つい先日、朝食をとっていると、エノキの樹上を舞うタマムシが
窓から見えた。 「今年も、タマムシが多いなあ」
本日午後2時、灼熱を浴びながらタマムシが青空のなか飛び回っていた。
林の天井を見下ろしながら、梢スレスレに舞う気分とはどんなものだろう?
小さいけれど、わかるでしょう? 体を前方に少し傾け、ジェット機の翼のごとく
広げた前羽とか。 高度はだいたい8〜10メートル辺りだろう。
枝先を舐めるように舞うのは、雌雄のどちらだろう。
ふとクヌギ材置き場に目を移すと、産卵中のメスがいた。
そのメスを撮影していると、また別のメスがやってきた。 ブオオオオオオ〜ン。
これだけサイズがあると羽音も迫力たっぷりだ。
私が通っていた松山市立城東中学校(現在は無い)の校門近くには、エノキがあった。
中学校は松山城の麓に近い場所にあったが、つまり鬱蒼と繁る照葉樹林の縁に
あって、昆虫も多かったと思う。校門のエノキでは、何頭ものタマムシが
ひしめくように舞っていた。
数年前、中学校の跡地を訪れてみたが、そこは城跡を再現した観光地になっており
中学校の面影は、ぽつんと残された小さな石碑だけだった。 じつに残念だ。