しばらく家を空けている間に、庭のヒガンバナが満開となっていた。
白花も咲いていた。 黄色い花はまだ蕾で、毎年、開花が遅れるが、
花弁が大きくふちが波打ち、力強さを感じる。 ただし、黄色花の株はほんのわずかしない。
蜂採りのため、我が家の林のトラップを見回りに来ていたお爺ちゃんの話でも、
黄色花は少ないなあ、ということだった。たしかにそうだと思う。
ヒガンバナの花色など、話していたら、突然、アブラゼミの悲鳴が聞こえてきた。
駆けつけてみると、褐色型ハラビロカマキリの鎌で押さえ込まれていた。
麻酔もなく、いきなり齧られるのだから、アブラゼミもたまったものではない。
カマキリも急所から齧る、などと狙いを定めず、がむしゃらに食っていく。
激痛のあまりか、暴れているアブラゼミに、赤蜂(キイロスズメバチ)が寄ってきた。
激しい動きに感づいたか?あるいは血の匂いに感づいたか?あるいは、その両方か。
シーボルトの娘、「お稲」は長崎から四国へと渡り、伊予の国、卯之町の二宮敬作のもとで
医学の勉学に励むことになった。長崎から大分、臼杵までの行程だけでも大変な旅であった。
あの当時も、臼杵から八幡浜まで船旅をしていたのだと知り、感慨深いものがある。
帆掛け舟だから、風待ちもあって、希望の日に出港できるわけでもない。
それにしても、14歳という年齢で、親元から離れた遠隔地へ赴き、学問を志した「お稲」。
現代の社会が失ってしまったものがいかに大きいかと、あらためて思わずにはいられない。
只今、吉村昭・著 「ふぉん・しいほるとの娘」(下)を読んでいるところ。
白花も咲いていた。 黄色い花はまだ蕾で、毎年、開花が遅れるが、
花弁が大きくふちが波打ち、力強さを感じる。 ただし、黄色花の株はほんのわずかしない。
蜂採りのため、我が家の林のトラップを見回りに来ていたお爺ちゃんの話でも、
黄色花は少ないなあ、ということだった。たしかにそうだと思う。
ヒガンバナの花色など、話していたら、突然、アブラゼミの悲鳴が聞こえてきた。
駆けつけてみると、褐色型ハラビロカマキリの鎌で押さえ込まれていた。
麻酔もなく、いきなり齧られるのだから、アブラゼミもたまったものではない。
カマキリも急所から齧る、などと狙いを定めず、がむしゃらに食っていく。
激痛のあまりか、暴れているアブラゼミに、赤蜂(キイロスズメバチ)が寄ってきた。
激しい動きに感づいたか?あるいは血の匂いに感づいたか?あるいは、その両方か。
シーボルトの娘、「お稲」は長崎から四国へと渡り、伊予の国、卯之町の二宮敬作のもとで
医学の勉学に励むことになった。長崎から大分、臼杵までの行程だけでも大変な旅であった。
あの当時も、臼杵から八幡浜まで船旅をしていたのだと知り、感慨深いものがある。
帆掛け舟だから、風待ちもあって、希望の日に出港できるわけでもない。
それにしても、14歳という年齢で、親元から離れた遠隔地へ赴き、学問を志した「お稲」。
現代の社会が失ってしまったものがいかに大きいかと、あらためて思わずにはいられない。
只今、吉村昭・著 「ふぉん・しいほるとの娘」(下)を読んでいるところ。