「どんどん虫が見つかる本 虫を楽しむ!365日」 鈴木海花・著 尾園暁・写真
(文一総合出版)
出会ってみたい虫を、どこに行ってどうやって探せばいいのか?
私が高校生の頃は、そうした情報を得るには、図鑑か、あるいは地元の県立博物館に陳列されている標本のラベルのデータであったりした。
陳列ケースのガラス越しに、ラベルのデータを読み取る視力は充分あったが、採集年が古過ぎてどうにもならない、というケースも多かった。しかし、地名と採集年月日だけを頼りに、フィールドを探し歩いた数々の経験は、もどかしさ故に出会えた瞬間の喜びも大きく、今でも心の奥深くに刻み込まれている。
虫を探すための指南書、というのはこれまでにもいくつかあるけれど、本書のようにグループごとにそれぞれの達人が登場もし、フィールド巡りをしながらの探索ガイド、というのは初めての試みではないだろうか。
私もちょこっと協力させていただき、著者の鈴木海花さんとフィールドをご一緒した。昨年の6月後半で、ベニツチカメムシの育児期にタイミングを合わせた。幸い天候や虫の状態にも恵まれ、予定通り、いやそれ以上の成果があったかと思う。
私が高校生の頃に本書があったとしたら、どうなっていただろう?
そんなこと今さら想像したところでどうしようもないが、なかったからなかったでも、私の探虫に注ぐエネルギーとは、それ自体が生きる喜びであったことに変わりはなかったはずだ。
あったらあったで、さらに先へ奥深くへと、ますます熱くなったことだろう。
(文一総合出版)
出会ってみたい虫を、どこに行ってどうやって探せばいいのか?
私が高校生の頃は、そうした情報を得るには、図鑑か、あるいは地元の県立博物館に陳列されている標本のラベルのデータであったりした。
陳列ケースのガラス越しに、ラベルのデータを読み取る視力は充分あったが、採集年が古過ぎてどうにもならない、というケースも多かった。しかし、地名と採集年月日だけを頼りに、フィールドを探し歩いた数々の経験は、もどかしさ故に出会えた瞬間の喜びも大きく、今でも心の奥深くに刻み込まれている。
虫を探すための指南書、というのはこれまでにもいくつかあるけれど、本書のようにグループごとにそれぞれの達人が登場もし、フィールド巡りをしながらの探索ガイド、というのは初めての試みではないだろうか。
私もちょこっと協力させていただき、著者の鈴木海花さんとフィールドをご一緒した。昨年の6月後半で、ベニツチカメムシの育児期にタイミングを合わせた。幸い天候や虫の状態にも恵まれ、予定通り、いやそれ以上の成果があったかと思う。
私が高校生の頃に本書があったとしたら、どうなっていただろう?
そんなこと今さら想像したところでどうしようもないが、なかったからなかったでも、私の探虫に注ぐエネルギーとは、それ自体が生きる喜びであったことに変わりはなかったはずだ。
あったらあったで、さらに先へ奥深くへと、ますます熱くなったことだろう。