2016年1月アーカイブ


三股町 田上

朝、霧がしだいに濃くなっていった。
クスノキIMG_2504.JPG画面奥の霧島山も、すぐ近景も、全て真っ白になって、視界はせいぜい2、30メートルまでしか効かなくなった。しかも、昨日と打って変わってだいぶ冷え込んだ。
自転車を漕ぎ、朝練に出掛ける次男の姿もすぐ見えなくなった。

霧の中、犬の散歩に出た。 午前7時10分。
クスノキIMG_2530.JPG杉植林の伐採跡に残された、一本のクスノキ。
これまで杉林に取り囲まれ、日照不足のため、葉っぱは樹冠部のみにわずかしかない。大きなモヤシみたいだ。地主の方から、このクスノキは残すように指示があったそうだ。伐採業者の社長さんが、このクスノキなら高く売れるのに、と残念そうに語っていた姿を思い出す。

もやしクスノキの樹高は結構あって、18メートルを超えているのではないだろうか。

午前8時頃にはすっかり晴れ間となった。あたり一面、びっしょり。
庭のユズの傍にあるヤマアジサイを覗き込んでみた。期待した通り、ナガサキアゲハの越冬蛹が、見つかった。しかも、緑色型。その理由はおそらく葉っぱが青いうちに蛹化したせいだろう。
クスノキIMG_1438.JPG落葉したあと、かろうじて枝に引っ掛かっていた。

三股町 田上

気温が上がったせいだろうか、アオモンツノカメムシがいつものヤツデに、4頭いた。
アオモンツノカメムシIMG_1397.JPG写真の個体は葉表にいるが、陽が当たる明るい場所を避けるように葉と葉の重なった隙間や葉裏に潜り込む。卵塊は増えていなかったので、今日は産卵していないようだ。

我が家のシイタケ。今夜の夕餉では天ぷらにしてみた。
シイタケ幼菌IMG_1432.JPG小粒の幼菌が次々と顔を出していて、来週以降もしばらくはシイタケ豊作の日々が続きそうだ。

写真絵本の構成

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三股町 田上

撮影や打ち合わせの仕事で遠征した場合、宿泊先で必ずやるのが、洗濯である。コインランドリーがあればそれを使うが、無い場合、浴室で手洗いとなる。先日、東京に5泊したときも毎晩、洗濯に励んでいた。冬の時期はとくに乾燥しているので、翌日の夕方にはすっかり乾いて助かる。

今日は洗濯干しではなく、写真絵本の構成作業をするため、室内に紐を張った。紐にラフ用紙をぶら下げるのである。
絵本の構成_Z5A1710.JPGページごとの写真を眺めながら、まさにアナログ作業。こうして形があると安心だ。今やっている写真絵本の仕事もいよいよ、大詰めだ。これまでと違って、虫の姿は少ない。明日発売となる「虫のしわざ観察ガイド」(文一総合出版)にもつながる、そんなテーマの絵本。 乞うご期待!!



三股町 田上

アオモンツノカメムシの卵塊について、1月4日に紹介した。その後、東京から戻った日に(21日)、卵塊の数が増えていることに気付いた。

そして、今日。ヤツデの葉をめくってみると、ちょうど産卵している♀を見ることが出来た。残念ながら葉をめくったことで、♀は産卵を中断し逃走してしまった。その産みかけの卵塊がこちら。
アオモンツノカメムシIMG_1362.JPG他の卵塊の産卵日はどれも不明だが、この卵塊だけは間違いなく、今日が産卵日だ。

それにしても、アオモンツノカメムシの卵期は長い。最初に見つけた卵塊が、4日に産卵したと仮定してもすでに、3週間以上経っている。
そもそも、アオモンツノカメムシの越冬態って、なんだろう?

〜機材のお話し〜

ずっと気になっていた自由雲台を見直し、アルカスイスのモノボールP0 を使うことにした。これまで使ってきたベルボンのPH-163は使用頻度の少ない室内専用に部署換え。格下げと言ってもいいだろう。これに伴い、カメラのクイックシューもアルカスイス仕様に大変換。値段は張るが、それだけの機能性、剛性、そしてデザインの良さがある。日本のカメラ本体については優秀かもしれないが、周辺機材については、お粗末なものばかりだ。

三股町 田上

ベニシジミの食草は、タデ科ギシギシ属の中でも主に、ギシギシとスイバである。どちらも同所的に生えているが、私の好みとしては断然、スイバ。スイバという植物の全部が好きなのだ。幼虫探しはしたがって、いつもスイバに偏る。ギシギシには、申し分けないが、、、。

で、今の時期、スイバの葉っぱにベニシジミ幼虫の「しわざ」がすぐにも見つかる。そこを丹念に探っていけば、可愛い幼虫に出会える。

ベニシジミ越冬幼虫IMG_1317.JPGスイバの葉は水分が多いので、幼虫がひねり出す糞も水っぽい。葉裏から葉肉を抉るように食べ、薄皮を残すので、食痕も特徴的ですぐわかる・


山仕事

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三股町 田上

クヌギの枝と見間違えて、カラスザンショウの小枝を鷲掴みしてしまった。手袋をはめていたが、ちょうど中指のところに破れ穴があり、みるみる血玉が膨らんだ。山仕事に怪我はつきものだが、不注意のせいだ。

昨年の台風の影響の残骸を、ようやく今日になって片付けた。全部ではないが、根元から折れ通路を塞いでいたヌルデと、大きな枝が落ちたクヌギの、二カ所。それと、ヌマダイコンの大群落と化した通路の立ち枯れをビーバーで刈り払った(ビーバーとは草刈り機のこと)。
クヌギもヌルデもすでに腐朽が進んでいて、太い枝もナタで解体できた。ヌルデの幹だけはチェンソーで切断する予定だったが、チェンソーのエンジンが掛からず、結局、ノコギリで切った。幹を切るのは結構、しんどくて、2カ所切断するだけにした。2mのヌルデ丸太2本はイチイガシの根元傍に転がしておいた。
山仕事_Z5A1679.JPG短く詰めた枝は、積んでおく。
山仕事_Z5A1678.JPGヌルデの根元はそのままにしておく。根際が何らかの理由で一部腐っていたため、そこから折れて倒れたのであった。このヌルデにはマダラアシゾウムシが多数集まっていた。

山仕事_Z5A1680.JPG


コガネグモ幼体

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三股町 田上

朝、気温は零下7度Cまで下がっていたが、昼過ぎ頃には、雪は溶けてしまった。写真は午前7時。
月と霧島山IMG_2457.JPG昨年からずっと、ケヤキの幹で冬越ししている、コガネグモ幼体は微動だにしない。
コガネグモ幼体_Z5A1649.JPG
ここなら雪も付着しないだろうけど、人の目から見れば寒そうだ。実際、どうなんだろうなあ〜?
陽が当たれば逆に、けっこう気温が上がりそうだけど。ここは南向きだしなあ。

どんぐり新開_5A_4069.JPG
もうじき発売の「虫のしわざ観察ガイド」(文一総合出版)の表紙にも載っている、この顔ドングリは、クヌギシギゾウムシ幼虫のしわざ。クヌギシギゾウムシはドングリ一個に複数個産卵するので、多いときには一個のドングリから5〜6匹の幼虫が出て来ることもある。写真は穴が三個だが、しかし、脱出した幼虫が3匹とは限らない。幼虫にはズルするものがいて、他の幼虫が苦労して空けた穴を利用する者もいるからだ。つまり、穴の数で幼虫の数を特定できないのであって、出て来る様子を観察するか、土に潜り込んだ幼虫数を数えるしかないのである。こういった観察を詳しくなさった方がいらっしゃる。興味ある方は、是非、読んでください。「「どんぐりの穴のひみつ」高柳芳恵(偕成社)
昆虫の生態観察を地道に続けるには、かなりの好奇心と労力、時間が必要だ。こうした効率が悪い研究はプロの研究者からは敬遠される。

雪の中の狩り

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三股町 長田

午前中、晴れ間もあったが、やがて小雪が舞い始め、あっという間に辺り一面真っ白になった。
積雪IMG_2437.JPGこういう日には、モズの餌探しもさぞかし大変だろうなあ、と思いたくなる。彼らは何がしか糧を得ないと飢え死にする。我々人間みたいに喰いだめは効かないから、今日はめし抜きで辛抱、とはいかない。興味津々で、そのモズを観察してみた。窓越しにモズのメスの様子を見ていると、しきりと地面を見下ろしていた。懸命に獲物を探していることがわかる。と、そのうち地面へと飛び降りた。獲物を捕らえて同じ枝に戻ったその嘴には、ムカデのご馳走が。
モズ♀狩りIMG_1286.JPGムカデはよく、はやにえに立てられているが、今朝は躊躇することなくパクリと飲み込んだ。好き嫌いは言っておられないのだろう。腹を肥やさねば。
このあと、ほぼ同じ場所で別の獲物を捕らえた。パソコン画面で確認してみると、なんとイモリであった。かなり小さい個体で肉眼では判別できなかったのだが、飲み込むまでしきりと枝に打ち付けていた。なるほど、一気に飲み込むには獲物が頑丈過ぎたか?

モズの写真はEOS70DにEFs55-250mmズームレンズを使用。かなりトリミングしてあるが、ピクセル等倍でもしっかりした画像。このレンズはプラマウントでいかにもチープだし、長年酷使できるレンズではなさそうだが、ブレ防止機能搭載、しかも最短距離も短く、昆虫撮影には申し分ない。35ミリ判換算で400ミリ望遠となる。機材を極力切り詰めたいときなどには、迷うこと無くこのレンズを選ぶ。

三股町 田上

杉の幹に絡み付いたキカラスウリの蔓に、虫コブ「キカラスウリツルフクレフシ」があった。
しわざキカラスウリIMG_2430.JPGこの「しわざ」の主は、オオモモブトスカシバ、という蛾の仲間。コブの中で育った幼虫は、すでに地中へと潜り込み、土繭の中にいる。

アカメガシワの朽ち木には、コクワガタの産卵マークがたくさん付いていた。
しわざIMG_2434.JPG
朽ち木内では、コクワガタの幼虫が育っているか、あるいは新成虫が籠っているかもしれない。

「虫のしわざ」は、こうして季節を問わずいくらでも、見つかる。その「しわざ」に注目して本を作ってみた。
今日、その見本が届いたが、書店に並ぶのは今月末になる予定。
虫のしわざ.JPG


都城市 神柱公園

一昨年、我が家の林ではクヌギカメムシが大量に発生し、そのおかげで羽化シーンを楽々と撮影できた。カメムシの羽化撮影というのは、終令幼虫が定位するまでにあちこち移動するので厄介なのだが、それも数多くいれば、問題はない。長年、クヌギカメムシの羽化撮影ができなかったのだが、あっさり撮影でき、その成果をわずかだが、拙著「わたしはカメムシ」(ポプラ社に掲載もできた。
ところが昨年、そして今年にかけて、我が家と、今日見に行った神柱公園での越冬卵は数えるほどしかない。それに比べれば、都心の新宿御苑のほうが卵塊の数は圧倒的に多かった。

例年、多数の産卵が見られる、神柱公園のクヌギ。今季、なんと卵塊は3つ、のみ(目の届く範囲)。
神柱公園IMG_2404.JPG
南九州でも先日は雪が降ったそうだ。写真は霧島山。
霧島山IMG_1265.JPG


三股町 田上

ヤツデの葉裏で見つけた、アオモンツノカメムシの卵塊だが、ようやく一部で眼点が現れてきたが、まだふ化には至っていない。それよりも、ふ化する前に、卵の中身が消失したものもある。犯人は誰だい!?
アオモンツノカメムシ卵_Z5A1588.JPG卵殻がぺしゃんこになっていることからも、ふ化殻ではなく、食べ痕であることがわかる。

別の卵塊では、アザミウマの一種が体を休めていたが、こやつの意図は不明なり。
アオモンツノカメムシ卵IMG_1240.JPG

埼玉県 飯能市 天覧山

昨日(17日、日曜日)は、天覧山を歩いた。今回はとくにミミズクの越冬幼虫に注目してみた。幼虫は見つからなかったが、ミミズクの産卵痕ではないかと思われる「しわざ」を見つけた。今後、確認が必要だが、宮崎県日南市で観察した、ヒラタミミズクの産卵痕とそっくりのものが多数、樹幹についていて驚いた。
写真は、昨年の8月に夜の灯りに飛来した、ミミズクの成虫。
ミミズクIMG_7640.jpg
フィールド歩きの同行者は私を含めて7名。マイフィールドを案内してくださった、Sさんありがとうございました。フィールド歩きのあとは、池袋に移動、美味しい中華居酒屋で新年会となった。


東京都 新宿御苑

晴天は今日までかもしれない。新宿御苑のクヌギには、クヌギカメムシの卵塊が多数、ついていた。毎年同じ木である。
クヌギカメムシIMG_1167.jpg
クヌギカメムシIMG_1188.jpg
昨日は、「三鷹の森ジブリ美術館」に行った。平日だが、観覧客はすごく多かった。ジブリ図書館では、私の著書「ぼくは昆虫カメラマン」や写真絵本数冊を紹介してくれていた。他にも私が小学生時代に読んだ本や、私が書いたエッセイの掲載された季刊「トライホークス」は必見!なかなか、チケットがとれないようだが、興味あるかたは、是非、来館下さい。



三股町 田上

昨年の暮れ、落ち葉かきをしていたらピョンと飛び出した、コロギス幼虫。ケースに葉っぱを入れておいたら、糸で綴った部屋に籠っている。
コロギスIMG_2387.JPG普段はこの面を壁側にして中を暗くし、寒い部屋に置いてある。来春、成虫へと羽化脱皮するまで見届けたいと思う。

このところ冷え込んだ日が続く。
コロギスIMG_2380.JPG2年前に伐採したナナミノキの材も、すっかりキノコ天国となった。

明日からしばらく、東京です。



クワコの繭殻

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三股町 田上

毎年、野焼きの被害に遭う桑の木だが、昨年は難を逃れた。その理由は簡単なことで、隣接する畑を誰が管理するかに掛かっている。転作が行われる畑では、毎年、畑を管理する農家の方が次々と入れ替わる。人それぞれ農作業のやり方にも個人差があり、野焼き作業もどこまでキッチリやるかは、人によって全く違ってくる。

さて、そのクワだが昨年は例年になく、クワコがたくさん繁殖したようで、それを物語るのが、風に揺れるクワコの繭殻である。 パッと見た目にも、7〜8個がすぐに見つかる。過去にここでは全く発生していなかったので、不思議な感じもする。その反面、クワエダシャクは毎年、多かった。

クワコIMG_2361.JPG
クワの木のすぐ傍にある、柿の木。

カキノキIMG_2354.JPG昨年の秋には、実がつかなかった。今年の秋はどうだろうか?

明後日からの上京に備えて、荷物を送ったり、原稿書きの準備をしたりで、フィールドを歩いたのは1時間程度だった。


25年前の写真

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ここのところ、ポジフィルム写真を整理している。残すべき写真を厳選し、できるだけ身軽にしたい。宮崎に来てから、カビの被害も増大した。防カビ対策のためにも、量は減らしておいたほうがいい。
で、残すポジ写真も、できるだけデータに変換しておきたい。仕事上ではデータを要求されることがほとんどだ。しかし、本格的なスキャニング機材は持っていない。現状では、簡易ヂュープで凌いでいる。

今日の写真は、25年前の4月に撮影した、モズの♀。松山の実家のすぐ傍で、モズの生息密度が極めて高い環境だった。
モズ♀199204.JPG使用機材は、Nikon F3 に600㎜レンズだったが、カメラもレンズも処分してしまった。25年前の当時は、モズの撮影のために東京からわざわざ松山に戻っていた。もっとも冬から早春にかけての時期に限定していたが、滞在日数は2週間前後だった。当時は東京〜高知間のフェリーがあったので、機材は目一杯積んで移動できた。

さて、写真のモズだが、表情がかなり特異に見えるのは、冠羽を逆立てているからだ。一瞬のことで、同じポーズをさらに撮影しようとしたが、こういうチャンスは滅多にない。モズは餌として様々な小動物を狩っているが、なかでも昆虫類は多い。モズの目を通して昆虫を見ることができないだろうか、そんな思いもあって、モズという鳥にこだわってきた。25年前、情熱を注いだ撮影現場は、環境が激変してしまい、モズの暮らしには適さなくなっている。地主さんに許可を得てあちこちにブラインドを設営した草地環境は、今では薄暗い密林に覆われてしまい、一歩も踏み込むことさえできない。
モズのポジ写真を整理しながら、やり残したことがあまりにも多いことに焦りを覚える。

本の紹介〜2冊

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『季節と自然のガイドブック』 今給黎 靖夫 ・著   (ほおずき書籍)

季節 1.JPGサブタイトルに二十四節気七十二候の自然誌とあるように、きめ細かい季節の移ろいの自然誌読本。写真も数多く盛り込まれている。自然観察に加えて気象、天文、俳句など多面的な話題も豊富で、資料本としての価値も高い。

『宮崎のきのこ』  黒木秀一・著  (みやざき文庫116  鉱脈社)

きのこ 3.JPG
キノコの世界から見た自然観に触れることができる、写真読本。環境別に宮崎県内のキノコについて解説されているが、内容は生物学に留まらず、民俗情報も含まれている。頁を開くとグイグイと読み進んでしまう、そんなキノコの本です。

じつは昨日、著者の黒木さんが我が家を訪れてくださり、あるキノコを見てもらった。数日前に庭で見つけたキノコだが、初見で私にはキノコなのかどうかも判然としなかったが、黒木さんによるとキノコの一種だそうだ。さっそく詳しく調べていただくことになった。仕事部屋を出たすぐの場所にある、ヒメユズリハの落ち葉から発生したキノコで、いくら調べても手元の文献ではまったく検討がつかなかった。

三股町 田上

窓の外を舞うタテハモドキに気付いたのは、昼食後、洗い物をしていたときだった。どこに行くかな、と目で追いかけてから、外に出てみた。しばらくウロウロしてから、ようやくタテハモドキを見つけた。

タテハモドキIMG_2321.JPG林に降りてみれば、ヤブムラサキの枝にヌマガエルの半身が突き立っていた。モズのしわざであろう。
モズのまな板IMG_2323.JPGこれを称して「モズのまな板」。

庭の人工池では、早くもヤマアカガエルの産卵が始まっていた。
ヤマアカガエルIMG_2315.JPG


ビバーク

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三股町 田上

夕方、洗濯物を取り込んでいたら、物干竿に、ニホンミツバチがしがみついていた。

ニホンミツバチIMG_2309.JPG 寒さには強いニホンミツバチだが、今日の冷え込みで動きが鈍ってしまったのだろうか。ヘタに動くと、ジョウビタキやモズ、シジュウカラなどの野鳥に狙われてしまう。ここは、明日気温が上がるまで、じっと我慢が賢明なのかもしれない。

赤いカメムシ

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鹿児島県 財部町

鹿児島空港に行ったので、その帰り途に、ベニツチカメムシを見ておいた。
暖冬だからまだ樹上に残っているだろうと思っていたら、その通りだった。
ベニツチカメムシ集団IMG_2296.JPGこの樹では同じ規模の集団が他にも5つほど見つかった。生憎、急斜面なので撮影はこの集団でしかできなかった。足場を確保するにはザイルが必要だ。地面を注意深く見ていると、♀の死骸がころがっていた。
ベニツチカメムシIMG_2299.JPG
ベニツチカメムシの発生地としては、我が屋からもっとも近いポイントではあるが、急斜面であり、観察しずらい。かなり慎重にやらないと転落する危険性がきわめて高い。ま、そのおかげで人による錯乱を受けにくい、とも言える。

斜面から尾根に出て歩いていると、「山姥の休め木」が白く輝いていた。
しろばんばIMG_2293.JPG糸状菌に冒された「絹皮病」である。宮崎の山中ではよく見かける。


三股町 田上

昨年のことになるが、我が家の林内で、ノウサギの後ろ脚を拾った。もちろん、骨だけど。
ノウサギIMG_2024.JPG踵に少しだけ毛皮が残っており、形からしても、ノウサギの骨だとすぐわかる。ノウサギを食べたのは誰だろうか? 
私はすぐに、オオタカか?と思ったが、翌日、そして数日後にすぐ近くで出会したのはノスリだった。
ノウサギIMG_2025.JPG

ノウサギを狩って、食べたのは誰にせよ、まあ見事に食べ尽くしているのには感心もする。
ノウサギの肉とは、どんな味なのだろうか?

三股町 田上

庭の落ち葉を拾い上げては、眺めてみた。特に目的が無くても、何かしら出会いの予感は抱いている。で、いくつか手応えがあったうちの一つが、トビムシだった。小さな生き物で、体長2ミリあるかないか。本種の種名はまだ調べていない。
トビムシの一種_Z5A1476.JPG高校生の頃読んだ、吉井良三 著「洞穴から生物学へ」(NHKブックス/1970)から、たいへん大きな影響を受けた。洞穴学という分野に、なぜゆえか惹かれたし、それは吉井博士の文章が素晴らしくもあったからだと思う。高校に入学してから、自分の進路は、自分のやりたいことは、生物学だと決めていた。そんなとき、私の心を惹きつけた本の一冊が、「洞穴から生物学へ」だった。本書を読むことで、トビムシのことも初めて知った。

夕食時、外から、ヤマアカガエルの鳴き声が聞こえた。

玄関オオゾウムシ

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三股町 田上

昨日の表札コガネグモに続いて、本日は「玄関オオゾウムシ」。
我が家の玄関は引き戸だが、右の扉の動きが今一つ良くない。どこか擦れているようで、少し軋むような音がしていた。何回か開け閉めを繰り返しているうちに、スッと軽く開くようになった。と、同時にレールからオオゾウムシが転がり出て来た。もちろん、死骸である。
オオゾウムシ玄関IMG_2132.JPG体が硬いとは言え、これまでよく潰れなかったものだ。

今日も暖かく南向きのリビングでは、日中の室温が20度Cを超えていた。おかげで、モンシロチョウ、イシガケチョウ、キタテハ、そしてツマグロキチョウの飛翔を見ることができた。
キタテハはあちこちで、日光浴をしたり、同種同士で追飛をしていた。
キタテハIMG_2254.JPGツマグロキチョウは2頭が南向きの枯れ草斜面を低く舞っては、すぐに潜り込むようにして静止していた。一旦、静止するとしばらくは動かない。注意深く近寄れば。
ツマグロキチョウIMG_2240.JPGよ〜く見ると、右後ろ翅の先端近くが欠損している。

さて、敷地内に一本だけ生えているヤツデの葉裏では、アオモンツノカメムシの卵塊が7つも見つかった。
アオモンツノカメムシ卵_Z5A1501.JPG以前にも探したことはあるが、成虫も卵も見つかったことはない。しかも、実の成りも貧相であるから、期待はしていなかったのだ。そんな油断の隙の間に、アオモンツノカメムシが産卵していたのだ。

表札コガネグモ

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三股町 田上

午前中は小雨が降っていたが、午後から晴れ間が出た。気温は高めで、生暖かい一日だった。庭のクヌギでは、クリオオアブラムシの産卵が終わろうとしていた。
クリオオアブラムシ701A0034.JPG近所のゴンズイには、ゴンズイノフクレアブラムシの群れがいた。
ゴンズイフクレアブラムシIMG_2119.JPGゴンズイノフクレアブラムシの夏寄主植物は、ノカンゾウやヤブカンゾウだ。

さて、しめ飾りをヒョイと見上げると、表札のところにコガネグモ幼体が網を張っていた。昨日から気温が高くなったからだろうか。しかも、小さな獲物まで捕らえていた。「開」の左肩あたりにクモはいる。
表札コガネグモ701A0064.JPG
表札コガネグモP1030002.JPG
去年の暮れに家壁に貼り付いていた個体であった。残念ながらこの位置で網糸を写し込むのはかなり厄介なので省略した。

表札の書は、昆虫写真家、鈴木知之さんのお父様にお願いした。あれからもう8年と半年が経ったが、墨文字は黒くしっかりとしている。

新しい年を迎えて

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年賀ブログ.JPG  本年もよろしくお願いします。
写真はアカメガシワに残った、オオミノガ幼虫のしわざです。「あんた、撮りなさいよ!」と言われるままに撮影しました。ときどき、そうした声が野山から届きます。
今年もいくつかの虫の生活を追いかける、撮影の仕事が続きます。しかし、「鹿を追う猟師山を見ず」ならぬよう、心のアンテナをしっかり立てていたいものです。