アカメガシワの葉をめくって、見つけた小さなゾウムシ。
体長は3ミリ前後。小さいので、よほどしっかり見つめないとゾウムシ、
いや虫なのかゴミなのかすら判然としない。しかし、
私はこの虫を2年前の冬にも見ており、すぐにピン!ときた。
その2年前にも、写真とほぼ同じポーズをしていた(ツバキの葉上)。
体を横倒しにし、後ろ脚を突き上げるという、一見不思議なポーズである。
今回は同じ葉裏にもう一頭同種がいた。体の大きさがわずかに違うことから、
雌雄の可能性もある。 上の写真は50ミリマクロで等倍撮影したものをトリミング
してある。 持ち帰ってしっかり拡大撮影してみたのが、下の写真。
「ムナコブ」と和名にあるように、胸部が山のように盛り上がっている。
全体の雰囲気は特徴的で、印象に強く残るゾウムシかと思う。
ただし、3ミリと小さい。
保育社の甲虫図鑑Ⅳによると、国内の分布は九州となっており、稀、とある。
宮崎昆虫同好会会誌「タテハモドキ」バックナンバーを調べると、
本種についての短報が載っており(中武文広:2005、2010)、
それによるとアカメガシワで見つかること、両足を上げる特異な行動について
触れてあった。詳しい生態についてはまだ判っていないようだが、
私の家の周辺でも見つかることから、けっこう普通にいるのかもしれない。
アカメガシワに注目して探せばいいようだが、ホストなのかどうか?