2016年12月アーカイブ


なわばり

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三股町 田上

宮崎に移転して10年という年月を感じることの一つは、周辺にある杉林の成長である。
日の出から陽射しが我が家の庭に届くまでの時間が、えらく長くなった。
あるいは雨天時には電波障害が生じるようになった。

それは、杉林のデッカイつい立てが東側にあるからだ。
朝IMG_1042.JPGすぐ下の谷津田はとっくに明るくなっても、我が家の庭は木漏れ日がうっすらと移動していくだけ。
だから、気温が上がるのも遅めで、すぐに庭仕事をする気にもなれない。
かといって、私は惰眠をむさぼる楽しみもなく、午前5時半には自然と寝床から出て動いている。

正午過ぎ、モンシロチョウが元気に飛んでいた。

雲一つない快晴。仕事部屋の掃除と整理をまず行い、そのあとは風呂場や居間の窓などの大掃除を行った。

先日、トノサマバッタのはやにえのあったカラムシ枯れ群落に、今日はイナゴの一種が立っていた。

はやにえイナゴIMG_1058.JPG


三股町 田上

どこからか、落ち葉が擦れるような音がずっとしていた。
なんだあ〜?

少し庭をウロウロしてから、ようやく音源を発見。落ち葉のなかでタイワンクツワムシが鳴いていた。
しかし、驚いたことに落ち葉ごと拾い上げても、そのままずっと鳴き続けていた。

タイワンクツワムシ♂IMG_6428.JPGオスの翅の開き具合から鳴いていることがわかる(上写真)。
しばらくこのまま、手の上ステージで演奏していたが、やがて演奏終了。

タイワンクツワムシの緑色型は、褐色型に比べて少ないようにも感じるので、
しばし、眺めていた。

タイワンクツワムシ♂IMG_6438.JPGこんな姿をモズに見つかったら、一発で「はやにえ」行きだな。

おとなしいので、翅脈も撮影してみた。

タイワンクツワムシ♂IMG_6436.JPG植物の葉脈とは全然違うけれど、なんとなく似ているようにも見える。



食べたよ!

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三股町 田上

朝早く、都城市上空に熱気球が二つ上がっていた。

スギ倒木IMG_1267.JPG高所が苦手な私には、絶対乗れないなあ〜。

スギ倒木の枝が払われて、下を通れるようになった。Hさんが頑張ったおかげだ。

スギ倒木IMG_1272.JPG軽トラの天井がギリギリで奥に進める。

反対側から見ると、、、、。

スギ倒木IMG_1275.JPGいづれにせよ、この倒木は危険なので、冬の間に切断して除去する。

昨日、見つけたカラムシのはやにえ「トノサマバッタ」が、喰われていた。

スギ倒木IMG_1293.JPG
こうして食べ残しの腹部を再度立てるところが、いかにも、モズのしわざ、であろう。

「ここは、オイラのなわばり、じゃけんね!」

「ときおり、はやにえを横取りする者がおるようだが、それは許さんぞナ!!」




三股町 田上

庭の掃除をしていたら、地面のすぐ下から頭を現した、エビガラスズメの蛹。
ブロッコリーのステージに置いて記念撮影。

エビガラスズメ蛹IMG_1112.JPGエビガラスズメの蛹は数センチ〜せいぜい10センチ程度の浅い土中に蛹室を作る。そのとき、頭部が少し上向きになることが多いようだ。

畦道に枯れ残った、カラムシの茎に、トノサマバッタのはやにえが立っていた。

はやにえトノサマIMG_1251.JPG体に損傷はなく、まだ脚を動かしていた。おそらく今日、立てられたのだろう。
これではまるで見せしめのようだ。

すぐ近くの桑の枝には、頭部だけが残っていた。こちらは体を食べて、残りを刺しておいたのだろう。

はやにえトノサマIMG_1231.JPG

庭の掃除といっても、かなりの労力と時間の掛かる作業だった。
林のほうでは、さらにそれを上回る作業が待っている。朝から晩までやっても、数日は掛かりそうだ。

一番気に掛かっているのは、今夏の台風で倒れたスギの除去作業だ。
隣の杉林から観察路を遮るように倒れている。

ところが先日、観察路が通れるように路上のスギ枝が払われていた。観察路奥の湧水源で、「もやし栽培」をHさんが始めたからだ。資材を軽トラで運び込むためにも観察路に被さっているスギの枝を払う必要があった。湧水源は我が家の隣の土地にあって、重機や車を入れるには、うちの観察路を通るしかない。
しかし、でっかいスギの幹そのものは観察路の天井となって、残っている。




冬のヒメカマキリ♀

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三股町 田上

サクラの落ち葉を拾ったあと、自宅のすぐ目の前のミカンの木を覗いてみた。

一昨年、何故か枯れてしまったので、葉っぱは一枚もつけていない。
これならモズのはやにえ探しには、うってつけ。

すぐに見つかったのが、なんと、ヒメカマキリの♀だった。

はやにえヒメカマIMG_1092.JPGそっと体に触れてみると、まだ柔らかい。しかも、お腹は大きく膨らんでいる。

サクラの落ち葉には色、形、大きさも色々ある。

さくら701A7941.JPG



冬の羽化は厳しい

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三股町 田上

11月に紹介した庭のツマグロヒョモン蛹
ずっと気に掛けて見ていたのだが、ここ数日、目を離しているうちに羽化していた。
羽化殻を見つけて、ああ、無事に羽化できたか、と思った。

IMG_1030.JPGところが羽化殻を撮影して、ひょいと地面を見れば、そこにメス成虫の死骸が横たわっていた。
翅はほぼ伸び切っている。羽化はしたものの、その後の寒さで死んでしまったようだ。

今月、17日に紹介した外壁でビバークしていた、タテハモドキ
そのあと今日まで同じ場所に落ち着いている。
気温は上がっても、微動だにしない。一方、庭で日光浴したりと活動する個体も別にいるから、個体差も大きいようだ。

タテハモドキIMG_1016.JPGそれにしても、こんないい加減な?場所でいいのだろうか。

虫の気持ちって、わかるわけないか。

(写真:EOS-80D EF8-15mm魚眼ズーム   ストロボ OLYMPUS マクロフラッシュSTF-8 改造アーム使用)




ヤブカ

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三股町 田上

朝食の準備を終えて、珈琲豆を碾いていたら、台所の壁にヤブ蚊が止まっていた。
敢えて、ハイキーな写真にしてみた。

ヤブカIMG_1079.JPG後脚を交差しているところが面白い。しかし、なんでだろう?
そもそも、後ろ脚をこのように跳ね上げているのも、なんでだろう?
後ろ脚にはアンテナの働きをする鋭敏な感覚器官が備わっているのだろうか?

そもそも、朝っぱらからカメラを持ち出して、台所で撮影している父親を、息子はどんな気持ちで眺めているのだろう?
まあ、もう見飽きた光景ではあろうけど。

今朝は、来年催される「おねっこ祭り」(どんと焼き)の準備作業に参加した。
俵踊り伝統芸能保存会のメンバーの顔ぶれも、少しづつ世代交代が進みつつある。

主材料である竹の切り出しから始まり、作業が終了するには3時間ほど掛かった。
ヤブカIMG_1087.JPG


台形越冬巣とは

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三股町 田上

庭のスイカズラに、イチモンジチョウの越冬巣がある。 形は台形。


イチモンジチョウ越冬巣IMG_1032.JPG葉っぱの付け根まで喰い詰めて、幼虫の体のサイズに合ったところで二つ折りにしている。

この二つ折りの巣は完全には閉じていないこともあり、その場合向きを変えて覗くと、中の幼虫の背中が見える。


イチモンジチョウ越冬巣IMG_1030.JPG( 写真:Canon EOS-M5  MP-E65mm  ストロボOLYMPUS マクロフラッシュSTF-8 )



三股町 田上

キカラスウリの太い蔓茎に、大きなコブがあった。

オオモブトスカシバIMG_6370.JPGこれは虫コブで、名前は「キカラスウリツルフクレフシ」。
そして、しわざの主は、蛾類のオオモモブトスカシバである。

虫コブの中で育った幼虫は、地中に潜り込み土中で繭をつくってそのまま越冬する。
その土繭探しは一度だけチャレンジして、掘り出したことがあるが、結構、時間が掛かった。

しわざ、と言えばこちらは、モズのしわざの、はやにえ。 コバネイナゴだろうか。

はやにえIMG_6376.JPGモズの撮影にはずいぶんと時間を費やした時期がある。
私の郷里、松山の重信川河川敷ではモズの生息密度がきわめて高く、当時通い詰めていた武蔵野のフィールドよりか、撮影する上でははるかに有利であった。

モズを主人公にした写真絵本を作ろうと思っているが、まだもう少し時間が必要だと感じている。


生きていたよ!蛹

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昨日、採集したウスタビガの繭。

一個だけ、揺するとコトコトと音がして重みもあった。
気になるので、繭に窓を開けて、中の蛹の様子を見てみた。

ウスタビガ701A7929.JPG蛹は体をくねらせ、動く。 生きていたのである。

触角の形状から、メスの蛹だとわかる。 腹節間膜が伸びて、うっすら成虫の体色も透けて見える。
もうじき、羽化するようだ。

2007年、12月12日に羽化したメスを見ている(都城市 関尾ノ滝)し、12月に入ってからの羽化の記録は散見される※。しかし、12月後半になってからの羽化は、かなり遅いほうだとは思う。
※例えば2003年12月4日、長野県木曽福島で羽化直後のメスを撮影している。

羽化済みの空き繭の上部、羽化口をよく見ると、羽化したときに擦れて残った成虫の体毛が見つかる。

ウスタビガIMG_0981.JPG
「機材のお話」

本日、OLYMPUSのマクロフラッシュ、STF-8が届いたので、さっそく使ってみた。
カメラはEOS-M5にレンズはMP-E65mm という組み合わせ。

発光モードは当然、マニュアルしか使えないが、問題なく発光して使える。
STF-8の操作は、電源ボタンと回転ダイヤル2個があるだけで、とてもシンプルに行える。
左ダイヤルが、光量調節で、右ダイヤルが左右発光部の光量比の調節。

とにかく、ストロボ本体が小さいので助かる。これまで使ってきたCanonのツインマクロストロボMT-24EXがデカ過ぎたのだ。しかも、細かな操作はボタン押しが煩雑で、迅速性に欠けていた。

STF-8の付属発光部リングをMP-E65mmのレンズ先端に取り付けるには、58mm→62mmのステップアップリングが別途必要。

STF-8の取扱説明書には「オリンパス製以外のカメラで撮影する」という項目もあるので、
本機は別メーカーのカメラでの使用も視野に入れて?開発されたのかと思いたくなる。

もっとも、STF-8のフルスペックを活用するにはOLYMPUSのカメラで使うしかなく、細かい操作はカメラボディ側から行う設計になっている。

ヤマカマス

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三股町  長田

クヌギカメムシの産卵が例年見られる、別のポイントに行ってみた。
ポイントの少し手前で、フロントガラス越しに、ヤマカマス(ウスタビガの繭)がチラリと見えた。
車を降りて見上げてみれば、結構な数の繭がぶら下がっていた。卵も付いている。

クヌギカメムシのポイントを見てから、一旦家に引き上げ、高枝鋏を積んで出直した。


トリガー701A7901.JPG繭が付いているサクラとカエデの木は、住宅の庭木で梢が路上に伸びている。
家の方がちょうど庭にいらしたので、繭のことを説明して採集する許可を得た。

カエデには10個、サクラには4個の繭があり、高枝鋏の届く範囲の繭だけいただいた。それでも卵が付着した繭が3個、卵の数は計21個。

58歳のおっさんが興奮して繭を採集する姿を、一歩隔てた位置から眺める、もう一人の私がいた。

一本の木に10個ものヤマカマスが付いているのは、たしかに初めての経験ではあるが、そこまで無邪気に喜ぶものか?そこまで嬉しいことなのか?


写真画面の中の繭一個は未羽化で、重量感のある蛹が入っていた。これから羽化するのか、それとも死蛹だろうか。



「機材のお話」

室内撮影で使う赤外線フラッシュトリガー、TR-3(プロ機材ドットコムで購入)が、カメラごと床に落下して、ホットシューが破損したのは、もう半月以上も前のこと。これではカメラのアクセサリーシューに取り付けることができない。しばらくは、シンクロコードを使っていたが、長いケーブルは邪魔になり煩わしい。

そこで、壊れた箇所(左画面)を修理した。まずは壊れたシューを外す(右画面)。
トリガーPC210087のコピー.jpg使わなくなったストロボのパーツを外して、壊れたシューに移植した。とはいえ、
形状が異なるので、ホットシューの台座に径2センチほどの穴あけ作業を行った。あとはシンクロ接点へのハンダ付けとネジ止めで終了。見かけ上は何ら変わりない。
トリガー701A7915.JPG使わなくなった古いストロボも、こうしてパーツの再利用ができるのでジャンク箱の中に保管してある。

ちなみに、この赤外線フラッシュトリガーTR-3は、単三電池2本で稼動し、室内では物陰にあるストロボまでもちゃんと同期発光可能(スレーブ機能付きのストロボ)。ただし、電池がヘタってくるとチャージ時間が長くなり、連写に追いついていけなくなる。電池が2本のせいだろうが、使用頻度によってはヘタリが早いので、電池の交換時期にはいつも気を配っている必要があるのが欠点ではある。

都城市 神柱公園

自宅の林では、ここ2年連続、クヌギカメムシの産卵を確認できていない。4年前には驚くほど多くの産卵♀が集まったのだが。
そこで例年、確実に産卵が見られる、神柱公園に出掛けてみた。
索莫とした公園ではあるが、クヌギの大木が3本植わっている。

クヌギカメIMG_0902.JPG樹を見上げてみれば、ヒョコタン、ヒョコタンと歩き回るクヌギカメムシ♀の姿があった。全部で3頭。
クヌギカメIMG_0899.JPG地面や幹上にポツポツと死骸も散見できた。産卵時期のピークは終わったようだ。ゼリーに覆われた卵塊もいくつか確認出来た。

さて、夕方の犬の散歩に出てみれば、林のすぐ下にある池がずいぶんと干上がっていて、プ〜ンと異臭が漂っていた。水位が60センチほど下がっている。

なぜだろう?

湧き水が枯れたか? こういうことは過去9年間に無かったように思う。気になる。

クワエダシャク幼虫を見ておこうと、斜面に登ってみたら、幼虫の姿は無く、トノサマバッタの真新しいはやにえが、立っていた。

クヌギカメIMG_0918.JPG胸部をズブリと突き立てられている。昨日から暖かい日が続いているから、モズの狩りも好調なのだろう。あんまり新鮮なので、チョロに投げてやったら、美味しそうに平らげていた。
モズさん、ゴメンナサイ。

仕事部屋の傍のクヌギに立っていた、タイワンクツワムシ♀のはやにえは、まだ残っていた。

クヌギカメIMG_0929.JPG
午後8時半、部活を終えて帰宅した次男が、「流れ星って、長く見られる?」と興奮気味に話すので、
「あ、それって、内之浦から打ち上げられたロケットじゃないか!?」と、私。

「まるで隕石みたいに赤い尾ひれが出ていて、白い煙も見えた」と、次男。

「方角と時刻からしても間違いない、ジオスペース探査衛星のイプシロンロケット2号機 、だよ!」






三国丘陵

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福岡県 小郡市

昨日は、福岡県みやま市の、「みやま市立図書館」のイベントで、講演を行った。
講演終了後、佐賀市に移動し佐賀市内に投宿。

今朝は神埼市の長男の下宿に立ち寄ってから、福岡県、小郡市の三国丘陵に赴いた。

三国IMG_6364.JPG「三国丘陵の自然を楽しむ会」のメンバーの方々にフィールドを案内していただいた。
広大な里山の自然環境だった土地が、住宅やゴルフ場、そして九州歴史資料館の建設などで、激変したようだ。
しかし、現地に降り立ってみれば、周囲の林の雰囲気からして、結構まだ多くの生き物が暮らしているように感じた。
これなら、ヤママユもきっといるはず、とクヌギやコナラ、アラカシの梢を眺めてみれば、やはりあった。
越冬卵が。

三国IMG_0864.JPG11個の卵のうち数個には小さな穴が開いており、穴の周囲に削りかすがついていた。どうやら寄生蜂が出たようだ。

花壇の手入れ

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三股町 田上

朝焼けの霧島山。朝の気温は零下。地面は霜で真っ白だった。

耕運機IMG_0984.JPG右奥、韓国岳の冠雪は昨日中に消えていた。
今日は雲一つ無い、大快晴。

花壇を耕すため、今年購入した耕運機を使った。花壇は嫁さんが管理している。耕運機を使って楽しそうに作業していた。エンジンのポロン〜ポロン〜、という音も何だかのんびりとしている。

耕運機_Z5A7710.JPG花壇はこれまで4つのブロックに分けていたが、今回から仕切りを取っ払い広くした。花壇の西側(画面奥)には、このあと私がヒガンバナを移植する予定。

中古で安く入手できた耕運機だが、よく働いてくれる。回転鋤き刃はかなり擦り減っているので、そろそろ交換したほうが良さそうだ。

デスクワークをしながら、時々、作業の様子を見に行ってたら、居間の窓枠の傍でタテハモドキが休んでいた。

耕運機_Z5A7715.JPG仮の越冬場所、いわゆるビバークの場所だろう。居心地悪くなれば、また場所換えする。
耕運機_Z5A7732.JPG家屋の外壁に出入りするうちに、クモの糸が翅先端に絡んだようだ。ジョロウグモもほとんど姿を消しつつあるが、油断していると危ない。


緑色と褐色

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三股町 田上

ネザサの葉に「しわざ」(食痕)があり、すぐにクロヒカゲの幼虫が見つかった。

クロヒカゲ3令IMG_6336.JPGクロヒカゲの幼虫は必ず葉の裏にいるので、そっとめくる作業が必要だ。その際、幼虫を摘むことがないよう、気を付けたい。

「しわざ」を目印に探してみれば、4頭の幼虫が次々と見つかった。まるで、私がかくれんぼの鬼役みたいな気分になる。
4頭のうち褐色型は1頭のみ。ほかの3頭は緑色。

クロヒカゲ3令IMG_6328.JPG霧島山の最高峰、韓国岳(標高1700m)に冠雪が白く輝いていた。(画面右奥)
霧島山12月IMG_0969.JPG画面左の尖った高千穂岳は標高で言うと、韓国岳よりか200mほど低い。
都城盆地側から眺める霧島山の印象は、高千穂岳の山容という事になる。



三股町 田上

昨日、紹介したケヤキに集まっているアブラムシ。

ケヤキX0550478.jpg相変わらず有翅虫のほとんどは、じっとしたまま。長い翅が冷たい北風に煽られ、足場が悪くなったかのそりとわずかに歩む程度だ。

ウロチョロする黄色と緑色の幼虫の姿が今日は少ないが、樹皮の割れ目に数頭が固まって見えた。

ケヤキX0550428.jpgなるほどな、と納得して剥がれそうになった樹皮をめくってみれば、そこに幼虫たちがごっそり集まっていた。
ケヤキX0550438.jpg白い脱皮殻も散乱しており、樹皮下で暮らして成長していることがわかった。
寒風や雨を凌ぐにはうってつけの隠れ場所だろう。しかし、一例だけだが、潜り込んだクモに補食されている幼虫もいた。


(写真:OLYMPUS OM-D E-M5 Mark2   リバース高倍率改造レンズ、M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro  +ストロボFL-300R )

ケヤキに集う

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三股町 田上

シイタケの様子を覗きに林に降りてみた。すぐ傍
に生えているケヤキの幹には、多数のアブラムシが集まっていた。みんな有翅虫でほとんど動かない。
ケヤキヒトスジワタムシIMG_0918.JPG根元近くから、見える範囲で3メートル程の高さまで集団が点々とくっついている。地衣類の白い所がお気に入りのようだ。なぜだろう?

ケヤキヒチスジワタムシIMG_0922.JPG黒っぽい体の有翅虫は、ほとんど動かない。
ところが、その有翅虫の間を、黄色と緑色の小柄な無翅虫がウロチョロしている。

ケヤキヒツスジワタムシIMG_0936.JPGまだきちんと調べていないので、仮にこの有翅虫がケヤキヒトスジアブラムシの無性世代だとする。
すると、黄色と緑色の無翅虫は、同種の子供らで、有性世代ということになり、
この有性世代はやがて交尾をして、卵を産むことになるのだろう。

以前、真冬に幹の皺の間に産み込まれた卵を多数、見ている。

ケヤキヒトスジアブラムシは春になって、ケヤキの葉っぱに、ケヤキハフクロフシというよく知られた虫コブを形成する。その虫コブから成長して飛び立つ有翅虫は、夏になってアズマザサやクマザサの根元へと移動し寄主を替える。さらに秋になって、ケヤキの幹に戻ってくるわけだ。

アブラムシは季節によって寄主間移動をし、無性世代と有性世代まであり、生活史が複雑なため、一年を通して暮らしを追いかけるという観察は、かなり困難を極める。

アブラムシの生活を判り易く語る、というのは、おいそれとは実現できそうにない。


キヅタとカメムシ

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愛媛県 松山市

昨日、実家のすぐ傍にあるエノキの大木を見に行った。
抱え切れないほどの幹周りがあり、そこにキヅタが這い上がっていた。

キヅタIMG_6307.JPGキヅタはエノキの頂部まで覆い被さっている。エノキもたまったものではないだろう。

キヅタの花は終わり、実が膨らみ始めたところ。ならば、と注意深く見ていると、葉と葉が重なった隙間に、アオモンツノカメムシが潜んでいた。次々と見つかり、交尾しているカップルもあった。

キヅタIMG_0630.JPG前脚についたゴミのお掃除に余念が無いメス。
キヅタIMG_0885.JPG
実の成り具合からしても、産卵はもう少し先になるだろう。

ミナミアオカメムシも一緒に隠れていた。

キヅタIMG_0650.JPG


ぬくいのう〜松山

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愛媛県 松山市

松山空港にてブログ更新。フリーWi-Fiを使えるようになったのは、つい最近のことかと思う。
記事の内容は昨日(11日)歩いた松山城と今朝のこと。

東雲口から松山城に登った。日曜日とあって観光客が多い。
天守閣のある頂上からは市街地と瀬戸内海が見える。
瀬戸内海IMG_0556.JPG
ササにはタケトゲハムシの「しわざ」が多数見られた。四国ではここ数年で一気に増えているようだ。
タケトゲハムシIMG_0557.JPG
城山の森は元々、植栽されたアカマツ林だったが、遷移して今では鬱蒼とした照葉樹林に覆われている。アベマキの大木も多く、樹齢のためだろうか衰えた樹があちこちで伐採されていた。根元径で1m20~40cmはあろうか。
アベマキIMG_0545.JPG
アベマキの落ち葉を並べてみた。
アベマキIMG_0564.JPG
置いたカメラザックを背負おうとして、ふと見れば、すぐ横のクチナシの葉上に、オオクモヘリカメムシがいた。
オオクモヘリカメムシIMG_0621.JPG
実家のすぐ傍で、キンカンで育ったであろうナガサキアゲハの越冬蛹を見つけた。
ナガサキアゲハ蛹IMG_6247.JPG
私が学生の頃にはナガサキアゲハはそう多くもなく、ましてこうして越冬蛹を見つけることなど、困難であった。私自身の探索能力の低さもあったろうけど、たしかに今とは違って少なかったと思う。

エノキの根際の落ち葉で、ゴマダラチョウの越冬幼虫がいくつか見つかったが、まだ葉上に残っている幼虫もいた。エノキの葉はまだ青々としている。
ゴアダラチョウIMG_0450.JPG
宮崎の三股町よりか、松山のほうが余程、暖かいようだ。
伊予弁では「あったかいなあ〜」を、「ぬくいのう〜」と言う。

昆虫学者とは

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愛媛県 松山市

今日は、「日本昆虫分類学会」の第19回大会に参加した。
大会のプログラムには懇親会があって、元昆虫学研究室教授、宮武睦夫先生の米寿のお祝いもあった。

大会前の昼食はロープウェイ街の「車井戸」で、天ぷらうどん(530円)を食べた。30年前から味は変わらない。
懇親会のあと、一人で「酒独楽」に寄り「磯自慢」(静岡)と「奥播磨」(兵庫)を堪能し、夜食に「珍珍軒」の中華そばを食べた。
「珍珍軒」の看板はテープで補修されたままで、新調されてない。そういう、ちょっとだらしないところもいい。

城山から御幸寺山が奇麗に見えた。
御幸山IMG_0487.JPG
御幸寺山は愛媛大学の本学キャンパスの北側にある。
学生時代、ここでオオスズメバチ越冬女王を崖から掘り出したり、オオムラサキ越冬幼虫を多数見つけたり、ミズイロオナガシジミ越冬卵を採集したりした。
あるいは、同級生の女子4人と遊びに登ったこともある。そのうちの一人が今の嫁さんである。

昆虫学者に憧れた時期もあったが、いつの間にか私は全く別の道筋を歩んでいた。
学会に出ることはほとんどないが、久しぶりに昆虫学の講演を拝聴して、ずいぶん勉強になった。

松山も帰省するたびに、様変わりしているが、大街道の書店「明屋書店」が無くなっているのには驚いた。本を買おうと思っていたのだが、本屋が消えてしまった。


  明日は、松山城を歩く予定。

松山市 南高井町 正友神社

境内のクスノキの幹にいた、ツマジロエダシャク。
ツマジロエダシャクIMG_0469.JPG
風に翅が煽られていた。どこかで見たことがあるな、と感じたが、同属Kranandaにスカシエダシャクがいて何回か、以前に紹介したことがある。
ツマジロエダシャクの食樹はクスノキらしい。ということは、羽化直後であったのだろう。
こんな時期に羽化するものだろうか?

ウバユリの種子

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三股町 田上

ウバユリの芽吹きから結実まで、ずっと継続観察してきた。いよいよ、種子散布の時期となった。

ウバユリIMG_0228.JPGパラリ、パラリ、パラ〜リ。
ウバユリ種子IMG_0344.JPG静電気で上衣にもよくくっつくが、チヂミザサの粘液に捕まっていた、種子。
ウバユリIMG_0370.JPGこんなに薄っぺらい種子からの芽吹きや発根は、是非見てみたいものだ。

ヤママユの越冬卵をクヌギで探していたら、モズのはやにえが立っていた。タイワンクツワムシの♀だ。

ウバユリIMG_0393.JPG今シーズン、初めてウラナミシジミを見た。
ウバユリIMG_0403.JPG秋にノアズキの花をずいぶん調べてみたが、卵も幼虫もまったく見つからなかった。

(写真:EOS M5 EF-M28mm F3.5 マクロ IS STM )

帰宅

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終盤とはいえ、まだまだ虫達でにぎわう、ツワブキの花。
ルリシジミ♀。


ルリシジミ♀IMG_0164.JPGタテハモドキ。
タテハモドキIMG_0129.JPGこの頃、火山活動が警戒されている霧島山。
霧島山IMG_0125.JPG昨夜のニュースでは、「お鉢」火口の活動について報じられていた。活火山であるからいつ噴火してもおかしくないのだろう。

霧島山IMG_0174.JPGサネカズラIMG_0185.JPG
検査入院の間、ひたすら読書と原稿書きをしていた。
しかし、病院の食事は三日が限界だと改めて思った。


三股町 田上

雨はほとんど降らず、気温も少し高め。湿度もほどほどにあって、過ごし易い一日だった。

花盛りを過ぎたツワブキでは、多数の虫で賑わっている。

ニホンミツバチ、とアブ類。

ハチアブPC040060 (2).jpgチョウはアカタテハ、キタテハ、モンシロチョウ、ツマグロヒョウモン、
そして、ベニシジミ。

ベニシジミPC040036.jpg(写真:OLYMPUS TG-4)

明日からしばらく、ブログ更新を休みます。


お菊虫2016

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都城市 安久町

大きなクスノキ。 

クスノキIMG_0036.JPG近くに小さなお堂が建っている。クスノキで育ったアオスジアゲハの幼虫が、そのお堂で蛹になることもある。
幼虫は10メートル以上も歩いて移動するわけだ。

アオスジアゲハの越冬蛹を期待していたが、その姿は無くて、ジャコウアゲハの蛹がいくつか付いていた。

お堂から5〜6メートルの場所にはウマノスズクサの群落があって、毎年ジャコウアゲハが発生している。

(写真:EOS-M5  EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM )





3枚の葉っぱ

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宮崎市 清武町

公園のサクラの枯れ枝で見つけた、「虫のしわざ」。

クマバチの巣穴IMG_0093.JPG画面ほぼ中央、黒い穴がある。直径は1円玉より少し小さい。
雨が降っても雨水が入らないよう、下向きに穿ってある。

これは、クマバチ♀親のしわざ。

今の時期、クマバチが中で越冬しているかもしれない。一匹のこともあれば、数匹が入っていることもある。

三股町 田上

畦道の草むらでタテハモドキのねぐらを見つけた。
3頭が寄り添うようにしていた。

3枚IMG_0110.JPG3頭とも画面手前に頭を向けている。

少し角度を変えた写真が、こちら。

3枚IMG_0112.JPG
タテハモドキのねぐらは、こうして数頭が集まることがあるが、これまでの観察では3頭が最大で、これ以上の集団になったところは見たことがない。
ムラサキツバメの越冬集団のようにお互いが体を接するほどに混み合うこともなく、タテハモドキでは互いにわずかな距離をとっている。

午後4時50分の西空。
3枚IMG_0121.JPG
(写真:EOS-M5    EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM /EF-M28mm F3.5 マクロ IS STM )

橙色蝶

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三股町 田上

ツワブキの花もそろそろ終盤となった。

午前中は晴れて、庭には多数のチョウが訪れていた。


ツマグロヒョウモンの♀。
ツマグロヒョウモンIMG_0047.JPGキタテハは一番数が多く、3〜4頭が忙しく蜜を吸っていた。
キタテハIMG_0061.JPGタテハモドキ。
タテハモドキIMG_0059.JPG
今日の写真はすべて、先日、届いたばかりのCanon EOS-M5で撮影。
付属のストラップの取り付け方が、M3とは異なり、取り外しも簡単にできる仕様となった。
写真は左上から時計周りの順。
ストラップ_Z5A7609.jpgボディ側の吊り金具の形状だと、ダブルリングが通せるから、もっと素早く脱着できる自前の留め金具も使える。
しかし、EOSミラーレスカメラのM1、M3、M5、の3機種とも吊り金具の形状が違うというのも不思議ではある。当然、付属ストラップも3タイプあるわけである。