標本写真Ceropria

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先日、紹介したナガニジゴミムシダマシの一種

この仲間は、朽ち木の日陰や、樹皮の隙間に潜り込んで越冬する。

写真は、TG-3の深度合成で撮影した。 もっとも、

屋外ではこのように見えることはまずない。写真は照明を工夫してできるだけ

紋様が浮き上がるようにしている。まさに不自然な写真ともいえるが、

光の当たり方で見え方は全く違う、ということが判っていただけるかと思う。

これは生態写真ではなく、あくまでも標本写真なのである。

ニジイロ深度合成P1140072_1-2.jpgナガニジゴミムシダマシ属Ceropriaには、少なくとも4種以上いて、

いづれも酷似しており、判別が極めて難しい。

ちなみに保育社の図鑑解説を読んでも、さっぱり区別はできない。

例えばナガニジゴミムシダマシ「上翅は赤紫色の勝った虹色の金属光沢を帯びる」。

とあり、

フトナガニジゴミムシダマシでは「上翅は赤紫色の強い虹色の金属光沢を帯びる」

とある。

「勝った」と「強い」という表現の違いを、どう解釈するといいのだろうか?

もちろん識別点は体各所について複数、記載されてはいるが、

近似種をズラリと並べて比較できなければ、ほとんど解釈不可能にさえ思える。

それとナガニジゴミムシダマシという属名も長いので、ケロプリアと呼びたい。

「けろぷりあ」、なんじゃいそれは?だが、Ceropriaは世界に通じる学名
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