2013年5月アーカイブ


重量級イモムシ

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庭で育っているヤママユは、もう終令。


3Z5A1385ヤママユ.JPG同じ木ではウスタビガが営繭を始めていた。

クスサンは終令になったばかり。

3Z5A1374クスサン.JPG
( 写真: EOSー5DマークⅢ  EF100ミリマクロレンズ ストロボ270EXⅡ )


つい最近、ストロボ1台を紛失した。どうやら撮影現場に置き忘れてきたらしい。

小型のキャノンストロボ、270EXⅡである。このストロボはよく使うので2台持ち歩いていた。

今頃、雨に打たれてお釈迦になっているだろう。

それではまた270EXⅡを買い足すかと言えば、それはしたくない。理由はこうだ。

ストロボの遠隔操作を電波通信で行う新型トランスミッターがキャノンから出ている。

このトランスミッターは270EXⅡより小さく、防塵防滴仕様で電源は単三電池2本。

ただしこのトランスミッターに対応しているストロボは大型ストロボSP600EX-RTのみ。

現在使っている赤外線を使ったトランスミッターST-E2では

光量調整を細かく設定できないが、電波通信ではカメラ側で設定でき、発光もより安定し

ストロボの位置も赤外線のように受光部を気にする必要がなくなる。

新世代のワイアレスストロボに乗り換るため、270EXⅡはもう買わないことにした。

SP600EX-RTに続いて電波通信でワイアレスコントロール発光できる新世代のストロボの

中型機、小型機がいづれ出てくるはずだ。

しかし困ったものだ。カメラの進化とともにストロボも次々と世代更新し、

使えなくはないが、機能が制約されるため使わなくなったストロボが物入れに所狭しと

並んでいる。




「森の学舎」

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延岡市、午前9時。朝食は6時半に済ませた。

ベニツチカメムシの観察ポイントに入る。

梢に形成されていた集団は離散してすでに無い。あれだけの集団がどこに消えたの

だろうか?いや、もちろん私は知っている。その行き場所を。


今はベニツチカメムシの繁殖期だ。落ち葉を丹念に見ていくと、メスの姿があった。

3Z5A1373ベニツチカメムシ♀.JPGさらに落ち葉をめくっていくと次々とメスが見つかる。どのメスもお腹が大きく膨らんでいる。

産卵が近いのである。一匹だけ、土の窪みの中で卵を抱えていた。

まさに「土カメムシ」。

いいタイミングで観察できた、と気を良くして、次は隣町の門川町に移動した。


延岡市街から40分程度、門川町役場から五十鈴川を遡った所にある「森の学舎」

IMG_4696森の学舎.JPG来月、ここで昆虫観察会を行うので下見を兼ねて訪れてみた。

小さな小学校の廃校を活用して環境教育の場としている。一歩足を踏み入れた

瞬間、いい雰囲気!と感じた。

自然体験をいろいろな催しの中で楽しめる、という仕組みに溢れている。

綺麗に整備され整頓された校内には嬉しくなった。誰もがここに住んでみたい、

と思うのではないだろうか?五右衛門風呂まであった。

貸出もしているので、希望者は泊まることもできるそうだ。かまどもあるので

煮炊きも薪を使ってできる。電気が来ていて、インターネット接続も可能。

山暮らしを体験したい方、家族や友達同士で利用するといいだろう。

薪ストーブもあった。設置工事はたいへんだったと思う。

学舎のすぐ横に流れる五十鈴川では、川遊びもできる。

IMG_4693五十鈴川.JPGゲンジボタルも多いようだし、杉林ではヒメボタル、水田ではヘイケボタルが棲んでいると

聞いた。

かつてはこの山間の小学校に通う子供たちがいたのである。

その子たちはどれだけ幸せな時間を過ごしたのであろうか。羨ましいと思う。

IMG_4711.JPG竹製移植ゴテも、お行儀よく並んでいた。


都農ICから高速に入り帰宅する途中、睡魔に襲われた。

一瞬、意識が失せて怖い思いをした。毎回同じ箇所だ。

運転には気をつけたい、とくに高速道路では。


今日は2回更新しているので、興味ある方は、面倒ですが下へスクロールして

みてください。






昨日は延岡市でベニツチカメムシの観察。

ボロボロノキの実はまだ薄緑色。熟して地上に落ちるのはまだ先になる。

ヒメツノカメムシの幼虫は2令~3令。まだ幼虫や卵を保護しているメス親もいた。

そのすぐ傍を歩いていたハラグロオオテントウはつい最近羽化した新成虫だ。

IMG_4458.JPG写真上の画面右端には、ハラグロオオテントウの蛹殻がついているが、

蛹はほかにも次々と見つかった。羽化中のものもいた。

IMG_4481ハラグロオオテントウ羽化.JPGこのあと、うしろ翅を伸ばす。

幼虫も3匹いたが、すでに餌となるクワキジラミは全く見られない。

IMG_4445ハラグロオオテントウ幼虫.JPG4月の末に見た成虫は越冬世代で、彼らが産卵した幼虫たちがほぼ一ヶ月で成長し、

今はほとんどが蛹となり、あるいは早いものは羽化して活動しているようだ。

ハラグロオオテントウの成虫や幼虫がクワキジラミを捕食しているシーンを

撮影しておきたいのだが、今回もタイミングを外してしまった。

ハラグロオオテントウはクワキジラミの発生消長と密接な関係があるはずだから、

クワキジラミのことも詳しく調べておかねばならないだろう。

イヌザンショウの枝にシンジュサンの繭がぶら下がっていた。

シンジュサン繭.JPGこの木の周辺にはアカメガシワとハゼノキしかない。この繭を紡いだ幼虫がどの木で育った

のか判然としない。イヌザンショウを食うとは考えにくいのだが。

※ イヌザンショウがシンジュサンの食樹となる記録があるようだし、
   こうしてイヌザンショウで繭が見つかることも多い、という。
   ご指摘いただいた方に感謝致します。

クリの花があちこちで満開だ。延岡なら平地性ゼフィルスもいるはずだと思い、

少し期待していたら、ほんとうに目の前に現れてくれた。

IMG_4417アカシジミ.JPGコナラ林の縁を風に逆らうように低く舞い、そのうちにサクラの葉に止まってくれた。

東京都、清瀬市では普通に見られた蝶だが、南九州では平地性ゼフィルスがいない。

久しぶり(7年ぶり)に見るアカシジミに懐かしい気持ちがした。

コウゾの実が美味しそうに見えた。

IMG_4450コウゾ.JPG昨夜は延岡市、大貫町で飲んでいた。

宮崎に日本酒は稀だが、地酒の千徳はなかなかイケル。

先月に引き続き、今回も地元の方々と話が弾んだ。虫の話はあんまりしていない。

仕上げにいただいた鯛の茶漬けはとても美味しかった。

そういえば、カラカネオガタマ(トウオガタマ)にはミカドアゲハの初令幼虫がついていた。

5月は越冬蛹から羽化した第一化の成虫が多いが、もう次の世代が育っている。


(写真の使用機材は全て: EOSー6D シグマ50ミリマクロ ストロボ270EXⅡ )

風が強い中で撮影するとき、左手で枝葉を抑えたりする。そうしないとピントが狂うし、

被写体ブレも生じる。そんなとき、50ミリクラスのマクロレンズは被写体までの距離が

短いので、左手が使える。リーチの長い方はいいが、私の場合100ミリクラスの

マクロレンズだと手が届かないことも多い。

右手だけでカメラを構えるので、カメラは軽いほうがいい。EOSー6Dはフルサイズだが、

ボディはかなり軽い。シャッター音も静かで、耳で聞いているかぎりではシャッター振動も

小さいのではと感じる。

私はあまり三脚を使わないほうだが、必要になる場面も多く、必ず持ち歩くようになった。

撮影時だけでなく、足場が悪い場所ではカメラや荷物を置く台にもなる。

愛着とまでいかなくても、自分の気に入った使い易い三脚選びが大事と思う。

最近使い始めたマンフロットの三脚は超ローアングルもできるアルミ製の

ミニプロ三脚190XPROB。センターポールが水平になり、三脚の伸縮操作が

迅速でやり易く、軽い。三脚を肩から下げるストラップは古いカバンの吊りベルトを

流用している。

三脚は野歩きするとき邪魔になるが、肌身離さず持ち歩く習慣がつけばそれほど

苦にならなくなる。三脚を使うメリットがいかに大きいかを考えれば、

省略してはならない道具の一つだ。

使用目的に合わせて選んできたが、いつのまにか三脚の置き場にも困るほど本数が

増えてしまった。




シロスジカミキリ

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松山の実家の庭でカシワを剪定した。

ふと梢を見上げれば、シロスジカミキリが潜んでいた。

IMG_4302.JPGカシワは2本並んでいるが、萌芽力が凄まじく、帰省するたびに枝刈をしている。

このカシワは東村山市の造園屋から鉢植えを買ったもので、

拙著「ヤママユガ観察事典」の撮影で使った。しかし鉢植えはアパート暮らしでは

持て余し、松山の実家の庭に植えたのだが、それが今では立派に育っている。


昔、福島県、裏磐梯でウラジロミドリシジミを探したおり、カシワについたヤママユの繭が

とても目立つことに気づいた。夏場にヤママユの繭を見つけるのは結構難しいが、

カシワの葉についた繭はむき出しで見つけ易い。

カシワの葉は大きいので、繭作りのときに葉っぱを寄せ集めるのもままならず、

葉の縁を少し折り曲げる程度で営繭してしまうのである。この習性に注目し

本作りの際、飼育下でカシワに繭を作らせたのであった。

さて、シロスジカミキリがここにいた理由ははっきりしている。

実家から20mほどの場所に発生木のアラカシがあり、そこで羽化したのであろう。

アラカシの幹には、数日内に羽脱したと推定できる真新しい穴がたくさん空いていた。

直径は大きなもので、五円玉くらいだろうか。

IMG_4318脱出孔.JPGアラカシの生えている土地は近くの神社のもので、ちょうど手入れしている方がいたので

お話を聞くことができた。で、このアラカシもいづれ切り倒す予定というので、

切り倒すときは是非、材を譲り受けたいとお願いしておいた。

ボコボコに穴があいた理由がシロスジカミキリの仕業であることをこの方は知らなかった。

実家のすぐ傍にある狭い緑地だが、ずっと昔、37年前頃までここには大きなクロマツだけが

二本生えていた。松と神社の石碑があっただけの場所だが、松が枯れて伐採されたあと

サクラ以外の木々は勝手に生えたのだそうだ。

今はクロガネモチ、センダン、クスノキなどの大木が所狭しと並んでいる。

毎年、シンジュサンも発生している。今年はどうだろうか。

土地の中央部は裸地となっており、かつてはクロアナバチの巣コロニーがあったが、

もうだいぶ前から蜂の姿は絶えている。

ともかくも、ここ愛媛県、松山市の平野部にはシロスジカミキリが多いのである。






延岡市北川町にある「はゆま道の駅」で高速を降りた。

ここから大分県、佐伯市までは山間を抜ける国道10号線をひたすら走る。

昼食で立ち寄った「はゆま道の駅」で、アシナガオニゾウムシに出会った。

3Z5A1147アシナガオニゾウムシ.JPG名前のごとく脚が長い。特に前脚が。

このゾウムシは体の表面構造や擬死、顔の表情など語れば興味深い虫ではあるが、

私はこの虫がどういった暮らしぶりをしているのか、そこを一番知りたい。

最初にこのゾウムシと出会ったのは宮崎に引っ越してすぐの5月25日(2007年)だった。

門灯の灯りに飛来しそのまま朝まで居残っていたのであり、

今日の出会いも、道の駅の灯りのすぐ傍だった。


家庭菜園

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東西に長く伸びた斜面は、クリの木を残して他は全伐採するつもりでいる。

言うは簡単だが、この作業にはかなりの時間と労力を要する。

我が家の林の大部分は、はびこったササを刈り取り整備してきたが、

まだ手が入っていない場所がある。そのことがずっと気に掛かっている。

林の整備も大事な仕事であり、年間を通してもっと時間を割かねばと思う。

パソコンの前に座っている時間などはもっと減らしたいのである。

今朝も気になる岬を眺めるように犬と共に歩いていたら、

目の前のハゼノキにゲンジボタルのメスが休んでいた。

IMG_5893ゲンジボタルめす.JPGゲンジボタルのシーズンもそろろ終盤を迎え、梅雨に入る6月にはヒメボタルの登場となる。

さて、家庭菜園は嫁さんの領土だが、この時期にキュウリやゴーヤ、ミニトマトなどの

垣根を作るのは私の仕事となっている。

IMG_5904棚.JPG刈ったメダケやホテイチクを組むのであるが、この作業も炎天下ではけっこうくたびれる。

プラ製の支え棒を使えば簡単だが、敢えて天然の素材を使って組む。

ノコギリやナタなどを使う作業を省くのは勿体無い。

切り口を残しておけば、そこが蜂類の竹筒アパートとなる。

IMG_5902.jpg













朝から陽射しが厳しい。

玄関前で屈んで草刈をする。

鎌を持つ手で額の汗をぬぐうも汗は止まらない。ともかく暑い!

そんなとき、家庭菜園にミカドアゲハが飛来した。

吸蜜するならシロツメクサくらいだろうと、急いでカメラを取りに戻った。

ふたたび庭に出てみるともうミカドアゲハの姿はなかった。

「こっちにいるよ!!」 嫁さんの声がする。

「え!?どこよ?」

見ればなんとネコノチチの梢に忙しく舞う姿があった。

3Z5A1049ミカドアゲハ.JPG花はどこに、と近寄ってみればミカドアゲハが口吻を伸ばして教えてくれた。

ネコノチチの実は目立つのでよく知っているが、そういえばこれまで花をじっくりと

見たことがない。地味だが花蜜はよく出ているようだ。

IMG_5883ネコノチチ花.JPG小さな花がいっぱいついている。

ふと頭上を見上げれば、ナナミノキの花も咲いていて、その花弁が雨のごとく降ってくる。

「ああ、春も終わったなあ。」

翅の擦れたミカドアゲハが高く舞い上がる姿を見送りながら、ちょっと溜息をついた。

今日は日南市、「まなびピア」図書館で講演を行った。





ハルゼミ

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えびの高原ではミヤマキリシマが花盛のころ、ハルゼミの悠長で賑やかな合唱が響く。

先の20日にはえびの市街から霧島山系へと移動し、

えびの高原でハルゼミの撮影をした。標高は約1100メートル。

セミは夏の風物詩ということで、今頃セミが鳴くものか、と思っている方も多いようだ。

「あの鳴き声は何ですか?」との問いかけに、

「ハルゼミです。」と答えると、驚く方がいる。

もっとも私も偉そうなことは言えない。我が家の周辺では一年中、何かしらの

虫の鳴き声が聞こえてくるが、その全ての主を知っているわけではない。

気になって仕方がないが、鳴き声の主を見つけ出すのは並大抵の努力で

できるものではない。

IMG_5757ハルゼミ.JPGハルゼミのオスはアカマツの枝上を歩きながら、元気に鳴いていた。

他のオスが鳴くと、それに呼応して鳴き出す。

ハルゼミの羽化殻もたくさん見つかる。

IMG_3697.JPGどの羽化殻も根際から目線程度の低い位置がほとんどだ。

羽化は夕方から夜にかけて行われる。


我が家の周辺では、ラミーカミキリが盛況。

IMG_3883ラミーメス.JPGメス(写真上)の顔は黒いが、オスは眼がくっきり、メスよりか可愛い印象がある。

IMG_4086ラミーおす.JPG昨日の夕方、5時30分頃、シロオビアワフキ幼虫が羽化しそうだったので

カメラを三脚にセッティングして待機していた。

そこへ大きな羽音とともに、オオスズメバチ女王が飛来し、カメラにまとわりつき始めた。

黒い物体にスズメバチが執着することはよくあることだ。

カメラに執拗に接近する姿を冷静に眺めていたが、

しかししばらくすると、今度は矛先が私の顔面へと移り、ゆっくりと後ずさりしても

オオスズメバチは距離を保ったままで離れようとはしない。

顔面ギリギリのところでこちらを睨めつけるオオスズメバチに、さすがの私も動揺した。

冷静にならなければ、と自分に言い聞かせる。

走って逃げたくなったが、動くと余計に刺激を与えることも知っている。

手で払うなどはもってのほかだ。では、どうすればいいか?

なかなか離れていきそうにないオオスズメバチの心理を計るも、まったく検討がつかない。

何らかの匂いでも私が帯びていただろうか?

それがオオスズメバチを刺激しただろうか。昨夜の酒が残っているのだろか?

まさか。

オオスズメバチの翅の旋風が、私の頬に当たる。これはちょっとヤバイなあ、

と困惑していたら、ようやく、プイッと飛び去っていった。

オオスズメバチに絡まれたら、ともかく忍耐強くじっとしていること。


今夜は庭に出たら、ゲンジボタルのメスが光っていた。




加江田渓谷

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蒸し暑い日が続く。どうやら梅雨も近いようだ。

宮崎市、加江田渓谷では初めて見るベニボタル科の一種に驚いた。

IMG_3942ベニボタルの一種.JPG体長は6ミリ前後と小さい。小さいけれど、4個の赤い斑紋が鮮やかだ。

本種は、ベニボタル科のスミアカベニボタルConderis pictus 

国内のベニボタル科は90種ほどいて、同定が難しい種も多いが、この写真の個体は、

スミアカベニボタルでどうやら間違いないようだ。

オオトラフコガネのオスは数匹を見た。

IMG_3983オオトラフコガネ♂.JPGベニイカリモンガは一匹のみ。ヤクシマトゲオトンボは見れなかった。


さて、もうすぐ発売予定の写真絵本「イモムシ」のお知らせ。

写真: 来月発売になる『イモムシ』という写真絵本のFacebookページを作りました。http://on.fb.me/181ZTJL 写真はまるでUMA(未確認動物)ですが、実はイモムシが目玉模様を強調して敵を嚇かしているところです。凄いでしょ?

本書はAmazonにて予約受付け中です。






カワゲラ

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三股町、上米公園横の池では、トラフトンボやヨツボシトンボ、オオヤマトンボが

テリトリーをはっていた。他にコオニヤンマ、ヤマサナエ、ショウジョウトンボ、

ホソミイトトンボ、シオカラトンボなど。

イタドリの葉では、カワゲラの一種がいた。

IMG_3788.JPG特徴のある姿だが、種名まではわからない。

カワゲラの隣には、シュレーゲルアオガエルがいた。

IMG_3777.JPGまだ若い個体のようだ。





霧島山、えびの高原ではハルゼミの大合唱。

初めてハルゼミの鳴く姿を撮影した。羽化殻も多く、メスも一頭だけ見つけた。

平日でも霧島山に登る人は多く、登山口の駐車場はどこも混んでいた。

ハルゼミを撮影してから早めに引き上げた。

うちの近所の畦道では、ナナホシテントウの斑紋異常型がいた。

IMG_3739.JPG紋がつながっている。

IMG_3744.JPG



阿蘇山

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今年のオオルリシジミ発生は早かったようだ。

例年訪れていた産地ではまったく姿を見なかった。

クララの花蕾に卵も見当たらないことが気になった。見落としがあったのか。

今日は仙台市在住の昆虫写真家、中瀬潤さん(写真右)と阿蘇の草原を歩いた。

ミヤマキリシマが満開。

P5200098記念写真.JPG陽射しは強烈で、二人とも顔が真っ赤に日焼けした。

火口付近は全面規制されていたが、引き上げ際に解除されたので、上がってみた。

阿蘇長陽大橋近くのトベラが満開で、アオスジアゲハが数匹、来ていた。

3Z5A0687アオスジアゲハ.JPG







熊本巡り

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熊本城に辿り着いたときはちょうど閉門の時刻だった。

IMG_3495熊本城.JPG熊本の居酒屋で、炙り平戸ゴマフリアジは美味かった。

IMG_3504炙りごまふりアジ.JPG居酒屋を出て、熊本ラーメンを食べた。

しかし、適当に飛び込んだ店ははずれだった。





玄関出たら足元にでんぐり返っていた。午後4時過ぎ。

3Z5A0670ジュウシチホシハナムグリ.JPGジュシチハナムグリの黒色型。



今日の講演は、「宮崎子どもと本をつなぐネットワーク」主催。

宮崎市内での講演は久しぶりだが、講演内容は一新した。

初めての内容だったが、けっこう楽しくお話ができたと思う。聴講者の方は、

親子連れが多かったが、中学2年生の男の子が一番前の席に座って熱心に

聞いてくれた。講演終了後、将来は大学で昆虫学を学びたいと聞いて驚いた。

私が中学2年生のとき、将来の進学とか真剣に考えたことがない。

私などは単に幼稚だったのだが、こういう子もいるのだなあ、と頭が下がる思いだった。

それにしても、講演を翌日に控えながら、昨夜はいつ寝たのか憶えてないほど、

酔って、かなり饒舌になっていたと思う。今朝もまたヒドイ二日酔い。

ちゃんと朝食はとったが、体がフラフラする。

で、思うにどうやら、ある酒造会社の焼酎だと、悪酔いすることがわかった。

今年はこれで三回目の二日酔い。いづれも同じ酒造会社の焼酎だ。

相性が悪いとしか言い様がない。普段、私はこの酒造会社の酒は絶対飲まない。

しかし、地元ではここの酒が出るのが当たりまえのようになっている。

外で飲むことは稀だが、これは困ったことだ。用心したい。

うちに戻ってさっそく林の草刈作業をした。ずっとやる機会がなく気になっていた。

2時間ほど林の三分の一ほどを刈った。さすがに疲れた。






ヤマグワの虫

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都城市、青井岳の観察ポイントは、ヤマグワ。先月末にはまったく見られなかった

クワキジラミがたくさんついていた。

3Z5A0639.JPG白いひも状のものは、幼虫が分泌したもの。  ともかく、ひょろ長い。

3Z5A0591.JPG成虫はこちら。

3Z5A0603.JPG継続観察しているヒメツノカメムシの卵塊は、すでに孵化していた。

3Z5A0529.JPG今日は宮崎市内で、講演。








仕事部屋の外に出てみれば、ノアザミの花にヒメキマダラセセリが来ていた。

3Z5A0423ヒメキマダラセセリ.JPG後ろ翅がV字型に欠けている。

どうやら、鳥に襲われたものの、かろうじて逃げ切った、というところではないだろうか。

図鑑などに使う写真としては失格だろうが、こうした怪我?を負った姿には

ドラマを感じ、いろいろと想像力を掻き立てられる。

一方、同じ株の別の花では、ナナホシテントウがもがいていた。

3Z5A0427.JPG萼のところを触ってみれば、かなりベトベトしている。

ナナホシテントウは、そのベトベト粘液に脚をとられて、もがいていたのだ。

夜になって、気になってノアザミを覗いてみたら、ナナホシテントウの姿は無かった。

ベトベトから逃れることができたのだろうか? それとも誰かに、食われた?

ずっと見張っていればよかったのだろうが、他に仕事もあって、と言い逃れをしておこう。

この春に植えたばかりのクヌギ苗木を食べていたのは、コガネムシだった。

3Z5A0408コガネムシ.JPGどうせ、食うのなら、他のでっかいクヌギにして欲しい。

どうやら、若葉がお気に入りのようだ。







拾いもの

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オトシブミのゆりかごを拾い集めてみた。(日南市、北郷町)

3Z5A0329.JPG頭上には、ヤシャブシの高い天井がある。落ちているゆりかごの数は半端ではない。

低い枝は無く、オトシブミの姿を見ることはできない。

地面に這いつくばって撮影し、立ち上がったところ、いつの間にか人が来ていた。

「何を撮影しているのですかあ?」

一瞬驚いた。でもこういう経験はこれまでにも幾度かある。

もっとも一度だけだが、私に対して殺意をもった人もいた。そのときは恐かった!

今日の方は、見ると首から双眼鏡をぶら下げている。野鳥観察の人だった。

「おとしぶみ、です。」  「え!? お、と、し、ぶ、み?それは何ですかあ?」

こういう場合、私は忍耐強くそして極めて丁寧に説明をする。

しかしそれが押し付けがましくならぬよう、気を付けてもいる。

相手の反応をそれとなく観察し、どこまで語るべきかを瞬時に判断するわけだ。

どうやら、私が少しは虫に通じていると察した相手は、「あのですね、

先日、へんてこりんな虫を見たのですが、なにかわかりますかあ?」

地面に指で絵を描いて説明してくれるのだが、最初の「頭でっかちで、、」という

言葉でおおよそ検討はついた。しかし、とにかく忍耐強くお話を聞く。

どうもうまく表現できないで、御本人ももどかしい様子。聞けば聞くほど

その正体からどんどん遠ざかっていくのがわかる。

水戸黄門の決まりゼリフのごとく、「もういいでしょう!」と心の中で叫び、

ニコヤカに穏やかに、

「ああ、それは、ヘビトンボ、という虫ですね。」

おお、天の声。

「あ!そうそう、そのヘビトンボですう!!  あれは気持ち悪いですねえ!!」

名前は知っていたらしいが、思い出せなかったらしい。

あとでヘビトンボの和名の由来について調べてみたが、トンボは連想ができるものの、

ヘビがなぜつくのか判然としない。気持ち悪い、という印象がヘビとすれば、

ヘビも災難だが、世間一般、ヘビを嫌う人が大多数ではある。

近所の農家の方々は見つけ次第、それがマムシであろが何であろうが、

ヘビは全部、殺してしまうことが当たりまえのようだ。

足が多いムカデやゲジゲジ、そしてわずか6本でも嫌われる虫などいるが、

一方で足がまったくない、という生き物も凄く嫌われる。ミミズ、ナメクジも然り。

我々人間の足が二本と決まっているせいでもあろうが、

足の数だけでなく、その歩き方も気に食わないらしい。

ちゃんと二足歩行しないものは、すべからく気に入らない、というのはいかにも

人間らしい感覚なのかもしれない。だからか、つたない歩き方ながらも

人気が高いのが、ペンギンであろう。もしもペンギンが普通の鳥のごとく

ピョンピョン跳ねるだけなら、それほど人気者にはなっていなかったと思う。

四本足については、また別かもしれない。


センダンの花が満開である。

我が家の林のセンダンも、ずっと離れた場所からは眺望できる。

今日はたまたま、近所の公民館で、手が届くセンダンの花を見つけた。

IMG_3398.JPG
IMG_3402.JPGセンダンの花をこうして間近に眺めるのは、初めてかもしれない。

気になってわざわざ車をUターンして撮影した。

ヤナギハムシ幼虫が、ミミズクの脱皮殻に頭を突っ込んでいた。

IMG_3338ヤナギハムシ幼虫.JPG最初はヤナギハムシ幼虫が何かを食べている、と勘違いしたが、どうやら

幼虫は頭を突っ込んで休んでいるだけのようだった。頭を隠すと落ち着くのは

人間も一緒だが。

ミミズクの抜け殻はおそらく、羽化殻であろう。

口針を葉に突き刺し、その一点で体を固定して羽化脱皮を無事終えたようだ。

ならばミミズクの新成虫が近くにいるはず!と探してみたが、残念ながら発見ならず。

我が家にも先日採集したミミズク幼虫がいるが、それが凄いことになって

いる、、、、、。


モンキチョウ

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5年後か、それとも10年後かもわからないが、

いづれ本の形にしたいテーマというものがいくつかあって、

観察と撮影だけは延々と続けている。

すぐに仕事の結果が出ない作業がいっぱいあるわけだ。

だから困ることも多い。「今度はどんな本出すの?」という質問には答えにくい。

今日もあるテーマの観察に没頭していた。驚きの時間があった。

そんな感動も、しかし私としては一括りのテーマとして語る機会を待ちたい。

それがいつなのか、自分でもわからない。

IMG_3214モンキチョウ.JPG午後5時40分。近所の田んぼでねぐらについたばかりの、モンキチョウ。

私の子供の次男は中学1年生。

中一といえば、私が蝶に興味を抱き始めた頃であり、

北杜夫の「どくとるマンボウ昆虫記」を読んだのもその頃だ。

我が子が「何か読む本ない?」というので、うちの本棚からあれこれ引っ張り出している。

で、久しぶりに「どくとるマンボウ昆虫記」も拾い読みしてみた。

あとがきが串田孫一さんの文章であったことも懐かしく、これも読んでみた。











縁側に座っていると、センダンの花の香りが漂ってくる。

庭に立ち南の方角に目をやると、ちょうど目線の高さに花が咲いている。

残念ながら手前の木々の茂みが壁になり、ほんのわずか覗き見ることしかできない。

センダンの大木は3本並んでいる。満開となった花には無数の虫が訪れていることだろう。

クヌギカメムシの初々しい成虫の姿が目立ち始めた。

IMG_3042クヌギカメムシ.JPG新成虫たちの体はまだ色浅く、白っぽい。

終齢幼虫もまだいたが少なく、羽化直後の成虫の数の方が圧倒的に多い。

IMG_3063霧島山日没.JPG午後6時48分。庭から眺める日の入り。




仕事部屋の外に設置してあるライトに飛来する虫のなかで、

数日前から、ツマジロシャチホコの姿が目立つようになった。

ライトの傍には、叔父からいただいて植えたビワの木と、

以前から植わっていた、イチイガシがある。

イチイガシの萌芽力は凄まじく、下手な剪定をやると枝と枝が交差したり、

樹形がけったいなことになる。そして今年の春は、どのイチイガシにも

アブラムシが大繁殖し、木の傍を歩くと甘露が雨のごとく降ってきて、

思わずカメラ機材に腕傘をさしてやり過ごしていた。

特にレンズに甘露がついたら、厄介だ。

ビワを庭に植えると大病を患うから植えてはならない、という言い伝えを

近所のおばあちゃんから聞いた、と嫁さんが私に告げたことがある。

私のことが、心配になったようだ。

4年まえに大きな手術をした私だが、それとビワの木との関係を疑うほど、

私も信心深くはない。そもそも、いったいどういった根拠であろうか?

そういう言い伝えが発生した理由などを知りたくなる。

そういえば、昔、松山の実家の庭にシキビを植えたことがあり、

するとお隣の農家の方がすっ飛んできて、

「シキビは庭に植えるものではない、悪いこと言わんから、うちの畑の外側にでも

植え替えなさい。」と忠告を受けたことを思い出した。

私がシキビを植えたのは、アカスジキンカメムシの飼育のためであった。

農家の方の目には、私の行為は異常に見えたらしく、

「虫を飼うためです」、という釈明などすれば、

もっと奇人扱いされるだろうと思い、結局、忠告には素直に従った。


さて、

イチイガシに止まっていたツマジロシャチホコの所へ、ムネアカオオアリが

忙しく登ってきた。

ムネアカオオアリは仕事部屋のすぐ近くに営巣しているようだが、まだ巣の位置は

確認できていない。

ムネアカオオアリ達がイチイガシに登ってくるのは、先にも書いたように、

そこに様々なアブラムシがいるからで、

目につくところではクリオオアブラムシのお尻にくらいついたワーカーが2匹いた。

ツマジロシャチホコに気がついたワーカーの一匹が、

翅の縁をかじり始めた。

IMG_5403ツマジロシャチホコ.JPG翅のこの場所ならかじられたところで大した影響はない、とでも言いたいのだろうか。

ツマジロシャチホコは、微動だにしない。

何度も翅を引きちぎるように大顎を立てていたムネアカオオアリだが、

埒があかないと判断したか、一転して今度は頭部に近い胸部背面にくらいついた。

IMG_5404ガブリ.JPGツマジロシャチホコの忍耐もここまでだった。

大顎が二度目の攻撃を掛けた途端、

ツマジロシャチホコは一瞬にして飛び立っていったのである。

IMG_5405飛び立つ.JPG






ムギバタケ

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「たぶん ヤママユ科の幼虫とにらんだが はっきりしないので

卯助さんにたずねてみたが 卯助さんも易者のような 顔をして

小首をヒネッタが わからなかった 一匹を拡大鏡でみたら 

緑毛がムギバタケのようで 美しかった  その時から

飼育日記に 彼らの名をムギバタケとつけた」   小山内龍 著「昆虫放談」より


先日の7日、多摩丘陵のミズキで見つけた、ムギバタケ。

IMG_2576ムギバタケ.JPG思わず撫でてみたくもなる、ムギバタケ。       ヒメヤママユの幼虫である。

ミズキやカツラの木で次々と見つかったのは四令幼虫で、終令は2匹のみだった。

8日、クリの葉にテングチョウの幼虫が鎮座していた。

IMG_2688テングチョウ幼虫.JPG食樹はエノキだからおかしいなあ、と思いケースに入れて持ち歩いていたら、

ケースの蓋にぶら下がって蛹化していた。蛹化場所を選び歩くうち、強風に

吹き飛ばされでもしたのだろうか。エノキはだいぶ離れている。

そういえば、7日の午後、ホオノキの葉にウラナミアカシジミの終令幼虫が止まっていた。

エッ!と一瞬驚いたが、

これは明らかに傍のコナラかクヌギから、吹き落とされたものと断定できる。

7日は一日中、強風が吹き荒れていた。



昨夜のこと、隣町の山之口町で月一回、少人数が集う飲み会に

招待していただいた。5名+私だったが、会員は7名いらっしゃるそうだ。

私はこの会に初めて参加したが、話が弾んでついつい盃が進み、

久しぶりにヒドイ二日酔いとなった。

早朝に、鹿児島空港まで嫁さんを送って戻ったら、さすがにフラフラする。

我が家は三股町(北諸県郡)と、山之口町(都城市)との境界に接しており、

ポツンと一軒家で、一番のご近所は山之口町内に位置する。

ご近所の中でも、

2007年の春に我が家の畑をトラクターで耕していただいたKさんは、

東京から引っ越してきた私たち家族のことを気にかけてくれ、

田舎暮らしがいつまで持ち堪えるのやら、と心配もしてくれていたようだ。

このKさんが月一飲み会の会長さんで、農作業の場でバッタリ出会うと

私はしばしば立ち話をする。ご近所というだけでなく、じつはKさんの話言葉が

標準語(関西なまり)に近く、地元の方言をなかなか理解できない生活のなかで

あれこれと教わることができて、非常に助かるのであった。

草刈り機の丸刃の選び方やら、あるいは犬のしつけ方などちょっとした事から、

、米作りのやり方、田舎特有の人付き合いの実情、

などなど他にももっと聞いておきたい情報は尽きない。

Kさんが無農薬で米作りをしている谷津田には、ホウライチクの林がある。

私はオオテントウの観察を目的に時々そこを訪れていて、

川を跨ぐようにして拵えた小さな宴会場がずっと気になっていた。

10人位が向かい合わせで座れるスペースがあって、テーブルでは焼肉が

できるように工夫されている。その隣にはビニールテントで出来た小屋もあり、

倉庫かと思っていたら、テーブルが設置された宴会場であった。

先月、Kさんとバッタリ出会い、この小屋の内部を見せてもらった。

電気は来ていないが、車のバッテリーを昇圧交流変換して、

蛍光灯からオーディオ機器、電気オーブン、電子レンジまで使える。

小屋に施された装置など細やかな工作に感心しながら説明を受けるうちに

「毎月集う会に来てみない。」と、お誘いもあった。

そして、昨夜。

雨が降っていたので、この電化された小屋の中で宴会があったのである。

私は地元の方々から様々なお話を聴きたいし、そして逆に私が何者であるかも

知ってもらう必要がある。

5名の会員の方々と膝を交えた時間は楽しく有意義に思えた。

「来月も来なさいよ。」との言葉をあとに、深夜の自宅へと戻った。


多摩丘陵を歩く

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羽田空港で生ビールを飲む。今日は暑かったので、冷たいビールが旨かった!

ビールは、大で700円。

早めの夕食は関西うどん。トッピングはじゃこ天とワカメ、そして温泉卵。

うどんは、840円。

空港でもあり、高くついた夕食。

宮崎の我が家に着いたのは、午後9時半頃。

7日から今日までの三日間、多摩丘陵のフィールドで撮影をした。

来年出版予定の本の仕事。

3Z5A0162小野路.JPG昔、通い慣れたフィールドではあるが、自然は奥が深い。

いろいろ観てきたとは思うが、見落としていることの方がはるかに多い。

今日、最終日は午前中で切り上げるつもりだったが、

午後3時頃まで撮影していた。

IMG_2791.JPGキンランがたくさんあって、驚いた。盗掘されることなく残っているのが不思議なくらいだ。

キンランを撮影していたら、同行の方がエビネを見つけられた。キンランのすぐ傍だった。

野生のエビネを見るのも久しぶりで嬉しかった。

3Z5A0222エビネ.JPGツルウメモドキには、派手なトンボエダシャクの幼虫がいた。

IMG_2668トンボエダシャク.JPGあすに続き、書きます。



シオカラトンボ

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隣町の山之口町では、シオカラトンボのオスが多数、なわばり争いしていた。

単独産卵するメスや、交尾カップルもいた。

IMG_2427siokaratonnbo.JPG
( 写真:5月6日撮影 都城市 山之口町 )

今日から東京。

しばらくブログ更新は休みます。

暑い!宮崎では30度を超えたようだ。

庭に設置しておいた竹筒アパートにはすでに蜂が出入りしている。

今日、確認できたのは2種類。

ハキリバチの一種が葉っぱをせっせと運び込んでいた。

IMG_2420ハキリバチ.JPG何枚もの葉っぱを組み合わせて、子育て用のゆりかごを作る。

腹部には黄色い花粉がいっぱい溜め込んであるが、これは幼虫の餌になる。

飛び出していく♀親の胸部背面にはハート型の花粉塊がついていた。

IMG_2417.JPG他の狩りバチを狙って、ヤドリバエの一種も来ていた。

ヤドリバエは狩りバチの親にぴったりと張り付いて動く。

当然ながら蜂は嫌がって、このしつこいヤドリバエを振り切ろうとする。

その追跡飛行が何度も繰り返される。

IMG_2419ヤドリバエ.JPG






ウコンカギバ前蛹

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霧島山の新湯温泉に行ってみた。

温泉からは、2年前に噴火した新燃岳を間近に眺めることができる。

IMG_5299新燃岳.JPG標高が高いほど降灰の影響がはっきりとわかる。白い噴煙はわずかしか見えない。

霧島山ではまだヤマザクラが咲き残っている場所も多かった。ユズリハの若葉などとくに

色鮮やか。ハルゼミの鳴き声があちこちで涼しげに響いていた。

新燃岳の東隣の中岳はまだ入山禁止だが、その中腹までは先月26日から入山できる

ようになった。

新湯温泉は初めてだったが、白濁湯で硫黄臭が強い。30分以上の入浴は禁止とあった。

IMG_5309新湯温泉.JPGGWとあってどこも人で溢れていたが、ここ新湯温泉ではゆったりとくつろぐことができた。

高千穂河原もえびの高原も、ものすごい人出で、私たち夫婦はさっさと通過して下山した。

帰り道、スッコン渓谷に立ち寄ってみれば、ウコンカギバの前蛹がアラカシの葉にいた。

IMG_5323ウコンカギバ前蛹.JPGカギバ類の蛹室はこうして2本の糸束で葉っぱを舟形にするものが多い。

頭の向きは必ず葉柄に向けるというこだわりも共通している。

撮影する私を横で眺めていた嫁さんは、幼虫の背中に生えた突起が脚に見えたそうだ。

「そのイモ虫、なんででんぐり返しになっているの?」という質問にハテ?と思ったのだが、

ウコンカギバのけったいな姿を初めて見れば、それも仕方が無いかもしれない。

もっとも本種がウコンカギバか、ヒメウコンカギバであるかは定かではない。

幼虫の形態だけでは、2種の区別はほとんど不可能のようである。

ミヤマカワトンボとカワトンボはいたが、アオハダトンボはいなかった。








ギンリョウソウ

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都城市山之口町の常緑樹林を歩いた。

地元の方に案内していただいたが、案内なしだとすぐに迷ってしまう森だ。

標高は一番高いところでも300メートル程度。

IMG_5218照葉樹林.JPGクリの花の匂いに似た、シイ類の花の香りが漂う。

ヤッコソウは秋に開花するが、枯れ姿がいたるところにあって、驚いた。

足の踏み場も無いほどの群落が尾根道に続いていた。

そして、ギンリョウソウも多かった。一度に今日ほどたくさんのギンリョウソウを見るのも

初めてだった。

IMG_5205ギンリョウソウ.JPG
IMG_5202.JPG
沢に降りてからここで、昼食。

IMG_5211.JPGオナガアゲハ、モンキアゲハ、アオスジアゲハなどが飛んでいた。

カワトンボ、ミヤマカワトンボもなわばり争いに余念がない。

私が座ったすぐ目の前のヨシに、ミミズクの幼虫が止まっていた。

なんという偶然だろうか。ミミズクは珍しい虫ではなくどこにでもいるが、

しかし探してすぐに見つかる虫ではない。幼虫に出会えて嬉しかった。

幼虫は密かに探していたのである。

ヤッコソウの開花時期の10月にはまた訪れたいフィールドであった。

ニホンミツバチの樹洞巣もあった。スダジイのうろだ。

今日歩いたコースは約3時間。しかし歩き始めの場所までの道は険しい林道で、

普通車では入れない。ジムニーなど四輪駆動でないと走行は無理だ。

今度、スーパーカブで入ってみるか!


庭でジュウシチホシハナムグリを見るのは初めてのことだ。

スイバの花穂にオスが止まっていた。

3Z5A9961ジュウシチホシハナムグリ.JPG本種には写真の赤色型と他に黒色型もいる。

お尻にも派手な模様がある。

3Z5A9973.JPG庭にも近所の畦道にも、ノアザミが花盛である。

春が駆け足で過ぎていくようで、待った!と言いたい気分でもある。

3Z5A9911.JPG


都城市、青井岳のヒメツノカメムシを見ておいた。

ヒメツノカメムシのメスは只今、抱卵中。卵の孵化はもう少し先のようだ。

ヤマグワの隣のハルニレ。若葉が赤く染まっている。

3Z5A9806ハルニレ.JPG葉が成長するにしたがい、赤い色が抜けていく。

3Z5A9808ハルニレ.JPG「赤子」とよく似ている。

さて、青井岳から戻る途中、山之口町道の駅に寄ってみた。

黄色い花の群落が車窓から目に入ったからだ。近寄ってみればやはりミヤコグサだった。

IMG_2245ミヤコグサ.JPG今度、種を拾いに行こうと思った。豆さやに触れるとパチパチ、種がはじけ飛ぶ。

ハルニレの梢を見上げれば、シータテハの幼虫がいた。

IMG_2256シータテハ.JPGよく見れば脱皮前の眠に入っている。

3Z5A9843シータテハ幼虫.JPGなんでこう、体を釣り針のごとく折り曲げるだろうか?

もちろん脱皮するときは、ピ~ンとまっすぐの姿勢になる。

シータテハ幼虫のすぐ傍には、いっぱい繭が見つかった。

繭の形状はクスサンのものとよく似ていて、網目状である。ただし小さい。

長径8ミリ程度。

3Z5A9851まゆ.JPG繭の中に幼虫が見える。どう見てもハバチの仲間である。

そこで先日、届いたばかりの「繭ハンドブック」(三田村敏正 著:文一総合出版

開いてみれば、ニレクワガタハバチの繭がそっくりであった。

しかし、本書によれば、ニレクワガタハバチの分布は北海道~本州となっており、

九州にはいないようだ。では、この繭の正体は何であろうか?

繭ハンドブック015.jpg











竹筒アパート増設

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竹筒の材料はいくらでもある。

ハナバチや狩りバチの営巣用に、今日も竹筒アパートを拵えた。

IMG_2176竹筒アパート.JPGペットボトルにまとめて、これを吊るすのが手っ取り早い。

雨ざらしでも営巣するが、蜂の種類によっては乾燥した場所を選ぶものもいる。

ので、できるだけ雨よけできる所へ設置する。

他にももう一箇所、コンパネの屋根付きを拵えた。あちこち設置するのもいいが、

公営住宅みたいにもっと大規模なものも考えている。

竹筒アパート1戸の長さは、15~20センチ程度で入り口の反対側に節を残す。

あまり長いと営巣しない。

東京の清瀬市に住んでいた頃は、マンションで庭もなかったが、

狭いベランダに竹筒アパートをぶら下げておいたら、毎年、オオフタオビドロバチ

が営巣していた。街中であっても、庭がなくても、とりあえず竹筒アパートを

設置してみれば、それなりに借家人が現れるかと思う。

地域によって借家人の顔ぶれもそれぞれだろう。