2015年1月アーカイブ


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風もなくとても穏やかな一日だった。野外作業が心地よい。先週、剪定した木の後始末にはずいぶんと時間が掛かった。屋根を超えてしかも混み合っていたので、中庭のユズリハとカクレミノ、クロガネモチをばっさり刈った。一週間経っても葉っぱは生き生きとしている。小枝を集めて、薪用に乾燥させることにした。
薪_MG_2563.JPG筒状にした、ポリエチレン製、トリカルネットに枝を収容してみた。トリカルネットは、おかいこさま、のために購入したのだが、長巻きで購入したがために、嫁さんから罵倒されてしまった。しかし、ちゃんと使い途はある。薪にするためには十分な乾燥が必要だが、こうしてネットにくるみ、雨の当たらない場所に吊っておけば、邪魔にもならないし、扱い易い。細枝の薪は、もちろんロケットストーブ用。
今日も暖かったので、ケヤキの幹ではヒメアカホシテントウが多数、活動していた。ま、ほとんどじっとしたままではあるが、よく見れば、じわりじわり歩いていた。


元旦に紹介しようと用意していた写真は、ヒメアカホシテントウだった。

ヒメアカホシテントウ701A5295.JPGケヤキの幹上で、寒さが厳しいときには、こうして寄り添っていた。
陽射しがあってさほど寒くもなければ、集団は分散して、各自ウロウロしていた。

ヒメアカホシテントウ_MG_1558.JPG
真冬といえど、気温しだいで離散集合をくり返しているのである。
ウロウロしているとき、動けば腹が減るだろうと、しつこく眺めていると、たしかに何かを食っている様子も確認できた。その何かだが、どうやらアブラムシの一種であった。ヒメアカホシテントウの越冬とはどういう具合なのか、よくわからない。わからないが、かなり寒さには強いようだ。体の大きさにもバラツキがあるが、これは栄養の摂り方の差なのか、それとも雌雄の差なのか、これも今一つわからない。

2週間ほど前の13日、我が家の林の地面にドバトと思われる羽毛が散らばっていた。おそらくは、オオタカが食べた痕ではないか、と思えた。

昨日のこと、再びドバトのおびただしく散った羽毛が見つかった。

オオタカ_MG_2474.JPG今回は朽ち木を中心に散らばっており、この朽ち木上で食事したのだろう。
朽ち木はアカメガシワで、昨年、伐採してから写真の場所にわざとらしく立てて置いた。ここで何がしかのドラマが展開するだろう、と期待も込めてのことだった。

羽毛を仔細に見ていると、食べられてしまったであろうドバトの脚がころがっていた。

オオタカ_MG_2478.JPG

食い残しはしかし、これのみ。
狭いながらも、朽ち木テーブル上に獲物を押さえつけて食事をとったオオタカの姿が目に浮かぶようだ。
一筋の白く長い、糞が落ち葉の上に描かれていた。
オオタカ_MG_2481.JPG

写真では白い糞の筋がわかりにくいが、こうして長く吹き飛ばしたような糞は、オオタカのものであると、ずっと以前に友人から教わったことがある。
糞筋の流れ方向から、オオタカの頭の向きが画面の左斜め上向きであったことも窺える。

この場所から8mほど離れた地面にも、羽毛がかたまって落ちていた。
すべて細かい羽毛で胴体部の羽毛だろう。最初にこの場所で解体を始めたものの、獲物の固定がうまくいかないので、朽ち木テーブルへと場所替えしたのではないか?
あくまでも推測の域を出ないが。

これまでオオタカの姿は、高い上空を舞うのを見ているだけだが、ときおり我が家の林に獲物を持ち込んでいるようである。いつか、その現場を見てみたいものである。
もっとも、オオタカ以外の猛禽かもしれないが、、、。


先日、作ったエコストーブのテスト燃焼を行った。

薪は我が家の林で拾い集めた。わずか10分ほどで写真の量。

エコストーブ_MG_2485.JPG炊き口の径は約10センチだから、薪も1〜2センチほどの太さで、長さ20センチ程度がいい。

エコストーブP1280188.jpg点火後、しばらく火の勢いは不安定だった。 いい加減に薪を拾ったので、中には湿っていたり

して燃焼が安定するまで少し時間が掛かった。薪はしっかりセレクトしておく必要がある。

しかし、焚き口で盛んに燃え始めると、本体の煙突内部でも強力な炎が立ち上がり始めた。

炎が踊っているようだ。かなりの火力を感じる。

エコストーブP1280185.jpg「おお!コレは、凄いね!」と思わず独り言を繰り返していた。

さっそく、ケトルを載せて湯沸かし開始!

エコストーブP1280195.jpg8分ほどでグラグラと沸騰し始めた。

燃焼テストはまずまず成功だったが、問題点もあった。

五徳と煙突上部の高さが完全に一致しており、ここに隙間を作る必要があった。

急遽、別の五徳を挟み込んだが、煙突の高さを切り詰めればいいだろう。

噂通りの燃焼力を発揮してくれた、エコストーブ。

ともかくも、薪は小枝を吟味して揃えるべし。だから、薪割りという重労働は要らないが、

そのぶん、きめ細やかな薪選びは怠るベカラズである。

体を動かし、頭を使い、エコストーブを利用するとは、そういうことである。



庭の鳥

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このところ、ヤマガラとシジュウカラが、営巣場所を点検している。

ときには、お互いが牽制しあう場面も見かける。

囀りの響きにも春を感じる。

ビンズイの群れが、地面からパッと飛び散り、びっくりする。

「え!? そこにいたんかい?」

暖房費を節約するために、一番南のリビングで原稿書きの仕事をする。

南北に長い我が家では、北端にある仕事部屋は恐ろしく寒く、昼間でも暗い。

撮影の仕事なら寒いほうが、暗いほうが、好都合なのだが、

原稿を書いたり、本の構成を考えたりするのは、やはり明るくて、暖かいほうがいい。

がしかし、広い窓から、庭の鳥の様子などをチラチラ眺めていると、気が散る。

これも嬉しい悲鳴と、言っておこう。

メジロの長〜い舌。

メジロ_MG_2400.JPG
ヒヨドリの瞬間飲み込み。

ヒヨドリ_MG_2435.JPG原稿の進捗状況のほうは、ちょっと足踏みしている。




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この時期にしてはずっと振り続けた、雨。

おかげで、庭には大きな水たまりができていた。

陽射しP1260087.jpg

昼過ぎまでけっこう降っていたが、2時を過ぎた頃、雲間から陽射しも出始めた。

陽射しP1260077.jpg雨で朝の散歩は中止となった、我が家の犬、チョロ。

招き寄せたら、なにやらモゾモゾ歩いていた。

クロウリハムシP1260067.jpg体毛絨毯はよほど心地よいのか、クロウリハムシはいつからここに滞在していたのだろう?

しばらくしてから、チョロがブルブルと体を震わせると、一瞬にしてハムシの姿は消えていた。



材料は昨年のうちに大方揃えていたが

肝心の本体部分、ペール缶(18L)がなかなか手に入らず、結局、

ホームセンターで購入した。 ガソリンスタンドには3ヶ月以上前から頼んでおいたが、

無駄であった。

G:「このあいだ回収されたばかりですよ〜」

私:「ええ!前に頼んでおいたんだけど」

G:「知りませんよ〜 この繰り返し。 ここのガソリンスタンド、安いのでよく使うのだが、

もう二度と行かん!!  まあ、バイトの兄ちゃんとしては業務外だから、仕方がないか。

「またあいつ、ペール缶くれって、うるさいのが来た!」というところだろう。

ともかくも、エコストーブは2時間ほどで出来上がった⬇️

最上部には五徳を置き、ここで煮炊きができる。いや、そういうことらしい。

エコストーブP1250060.jpg構造は至って単純で、長い煙突とそれを取り囲む断熱材部でできている。

断熱材には園芸で使う土壌改良材「パーライト」を詰め込む。

次の写真は半分までパーライトを詰めたところ⬇️

エコストーブP1250056.jpg
逆さにしたペール缶を上から組み合わせ、パーライト(35Lほど)を満杯まで詰める。

パーライトの詰め口を最後に封印しておいた。

封印蓋はスチール缶詰の底を切り抜いたもの。手抜きして賞味期限のシールがそのままだ。

エコストーブP1250061.jpgエコストーブを作る直接のきっかけは「里山資本主義」という新書を読んだことだが、

もともと、薪ストーブを活用したいという思いがずっとあった。

屋外で手軽に使える薪ストーブで、しかも燃焼効率が抜群のエコストーブ、に飛びついたのは

言うまでもない。しかも材料費は数千円程度。工作もいたって簡単。

災害という非常時に備える、ということもあるが、日常的に火を使うことを楽しみたい、

という思いもある。

今日はまるで小春日のように穏やかな一日だった。

エコストーブを作っているとき、目の前をモンシロチョウが飛んで行った。




マルウンカ科?

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昨日とおなじ林の中で、見つけた。 体長は、7ミリ程度。

マルウンカ_MG_2175.JPG
よく見ると、葉に口吻を突き立てていた。 吸汁していたのだろうか?

マルウンカ_MG_2181.JPG葉っぱに触れてもまったく、動じない。

木は常緑で葉脇に花芽があった。葉は対生、葉縁に鋸歯はない。

この木については調査中。

※ 植物写真家の高橋修さんから「クスノキ科」の一種ではないか、という、

ご指摘をいただきました。

現場で撮影しておいた木の枝葉、持ち帰った葉、などを改めて仔細に見てみると、

たしかにクスノキ科です。イヌガシか、と思われます。

ご指摘いただいた、高橋修さんにお礼、申し上げます。




歩いて5分の場所に、スダジイ、アラカシ、ツバキなどの常緑樹林がある。

樹林といっても尾根筋のわずかに残された林で、回りはほとんどが杉植林。

ネコの額に等しい狭い林での探しものは、ヒナカマキリの卵だった。

我が家に一番近い、ヒナカマキリの生息地がここなのである。

狙い通り、白く目立つ卵のうは、すぐに見つかった。

で、ツバキ類の葉裏をめくってみれば、行儀正しいヒメバチがいた。

ミノオキイロヒラタヒメバチ_MG_2079.JPG
まるで展翅標本みたいなその格好は、なぜ?と誰もが感じるのではないだろうか。

できるだけ平たく、葉っぱに同化したい、のだろうか?

ミノオキイロヒラタヒメバチV1237015.jpg今日の撮影機材は、EOS-70D+60ミリマクロ(上)、と

OLYMPUS E-PL1s+14-42ミリ リバース改造レンズ(下)。

いづれも軽量小型の機材であるから、虫探しにも専念できる。





玄関の脇に、小さなカメムシがいた。

イチモンジカメムシ♂P1220042.jpgイチモンジカメムシのオスだが、前胸部の横帯がやけに赤い。 (写真:TG-3)

オスの横帯については、図鑑では「淡紅色」と書かれているが、「うす桃色」という感じを受ける。

通常、オスの横帯の色はそんなところだから、今日のこのイチモンジカメムシのオスは

かなり異色に思える。記憶を手繰ってもこれほど赤い個体をこれまで見た事がない。


さらにこの時期であるから、地味な越冬カラーになっているはずではないだろうか?

ここ南九州の冬は、きわめて短い。もうすぐそこに春が控えている。

だとしても、やはり解せない。

ヨツボシアトキリゴミムシ属 Dolichoctis の仲間だろうか?

立ち枯れた樹皮下でいくつも見つかる。

_MG_9664.JPGゴミムシ類は識別の難しい酷似種が多い。

午前中、地元の小学校で昆虫のお話をした。

うちの子供たちが卒業した学校でもある。

全校生徒数、70数名ほどだが、私はこうした小規模の学校のほうが好きである。

小さい学校のためか、各教室に暖房は石油ストーブが一基置かれているだけで、

かなり寒かった。とんでもなく寒いのでおそらく血圧もグングン上がったことだろう。

でも、子供達はいたって元気であった。

室内での講演と思い、厚着してなかったのが失敗。

教室の隅で、ガタガタ震えていた。

私は重ね着が嫌いなので、余程のことがない限り薄着で暮らしている。

が、強がりにも限度がある。

私なんぞは、もうあきらかにジジイなんだなあ、とつくづく感じた。

時間は45分間。

お話を聴いてもらったのは、3年生と4年生、合わせて22名。

子供達の反応は見ていてよくわかる。

お話をしていて、とても楽しかった。




センダンの種子

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関東に住まわれているある方が、ミカンキンカメムシを飼育するために、

センダンを栽培している、と聞き及んだ。

センダンは暖地性の木だから関東などでは稀であるからだ。

ちなみに沖縄県地方に生息するミカンキンカメムシは、幼虫がセンダンの実の

汁を吸って育つゆえ、本種カメムシの子育てにはセンダンが欠かせない。

昨年暮れに埼玉県の飯能市を歩いた際、いっぱい実をつけたセンダンがあったが、

やはりどこにでも普通に見られる木ではないと思う。

18年間、清瀬に住んでいた私もセンダンを見かけたのは数カ所のみだった。

一方、西日本であれば普通に見られ、もちろん九州では当たり前に生えている。

そこで我が家の林に生えているセンダンの数を改めて数えてみたら、5本あった。

小さな幼木や若木は見落としているかもしれないが、5本のうち4本はかなりの大木。

さらに根元を見下ろすと、センダンの実がまだ残っていた。

センダンの実701A5500.JPG
先週、延岡植物園を歩いた際には、遊歩道の路面に白い種子がたくさん落ちていた。

センダン種子IMG_9923.JPG果肉がとれた種子は、白くて目立つ。しかもスターフルーツを思わせる形がさらに

目を惹く。

意識してみると、こんなにも落ちているのか!と今更ながら気付いた。

我が家のでっかいセンダンの木の一本は、昨年の台風襲来により、

かなり大きな枝が折れた。

落下した場所は観察路でもあったので、こういう危険もあることを知った上で、普段から

気をつけておかねばならない。

折れた部位を見れば、病気だったのかあるいは昆虫などの食害だったのか

判然とはしなかったが、赤く変色していた。外見からは全くわからないが、

そこが弱っていたのだろう。こういうのを見ていると、

当たり前だが、木も人間と同じ生き物であることを強く感じる。

枝が折れたセンダンの木の幹を思わず撫でながら、

「お前さんも、たいへんだねえ〜」なんて偉そうな独り言をつぶやいたら、

かのセンダンは、「お前さんこそ、そう毎晩、酒ばっか飲んでいて大丈夫かあ?」

と、頭上から睨まれたような気がした。

昨年2月に枝を切り詰めたクヌギ。大きくなり過ぎて、

隣の畑の方からもクレームがあったし、

いづれにせよ萌芽更新はしておきたかった、クヌギである。

定点観察していた枝があり、そこを残すことでいびつな格好になっていた。

首つり用の枝にも見えて、気になっていた。いやブランコでも吊るせそうだった。

今日はようやく、その太枝を切り落とした。 画面奥に見える山容は霧島山。

クヌギP1180002.jpgまず梯子の右よりで切断した。さほどの高所ではないが、枝にまたがってチェンソーを扱う

のは初めてだったので、慎重になった。

 このクヌギは斜面にあるので、切断した枝が画面奥の畑に

落ちてしまうこともじゅうぶん予測できた。そこで、ロープを掛けて、次男に引っ張ってもらった。

が、枝の重量はかなりあって、引っ張るもなにも、そんなのにはおかまいなく、

あっさりそのまま落下した。重量は100キロ以上あっただろう。

しかし、枝は斜面ギリギリのところで停まり、畑には落ちなかった。

無数に伸びた枝がブレーキになったようだ。

「オレが引っ張っても意味なかったよ。」とは次男。

さらに枝の付け根のところでも切断するつもりだったが、バランスは良くなったので、

切断は一カ所のみとした。 これで首つり枝という悪い印象は払拭できたかと思う。

クヌギP1180018.jpg切断した太枝は、細かく分断して運び上げた。切り分けても太いので、かなり重い。

腰を痛めないよう、しっかりふんばって運んだ。

切断面にはミヤマカミキリ幼虫のでっかい穿孔痕があった。

今日は三股町内で一斉、野焼きが行われたが、

昨日、クワエダシャク幼虫を救出したクワは、焼かれることなく無事に残っていた。

畑の持ち主の方が体調でも悪くされたのだろうか、その一帯、火入れがなかったのである。

とはいえ、いづれ火入れされる可能性はある。

休憩無しだと、延岡から我が家まで1時間半程度。2時間は掛からない。

高速道路が通じてから、延岡がずいぶんと近くなった。

3月には、大分県の蒲江〜佐伯間の高速道路工事が完了する予定で、

そうなると、宮崎県〜大分県は高速道路で完全につながる。

それはそれで便利になるが、山間を抜ける国道を走ることが無くなるのも寂しい。

さて、明日は地区で野焼きが行われる。

以前に書いたが、野焼きで犠牲になるクワエダシャク幼虫を救出しておいた。

クワエダシャクP1170035.jpg全部で8頭。他にも見落としがあるかとは思うが、これで勘弁して欲しい。

クワゴの繭も2個あったので、クワゴの越冬卵も探してみたが、これも探しきれなかった。

明日、燃やされてしまうクワはこちら⬇️

クワP1170026.jpg
毎年、野焼きで地上部が焼失するので、これ以上は大きくなれないクワである。




昼過ぎには延岡に着いた。

ねらいの虫を探して、1時間。やっと一匹が見つかり、

さらに2時間後、2匹目で狙っていたシーンを撮影できた。

3時間ねばって2匹しか見つからなかったが、こんなものだろうとは予想できた。

さて、ボロボロノキも新たな場所で発見できた。

やはり冬のほうが見通しがいいので、ボロボロノキの分布状況を把握しやすい。

葉っぱを落としていても、ボロボロノキの識別が完璧にできるようになったからだ。

ボロボロノキ701A5600.jpg
写真はボロボロノキの若木。 枝振りや冬芽に特徴がある。

植物を覚えるには、四季を通して観察するのが理想的である。

木は幼木や若木、成木での違いもあるから、できるだけ多くの株を見るといい。

昆虫に限らず、植物を知るということは、人との付き合いと何ら変わりがない。

相手を知り、理解するには時間が掛かる。


今日は延岡に泊まり、明日には帰宅する。




タマムシの幼虫

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来週、昆虫の冬越しのお話をする予定があるので、そこで使う写真の

準備をしている。できれば新しい素材を使いたい。

そこで、庭で育っているだろう、タマムシ幼虫の様子も覗いてみた。

昨年の8月、クヌギ材ではタマムシの♀が盛んに産卵していた

そのクヌギ材の細い枝を選んで割ってみた。

タマムシ幼虫_5A_3996.JPG
糞の詰まった坑道を辿ってみれば、ひょろ長い体のタマムシ幼虫が見つかった。

写真の2匹はずいぶんと大きさが違うが、おそらくステージ(令)は同じであろう。

この幼虫たちは、昨年の8月に産卵された卵から育ったのは確実で、

ふ化後、4ヶ月以上は経っていることになる。

幼虫が成虫になるのは、あと一冬を越して、来年の夏であろう。



標本写真Ceropria

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先日、紹介したナガニジゴミムシダマシの一種

この仲間は、朽ち木の日陰や、樹皮の隙間に潜り込んで越冬する。

写真は、TG-3の深度合成で撮影した。 もっとも、

屋外ではこのように見えることはまずない。写真は照明を工夫してできるだけ

紋様が浮き上がるようにしている。まさに不自然な写真ともいえるが、

光の当たり方で見え方は全く違う、ということが判っていただけるかと思う。

これは生態写真ではなく、あくまでも標本写真なのである。

ニジイロ深度合成P1140072_1-2.jpgナガニジゴミムシダマシ属Ceropriaには、少なくとも4種以上いて、

いづれも酷似しており、判別が極めて難しい。

ちなみに保育社の図鑑解説を読んでも、さっぱり区別はできない。

例えばナガニジゴミムシダマシ「上翅は赤紫色の勝った虹色の金属光沢を帯びる」。

とあり、

フトナガニジゴミムシダマシでは「上翅は赤紫色の強い虹色の金属光沢を帯びる」

とある。

「勝った」と「強い」という表現の違いを、どう解釈するといいのだろうか?

もちろん識別点は体各所について複数、記載されてはいるが、

近似種をズラリと並べて比較できなければ、ほとんど解釈不可能にさえ思える。

それとナガニジゴミムシダマシという属名も長いので、ケロプリアと呼びたい。

「けろぷりあ」、なんじゃいそれは?だが、Ceropriaは世界に通じる学名

タテハモドキ

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昨日は、林の手入れ作業を1時間ほど行った。

草刈りを怠ったため、観察遊歩道の一部が歩きづらい状態だった。

台風の影響で折落した大きな枝などもあって、一時間でギブアップ。

作業開始直後、目の前にやってきたのは、タテハモドキ。

タテハモドキP1120027.jpg左翅の角が大きく欠けているので、この個体は「かくさん」 とでも呼ぼうか。

作業終了後、ほとんど同じ場所でまたもやタテハモドキが日光浴していた。

タテハモドキP1120036.jpg
「かくさん」?かと一瞬迷ったが、翅の紋様がより鮮やかで破れもない。明らかに別個体だ。

こちらさんは、「バットさん」と命名。 前翅前縁、付け根よりに並んだ3つの紋のうち

一番外側(翅端側)の紋が、コウモリのシルエットに見えるから、「バットさん」とした。

「かくさん」「バットさん」の性別はよくわからない。

図鑑によれば、オスのほうが頭がでかいそうだから、それに従えば、「バットさん」がオス

なのかもしれない。胸部の大きさとの比較で計測してみた。

雑木林P1120052.jpg今回の写真3枚も、OLYMPUS TGー3で撮影。 

山仕事をする際などはポケットに納まるので、特に重宝する。


昨夜は「おねっこ祭り」の反省会と称して公民館で飲み方があった。

普段ほとんど飲まなくなった芋焼酎(地元ではどこへ行っても「霧島」)を

けっこう飲んでしまった。竹の杯で飲むと一層美味しく感じてついつい飲み過ぎる。

集まったのは8名。例年より少ないが、インフルエンザや仕事の都合で

欠席者が増えたので、仕方がない。

最初は祭りの反省事項や今後の運営の方針などについて、意見が出ていたが

後半はほぼ二グループに分かれて、世間話などで賑やかな酒盛りとなった。

全くの暗闇のなか、田舎道を歩いて帰ったが、歩いていた間の記憶がない。

気付いてみればパソコンデスクに向かったまま、椅子の上で眠っていた。








孟宗竹

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「おねっこ祭り」の片付け作業は午前中、2時間近く掛かった。

総勢9名。いや途中から一人抜けて、実質8名、少ないなあ〜。

あと数年先にはこうした地区の行事も衰退していくように思える。

それはともかく。

残った竹材は処分することになっているので、私が貰い受けた。

うちは置く場所にも困らないし、こんな有り難いもの捨てるのは勿体ない。

竹P1110033.jpg
私の車には載らないので、近所のNさんがトラックで運んでくれた。

ありがとうございます!

竹はこのまま放置しておけば、5月頃には、ベニカミキリたちが産卵にやってくるだろう。

それはそれでいいのだが、他にも使い途はいっぱいある。

ちなみに、右端の2本は、焼酎の御燗で使ったもの。

竹の香りがして、旨い!



おねっこ祭り

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本日は、地区で「おねっこ祭り(どんと焼き)」が開催された。

私は会場でふるまう、豚汁の仕込み作業に加わった。

今年は男性のみ5名が厨房に入り、100人前の豚汁を仕込んだ。

豚汁P1100013.jpg味は良好。生姜が弱いね、ということでさっそく畑から生生姜を調達、刻んで追加。

ニンジンも少ないね、となって近所の畑から抜いてきて追加したりした。

みそは何を使っているのかこれまで知らなかったが、意外にも長崎の「島原みそ(麦みそ)」

だった。

島原みそIMG_9673.JPG祭りは午後6時〜開始。

おねっこ祭りIMG_9738.JPG風もほとんどなく、例年に比べて過ごし易い夜だった。

ただ残念ながら、年々、来場者数は減ってきている。



黒塗りTG-3

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冬の虫探しは、寒ければ寒い程いい。 

クヌギ材置き場の樹皮をめくってみれば、ナガニジゴミムシダマシの仲間が群れていた。
ナガニジゴミムシダマシP1090043.jpg
気温が低いので、外気に晒されても皆じっと静止したままである。

寒いければ寒い程、いい理由とはこのことである。

撮影が終わったら、そっと元に戻しておこう。

地面はどこも霜で、真っ白。

霜P1090003.jpg
霜P1090010.jpg
上3枚の写真は、OLYMPUS TGー3で撮影。

ボケ具合や画質の細かいところではいろいろ注文はあるが、コンデジ一台でここまで

いろいろ撮影できるとは、やはり凄いことだとは思う。

ただ、レンズ前面周辺の銀ぴかリングは、被写体にリング状の写り込みが出るので、困る。

さっそくつや消し黒で塗装しておいた。  ついでに二つのビスも。

コンデジIMG_9648.JPG


タケトゲハムシ

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快晴で陽射しはあるが、風もあって体感気温はかなり低い。

我が家の林でササの葉をめくって、タケトゲハムシをTG-3で撮影。

まずは葉裏に回り込んで、逆光のままシルエット。

タケトゲハムシP1080033.jpg
次に葉っぱを左手で固定して、日陰下で撮影。

タケトゲハムシP1080050.jpgタケトゲハムシの姿をどう表現したいか、自然光をいろいろ使い分けると面白い。

最後に、直射日光を当てて撮影。

タケトゲハムシP1080052.jpg色温度の違いもあるが、直射光では影が濃くなりコントラストが強くなった。

影の部分は黒くつぶれてしまう。

こういう表現もありだが、そもそも、タケトゲハムシは陽射しを浴びるような場所では

あまり落ち着かないようで、葉裏か日陰を好む。

昆虫写真の場合、虫が普段はどういった生活を送っているのかをよく知った上で、

撮影の際の光条件を選んだり、演出する必要があろうかと思う。

もっとも芸術写真となると、その限りではないだろうが。




月と霧島山

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午前7時20分。 寝室の窓から霧島山を撮影。

月と霧島山IMG_9612.JPG満月は一昨日の5日だったが、月と霧島山が並んで見えた。

とても寒い朝だったが、今日一日、雲ひとつない快晴だった。湿度も50%以下。

カラカラ天気で、洗濯物がよく乾いた。でも、風邪にはご用心。

近所のキヅタを眺めていたら、なんだかおかしい。

なるほど、これは虫コブではないだろうか?

キヅタIMG_9614.JPG
虫コブには「キヅタツボミフクレフシ」が既知種で、この虫コブをつくった虫は、

タマバエ科のキヅタツボミタマバエとなる。


今夜は家族で外食をしようか、と相談していたが(年に2、3回の大イベントだ)、

店に行ってみると「定休日」と看板が出ていて、ガックリ。

HP上では「定休日無し」と記載されていたのだが、、、。

一昨日、メジロが出窓のガラスにぶつかるのを目の前で見た。

幸い「痛かったデ!」の程度で済み、メジロは何事もなかったように

飛び去ったが、昨年には衝突死したメジロもいる。

うっかり、ミカンの皮を並べた笊を窓辺に置いてしまったせいだ。

庭木にいくつかミカンを刺しているので、よもやまたガラス窓に激突することも

なかろう、と油断してしまった。

そう、メジロが窓ガラスにぶつかるのを防ぐべく、庭にミカンの餌を置いたのである。

我が家ではミカンが大量にあって、食べる前に傷んでしまうものもある。

そんなミカンを枝にさしておくと、キンカンより余程旨いのか、頻繁にやってくる。

だから安心して、窓辺でミカンの皮干ししていたのだが、やってくるメジロ達は多い。

餌ミカンからあぶれるものもいるようだ。

メジロ同士の争いは通常、追撃し合う程度であるが、

今日は二羽が取っ組み合いとなる激しいもので、

そのまま地面に落ちても、しばらくもつれあったまま喧嘩していた。

いや尋常ではないほど長かった(2分以上)。

メジロの取っ組み合いを撮影したかったが、間に合わなかった。 

メジロ_MG_1888.JPG動物の攻撃性については、ローレンツの名著「攻撃」が有名だが、

ローレンツによると、動物の同種同士では闘争が儀式化されており、互いに致命傷を負うような

ことはない、ということになっている。

だが、今日のメジロのエスカレートした闘争には、なにか一線を超えたものがあるようにも

感じた。そこまでしなくても、、、という感覚は人であるがゆえだろうか。

メジロにはメジロ社会の徹するルールが、あったのだろうか?



年越しベニシジミ

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朝は濃い霧。この時期としては妙に生暖かい。

それだとしても、昼過ぎに庭を歩いていたら、ベニシジミが飛び出した

のには驚いた。

真冬のベニシジミ701A5496.JPGこのベニシジミがいつまで生き延びることができるにしても、伴侶を得るのはほぼ不可能では

ないだろうか。






シイタケ栽培の手入れ、落ち葉かき(くずはき)、落ち枝拾い、、、、

山仕事を正月中もやってはいたが、林の一部までしか手が回らない。

林の天井_MG_1811.JPGまだほとんど手つかずの領域もかなりあって、すでに8年も経てしまった。

手つかずの領域とはササ薮に埋め尽くされ、人が踏み込むことさえできない。

まあ一人でやるからには、こんなものだと思う。写真上、画面右の巨木は一番大きなクヌギ。

樹高が増し、手にとることができる枝は皆無だ。こうなると、自然観察者にとっては

いささか不満でもある。枝葉を見たい。枝先を見たい。

当初、20数本あったクヌギは間引きして、今現在は10数本までになった。

しかし、このままではクヌギの幼木が育たない。クヌギというのは、まさに陽樹であって、

半数にまで間引きしてもまだ、日当りが足りない。萌芽更新をするのであれば、

全伐採をしなければ効かないのである。 

そこで林から外れた宅地の方で若木を育てている。すでに4年を経て、

ヤママユやカブトムシの集う、観察者にとっては至福のクヌギ様に成長したものもある。

人工池_MG_1817.JPG

林の片隅に埋設してある人工池は小さいながらも、毎年、ヤブヤンマのヤゴが育っている。

去年の夏には、数匹のヤブヤンマ♀が押し合いへし合い賑やかに産卵していた。

9月には中令のヤゴを多数、確認できている。

このわずかな林のフィールドの中で、今年もどれだけの出会いがあるだろうか。



真冬の羽化

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南向きのコンクリート石垣で見つけていた蛹が、本日の午後、羽化した。

誰でも知っているナナホシテントウだが、暑さには弱く、寒いの大好き、ということまでは

あまり知られていないかと思う。 まあ、大好き、という表現には問題ありだが、

正月の今頃、虫なんてみんな土の中かどこかに潜り込んでいるさ、

と思っている方々が多数であろうことは疑い無い。 



昨日、窓ガラスに激突して死んだメジロを埋葬する前に、少し撮影しておいた。

メジロ701A5301.JPG
もちろん、素手では触らないよう気を付けている。

メジロの死

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「あけまして おめでとうございます 本年もよろしくお願いします」

遅れましたが、元旦にこのご挨拶ができませんでした。

昨年の暮れ、31日は天候が不安定で、夕方頃、落雷が近くで頻発。

これでも冬?と家族一同、変な天気!と不思議がっていました。

そしてそれ以降、ネット接続がパッタリ不通となり、

いろいろやってみましたが、設定作業に手子摺り、復旧したのはようやく

本日の午後8時過ぎでした。

当初はモデムが不具合と判断したのですが、のちのちルーターが

不具合と判明して、モデム直接続で回復しました。

昨日は、本年初撮りとして用意していた写真があったのですが、

タイミングを外したので、のちほど紹介します。

今日は、物置小屋の整理作業とシイタケ栽培の手入れなど、やってました。

そのとき、目の前のキンカンをついばむメジロがいました。

メジロ_MG_1735.JPG

私らが賞味する前に、メジロたちは旨そうに食ってます。 いつも番でやってきます。

赤い舌がピョロり、ピョロり、と見えます。味わっているのかな?だろうねえ。

うまいのでしょ?

ところで、昨日は、居間の出窓にドスンとぶつかる音がした記憶があり、

しばらくして、嫁さんが窓の外を見ながら、「鳥が死んでいる。これメジロ?」

と、言うので慌てて庭に出てみたら、なるほど、メジロがでんぐり返っていました。

メジロ_MG_1722.JPG
すでに冷たくなっていました。

ガラス窓に激突死した原因は、明白でした。

窓辺にミカンの皮を干していたのです。 メジロはそこに惹かれたのでしょう。

メジロ_MG_1723.JPG「ああ、そこのミカンに目がくらんだのだよ」という私の指摘に、

嫁さんは慌てて、笊を奥にしまいました。

厳寒期には、メジロも餌に飢えているのでしょう。キンカンをついばんでいるときは、

私がすぐ傍まで寄ってもすぐには逃げません。

ミカンなど枝に刺しておくと、頻繁にやって来ます。

かといって、餌台を拵える気分にはなれませんね、今年は。

そう気分しだいです。鳥の観察をしたい、という目的意識が薄いと

とくに餌台を設置しません。

野鳥が餌不足で可哀想だから、などとは絶対、考えませんです。