
モンシロチョウのメス成虫は12月いっぱいまで生き延びるものがいて、
そのメス達が産み落とした卵から孵化した幼虫は、短日、低温条件の下、
きわめてゆっくりと成長し、年を越す。
モンシロチョウの幼虫は寒さにはかなり強い。 霜を体にまとっても平気だ。
このブログのバックナンバーでも、真冬のモンシロチョウ幼虫を紹介している。
(例えば2012年2月9日など)
もっとも、前年の暮れまでに早々と蛹となり、蛹越冬のものも多い。
モンシロチョウの越冬ステージは、地域によっては幼虫と蛹の両方と言える。
で、この時期に蛹化するものもいれば、あるいは運悪く寄生されて
蛹になることなく命を落とすものもいる。
よく目にするのが、アオムシサムライコマユバチの黄色い繭だ。
今回の写真は、アオムシサムライコマユバチの幼虫が、
モンシロチョウ幼虫の体皮を食い破って外に出て、ただちに繭を紡いでいるところ。
口から糸を吐き続けるが、体を柔軟に動かす上、サイズも小さいので、
糸をシャープに写し止めるのは結構、厄介だ。
もっともこのようなシーンは、テレビの科学番組でも放映はタブーとされており、
アニメなどに差し替えられたことがあった。
「蛆虫の気持ち悪い映像なんか流すな!!」という抗議の電話も想像がつく。
テレビ局も神経質になるわけだ。
(写真: OM-D E-M5 ズイコーマクロ20ミリ FL-300R )