷物の制限内である。

私の体力とも相談し、落ち着いたカメラザックである。

このザックには雨よけカバーが収納されているが、はずして乾かすこともあるので、

付け根から切断して元の収納部に押し込んである。

両サイドにミニ三脚を装着してあるが、機内に持ち込むときは外して、他の手荷物と

共に預ける。

カメラボディはEOSー5DマークⅢ、7Dの2台。交換レンズは6本。

ストロボは各種、3台。他、細々としたアクセサリー類。バッテリー関係は別のバックに

小道具と一緒に収める。

20キロというのは、灯油ポリタンクに水を一杯入れたほどの重量だ。

今年の冬から、このカメラザックを犬の散歩時にも担いで歩いている。

担いだときのバランスはいい。日々、トレーニングをするということだ。

夏場だと暑くてたまらないだろう。

30分~1時間歩いてから家に戻ってザックを降ろすと、体がふわりと軽くなる。



[ 宮崎県 三股町 ]


2010年、11月15日の記事で掲載した蛾の幼虫だが、

ようやく今日になって種名がわかった。ヤガ科のツマナミツマキリヨトウ

IMG_1212_ツマナミツマキリヨトウ.JPG眼玉模様があって、いかにも曲者だが、講談社の『日本産蛾類生態図鑑』をめくっていて

そのものズバリの図版を見つけた。本種の食草はシダ植物のノキシノブやマメヅタである。

私は地衣類を食べているのではないか、と思っていたが、それは間違いだった。


『日本産蛾類生態図鑑』はかつて秋津町(東京都)の秋津書店で購入したのだが、

新本で4万円ほどだった。書店に注文してから届いたという電話をもらい、本を受け取りに

行ったら、ボールペンをくれた。やはり高価な本を買うとサービスしてくれるのかなあ、と

不思議に感じたものだ。ま、たかがボールペンではあるが、その志しは少し嬉しかった。

その秋津書店は、とっくに店を閉じてしまって今はどこに書店があったかも定かでない。

秋津駅周辺の商店街の様相はすっかり変わってしまい、

もう昔のイメージを思い浮かべるのは不可能なくらいだ、と

昨年の12月に久々に歩いてみて感じた。

本屋さんは全国で、どんどん消えていく。寂しい、というか、もう世は終わりか?

とでも感じるほどだ。

それにしても高価な図鑑を買い求めた当時の私は極度の貧乏で

よくもまあそんな本を買えたものだ、と今更ながら懐かしい。

どうやってお金を捻出したのか、今もって思い出せない。

まだ結婚してから子供もいない頃だから、少しの無理はできたと思うが、

あまりにも稼ぎがなく、仕事もあるようでないような立場では、

せめて嫁さんが帰宅するまでに夕食の準備をしておくこと、

そして洗濯物はきちんと畳んでおくことなど、気を遣っていた。

結局、その生活習慣は今でもそうたいして変わってはいないのだが。



[ 宮崎県 三股町 ]

岡山県、矢掛町での講演から戻った夜、キャベツ葉裏の前蛹が蛹化を

終えていた。

Z2046818.jpg                                                               蛹色を決める因子は複雑だが、キャベツの葉上であるから背景色として

葉の緑色が影響し、さらにアブラナ科の芳香であるカラシン油が補助的に緑色化に

作用しているらしい。

緑色というより、周りの色彩にうまく合わせた細やかな配色であり、写実的な姿である。


( 写真: OM-D E-M5 マクロM.60ミリレンズ )                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         


[ 宮崎県 三股町 ]

まずは写真をご覧あれ。

B_000786.JPGはやにえツチバチ.JPG二又の枝先に頭部を押し込まれて絶命したのは、ツチバチの一種であろう。

大きく湾曲した大顎がわかる。

モズがはやにえを立てるのは鋭く尖った部位ではあるが、こうして挟み込む、という

ケースも少なくない。この場合、二又の角度や寸法を、モズは正確に目測して

挟み込むに妥当かどうか、という判断をしているのであろうか?

モズが人間になる瞬間があるとしたら、一度でいいから聞いてみたい。

「すみません、ちょっと聞いてもいいですかあ?」


今日は松山から宮崎まで車で戻った。

のべ8時間の行程にはいささか疲れた。油断していると交通事故でいつ死んでも

おかしくはない。実際、大分の国道10号線で中央車線に斜めになって大破した

事故現場を通り過ぎた。その車は後部車体がグシャグシャで左の前後輪とも溶けて

消失していた。バイク2台と乗用車2台が絡む事故だったようだ。

おそらくは無理な追い越しがあったのだろうと想像する。

交通量が少ないこともあって、佐伯ICから延岡市北川ICまでの山間部の

国道10号線ではかなりの速度超過をする車が多い。道も蛇行している。

私を追い抜いていったバイクがあったが、そのバイクが絡む事故だったのだ。

事故現場では事故当事者たちが分散して交通整理をしていたが、

その有様を眺めながら、自分の運転も慎重にせねばと思い直した。

ちょっとのタイミングで自分が事故に巻き込まれていたかもしれない。

死ぬ確率が高いのは、交通事故だろうと改めて思った。

だから昨日、岡山の講演の仕事も車は止めて、電車にしたのであった。

連日で長時間の車の運転は危険きわまりない。









[ 岡山県 矢掛町 ]

矢掛町は、「やかげまち」と読む。

今日は矢掛町立図書館で講演の仕事があった。

日の出前にJR松山駅から特急「しおかぜ」に乗車。

約4時間で矢掛駅に到着。

昨年、11月に長崎への電車旅行をしたばかりだが、また今回も敢えて電車を選んだ。

予讃本線は揺れがひどく、日の出直後ころ、乗り物酔いしてしまった。

パソコンデスクのある席だったが、とてもキーボードを打てるような走行状態ではない。

CIMG1957パソコンテーブル.JPGところが瀬戸大橋を渡り始めてから、そして岡山県内に入ってからの列車はすこぶる

静かな走行だった。

岡山駅で伯備線に乗り替え、清音駅(きよね)で2回目の乗り替えは私鉄の井原鉄道。

ワンマンカーのディーゼル車は矢掛駅まで全線高架式で踏切は無い。

この続きは明日に。






モズのペレット

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[ 愛媛県 松山市 ]

重信川河川敷の草地と林が交互に並んだ環境は、モズにはうってつけの棲家だ。

土手と田畑、人家や神社の植え込み、明るい見通し。用水路。

見渡す限り、モズの生息地としては理想的である。ただし、巨大な高速道路は別だが。

河川敷のすぐ脇にある実家の周辺にはモズが多い。

どんな生き物も、観察したり撮影するためには、ある程度以上の個体数がないと

難しい。

生息密度の高いモズに対して、私が感心を寄せるようになったのも当然の成り行きであった。

そして何より、昆虫食を主体としたモズの生活はなかなか興味深い。

キャベツの葉についた前蛹を覗きに出てみたら、庭の隅っこのコンクリート上に

モズのペレットが転がっていた。

3Z5A2028.JPG画面左上に見えているのは、カメムシ類の腹部下面ではないだろうか。

バラバラに崩してみたが、甲虫の前翅くらいしかわからない。

ともかくそのほとんどが、何がしか昆虫類の体のパーツだとはわかる。

せめて目まで判別できればいいのだが。

3Z5A2035.JPG