近所の小学校で、講演と観察会を行った。
小学3年生は二クラスで、40数名。
お話は45分、そのあと理科教室から外に出て、校内にある林で
虫のしわざさがしを行った。
「新開さ〜ん、これなに!?」 「こっちに穴がある!」
次々としわざを見つけてくれるので、一つ一つ解説していると
前もって予定していたコースを進めることは不可能となった。
しかし、主役は子供たちだ。皆、楽しそうに探検しているので、
それでいいかと思えた。退屈そうにしてる子は一人もいない。
男の子が、アオクサカメムシを見つけた。
「かめむし」と聞いてすぐ放り出してしまったが、
私が拾い上げて「名前を知っておこうよ。それにいいニオイがするよ」
と言うと大勢が覗き込んできた。
残念ながらアオクサカメムシは弱っていて、ニオイを出さなかった。
見れば腹部下面が大きく凹んでいた。
教室を出てからの時間は、あっという間に過ぎて、お昼になった。
先月28日〜十日間の上京。さすがに少々、疲れた。
都会では歩くことが多いがそれは、自ら歩くというのではなく
とにかく、歩かされるわけだ。おまけに人酔いもする。
昨夜、宮崎空港に到着して外に出た途端、人影の薄さに安堵した。
嫁さんの車に乗って我が家に向かう途中、すれ違う車は数台。
今夏、多数のタマムシが産卵していた土場のクヌギ材。
しばらく見ないうちに、キノコがどっと増えていた。
林に向かって、思わず「ただいま!」と声を出した。