2014年7月アーカイブ


昨夜は宮崎県美郷町「スカイロッジ銀河村」のロッジに投宿。

ロッジ701A8663.JPG
気温は26度とたいへん涼しく快適。標高は800m以上あるようだ。

満点の星空で、夜の灯りに飛来する昆虫は少なかった。ボロボロのオオミズアオ♂1

が唯一大型の蛾。コロギスは数頭来ていた。夜中に枕元でゴソゴソと音がするので、

野ネズミかと思えば、コロギスの大きな♀であった。ミヤマクワガタのペアもいた。

例年ならクワガタもカブトムシも多いそうだが、今年はまだカブトムシが見られない

という話だった。全体に虫の姿が少なく、冬のドカ雪の影響で土砂崩れや倒木が

あちこちに見られた。

そして、今朝は雨。 美郷町「おせりの滝」での観察会は前半、室内でお話をした

あと、少し小降りになったので外に出て観察会を決行した。

イシガケチョウの終令幼虫や前蛹を見つけた子もいた。活動する虫は少なかったが

人数も多かったので、いろいろと虫の発見があって、皆さん楽しんでいたと思う。

オオアメンボが池にいたので、匂いを嗅いでもらった。

「いいニオイ!」との声をたくさん聴けた。

昨日、下見のときに見つけたアケビコノハ幼虫。

アケビコノハ701A8641.JPG


モンキアゲハ♀

| | トラックバック(0)
庭の花壇にはアゲハ類がよく来ている。

    長崎に出かけている間に花が増えたようだ。

モンキアゲハIMG_3374.JPG
今朝のモンキアゲハは翅が擦れていない、新鮮な♀だった。

けっこう長い時間、吸蜜していた。

 今日は県北、美郷町に移動。山中にて一泊したあと、明日は観察会を予定している。

  明日の天候が心配だ。

きまだらかめむし

| | トラックバック(0)
ショウリョウバッタの♂成虫、ようやく褐色型と緑色型を見た。

まだ♀の成虫は先のようだ。

オオカマキリなどカマキリ類は幼虫期でさすがに成虫は見ない。

我が家の庭でも、キンカンの花盛りだ。 いい香りが漂う。

キンカン701A8575.JPG
私は幼少期、キンカンは苦手だったが、宮崎に来てからその美味しさに気付いた。

キンカン無くては寂しい食文化、とでも言えようか。ちょっと大袈裟か。

キンカンは丸ごと、ガブリと食べるのが旨い!! 果物で何が好きか?

と聞かれたら、やっぱり柑橘類だろう。関西人だからね。

東京では23年間暮らしたけれど、時々「あなたの話言葉には関西なまりがあるね」

と指摘されることもあった。まあ、成人になるまで松山で暮らしましたからね。

食文化も体の随まで染み付いたものがあるのでしょう。西日本文化が。

クヌギを見上げると、梢にはサツマコフキコガネがものすごく増えた。

みんな若葉をモリモリ食べている。

サツマコフキコガネ♂701A8585.JPG
去年、一昨年は少なかったように感じている。確かなデータはないが。

で、サツマコフキコガネを見ていたら、なんと同じクヌギの葉裏に

キマダラカメムシの孵化幼虫たちがいた。

キマダラカメムシ701A8623.JPG
我が家の庭で、キマダラカメムシが繁殖するのは初めての記録になると思う。

これまで越冬成虫が屋内に紛れ込むことはあったが、しかもクヌギに産卵とは

ちょっと驚いた。

島原城のクマゼミ

| | トラックバック(0)
南島原市の図書館2カ所で、午前、午後と講演を行った。

生憎、雲が掛かって雲仙岳の山容は見えなかった。

早朝、ホテルの窓から眉山を眺めているとき、2羽のフクロウが前後に並んで

海の方角へと飛んで行くのが見えた。対岸の熊本まで渡るのだろうか?

講演終了後、フェリーのりば近くの島原城へ寄ってみた。

時間がなかったので、外堀から眺めただけ。

桜並木にはクマゼミが多かった。

そっと摘んで、♂であることを確認。

島津のクマゼミ15A_6652.JPG
さすがに摘まれて、ギイーギイーと騒がしく鳴いたので、通りがかりの人が

何事かと、振り向いていた。

島原外港から高速フェリーで熊本までの所要時間は30分。

船内では大相撲千秋楽の中継放送が流れていた。

フランス人の団体観光客もいて、賑やかだった。皆さん、デッカい!

自然観察会in長崎

| | トラックバック(0)
今日の観察会は、長崎市民の森で開催。

スタートしてすぐ、地面に怪しいキノコを見つけた。  セミタケの一種だ。

セミタケ15A_6603.JPGセミはツクツクボウシと思われる。 狭い範囲に次々と見つかった。

ハチによく似た、ヨツスジトラカミキリ。

トラカミキリsp15A_6622.JPG参加者の方が見つけてくれた、サツマニシキ。

捕まえて実験しようと思ったが、逃げられてしまった。

サツマニシキ15A_6613.JPG天候にも恵まれ、観察会は無事、終了。

午後2時、長崎市を発ち、島原へと移動した。

投宿したホテルの背面には、眉山が聳えていた。

眉山15A_6629.JPG





長崎市民の森

| | トラックバック(0)
今朝の長崎市は雨だった。雨の中、市立図書館の講演会場に向かった。

長崎の街中はまるで東京のようだ。平日にも関わらず、車も人も多い。

講演は10時45分開始、12時で終了。

講演が始まるころには雨も止み、陽射しも出てきた。 軽く昼食をとってから、

長崎市市民の森に移動した。

明日は、ここで昆虫観察会が開催されるので、その下見である。

市民の森15A_6560.JPG頂上付近には広い草原もあり、自然観察にはちょうどいい環境と思えた。

実際、虫の姿も多い。

頂上の展望台から見た、長崎市街。

長崎市15A_6564.JPG下見を終えて車に戻ろうとしたら、羽化直後のアブラゼミがいた。 


アブラゼミ羽化15A_6582.JPG
時刻は午後5時40分頃。 アブラゼミの羽化時刻としては早いほうだ。

夕食は、「あおさラーメン、豚骨味」とした。 

どこか居酒屋に入ろうかとも思ったが、あまりにも店が多すぎて、歩くのも疲れてしまった。

気になる店はいくつもあったのだが、、、。

ふぉんしーぼると

| | トラックバック(0)
午前中、時津町で講演を終えたあと、長崎市内へ移動。

少し時間があったので、シーボルト記念博物館「鳴滝塾」と、「出島」に行ってみた。

石橋15A_6535.JPGシーボルト街道の途中にあった、石橋。 当時の面影を残す風景はほとんど見当たらないが、

この石橋には昔日の雰囲気を感じた。

出島15A_6553.JPG出島と市内を隔てる川掘り。実際はもう少し川幅は狭かったらしい。 当時の橋はもちろん

残っていないが、いづれ復元される計画もあるようだ。橋が復元されたら、また訪れたい。

案内してもらった、Iさんに感謝します。









夏キノコ

| | トラックバック(0)
人里林を歩くと、そこにもここにもキノコが目に入る。 樹種豊富な自然林だからだろう。

キノコ15A_6511.JPG       胞子が黒いのかな? 大きな傘が反り返るように開いている。

       つまり盃になっている。 そういえば、神埼市では純米吟醸「天吹」が旨かったな。

キノコ15A_6504.JPG崖に生えているから太い柄がよく見える。 食用キノコであれば食べ応えありそうだ。

                            ※キノコの写真は昨日、神埼市で撮影したもの。

今日は佐賀県神埼市から、お隣長崎県の時津町に移動した。 所要時間は1時間45分。

道路標識で「時津町」の「時津」は「とぎつ」と読むことを初めて知った。

講演会場はちょっとわかりづらい場所で、すぐ傍まで来て迷ってしまった。

会場の設営に立会い、プロジェクターの設定を済ませた。

時津町風景15A_6525.JPG投宿したホテルの窓から、町並みがよく見える。 住宅が山の斜面に立ち並ぶ。

長崎らしい風景だ。


ウコンエダシャク

| | トラックバック(0)
午後2時半。 ウコンエダシャクが足元から飛び出した。

草むらを縫うようにジグザグ飛翔したかと思うと、サッと葉裏へ潜り込む。

ウコンエダシャク15A_6421.JPG落ち着く場所は必ず、葉の裏側。  そして頭は下向き。

前翅と後ろ翅を大きく開くポーズが独特である。ウコン色も目立つ特徴だが、この開翅ポーズも

なかなかいい。 今日歩いた場所では、3頭を見た。        ( 撮影地: 佐賀県神埼市 )

 明日は、長崎県時津町に移動する予定。



昨日の朝、西向きの窓の簾にアブラゼミが止まっていた。

アブラゼミ15A_6378.JPG
羽化直後の新鮮な個体。 ♂であることを確認してから放した。

アブラゼミ15A_6388.JPG
このアブラゼミの羽化殻は、窓から3メートル程先の草むらにあった。

周辺の状況から察するに、産卵木は羽化殻からさらに3メートル先にあるクヌギと

断定できる。幼虫が育ったであろう土中がどの辺りかも推測できる。

去年はアブラゼミ幼虫を探してかなり掘りまくったから、幼虫の居所もある程度

は自信をもって言えるようになった。

明日からの旅行の準備をしていると、アオスジアオリンガが羽化していることに

気付いた。

アオスジアオリンガ15A_6392.JPG
先日、クヌギの葉上で見つけた繭を持ち帰っていたのだが、

羽化時刻は午後8時半〜9時と思われる。繭は、転覆したボートの舟底型。

アオスジアオリンガ繭15A_6395.JPG


ヒメコウホネ

| | トラックバック(0)
左臀部の痛みはかなり治まった。

先日、観察会の下見をした池に行ってみた。コウホネとした植物を確認してみた。

ヒメコウホネ701A8403.JPG
なるほど、水上葉はなく、コウホネではない。 葉柄の断面も確認してみた。

しかも池のそばには立て看板があって、

ちゃんと「ヒメコウホネ」という解説まであった。

自然観察では五感をフルに働かせることが大事で、様々な情報はあとからでいい。

しかし、看板を読み飛ばしたのはいけなかった。いけなかったが、こうして

再び訪れることになり、今日の午前中は天候もよく、ヒメコウホネを改めて撮り直す

ことができた。池までの最短ルートもわかった。コースによってはわかりにくい

場所になる。

池では地区の方々が大勢で、遊歩道を塞いでいた倒木の撤去や草刈りをしていた。

30〜40歳代の方が多く、うちの地区とは大違いだなあ、と感じた。

看板のそばの棒杭にはアブラゼミの抜け殻があった。

701A8412.JPG
我が家でも今朝羽化したばかりのアブラゼミ♂を撮影した。

羽化直後だと、さすがにおとなしい。 ジリジリ〜ジリ〜という暑苦しい鳴き声は

あと数日先になるようだ。

タマムシ

| | トラックバック(0)
午後1時過ぎ、来客を庭に案内したら、すぐ目の前にタマムシが飛来した。

ほどなく積んであるクヌギ伐採木にも、3頭のタマムシがいることに気付いた。

15A_6365.JPG
いづれもメスで、産卵に来ていたようだ。

先週までは、クビアカトラカミキリ、キイロトラカミキリ、エグリトラカミキリ、

フタオビミドリカミキリ、などカミキリムシ類で賑わっていたが、

今日はフタオビミドリカミキリ一頭のみで寂しい土場となっていた。

しかし、大きな体のタマムシ♀が3頭も来てくれて、嬉しかった。

約一ヶ月前の土場の様子⬇️(5月11日、撮影)

15A_3635.JPG
2月に伐採したクヌギだが、菌の大繁殖で今は灰色に変色して、多くの昆虫を

呼び込んでいる。

こうして伐採木を積んで置くだけで、長期に渡る自然観察が楽しめる。



ムシヒキアブ類は、見晴らしの良い場所で空中を睨んでいる。

クイ、クイと頭を自在に動かす仕草に、彼らの気持ちを感じずにはいられない。

「どこや、どこや!いないか?こないか?」

偵察圏内に飛翔物体が入るやいなや、素早く飛び立ち、狩りをする。

今日の獲物は、ウスバキトンボだった。

むしひきあぶ15A_6360.JPG
しかし、大きな獲物を仕留めたものだ。 自分の倍以上の大きさがある。

いや、ウスバキトンボだって優れたハンターである。

ムシヒキアブが自分を狙ってたことに、早々と気付いてよさそうなものである。

なにか、油断する事情があったのだろうか?

時間帯としては、ウスバキトンボがねぐらに落ち着く頃ではあった。

狩りモードを解いて、「あ〜、眠い」とばかり草むらに下降していた、

そんな一瞬であったのかもしれない。

ムシヒキアブ類の同定は難しい。種名は不明。

 昨日は夕方から、庭の草刈り作業を2時間ほどやった。

梅雨の間さぼっていたため作業にはいつもより時間を要した。

夕食は軽くとって、シャワー浴びると崩れるように布団に入り、

20分ほど本を読んですぐに熟睡した。

マルタンヤンマ♂

| | トラックバック(0)
午前中、都城市高木町にある池に行ってみた。来月予定している観察会の下見である。

梅雨があけて夏日となった。陽射しはキツいが、西風があって気持ちがいい。
701A8348.JPG
南北に細長い池(画面奥が北)には、南端から大量の湧き水が流れ込んでいて、

水は透き通っている。

701A8351.JPG
※コウホネの黄色い花が点々と咲いていた。黄色く見えるのは萼片らしい。

※調査中です。

植物写真家の高橋修さんからご指摘があり、あらためて調べたところ、ヒメコウホネと

判明しました。ご指摘いただいたことに、お礼申し上げます。

ギンヤンマ、タイワンウチワヤンマ、ショジョウトンボ、ベニトンボ、シオカラトンボ

、そしてチョウトンボなどが舞っていた。トンボの数はあまり多くはない。

池の東側に沿って遊歩道が整備されている。しかし台風の爪痕がここにもあって、

大倒木が遊歩道の真ん中あたりで、道を完全に塞いでいた。

仕方なく引き返していたら、左足がいきなり滑って思い切り尻餅をついてしまった。

両手にはカメラを持っていた。

思わずあたりを見回したが人影はなかった。雨で池の水が増水し、遊歩道の一部が

冠水して滑り易くなっていた。お尻がパンツまでびしょ濡れになったし、ともかく

左臀部が猛烈に痛み出した。かつての座骨神経痛を思い起こすほど激烈だ。

池の縁で一時間ほどトンボを撮影していたら、濡れたズボンはすっかり乾いた。

臀部の痛みだけはとれず、車の座席に座るたびに呻いてしまう。


 午後5時。我が家の林内の落ち枝を拾ってみたが、観察路を20メートル進んで

今日のところは中断した。わずか20メートルの間に予想以上の落ち枝があった。

ほとんどが葉っぱのついたクヌギで、素手で拾うのは危険。アカイラガをはじめ

イラガ類の幼虫が多いからだ。拾い集めた枝はものすごい量になった。

 午後7時20分。

 駐車場に積んであったケヤキの伐採枝を片付け終わり、玄関に戻ろうとしたら、

足下にヤンマがでんぐり返しになっていた。まだ生きていて、触れると

翅を激しく振るわせる。

台所まで持って行って、「ほら!こんな奇麗なヤンマがそこに転がっていたよ」

への反応は、

嫁さん「死んでそんな、変な色になったの?」、、、、、と。

マルタンヤンマを、異常色に感じたとして、それを責めることなどできない。

これまでに、嫁さんの目にある程度焼き付いているのは、オニヤンマくらいだろうから。

マルタンヤンマ15A_6299.JPG
翅はかなり褐色に煙っているので、羽化してからけっこう日数を経ているのだろうか。

胸部背面をよく見れば、顔のような紋様があった。

マルタンヤンマ15A_6335.JPG

マルタンヤンマ、三股町内では、山間の休耕田で産卵するメスを一度見たことがある。







スカシカギバ幼虫

| | トラックバック(0)
クヌギの梢に、スカシカギバ幼虫が多い。

どれも熟令となり、いよいよ鳥の糞らしさが増してきたように思う。

スカシカギバ幼虫15A_6082.JPG
鳥の糞は上空から落ちてくる。だから、幼虫たちが葉表に堂々と構えているのも

理にかなっていると言える。しかも体を二つ折りにしているところ、芸が細かい。

ただやはり、食事のときは体をまっすぐに伸ばしており、通常のイモムシスタイル。

ちょっとでも振動を感じると、一瞬にして二つ折りに戻るから、

いつも緊張感があるのだろうか?

 さて、台風8号の影響で、近所のでっかい杉の木が倒れているのに気づいた。

我が家では台風通過以降、NHKテレビの受信状態が悪くなりほとんど映らなくなった。

風で傾いだせいらしく、クヌギの梢がアンテナに触れんばかりに接近している。

アンテナ15A_6037.JPG
元々、デジタル放送になってから、NHKの電波が一番弱く不安定だった。

受信障害は、このクヌギの接近が影響しているに違いないと嫁さんは主張する。

そこで、前々から高さを詰めたいと考えてもいたので、今朝のこと、

このクヌギを地上高2メートルほどのところで、伐採した。

幹の径は20センチほどだから、脚立に登ってノコギリで慎重にゆっくり切った。

パキパキと折れ始めたところで、素早く地上へ退避した。折れた反動で幹が

どう跳ねるかも知れないからだ。

伐採したあと、幹や枝をチェンソーで細かく切断。汗びっしょりになったが、

NHKの受信障害はほぼ解消した。

もっとも風雨が激しくなると、アンテナ塔が揺れてそのたびに受信障害は生じる。

ので、ほんとうはアンテナ塔そのものを組み直す必要があり、高さもあと1メートル

は上げないと、安定した受信はできない。







私の背丈を超えたクヌギ若木が、庭に数本並んでいる。

居間からよく見える場所を選んだ。

3年前、林床に芽生えていたひこばえを移植したものだ。

今月はじめ土用芽がたくさん出て、そこにはムラサキシジミが盛んに産卵していた。

その卵から育った幼虫たちが今は熟令期を迎え、もりもり若葉を食い荒らしている。

ムラサキシジミ幼虫IMG_3215.JPG
ムラサキシジミ幼虫は葉っぱを巻いて、その葉っぱハウスの中に潜んでいるが、

幼虫の数が多いこともあって、自分のハウスも喰い潰してしまうようだ。

体をあらわにした幼虫が何匹もいるが、安心していいのは、アリがたくさんたかって

くれるせいだろうか。アリの種類は何種かいるようだが、写真のアミメアリが

一番多いようだ。

ドロバチ

| | トラックバック(0)
数日前から竹筒アパートを訪れるようになったフカイドロバチ。

フカイドロバチ15A_5785.JPG
一見、アシナガバチに姿が似ている。 

このところ、営巣で頻繁に出入りしているのは、オオハキリバチ。

ヒャクニチソウの花には、アゲハの♀が来ていた。

アゲハ15A_5795.JPG
今朝は6時から、地区公民館の清掃があった。敷地内の草刈りが主な作業。

幸い雨はほとんど降らず、作業は捗った。かなり蒸し暑かった。

この作業は年に三回、地区の各班が分担して行う。 

冠婚葬祭以外の理由で欠席は認められない。うっかり欠席すると、罰金!

これまでうっかり忘れて欠席したことがあるが、別の班の日に参加して罰金は免れた。

というか、罰金を払う払わない、というのは意味がないので、私は払うつもりもなく

自分が支部長(班長)だったときも、欠席者から罰金を徴収したことはない。






玄関先のササについてたゴイシシジミ蛹が、今日の午後、羽化した。

ゴイシシジミIMG_3290.JPG
がしかし、蛹の殻が裂けても羽化はすんなりとはいかなかった。

この状態が長く続いた

ようやくのこと、ゆっくりと体が抜け出てきた。

ゴイシシジミIMG_3303.JPG
ゴイシシジミIMG_3311.JPG
羽化に手間取った様子から、羽化不全となり翅は伸びきらないだろうと思った。

しばらく離れて、ふたたび様子を見に行くと、アリがたかっていた。

ゴイシシジミIMG_3326.JPG
アリの偵察隊、恐るべしだ。しかし、ゴイシシジミは死んでいたわけではない。

が、翅が伸びなければいづれチョウとして生きて行くことはできない。

すでに活路を断たれたこのシジミチョウの行く末を、アリ達は見抜いていたのか?

アリの攻撃を受けても、おそらくなんの抵抗もできなかったのだろう。

抵抗できない獲物を、アリ達が見逃すはずがない。

写真のゴイシシジミは不運にも羽化失敗から死に至ったが、

少し離れたササでは無事に羽化した別個体がいた。 私が近寄ると、

元気に舞い上がって行った。










ヒトスジシマカ

| | トラックバック(0)
私の血をたっぷりと吸ったヒトスジシマカ。

ヒトスジシマカIMG_3172.JPG
さすがに動きが鈍い。 そっと撮影台に乗せてカメラを構えたところで、急に

右手の甲に痒みを感じた。今頃? それにしてもいつのまに吸血したのだろう?

火曜日、病院で採血したばかりだが、看護婦さんが打った注射はほぼ無痛であった。

太いシリンジを満たした私の血を思い出した。「え!そんなに採るの?」

と思わず口に出てしまったが、太った蚊の腹がシリンジとダブって見えた。

ササグモの♀がヒメバチ類の一種を補食していた。 玄関前の植え込みで。

ササグモIMG_3226.JPG
草地の徘徊性クモのなかで、もっともよく目にするのがササグモだ。

補食や配偶行動、脱皮など、暮らしの様子を観察するチャンスも多い。

さて、我が家の林に降りてみた。台風8号の影響を見ておくためだが、

思っていた以上に枝が落ちて散乱していた。かなりの荒れようだ。

大きいのでは4メートルもあるセンダンの枝が、観察路に横たわっていた。

センダン701A8288.JPG
これの直撃を頭上から受けたら、怪我くらいでは済まないだろう。

折れた断面を見てみると、赤腐れのようになっている。虫害なのか病害なのか?

ともかく弱ったところから、強風に堪え兼ねて折れたのだろう。

センダン701A8287.JPG
林全体の落ち枝は相当な量で、観察路だけでも片付けるには数時間掛かりそうだ。


  ポプラ社、ふしぎいっぱい写真絵本「わたしはカメムシ」は、

    本日、発売です。

わたしはカメムシ.JPG





台風8号

| | トラックバック(0)
台風8号は鹿児島県に上陸し、我が家の近くも通過したらしいが、

昨夜の雨風が少し強かった程度で、今朝は涼しく穏やかな天候であった。

しかしなるほど、南風が強かったせいで、クヌギの落枝がきわめて多かった。

大きいものでは1メートル以上ある。

庭に散乱した落ち枝をかき集めると、一山できた。林内にはさらに多くの

落ち枝がそのままになっている。クヌギの枝は折れやすいので、強風には弱い。

さらに付け加えるなら、クヌギの枝葉はきわめて燃えやすい。

生葉であっても着火し易いので、クヌギは防火林には向いていない。

落ち枝を集めていると、運命をともにしたイモムシも多種類、見つかった。

さて、台風の被害といえば、あんまりないと感じていたが、

いや残念なことにクヌギ若木二本が根元から折れて倒れてしまった。

いづれもコウモリガ幼虫の加害が原因。

折れたクヌギ701A8260.JPG
この👆クヌギは植えてから4年目だが、樹高は2メートルを超えていた。

根元近くにコウモリガ幼虫の作った大きなパッドがあり、心配はしていたのだ。

大きな木だとそれほど問題にはならないが、若木や幼木では、強風を受けると

パッド部分から折れてしまい易い。コウモリガ幼虫は材中心部にでかいトンネルを

穿つからだ。こうして宿った木が倒れてしまえば、

コウモリガ幼虫も自分で自分の首を絞める結果となってしまう。

クヌギを植える際には、コウモリガの食害も考慮して多めに植えるのだが、

幼木に入られ、共倒れになることが多い。

庭のヤシャブシで、ニイニイゼミが鳴いていた。

ニイニイゼミ701A8229.JPG
ニイニイゼミは夏一番の鳴き手であるが、意外と認知度は低いようだ。

セミと言えば、まずアブラゼミであり、そしてクマゼミ、ヒグラシと続くようだ。

ヤシャブシの隣、カクレミノの幹にはナナフシがいた。

ナナフシ701A8241.JPG


新刊本のお知らせ

| | トラックバック(0)
新刊本が届いた。

わたしはカメムシ.JPG
      ポプラ社の(ふしぎいっぱい写真絵本25)『わたしはカメムシ』




イノシシ対策

| | トラックバック(0)
朝、田んぼの用水路を見回ってみた。オニヤンマの羽化は連日、続いている。

谷津田の一番奥の田んぼには、ネットが張り巡らされていた。

IMG_3083.JPG
田植えを終えた時点でこうして網を張るというのも、じつは写真画面奥の

田んぼは昨年の秋、イノシシに全部食べられてしまったからだ。神経質にならざるを

得ない。自分の田んぼは自分で守るしかない。

山に近い場所ほど、つまり谷津田の奥ほど被害を受けやすい。

昨年、稲の実りが壊滅し、収穫できなかったその田んぼの持ち主の方と話をしたが、

稲作も他の作物にしても、耕作放棄するとおっしゃっていた。

「イノシシには、かなわんがネ」

さて、昨日いただいた(物々交換)スモモを漬け込んだ。

IMG_3089.JPG
スモモの果実酒は初めてなので、20度と35度のリカー酒で試してみた。


スモモ

| | トラックバック(0)
玄関で声がしていたのに、しばらく気付かず、部屋で仕事をしていた。

いつもなら犬のチョロが吠えるが、吠えなかった。

また我が家への来客は99.9%、車なのでエンジン音や走行音(ハイブリッド車)で

部屋にいてもすぐにわかる。仕事部屋が道路に一番近いからでもある。

ようやく声に応答しながら、廊下を玄関まで駆けて出た。

玄関の引き戸を少しだけ開けて、顔だけのK子ばあちゃんがいた。

「いそがしい〜け?」

首を引っ込めながら「モモを、もってきたよ」とシルバーカーに戻った。

K子ばあちゃんの訪問は久しぶりのこと。

ビニール袋にいっぱい詰めた「モモ」、スモモ(プラム)が重そうに揺れて

玄関先に置かれた。

「ことしは、ようけできたから。 まきをもらうからなあ、これもってきた」

庭の隅に積んであった薪(アカメガシワ)を抱えて運んでいる横で、

私はさっそくスモモを一個づつ丁寧に洗った。

プラムIMG_8414.JPG
    漬け込み作業は、明日だ。 うちではすでに梅酒を漬け込んである。

我が家の庭にも、一本だけスモモの木があるが、今年は一個しか実がつかなかった。

その一個も、どうやら鳥に食われてしまったようだ。

日中は陽射しもあり、かなり蒸し暑かった。 モンキアゲハが百日草に来ていたが、

羽化したばかりの新鮮個体だった。 夕方近く雷がゴロゴロ鳴り、夕立となった。

雨が止むと涼しくなったが、逆に部屋の中が蒸し風呂になった。

仕事部屋IMG_8417.JPG



暑さに弱いナナホシテントウ。この時期、草むらの根際などに潜り込んでしまい、

彼らの姿をあまり目にしなくなった。

一方、ナミテントウは例えばクヌギなどの梢を探せば、すぐにでも見つかる。

二つ星テントウムシ701A8133.JPG

クヌギについたアブラムシを食べたり、産卵したり、でかくなった幼虫までいる。

右上翅表面にわずかに付着している白粉は、アオバハゴロモ幼虫たちが分泌した

ワックスである。

午後12時20分頃、庭に出ていたらブ〜ンという翅音が頭上に近寄ってきた。

最初はスズメバチだろうか?と感じたが、ポンと私の肩にぶつかり低空旋回を

したのは、タマムシ(ヤマトタマムシ)の♀だった。

どうやら産卵場所を探していたようだ。

玄関先のネザサに白粉をまぶしたようなササコナフキツノアブラムシのコロニーが

大繁殖していて、今朝はそのすぐ近くで

セグロベニアシトゲガの交尾カップルを見つけた。

セグロベニアシトゲガIMG_2990.JPG
画面右上が、メスかと思う。 体の大きさ、新鮮度から判断している。

ゴイシシジミの幼虫も数頭いて、蛹が目立つ場所に一個はりついていた。

頭を下向きにしている。

ゴイシシジミ蛹IMG_3010.JPG
セグロベニアシトゲガは、5月中頃からダラダラと発生を続けており、

目撃頻度は例年になく高い。

仕事部屋の東外壁では、毎晩、オニグモの♀が網を張っている。

オニグモ701A7927.JPG
腹部だけで500円硬貨ほどの大柄だが、網の直径は体に似合わず、小さい。

画面左には誘蛾灯があって、飛来昆虫が絶えない。

獲物の数が多いゆえ、網トラップは小さめでもいいのかもしれない、と

これも勝手に想像している。獲物が少なくなるような操作などして、

網の直径の変化がどうなるか、そんな実験ができるかもしれない。


今朝のオニヤンマ

| | トラックバック(0)
午前7時半。 犬の散歩から戻ってきた嫁さんが、

「黒と黄色の縞模様の大きなトンボがいたけど、オニヤンマでしょ?

ヤゴの殻にぶら下がっていたよ」と教えてくれた。

「翅は広げてたから、もう今頃は飛んでしまったかもよ」

場所を聞いてともかく駆けつけてみた。 なるほど、言われた場所のあぜ道沿いの

ヒメジョオンに大きな羽化殻だけがあった。やはり遅かったか。

しかしきっとまだ他に羽化個体がいるのでは、と

あぜ道を辿っていけば、、、、、いた!

オニヤンマIMG_2920.jpg
午前中、庭に出て仕事をしていたら、大きなトラックが家の前で停まった。

ごっつい体格の職人風の方が、笑顔で挨拶してきた。

「いいもの、持ってきたんですよ。ご主人、是非見てくださいよ。きっと気に入ると

思いますよ」何事かとトラックの荷台を覗けば、石のテーブルセットだった。

おそろしく分厚い石の天板は奇麗に研磨されて、大理石みたいに輝いている。

ああ、我が家には場違いだな〜、と思いつつ、熱心な売り込みに耳を傾けていた。

群馬県、藤岡市の業者の方で、ときおり九州にも商売で来ているそうだ。

今しがた、都城市の顧客に納品してきたばかりらしい。関東からだと運賃だけでも

かなりになるだろう。椅子ひとつでも抱えて動かすのは不可能で、重機が必要だ。

そもそもこのでっかいテーブルセットを庭に置いたら、それこそ地盤沈下おこすのは

間違いない。そういう土質なのだ。

高級石のテーブルセットに感心しつつ、丁重にお断りした。

屋外に石のテーブルが欲しいとは思っているが、もっと庭に馴染む、小さくて

そしてほとんどタダ同然の石テーブルがあればいいのだが。 





午前中には陽射しがあってかなり蒸し暑かった。林の観察路を30分ばかり歩いて

家に戻ろうとした頃から、急に雨となった。 

北九州では記録的な大雨だったようだが、宮崎南部でも日中、断続的に激しい雨が降った。

午後4時を過ぎていくぶん空も明るくなり、雨が止んだ。 犬の散歩に出てみた。

キイロスズメ幼虫IMG_8389.JPGヤマノイモの蔓に私の人差し指ほどの、キイロスズメの幼虫がいた。

まだまだこれから肥えていくことだろう。

路に沿って並んでいるヒメヒオウギズイセンの、開花第一号を見つけた。

ヒメヒオウギズイセンIMG_8390.JPG園芸種ながら野生化していて、かなり逞しい。

ヒオウギズイセンとヒメトウショウブの交雑によってつくられたものと、今日になって知った。 

ヒメヒオウギズイセンの名前は知っていながら、あまりにもあちこちで見かけるのと、

園芸種、ということできちんと図鑑の解説も読んでなかった。

ヒメヒオウギズイセンの花のすぐ傍に、鮮やかな色紋様の蛾が止まっていた。

ルリモンホソバIMG_8412.JPG新鮮な鱗粉の様子から、つい今しがた羽化したのではないか?そう思えてしまう。

            ヒトリガ科の、ルリモンホソバ だ。

本種の幼虫は地衣類を食べて育つようだ。

ルリモンホソバをこうして間近に見るのは初めてのこと。


8月に予定している写真展の準備を少しづつ進めている。

去年から会場が、三股町文化会館の広いロビーとなった。

去年の会場風景の写真を眺めていると、パネルのサイズが大きいぶん、

点数が少なく、どうも寂しい感じがしないでもない。

今年はA3サイズの写真を新たに入れて、賑やかなコーナーを作ってみようかと思った。


このところ、玄関に居座っている、アシダカグモの♀。

産卵が間近いのだろう、腹部が丸々と肥えている。

アシダカグモ♀IMG_2891.JPGアシダカグモが、「ゴキブリキラー」とも呼ばれていることを知っている方は意外と少ない。

私はそのことを、自分の講演のなかで聴衆者の方々の反応から感じとれた。

これほどデカくて、存在感たっぷりのクモである。 なんぞ、しでかすのだろう?

と興味津々、眺めていたくなる。

でも昼間の彼らはいたって静かである。 ほとんど動かない。

2007年のちょうど今頃、わが家の外壁で、アシダカグモがトノサマバッタを捕らえていた。

「昆虫ある記」でも紹介したが、その光景には驚いた。アシダカグモとトノサマバッタは、

両者の生息環境がかけ離れていることから、およそ接点が有り得ないだろうと思えた。

しかし、わが家の庭はトノサマバッタの生息環境に接していることから、外壁が

狩場になり得たわけである。 およそ例外的な出来事ではあるが、

自然観察においては、想定外の可能性についても普段から気に留めておく必要がある。



山のクスサン

| | トラックバック(0)
久しぶりに鰐塚山へ出掛けてみた。

中腹までなら40分程度で行ける。標高が上がると、季節の進行もわずかだが遅い。

去年、丸坊主になっていたミズキは、今年も丸裸。クスサンの仕業だ。

あちこちで丸坊主のミズキを見る。

ハルニレもかなり食われていた。

ハルニレ701A7674.JPG
ほとんどの幼虫は営繭し終えているが、まだ幼虫もわずかに残っている。

平地ではさすがにもう、幼虫は見当たらない。

クスサン701A7677.JPG1時間半ほど山中にて仕事をしてから、とんぼ返りでうちに戻った。

今日は夕食のカレーの仕込みもある。  

さて、以前にも記事に書いたことがあるが、近所の畑のこと。

畑701A7802.JPGこの耕された黒土の畑は、私が知る限り、7年間、一度も作物が植えられたことがない。

雑草さえ生えないほど、念入りに耕され続けられている。

黒土にはときおり、ノウサギやキツネ、アオサギなどの足跡が残されているが、

それも数日しないうちに、耕されて消えてしまう。

徹底して耕すのである。 無論、それはトラクターという機械力を使っている。

これだけ頻繁に耕しているにも関わらず、私はその作業現場に出くわしたことがない。

もちろん、私は聞いてみたいと思っている。 畑の持ち主に、なぜ作物を植えないのか?

と。

畑の奥には、このあたりでは稀な桑の木があるので、昆虫観察ゆえ通い続ける

場所でもある。

※お知らせ

          もうすぐ、新刊がポプラ社から刊行予定です。