公園の自然環境とは

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写真展二日目。

会場の外に出てみた。広大な敷地はほとんどが、駐車スペースだ。

そしてほんのごくわずかだけ、遊歩道沿いに植栽がある。

まるで砂漠の中のオアシスみたいだ。

CIMG2406.JPGモミジバフウを見上げていると、次々と昆虫観察ができる。

まずは、イチジクヒトリモドキ。

CIMG2327イチジクヒトリモドキ.JPG羽化直後だろう、触れると、お尻からおしっこを大量に排泄した。

本種は名前の示すように、イチジクの害虫でもある。駆除の対象となる。

なぜか、マンサク科のモミジバフウにいた。

近くに食樹である、イチジクもイヌビワも見当たらない。

次に驚いたのが、クスサンの繭だった。いっぱいついていた。

CIMG2343.JPGこんなのは敷地の管理者からすれば、ただの害虫でしかない。そこで、繭はできるだけ

私が回収しておいた。

もっと多く目に付いたのは、キマダラカメムシ。宮崎ではどこに行っても多い。それも

街中の植栽にである。山間にはほとんどいない。

CIMG2391.JPG写真上は、キマダラカメムシの幼虫。幼虫も成虫もいたが、成虫はどれも羽化して間もない

若い個体ばかり。

スーパーマクロモードでも撮影してみたが、このカメラでは周辺部がかなり流れてしまう。

オマケ機能と割り切ろう。

CIMG2358キマダラカメムシ幼虫.JPGカメムシでは、チャバネアオカメムシだろうか?2令幼虫群がいた。

CIMG2383.JPG三股町文化会館の敷地はものすごく広大なのに、ここに町民の憩いの場所となるべく

森が無い。真夏には日陰となる木立が、ほとんどない。

だから皆、冷房の効いた図書館に駆け込む。

都城市も三股町も、ここ6年ほど住んで感じるのは、森が無い。ゆったり歩ける、森が無い。

いわゆる自然公園という発想が見受けられない。公園はあっても、人工的な植栽ばかり。

本来あった森を再現したような、そんな自然公園が皆無だ。

三股町文化会館の広大な敷地も、イベント会場としての広場だけでなく、

せめて三分の一程度でも、かつてこの地域にあった、壊滅に追いやられた森林環境を

再現するような企てがあってもいいかと、思う。

綺麗な花だけ、何万本、何千本と植えるような、極めて人工的な花壇公園は

必要ない。

未来を支える子供たちの多くが、虫採りにも夢中になれるような、そんな自然公園を

造って欲しい。そういう、発想が欲しい。

( 写真全て: カシオEX-ZR300 )








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