昆虫写真家の仕事を始めて、20数年。宮崎に移転して11年を経た。
フィルム写真時代からデジタル写真への以降は予想以上に速く進行した。
今の時代、フィルム写真を知らない世代のカメラマンのほうが多いのかもしれない。
駆け出し直後は動画の仕事に活路を見いだそうとした時期もあったが、私は本作りの仕事に生き甲斐を感じて、軌道修正をした。
そんな自分の迷いを恥じたこともある。
紙の本を、私はこれからもずっと大事にしたい。
しかし、時代は流れて行く。やがて、印刷なんて言葉も昔語りになるときが来るのだろう。
写真がデジタルになって、自分のような立場の仕事はやがて無くなる、と感じていたが、それは現実となってきた。
私の今後は、あと5年くらいが限界だと思っている。
その5年間で精一杯、悔いの無い仕事を成し遂げたい。