赤い虫コブ

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三股町 田上

クヌギの葉にできる虫コブ、クヌギハマルタマフシ。葉表だけでなく、葉裏にもできる。

クヌギハマルタマフシ701A2651.JPGこの虫コブを作らしめた主は、クヌギハマルタマバチ。一つの虫コブの中で、一匹の幼虫が育っている。単性世代であるから、秋に虫コブから羽脱してくる成虫はすべてメス。メスは冬にクヌギの花芽に産卵する。やがて春になると花にクヌギハナケタマフシという虫コブができる。この虫コブで成長するのは両性世代で雌雄が羽化する。

世代交代したり、虫コブの形成場所も形状も変化するなど、虫コブの世界は極めて複雑である。同種でありながら、世代ごとに別々の和名がついたりするのも、余計にややこしくしている。また、虫コブの名称も世代が違えば、別の和名がつく。なかなか、覚え切れないから敷居も高く感じる。

しかし、虫コブの色、形、には魅力たっぷりなものが多い。複雑な生活史はとりあえず後回しにして、その美しさ、神秘さを素直に表現してみようと思った。そういう思いを込めて作った本が、

「むしこぶ みつけた」(ポプラ社)

今の時期、クヌギハマルタマフシが次々と成長している。

昨日のノコギリクワガタ。雨のなかずっと同じ樹液に留まっていた。

ノコギリクワガタIMG_1017.JPG
夕方、雨が止んだ寸暇に脚立に登って様子を見てみた。脚立はしばらくクヌギの傍に置いておこう。
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