夜の劇場

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ツクツクボウシの鳴き声が、いつの間にか賑やかになってきた。

屋外撮影、室内作業をこなしながら、午後3時頃、我が家の林を歩いてみた。

毎日、フィールドをゆっくり歩きたいが、仕事の都合上そうもいかない。

寸暇の時間だけ、歩く。  寸暇であっても貴重な時間となる。

ツクツクボウシの抜け殻が目に付く。多くは地面から30センチ程度の低い位置で

見つかる。高いところでは1m30cm。

写真の抜け殻は、キツネノマゴだろうか、地上高20cmにあった。

3Z5A7137_1.JPGツクツクボウシ抜け殻.JPG抜け殻が多いのだから、羽化を見ておこうと思った。しかし、今日はやたらと忙しい。

夕食を済ませて(夕食の準備の手伝いもできず、後ろめたい)、ようやく林に出たのが

午後8時頃。やはりもう遅かった。

3Z5A7276ツクツクボウシ羽化.JPGこの♂は、すでに翅を屋根型に畳んでいる。掴まっている葉は、ヘクソカズラ。

狭い範囲で、四頭の羽化個体を見つけた。そのうち一頭が、♀だった。

いづれも翅を伸ばしきっていた。

3Z5A7313ツクツクボウシ♂羽化.JPG( 写真:   Canon EOS 5D Mark III レンズ    EF100mm f/2.8L Macro IS USM 

                             ストロボ2灯 )


パソコンに向かって作業を続けることは、肉体的にも精神的にも、非常に疲れる作業だ。

と、このところ特に感じるようになった。いや、体に頭脳に良くない。

だから本能的にパソコンから逃げ出したい気分が私には強い。

かつて、フィルム現像所に通っていたが、そこには技術者がいて、その作業を見ることは

ないにしても、人が作業をしていることがはっきりと認識できたし、

現像の出し、受け取りには、カウンターの若い女性と声を交わすこともできた。

写真とはそういうものだったし、そういう作業の中の疲れ方は、単に肉体労働の疲れだけ

だったと思う。トラブルが生じても、人がやることだから、という了解もあった。

便利になる一方の世の中に、自分は順応できないことが多いことに気付く。





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