2016年2月アーカイブ


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三股町 田上

夕方の散歩は10日ぶりとあって、チョロはとても興奮していた。
チョロP2290285.jpgここは、トノサマバッタ街道。野焼きのあとをゆっくり歩いた。チョロはカメラを向けると必ず、顔をそむける。恥ずかしがりやなのだ。

我が家の林を南の方角から眺めてみた。
チョロP2290277.jpg画面左に黒々と聳える杉から、右はしにちょこんと見える白い立て看板までが、敷地。
見えている部分は、まだササと竹やぶが放置されたままで、歩くこともままならない。いづれ手入れしたいところだ。

さて、昨日は四国・松山から大分市へ移動。八幡浜港から宇和島フェリーで別府まで渡った。以前からこの航路を使ってみたかった。船内で昼食をと期待していたが、冷蔵した弁当しかなく、かなり侘しいものがあった。冷たいじゃこ天弁当、500円也。そうとわかっていたなら、八幡浜港で弁当を買っておけば良かった。
宇和島フェリーの船内には食堂がない。別府行きだけでなく、臼杵行きでも同じ。オレンジフェリーなら軽食だが、うどんとカレー、サンドイッチなどある。これが結構、美味い!
別府P2280255.jpg
別府湾には、大型フェリーのサンフラワーが停泊していた。大阪と別府を結ぶ航路のようだ。

別府P2280256.jpg船旅はゴロゴロしながら読書できるのがいい。ただ、昨日は団体客が決められた枡席から溢れてきて、そのうるさいこと!「今日は空いているから、皆さん好きな枡へ移動してもいいですよ」とバスガイドの姉ちゃんが大声で言ってた。  背中で思い切り「来るなよ!」と言ってみたが、まったく通じなかった。


東京都 新宿御苑

昨日は午前中から都内で打ち合わせ。最初の打ち合わせを終えて次の出版社まで移動する途中、新宿御苑の外側にある遊歩道を歩いてみた。
「虫のしわざ」探しでは、チャドクガ幼虫の暴食痕、柑橘の葉に残ったアゲハ類の食痕くらいだった。柑橘の近くで越冬蛹を探していたら、マエアカスカシノメイガ、が鉄柵に静止していた。とても新鮮な個体だ。

マエアカスカシノメイガP2260251.jpg
本種は通年、発生しているようで、冬期にもこうして成虫が見られる。

今回の東京滞在では、打ち合わせを目一杯詰め込んだので書店を巡る時間は1時間半しかなかったが、新宿、紀伊国屋書店にだけ行ってみた。自分の知らなかった本を実際に手にして開いてみることは、たいへん刺激になったと思う。荷物になるので、買ったのは岩波新書を1冊だけ。

さて、今日は、松山に移動。


ヤママユ繭殻P2230207.jpg
先日、仙台の里山で見つけたヤママユの繭殻。繭色はすっかり落ちている。
大きな穴が空いており、これは鳥のしわざか、それとも虫のしわざか?

縦に裂けた感じからして鳥のしわざの可能性が考えられる。裂け方からして、少しづつ切り開いたというより、一撃で貫いたようにも見える。鳥だとして一体何者だろう?キツツキ類か?中の蛹は跡形もなく消えていた。  もっとも人間のしわざかも。
ヤママユの繭殻は大きいので、車窓からでも遠目に次々と見つかる。繭殻が多いことから、越冬卵もすぐに見つかるだろうと思っていたが、これが結構、苦労した。

昨日午後から、東京。新幹線「はやて」で東京駅に着くと、さっそく仕事の打ち合わせ。新宿のホテルにチェックインできたのは、午後10時過ぎだった。
ホテルは各部屋ごとにWi-Fiが設定されていたが、私の部屋番号では接続できず、断念していた。今朝になって1階下のフロアーの適当なSSID番号で入力してみたら、すんなり接続で来た。

今日も午前中から数社の版元さんと打ち合わせ。フリータイムは、9時半〜11時までの1時間半のみだ。





宮城県 仙台市

昨日の夜から仙台。例年になく雪が少ないそうだ。そこで雪のあるところまで行ってみた。
みのがしちょうP2230172.jpg
探すまでもなく、目の前にぶら下がっていたのは、カエデの枯れ葉。
これも、虫のしわざだ。
みのがしちょうIMG_1842.jpg
葉が落ちないよう、糸でつなぎ止められている。ゆらゆら、風で揺れるこの枯れ葉をよく見れば、いました!  ミスジチョウの越冬幼虫が。
みにがしちょうIMG_1860.jpg
これを称して「ミノガシチョウ」。
命名者は、今回、フィールド案内をしてくださっている、昆虫写真家の中瀬潤さん、です。


お菊虫

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愛媛県 松山市

確定申告の準備で帳簿の整理作業に追われて、外を歩いたのは2時間程度。

実家から400mほど離れた、ジャコウアゲハ生息地に行ってみた。
「お菊虫」はすぐに見つかり、数えてみれば23頭。そのほんとんどが、エノキの高い梢にあった。

お菊虫P2210123.jpg数年前からこの場所では、ウマノスズクサ群落が安定して繁茂しているが、私が学生の頃には、あり得なかった。当時は、たまに数株を見つけては喜んでいたものだが、その年で姿を消していた。今では、毎年、ジャコウアゲハも発生していて、「お菊虫」詣でも年中行事のようになっている。

さて、明日は東北へと移動する。


愛媛県 松山市

朝から降っていた雨は、午後3時過ぎ頃には止んだ。
掃除したり、補修工事をしたり、体を動かす作業が落ち着いてから、
確定申告の準備作業を始めたが、外が気になって一旦中断。

アゲハの越冬蛹を探すも、ナガサキアゲハばかり見つかった。

エノキ根際の落ち葉をめくってみると、「ウン!?、これは!!!」

ミミズク幼虫P2200048.jpgミミズクの幼虫が落ち葉に張り付いていた。体長7ミリ。推定で、3令かと思う。

ゴマダラチョウ越冬幼虫は、もちろん多数見つかったが、ミミズク幼虫は最初の1頭のみだった。
ゴマダラチョウ幼虫P2200056.jpgミミズク越冬幼虫が見つかったエノキは、実家のすぐ傍。 ここです。

エノキP2200067.jpgミミズク幼虫はずっと探していたが、意外な場所から見つかった。もっとも、落ち葉の下が彼らの定宿かどうかは、まだまだ何とも言えない。




道後温泉

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愛媛県 松山市

大分県、臼杵港で弁当を買った。もちろん、まようことなく「とり天弁当」だ。560円。
出港時刻は12時40分だったので、離岸した船内で昼食をとった。旨い!ご飯少なめ。
敢えて唐揚げでないところが、いい。大分名物のとり天は、あちこちで看板も目にする。
フェリー船内は空いており、大きな升部屋に一人でゴロンと横になれた。

通路をはさんで、お隣の升では20代女性3人組が、まあはしゃいで騒々しかった。自撮り棒で記念写真を撮りまくっていた。が、しばらくして、回りの静けさに気づいたか、ヒソヒソ声になった。

久しぶりの四国は、どんより曇り空だった。
八幡浜市内の「フジ」が、新装オープンしていた。平屋になり駐車場が広くなっていた。

先日、NHKの番組、ブラタモリで放映された、松山の道後温泉。そのなかでタモリが訪れていた「湯築城址公園」は、私もよく足を運ぶ場所である。
この公園のあるアラカシには、シロスジカミキリ幼虫のしわざが、すごかった。
IMG_9664樹液.JPGおそらく数匹の幼虫がトンネルを穿っているのだろう。糞の排泄と、そこからの樹液滲出が際立っていた。
以前にも書いたが、松山では、平地でもシロスジカミキリがたいへん、多い。
ただ、このアラカシは衰弱したため、昨年、根元から伐採されてしまった。

残念ながらこの、しわざ写真は、「虫のしわざ観察ガイド」では載せることができなかったが、「しわざ」はまだまだ奥が深い。いづれ、続編を刊行したいと思っている。



シマアメンボ

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三股町 田上

用水路の枡で、ひたすら獲物を待っている?シマアメンボ。
シマアメンボ_Z5A1895.JPGもう一匹いて、お互いときどき接触していた。ほとんど静止することはなく、泳ぎ続けている。
翅のない彼らは、どこへ行くにもひたすら水面を滑って移動するしかないのだろうか?
寒さが厳しい日は、どこでどうやって凌いでいるのだろう?




三股町 田上

昨日は北風が強く吹き荒れ、ヤツデの葉も暴れまくっていた。なので、破れないように葉を固定するのは無理と判断して、アオモンツノカメムシ幼虫の観察も断念した。

今日は風も弱くなったので、葉をめくって成長の様子を観察してみた。メス親が2頭、来ており、うち1頭は産卵を済ませていた。まだ産卵は続いている、ということだ。

一方、先日、ふ化した一番数の多い卵塊の様子はこちら。  36頭の1令幼虫と、未ふ化卵が1個。
アオモンツノカメムシIMG_1796.JPG強風で煽られても振り落とされることなく、兄弟皆、元気のようだ。

このヤツデの場所は、こちら。  画面左。

ヤツデIMG_2742.JPG
コナラの根元にあります。

スイバ、起つ

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三股町 田上

スイバやギシギシの葉が、元気よく立ち上がり始めた。そんな中、暗黒と重圧に見舞われた、スイバがあった。

スイバIMG_2745.JPGかわいそう、と言うよりも、どうなったの?  と好奇心に駆られて、めくってみた。

スイバIMG_2747.JPG
これは、まるでホウレンソウだなあ〜。  「もっと、光を〜!!」という声が、、、、聞こえたような。

今日は、北九州から、武田晋一さんが、家族旅行の途中に立ち寄ってくれた。武田さんの著書はたくさんあるが、近著では「カタツムリハンドブック」(文一総合出版)が好評中。この本もそうだが、こうした生き物相手の仕事では、経費の算段がつかないことがほぼ当たり前で、自然写真家=冒険家とも言えるだろう。とは言え、無鉄砲な冒険に挑むつもりはない。稼ぐという目的を外しては、仕事とは言えない。本の作り手側としての責任も大きい。冒険ではあっても、どこかに抜け道を見いだす、そういう感性が我々、自然写真家には必要であろうかと思う。

さて、武田さんと話し込んでいるとき、珍しく、玄関のチャイムが鳴った。
玄関にはビニール袋を下げた、地区の知り合いの方が立っていた。Kさんだ。
ビニール袋の中には、カブトムシの幼虫が佃煮に出来るほど、入っていた。
「虫、好きでしょ。これ、うまくふかするかな?」、とは、Kさん。
カブトムシIMG_2754.JPGいただいた幼虫は、餌不足で小柄だった。
このあと、大きな容器に移し、柔らかいクヌギの朽ち木と、栄養満点の腐葉土をたっぷり、入れておいた。まあ、しかし、小さくても、カブトムシはカブトムシに変わりない。でかければ、でかいほどいい、という奇妙な価値観を人間が勝手に妄想しているだけであろう。







三股町 田上

ヤツデの葉裏では、今日も新たにアオモンツノカメムシが、ふ化していた。

アオモンツノカメムシふ化IMG_1730.JPG
この卵塊は、先月28日に産卵されたので、卵期は17日間となる。
卵の大きさは、長径1.3ミリ程度。

高倍率接写では、三脚が必要だが、今年から使い始めた自由雲台、アルカスイスのmonoball po がとても使い易く、がっちり安定して撮影できる。三脚はマンフロットのアルミ三脚、109XPROB。

三股町 田上

コナラの枝に、枝そのものの、シャクトリムシがいた。
ハミスジエダシャク_Z5A1811.JPG先月から観ているのだけどね。 じっと、この場所から動きません。
「わたしは、枝!」と、言いたいのでしょう。

雨が強く降ったかと思えば、晴れ間が出たり、とにかく生暖かい一日だった。
ヤツデのアオモンツノカメムシ卵塊も、ふ化しているのがあった。

庭に咲く、小さな花を撮影してみた。
オオイヌノフグリ。
オオイヌノフグリIMG_2698.JPG
ミドリハコベ。
ミドリハコベIMG_2662.JPG雄しべの花粉にピントを合わせてみたが、ピント合わせは大変難しい。風が止むタイミングを待つしかない。

このくらいの接写撮影でも、カメラ内で深度合成できる日が、いづれ来るとは思う。


早春蛾〜珍客到来

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三股町 田上

小雨がときおりパラつく、生憎の天候だったが、気温は高め。
朝一番、仕事部屋の外に設置している外灯を見てみた。
何か予感があったが、ズバリ!

クロズエダシャク_Z5A1791.JPGトビモンオオエダシャクやオオシモフリエダシャクと同属(Biston)の、
クロズエダシャクが来ていた。
我が家の灯火に飛来したのは、初記録だ。

本種は紀伊半島以西に分布するが、国内での食樹は不明。台湾ではチャ、ソウジュ、ゲットウなど多食性のようだ。春早くに現れる。

同じ壁には、キノカワガも来ていた。こちらは、成虫越冬。

キノカワガ_Z5A1793.JPGそれでも、わざわざ姿を見せてくれて、感謝したい気分になる。

雨、曇りでは、フチグロトゲエダシャクの活動も一旦休止に入る。


早春蛾、ふたたび

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三股町 田上

庭の畑で、エンドウ豆の柵作りをした。まずは、材料の竹を刈る。根元からひん曲がったホテイチクとメダケがちょうどあったので、これを数本伐採して担ぎ上げた。これがけっこうキツかった。まあ、山歩きのトレーニングと思えばいい。傾斜角30〜40度の斜面を登った。


毎年、天然の竹材を敢えて使うのは、昆虫観察のためでもある。竹材には様々な昆虫が集まって来るからだ。

さて、柵作りの合間に、下の谷津田に降りてみた。今日も暖かい。さすがにこんな天候なら、フチグロトゲエダシャクのオスが飛んでいるに違いない、と思った。
しかし、期待通りにはいかず、オスの姿は無かった。メスも見つからず。30分ほどで引き上げた。

柵作りを再開しようと庭を歩いていたら、目の前をチラチラと舞う、オスがいた。白っぽく見えて、それと知らなければ、大抵は気付かないだろう。低いところをジグザグに飛んでいる。やがて、チガヤの枯れ薮に飛び込んだ。

フチグロトゲエダシャク交尾前_Z5A1768.JPG
そこにはコーリング中のメスがいて、交尾が成立した。

フチグロトゲエダシャク交尾IMG_2614.JPG
我が家の庭も、周辺の生息地とつながっており、毎年、わずかではあるが発生している。


早春蛾

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三股町 田上

昨日のウスギヌカギバは、さすがにフライングかと思う。

しかし、今日は朝からほぼ無風で気温もグンと上がったので、これはもしや、と谷津田に降りてみた。昨日と同じ格好だったが、暑くなってインナーのフリースを脱いだ。

休耕田の畦で、昨年と同じ場所に、コーリング中の、フチグロトゲエダシャク♀がいた。午前10時12分。

フチグロトゲエダシャク_Z5A1753.JPG立春のあとすぐ登場する昆虫もいる、ということは世間ではほとんど知られていないだろう。寒いとはいっても、確実に春に向けて季節が進行している。それを、虫たちが教えてくれる。
聞く耳を持たないと、聞こえないことがじつに多い。

昨年と同じ場所のこの畦が取り囲む休耕田は、コガネグモの生息密度が極めて高く、一昨年はコガネグモの撮影でずいぶんと通った場所でもある。コガネグモの飼育は私としてはかなり難しく、脱皮の撮影も野外で行うことにしたが、それが適うためには、個体数が多いことが絶対条件となる。結構、時間を要したが、幼体から成体への脱皮を最初から撮影できた。

しかし、昨年の10月から始まった杉植林の伐採作業のため、この休耕田はボラ土で埋められ土場と化した。まさに砂漠化したのだ。それに伴い、畦の植生もほとんど刈り払われてしまった。

それでも、フチグロトゲエダシャク♀は去年と同じ、畦で羽化した。地面の浅い場所で蛹は生き延びたからだ。羽化後、這い上る草はほとんど無い状況で、わずかに残った草にようやく這い上ったのである。

それが、今日の写真。

天候の条件は良かったが、しかし、オスの飛翔はまったく観察できなかった。写真の♀を午後2時過ぎまで見ていたが、ついに♂は飛来しなかったのも、当然のことと思えた。

早過ぎる登場とは

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三股町 田上

これなら東北に行っても寒くないぞ! という出で立ちで外に出てみた。北風が強く吹き荒れていて、窓から窺う外は、いかにも寒そうだったからだ。しかし、外は拍子抜けするほど暖かった。

林に降りたらすぐに、目の前をモンキチョウが転がるように飛び去って行った。
予想以上に虫も活動しているのだなあ、と思いながら先日、紹介した、一番大きなイチイガシの樹を見に行った。

すると、その根元近くの幹の南側に、ウスギヌカギバがいた。
ウスギヌカギバIMG_2541.JPG風になびく翅の様子から、今日、羽化したことは明らかだ。それにしても、早過ぎる!本種の登場は早くても、4月以降だ。


ウスギヌカギバIMG_2546.JPG
(写真:EOS-M3  EF-M11-22ミリ  EF18-55ミリ +クローズアップレンズ )

あめんぼ

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三股町 田上

山の沢から下って畦道沿いに流れる用水路は、年中涸れることがない。季節によっては、タカハヤの稚魚が群れ泳いでいたり、ヤマサナエの羽化殻が並んだりする。このところ、水鏡から私を見上げるのは、小さなシマアメンボだ。今日は一匹しかおらず、寂しげだった。

シマアメンボIMG_2506.JPG
( 写真:EOS-M3 EF-M18-55ミリ)


イチイガシ

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三股町 田上

我が家の林に生えているイチイガシは、全部で7本。写真の2本のうち左が一番大きいが、それでも胸高径はせいぜい30センチほどである。どの樹もまだ若い。

イチイガシIMG_2393.JPG
イチイガシと言えば、ルーミスシジミの食樹であり、宮崎に来たときにはずいぶんと期待した。イチイガシがそこかしこに自生しているのを見たからであった。イチイガシの自生する奥深い森があれば、すぐにでも会えるはず、という考えは通用しないことがやがて、わかった。これまでの9年間、まだ一度も姿さえ見たことが無い。もっとも、現地情報を聞いて確実なポイントに時期を選んで訪れたのは、まだ一度しかないのだから、なおさら。

いつものクワの木には、例年通りクワエダシャク幼虫がたくさんついていた。写真では2頭が寄り添っている。
クワエダシャク幼虫IMG_2405.JPGこちらは、クワエダシャクのモデル枝。

クワエダシャク幼虫IMG_2407.JPG






ダイコン

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三股町 田上

三日前、K子おばあちゃんの声を久しぶりに聞くことが出来た。訪問者があると必ず吠えるチョロだが、なぜかK子おばあちゃんには、一切吠えない。何でだい?

おばあちゃんちのお風呂は薪で沸かしているので、ほぼ毎日のようにあちこち薪集めに歩かれている。「これもリハビリになるよ!」と明るく微笑む。うちの林で薪を拾いたいから、といってわざわざ声を掛けに来てくれたのだ。
「うちの畑のダイコン、抜いていいからね。持っていってな」そう言い残すと林を降りて行った。

仕事に追われて、K子おばあちゃんの畑に行けなかったのだが、しばらくして、「ダイコン、食べてな」と声がして、庭にゴロゴロンと数本のダイコンを置くおばあちゃんの姿が窓越しに見えた。

ダイコン_Z5A1733.JPG写真はK子おばあちゃんの畑の一部。おばあちゃんの畑はいつも綺麗に手入れされている。毎年ニンジンも栽培されていて、キアゲハの撮影ではよくここを訪れる。


三股町 田上

午後6時58分、台所に立っていたら、ドッカン!!という音と同時に家が揺れた。久々に桜島が噴火したと、テレビでも報道されていた。鹿児島市内では、音も振動もほとんどなかったようだ。三股町の我が家では、桜島噴火のたびに噴火音と空振がやって来る。近い場所と離れた場所では、噴火の影響に違いがある。

すぐ近所の田んぼの用水路壁に、スズバチの泥巣がついていた。
スズバチ泥巣IMG_2541.JPG長径8センチほどだから、私の掌に納まるくらいの大きさだ。巣材となる土の採取場所が異なるために、色紋様が生じる。ドーム状の泥巣内はいくつかの個室に分かれていて、スズバチの幼虫(前蛹)が繭内で越冬中である。もっとも、この頑丈な泥巣であっても、すでに寄生されている場合もある。スズバチの新世代が出てくるか、それとも寄生バチや寄生バエに乗っ取られているか、それを見届けるには春を待つか、巣を解体するしかない。

泥巣を壊すこと無く引きはがすことも可能だが、写真の場合はかなり難しい。泥巣が付着している場所の素材が問題であり、ザラツキの多いこうしたコンクリート面だと、無理に引きはがすと、崩れてしまうからだ。付着面がツルツルした平滑面だと、すんなり剥がれてくれる。水でしっかり湿らせておくなど、工夫してみる手もある。手もある、と書くのは、まだ試したことがないからだ。




三股町 田上


一昨日、ふ化を確認したアオモンツノカメムシの卵たち。今日になっても、まだ全部がふ化しきれていない。
アオモンツノカメムシふ化IMG_1655.JPGふ化幼虫は、5頭。未ふ化卵は、6個。そしてふ化殻は10個。
つまり、ふ化したものの、行方不明の幼虫が5頭もいる、どこへ行ったのだい?

もちろん、行方知らずの幼虫を探してはいる。でも、一頭も見つかっていない。
カメムシの卵は通常は、一斉ふ化することが多いから、こういったダラダラふ化を見ていると、どうも様子が変だなあ、と感じる。そう、今の所、変だなあ〜、くらいのことしか言えない。

8年前には、私の背丈ほどだった道沿いのクヌギ林を訪れてみた。ここは手が届く枝が多く、冬越しする虫の観察にはうってつけだった。今は低い枝は綺麗に剪定されて、シイタケほだ木になる準備が着々と進んでいる。
クヌギ0204IMG_1673.JPG
クヌギの成長はじつに早い。だからこそ、薪炭林として長きに渡って、活用されてきたのだろう。こうした人工林が、知らぬ間に昆虫や様々な生き物のすみかにもなっていたのだ。


都城市 山之口町

しばらく訪れてなかった谷津田に入ってみた。伐採萌芽更新したクヌギ。根元近くで伐採して3年目。
ギンシャチホコ蛹_Z5A1717.JPGグッと近づいて眺めてみれば、ギンシャチホコの繭があった。ぷっくらと膨らんだ、ドーム型。
ギンシャチホコ繭_Z5A1722.JPG寄生バチが脱出した穴がいくつかあるので、ギンシャチホコ蛹はすでに形がないだろう。先日発刊した拙著、「虫のしわざ観察ガイド」(文一総合出版)の前見返し、繭コレクションにも掲載している。目立たない「しわざ」だが、一旦目に入ると「何だろうこれは?」と知らない方なら興味を惹かれると思う。本来ならこの繭の中で、ギンシャチホコの蛹が越冬している。
繭はいかにも隠れ上手だが、幼虫も派手ながら、葉隠れ上手である(幼虫写真は夏に撮影)。

ギンシャチホコIMG_3065.JPG昨日に引き続き、今日も朝からすかっと晴れた。気温も少し上がった。ふと林道の入り口に目をやると、「蚊柱」が白く輝いていた。
蚊柱IMG_1587.JPG
ススキの穂が種を飛ばしているのではなく、空中を舞う無数の白い点は、すべてユスリカの仲間。画面奥から私が立っていた場所までの路上に、6メートルほども、この「蚊柱」が続いていた。
こんな情景はそう珍しいものではないが、舞う昆虫を目の前にして嬉しくて、思わず100カット以上シャッターを切っていた。冬の撮影枚数としては、珍しいと言えるだろう。

三股町 田上

正午過ぎ、アオモンツノカメムシの卵が、ちょうどふ化の最中だった。
アオモンツノカメムシふ化IMG_1492.JPG明日になったら、もう一度、この幼虫達を見てみよう。アオモンツノカメムシにとって、冬とは何ぞや?
じゃあ、さて夏場はどう暮らしているのだろうか?

探しているお目当ての虫は見つからず、いつものコミミズク幼虫。コナラの梢にいたが、本種もしかし、詳しい生態はまるでわかっていない。(三股町 上米公園)

コミミズク幼虫IMG_1510.JPG
久しぶりの夕焼けが見れた。

夕焼け2月2日IMG_0104.JPG


「虫のしわざ観察ガイド」(文一総合出版)が、先月30日に発売されました。

虫のしわざ.JPG
本書を作るにあたっての思いなど、「はじまりと終わりのない物語」として、これからも当分の間、随時、当ブログ内に書き綴ります。昨年は3回書いてます。