本の紹介:「わたしたちのカメムシずかん」

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月刊たくさんのふしぎ 11月号(福音館書店)

「わたしたちのカメムシずかん」 鈴木海花・文      はた こうしろう・絵
たくさんのふしぎ.JPG本書を読んだ子供達がいづれ大人になったとき、カメムシのことをどう思っているだろう。
昆虫や自然のことをどう感じる大人になるだろう。
そんな先のことまで考えても仕方が無いが、期待感を抱くのはやむを得ない。

少しでも自然を見る目に柔軟性をもてるといいのだけれど、
そんなきっかけを本書から授かれるのではないだろうか。

本書が届いて読んでいるうちに、なんとイラストの中に、机に置かれた拙著らしき表紙があった。
2002年に出した「カメムシ観察事典」である。残念ながら初版で打ち切りとなったが、少しはお役に立っていることもあるらしい。

「カメムシ観察事典」を出したとき、褒めるよりか、陰口の言葉が自然と私の耳に届くこともあった。クサイだけの嫌われ者のカメムシを本にするとは、というあきれた声だ。まあ、そういった非難めいた意見は当然出てくるだろうことは覚悟していた。

私はしかし、臆することなくこれからもまた「カメムシ」の本を出すつもりでいる。

「わたしたちのカメムシずかん」は、私の背中を押してくれる一方、虫の世界の魅力を伝える別の視点を教えていただけたような気がしている。





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