2017年7月アーカイブ


奪われた獲物

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物置で作業をしていたら、いきなり翅音が聞こえてきた。

急いでクヌギの梢を覗き込んでみれば、ニイニイゼミのメスがハラビロカマキリ幼虫に捕まっていた。

がしかし、なんだか様子がおかしい。

鎌脚で獲物を抱えたままで、いっこうに口をつけようとしない。
ニイニイゼミは思いっきり暴れている。あまりにも抵抗が激しいので、持て余しているのだろうか?

しばらくして、事の真相がわかった。 
私からは死角になる位置に、オオカマキリ幼虫がいたのだ(写真右側)。
そのオオカマキリが、ハラビロカマキリが捕らえた獲物にくらいついたのである。

ニイニイゼミIMG_6783.JPG力の差は歴然としている。ハラビロカマキリは、あっさりと獲物を奪われてしまった。
ニイニイゼミIMG_6797.JPG
おそらく、オオカマキリにとって、ハラビロカマキリは眼中になかったかと思う。彼女にとっては、普段通り、狩りに成功しただけのことだろう。

一方、ニイニイゼミのメスだが。カマキリに襲われたのは、産卵中で無防備だったかと想像する。産卵管が産卵管鞘から飛び出ている状態でも、それが窺える。


7月4日に産卵された、サツマヒメカマキリの卵が、今朝のこと一斉に孵化していた。
気付いたときには、机の上を多数の黒い幼虫がアリのごとく歩いていた。

サツマヒメカマキリIMG_6821.JPG脱皮殻を数えてみると、30頭ほどが孵化したようだ。
卵のうは、寄生を受けるのを恐れて室内に置いていたので、データとしては問題があるが、
卵期は27日間。

このあと、秋の終わり頃には終齢まで成長するはずだ。



片道8時間。往復16時間。現地(愛媛県面河渓)での撮影、2時間。

車の運転時間は11時間で、あと5時間はフェリー船内で休憩がとれるものの、少し疲れた。

しかし、今日の撮影は2年前から下見をして、今か今かとそのタイミングを待っていただけに、
天候にも恵まれ、予想以上の成果を得ることができた。

ケケンポナシの実。一昨年は全く花が咲かず、実は成らなかった。

ケケポンナシIMG_9148.JPG昨年、花の撮影はできて実は成ったものの、オオツノカメムシは一頭も姿を見せなかった。オオツノカメムシの繁殖には、ケケンポナシの実が必須。

しかし、今夏は多数のオオツノカメムシが集まってきた!!


メスを探し歩く、オス。

オオツノ♂IMG_8989.JPG何年ぶりだろうか? オオツノカメムシの姿を見るのは。ずいぶんと年月が経ってしまった。
オオツノカメムシとの最初の出会いについては、拙著「ぼくは昆虫カメラマン」(岩崎書店)に少し書いてある。

1令幼虫群を保護する、メス親。
オオツノIMG_6685.JPG
来月には、成長した幼虫たちの撮影に訪れる予定。
次回は少し時間をかけて、ブナ林での撮影も予定に組んでいる。

戻りの八幡浜フェリーのりばで、階段にころがっていた、シンジュサン♀。
シンジュサンIMG_6760.JPG逃げるか?と慎重に掬い上げたら、すでに死後硬直状態だった。


ミミズク

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ミミズクの体長は15ミリ前後もあって、 ヨコバイ科のなかでもヒラタミミズクに並ぶ最大種である。
え!?15ミリで、、という声もあがるだろうけど。

去年、自宅の庭で採集した♀が、数日で死んでしまった。土に戻す前に標本撮影をしておいた。
1年前の写真。
ミミズクk背面IMG_9968.JPG
腹端下部を見れば、産卵管鞘があり、メスであることがわかる。
ミミズク♀産卵管鞘IMG_9978.JPG
ミミズクという和名の由来となった、前胸背面の一対の耳状突起は、メスのほうがオスより大きいとされる。
しかし、写真の個体は背面からではわからないが、その耳状突起はそれほど大きくない。
じつは当初、オスだと思い込んでいたのだが、展翅、展脚を始めた段階でメスだとわかった。

耳状突起の大きさ、形態にはかなり個体差があるようだ。


エノキの幹を下へ下へと歩いていたゴマダラチョウのメスが、ピョンと小枝に飛び移って産卵を始めた。
ゴマダラチョウ産卵IMG_8958.JPG


まどい

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今月11日に産下された卵のうから、今朝になって子グモが出のうしていた。
まどいIMG_8835.JPG
画面下方の奥に白く見えるのが、卵のう。子グモは一カ所にかたまっていて、これを「まどい」と呼ぶ。
産卵の時期もまちまちだが、それにともなって出のうのタイミングにもかなりの巾がある。

うちの庭で確認できているコガネグモ(♀)は、7頭。敷地全部をくまなく探せばもっといることだろう。
コガネグモIMG_8848.JPG去年の4月に刊行した、岩崎書店の
「よみきかせ いきもの しゃしんえほん 24  うまれたよ! クモ

では、コガネグモの一生を扱った。

撮影は2014年からスタートしたものの、
コガネグモが少ない年がしばらく続いたこともあって、当初はうまくいくか少し不安だった。しかし、2014年の春、まるで私の期待に応えてくれるかのように、近所の谷津田では発生量が盛り返し、予定していた撮影を順調に進めることができた。

とは言え、他の仕事との時間配分の調整や、天候なども睨みながらの撮影は、苦労が絶えなかった。いつものことではあるが。

なかでも出のうの瞬間を捉えることは、最初から無理だろうと半ば諦めていた。卵のう内で孵化した子グモは10日以上を経てから出のうする。
けれど、その予兆などは外観からは一切窺えないからだ。それでも、3個の卵のうを毎日、見続けていたら、ある朝、そのうちの一個から出のうが一斉に始まった
瞬間を捉えることができた。
しかも、次の日からは泊まりがけで出掛ける予定が入っていたのだから、これほどの幸運はほかに無いであろうと喜んだのは言うまでもない。

毎日眺める、と書けば簡単のようであるが、この毎日、24時間とまでは言わないが、くる日もくる日も12時間以上、神経を通わせ続けることはかなりの精神的疲労となる。食事もときどき中断したりと、日常生活はズタズタに細切れにされる。
もちろん、苦しいだけではない。いづれ報われるであろう撮影の瞬間を想像することで、楽しみへと転化もしている。成功の瞬間をよりリアルに描けるかどうかは、かなり大事なポイントでもある。



仕事部屋の外灯に飛来した、リンゴカレハ。
リンゴカレハ17.07.JPG
擦れ傷一つ無い、新鮮な姿。

同じカレハガ科のカレハガ幼虫が、家の外壁に張り付いていた。樹木上なら隠蔽擬態が効いて、おいそれとは見つからないが、ベージュ色の壁では数メートル離れていてもよく目立っていた。
繭やら羽化成虫も見ておきたいので、アンズとサクラの葉っぱを入れたケースに、幼虫を回収しておいた。
忘れないようにね。

※この幼虫こそが、のちにリンゴカレハ幼虫と判明したので、訂正します。

ナツフジの花蕾は次々と成長しており、花期は長い。
ナツフジIMG_8733.JPG昨日、ウラギンシジミが産卵に来ていたが、夏に入って2世代目になるだろう。
先月、幼虫を飼育していたが、餌の花蕾を取って来ると、必ず卵や若令幼虫がついており、餌換えのたびに数が増えてしまうので、飼育そのものを断念した。



クロゴキブリIMG_8725.JPGここ数日、次男の弁当は私が作っている。なので昼飯は次男の弁当のおかずと同じメニュー。

ランチを終えて、ふと居間の西側の窓ガラスに目をやると、大きなシルエットがあった。



サツマノミダマシ

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観察会で講師を務めた。場所は都城市 志和地(しわち)。
どんより曇ってはいたが、雨は降らなかった。

参加者は、小学1年生〜3年生。

林の縁は蝶道になっていて、じっと立っているだけで、次々とアゲハ類が飛んで来た。
アブラゼミの羽化殻も多かった。抜け殻はどれもオス。
けれど、メスの成虫を拾った子もいた。

1時間ほど虫や草木の観察をしてから、標本作りの実演を行った。
あらかじめ採集しておいた、ツマグロヒョウモンとミヤマカミキリの展翅と展脚。
もう今ではほとんどやらない標本作りだが、腕は落ちていない。
針技を駆使して、ミヤマカミキリは右翅だけを展翅した。

実演が終わったころ、クヌギの倒木にタマムシのメスが飛来した。
輝きながら舞うタマムシを皆で見る事が出来た。
「きっと卵を産みに来るからね」という予言が当たって良かった。


サツマノミダマシ
サツマノミダマシP7250021.JPG
イナゴの一種の幼虫
イナゴP7250032.JPG脱皮中で、4枚見える白いのはまだ翅芽。あと一回脱皮すれば成虫になる。

ナガコガネグモの幼体
ナガコガネグモP7250012.JPG
ツユムシの一種を補食中かくれ帯は縦一筋。

出掛けに玄関の施錠をしていると、「チョット、マッタ!」の声。

声のヌシはキリギリスのオスだ。

キリギリスIMG_6505.JPG
ヤブキリと入れ替わるように、ここのところ姿も鳴き声も際立って来た。

キリギリスを撮影し終わってカメラを片付けようと振り返ったら、そこにはオオカマキリの幼虫がいた。

キリギリスIMG_6511.JPG
今朝、庭でチョウの採集をしたあと、捕虫網を立てかけたままだった。

午後4時前後から激しい雷雨となった。まさに土砂降り。
このところ毎日のように夕立がある。
パソコン作業中に停電もあった。数分で復帰したが、この時期に長時間の停電は
堪える。

夕方の犬の散歩はやむを得ず、中止。




コロギスの卵

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コウモリガ幼虫巣の蓋を調べていると、面白いことに、コロギスの卵がいくつも出て来た。すでに孵化済みのものもあった。
コロギス卵IMG_6486.JPGコロギスの♀は朽ち木などの柔らかい場所を選んで産卵する。
コウモリガ幼虫巣の蓋は目の詰まったスポンジのようで、産卵管が通り易い上に適度な湿り気がある。

庭に落ちていたノコギリクワガタ。
701A1075.JPG傷一つない綺麗な体だが、すでに死んでおり、頭胸腹部がグラグラとなって、まるでマリオネットの人形みたい。
大アゴを摘んで持ち上げると、頭部がろくろ首みたいに伸びて、ついには分離してしまった。腹部と胸部の隙間が広いのがわかる。

マリオネット死体の死因が何であるのか、興味深い。

縁側で夕涼みとは

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昨夕、午後6時過ぎ。うちの林でまずはヒグラシが涼しげに鳴き、それがピタリと止むと、次には、アブラゼミがジリジリと鳴きつないだ。

そして今朝は、アブラゼミが元気に夏を告げて始まった。うちの林では、アブラゼミはきわめて少ない、とは、6月に刊行したばかりの『はじめて見たよ! セミのなぞ』(少年写真新聞社)でも触れている。

幼虫を堀って探すにも、ニイニイゼミやツクツクボウシならある程度掘ってすぐに見つかるが、アブラゼミは一匹に辿り着くまでに10数時間を要したほどだ。

ま、ともかく、猛暑とセミの鳴き声は切っても切り離せないものであり、セミが鳴かない夏などは、それこそ不気味に違いない。この日本では。


縁側に佇むサツマヒメカマキリ。

サツマヒメIMG_6503.JPG
昨夕も簾を巻き上げていたら、足下にサツマヒメカマキリ♀がいた。
今夏は敷地内で本種に遭遇する機会が多い。


カブトムシ

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週予定している、都城市内での観察会の下見をしてきた。
暑いけれど、汗を流すと落ち着く。林のなかに入ると涼しい風が心地いい。

午後、うちに戻って林を歩いていると、新鮮なカブトムシのオスがいた。
かなり気が強く、指で触れると体全体で突き上げてくる。決して逃げようとしない。


カブトムシIMG_6465.JPG
カブトムシIMG_6462.JPG

写真展の準備を進めている。今日は、プリント全点が完成して届いた。
写真展は三股町の文化会館で、来月、8月1日〜25日まで開催。講演+観察会は、20日。

今回は今年刊行した写真絵本3冊の内容をテーマにしている。
昆虫の写真絵本という存在そのものが世間ではあまり知られていない、ということもあって、
そのアピールも兼ねている。

写真パネルは、初めてA0も一枚だけだが加えた。A0はアゲハの求愛シーンのカットだが、自分でも気に入っている。この写真は近所の農家のお庭で撮影したものだ。アゲハではなく、花の撮影目的であったがために、レンズは標準マクロ一本しか付けてなかった。しかし、このレンズの画角がちょうどうまく嵌った。どんな絵柄なのかは、会場に来ていただければわかります。




拾い物

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朝、犬の散歩からもどった嫁さんが、「林のなかで落ちていたよ」と差し出したのは
ヤママユの繭がついた、クヌギの枝だった。

ヤママユIMG_6379.JPG蛹のずっしりとした重みが、繭を振ってみるとわかった。強風で枝ごと落ちたようだ。

放飼していた繭は網掛けをしていた一個を除いて、全滅(消失)したので、この繭の拾い物は貴重である。どうやら、うちの林のクヌギ大木の高い梢で営繭したようだ。するとまだ他にも繭があるのかもしれない。もしもこの繭からメスが羽化したなら、オスの飛来を待って産卵を期待したい。

先日、産卵したコガネグモのメスは、お腹がパンパン。2回目の産卵はもうすぐかもしれない。
コガネグモIMG_6392.JPGホウセンカの花には、朝からチョウ達が次々とやって来た。
カラスアゲハ、モンキアゲハ、クロアゲハ、ナガサキアゲハ、アゲハ、、そして
小さなクロセセリ。
クロセセリIMG_6316.JPG長〜い口吻を器用に使って、吸蜜していた。

午後4時過ぎから、西側の法面の草刈り作業を行った。
法面の傾斜は一番きつい場所で45〜60度もあり、こうした場所での草刈りは、背負い式のビーバーを使う。ビーバーの刃は右から左へと振るので、左脚を軸足として
右手側が斜面。刈り取った草が斜面下に落ちるように振り子式に刈って行く。
法面では背負い式が断然扱い易い。
平面での草刈りでは肩掛け式と、使い分けており、肩掛け式は、さらにワイアカッター専用も一台あるので、我が家には、3台のビーバーがある。

昨夜、玄関の門灯をしばらく点けておいたら、次々と昆虫がやって来た。

ミヤマカミキリが毎晩のようにやって来るが、
それより一際目立っていたのが、ゴマダラチョウだった。

ゴマダラIMG_6201.JPG
今朝になってもずっと居残っていた、ゴマダラチョウ。
本種が夜の灯りに来るのは、初めて見た。

クヌギの樹液(コウモリガ幼虫巣)近くで、ハラビロカマキリ幼虫が獲物を抱えていた。

ハラビロIMG_8609.JPG獲物がスカシバ蛾の一種であることはすぐにわかった。
すでに、頭部はほぼ食べ尽くされていた。

確認するために、ハラビロカマキリには申し訳ないが、獲物を剥ぎ取った。

ハラビロIMG_6223.JPGやはり、予想は的中。獲物は、ハチマガイスカシバのメスだった。

ササの葉上で脚をもがいており、よく見ると産卵管が伸びては産むべき場所を探している。

ならばと、頭部の無いハチマガイスカシバをコウモリガ幼虫巣のパッド上に置いてみた。

ハラビロIMG_6266.JPG産卵管の伸縮運動は相変わらず続いたが、卵が実際に産み落される瞬間は観察できなかった。

おそらく、ハチマガイスカシバがここで産卵している最中に、ハラビロカマキリ幼虫に襲われたのは間違いないことだろう。産卵中は無防備だったのだろう。

そして、もう一つ確かなことは、ここからハチマガイスカシバの卵が見つかるであろうことだ。少し時間をおいてから、探査してみよう。

今日の昼間、うちの林で、アブラゼミとクマゼミの鳴き声を今夏初めて聞いた。いづれも一鳴きで終わったが、つまり、初鳴きには違いない。
ただし、クマゼミはおそらくどこからかの、流れ者であろうかと思う。


※ 始まりがあれば、必ず終わりもあります。

昨日、当ブログの終焉を今年の11月1日としました。
まだ少し先のことになりますが、敢えて告知しました。
そろそろ終わりにしようとは、1年以上前から考えていました。

このブログでは、昆虫を主人公に見立てて自然観察を楽しむ、というメッセージをずっと発信してきました。その役目を少しくらいは果たせたかな、と思っています。




飼育室のコンクリート床に落ちていた、クロヒカゲ。
どこにも外傷は見当たらず、死因はなんだろうか?

クロヒカゲ701A1048.JPG
前翅の裏、後縁には黒い毛束が目立つ。
クロヒカゲ♂性毛701A1051.JPG
この毛束はオスにしかない性毛なので、雌雄の判別ができる。

ところで、ずっと以前に紹介したクロヒカゲの蛹殻。
クロヒカゲ蛹殻IMG_5508.JPG翅の部分に黒い毛束が残っている。この毛束はオスの性毛と関係があるのだろうか?
蛹のこの部分に接していたのは、前翅の表のはずだ。

※当ブログ「ひむか昆虫記」「新・ひむか昆虫記」は開設して9年目となりました。
「昆虫ある記」のオープンが2003年11月。それも加えると、15年間、ブログ更新を続けてきたことになります。

振り返ってみると、そそっかしい思い違いや認識不足、明らかな間違いの内容も散見されます。
そのことも気に掛かっているのですが、そろそろブログ更新を終わりにしようと思い始めています。けれども、いきなり終わるのもよろしくないように感じます。

私の誕生日がグランドオープンだったので、
最終回は2017年、11月1日にする予定でいます。


Fairy ring〜妖精の輪

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白いキノコが輪になっていた。  佐賀県神埼市。
ハマクサギタマゴタケIMG_8527.JPGFairy ringは、この辺りだけで3カ所あった。

大きく開いた傘の直径は、18センチ程度。

ハマクサギタマゴタケIMG_8514.JPG白いタマゴタケだが、ハマクサギタマゴタケ(Amanita sp.)という仮称がついているようだ。
ハマクサギタマゴタケIMG_8575.JPG何者かに喰い荒らされた傘もあった。キノコに近寄ってみたが、とくに臭いは感じなかった。

佐賀県といえば、日本酒の銘柄が豊富。
宿泊したホテルのビルの一角に佐賀の地酒を専門に扱う店「佐賀ん酒応援団、しめなわ」があった。県内の地酒がほとんど揃っているようだ。以前飲んだことがある銘柄を選んだら、他の知らない銘柄も推奨されたので、思わずそれも買ってしまった。

みやま市立図書館

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福岡県みやま市のみやま市立図書館で、昆虫観察と講演を行った。
図書館の敷地内の植え込みを巡って虫探しを1時間。下見をした午前中はクマゼミが賑やかに鳴いていたが、午後から観察会が始まったときには、まったく鳴き止んで、ニイニイゼミの鳴き声一色になっていた。
しばらくすると、アブラゼミの鳴き声も一匹だけ加わった。

敷地内のサクラやクスノキ、ケヤキには、キマダラカメムシがたくさんついていて、卵、幼虫、成虫とすべてのステージが見られた。
キマダラ幼虫IMG_6149.JPG
ショウリョウバッタの幼虫は無数にいて、ほとんどが中令以上まで成長していた。トノサマバッタの大きな成虫も飛び出し、参加者の子供たちが一斉に追いかけていた。

サクラの葉裏に、クサカゲロウの一種。
クサカゲロウIMG_6109.JPG
ヤブガラシの花蜜をなめていたのは、ヒメカメノコテントウ。ナミテントウも来ていた。
ヒメカメノコIMG_6169.JPG
ヒメバチの一種だろうか、こちらもしきりとヤブガラシの花蜜を嘗めていた。
ヒメバチspIMG_6178.JPG
身近な環境でも、その気になればささやかでも楽しい昆虫観察ができる。

今夜は佐賀市内泊とした。

キンカンの花盛り

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毎朝、午前5時少し前からニイニイゼミの鳴き声が始まる。
日暮れ直後、午後7時過ぎにはうちの林で、ニイニイゼミと一緒にヒメハルゼミの合唱も賑やかだった。

昨年、かなり剪定しておいたキンカンだが、今夏も花をたくさん咲かせている。

アオスジアゲハ_Z5A4206.JPG
午前中、アオスジアゲハをはじめ、カラスアゲハ、ナガサキアゲハ、クロアゲハ、ダイミョウセセリ、コチャバネセセリ、クマバチ、ホシヒメホウジャク、トラマルハナバチ、などが吸蜜に訪れていた。

訪花昆虫を狙って、オオカマキリ幼虫、サツマヒメカマキリ、も陣取っていた。

カラスアゲハは新鮮なメスが何度もやって来た。

カラスアゲハ♀IMG_8323.JPG
小刻みにはばたき、飛ぶ速度が遅い。吸蜜しては梢に止まって休むこともしばしば。

カラスアゲハ♀IMG_8467.JPGこちらは、オス。光の当たり具合で、翅表の金緑青色の輝き方は様々。
カラスアゲハ♂IMG_8408.JPG
午前中、撮影はそこそこにしておき、室内作業も少し片付け、午後から山仕事をした。
部屋にいるより、外で体を動かしているほうが気分もいい。

ここの刈草を集めてしまえば今日の作業は完了にしよう、というところで、右手に焼け火鉢を押し当てられたような、強烈な傷みがして、手を止めた。

草むらを低く舞うホソアシナガバチの姿がチラッと見えた直後、数頭のワーカーがこちらに向かってくるのがわかった。すぐに後ずさりしたが、ハチの動きは素早く、今度は左手を刺された。
どちらも手袋の上からだったが、毒針は深く入り、激痛に思わず唸ってしまった。

蜂の巣があった場所は、5日前に草刈りをしたすぐ傍だったので油断していた。

※ホソアシナガバチは誤認で、キボシアシナバチと後日、判明。ケヤキにあった巣が何かのはずみで落下したようだ。

刺された場所を強く圧迫して蜂毒を出すことに努めたが、こういう場合、ポイズンリムーバーがあったらと思い、すぐ東京、水道橋の「さかいや」に発注しておいた。
冷水で患部を丁寧に洗い、ステロイド軟膏の「アンテベート0.05%」を塗ってからさらに冷やした。

ハチに刺された経験は多くはないが、オオスズメバチに2回、セイヨウミツバチに1回、ルリモンハナバチに1回、ニホンミツバチに3回、アシナガバチ類には今回を含めて3回、とわずか。

一番ショックだったのは、ニホンミツバチの樹洞巣の傍に立って、観察会の参加者の方々に
「ニホンミツバチは性格も穏やかで、滅多に人を刺す事はありません」
と得意気に解説していた最中に刺されたときだ。セイヨウミツバチについてはかなり用心しているせいか、ニホンミツバチよりか却って刺された回数が少ない。
キイロスズメバチを熱殺していたニホンミツバチの蜂球団子を興味津々、手のひらに乗せてみたときも、すぐに刺されてしまったが、これは自業自得。やばいかな?とは思ったが、好奇心には逆らえなかった。

ともあれ、野外活動ではこうした事故はつきもの。
すぐ現場で対処できる準備はしっかりしておきたい。ステロイド軟膏はタッパー容器の薬箱に常備しているが、ちょうど切らしていた。しかし、先月、嫁さんがムカデに噛まれた際、病院で処方してもらった「アンテベート軟膏」がたくさんあったのですぐに対処できた。ポイズンリムーバーもあったほうがいい。





アミガサハゴロモ

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アオバハゴロモの羽化も盛んだが、アミガサハゴロモも新成虫を見かけるようになった。
アミガサハゴロモIMG_6027.JPG日を追って纏っている薄緑色の粉が剥げ落ちると、黒っぽくなる。

先日、産卵してやせ細っていたコガネグモが、もうお腹パンパンになっていた。
コガネグモIMG_5820.JPG獲物はヤブキリのメス。これだけボリュームのある餌だと、食べ応えたっぷりだろう。
一方、ヤブキリだが今夏はやたらと数が多いように感じる。

ウメチビタマムシ成虫の写真が必要になって、しかしなかなか写真データが見つからない。そこで、それなら外で探して新規に撮ってやろうと猛暑の外へ出た。
外を歩いたほうが気分も良いし、日陰なら屋内より涼しい。
ウメチビタマムシ成虫はしばらくして見つかったが、まだ若齢のマインもいくつかあった。

今日も35度前後の猛暑だったが、午後4時頃、激しい夕立があった。しかし、帰宅した嫁さんの話しでは都城市の方では降らなかったそうで、かなり局地的な雨だったようだ。

「刑務所の中」

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九州地方は今朝、梅雨明けした。日射しが厳しく、朝から猛烈な暑さだ。

我が家にはエアコンが無い。(撮影スタジオにだけ設置しているが、ほとんど使っていない)

なので窓という窓はできるだけ開けて、すだれで直射日光を遮り、風通りを良くすることだけが、暑さ対策だ。もちろん扇風機は使うので、電気代がタダというわけでもない。

開けっ放しの玄関の網戸で、ウラギンシジミが盛んに口吻を伸ばしていた。
何かがダブったようにシルエットがいびつだったので、何だろう?と近寄ってみれば、チャスジハエトリがにじり寄っていた。

ウラギンシジミIMG_8287.JPG
しかし、刑務所の面会室みたく、お互い網戸の反対側にいるので、ハエトリグモの狩りは叶わず、ウラギンシジミは全く気にすることもなく、チュウーチュウーしていた。


ヤブガラシには、セスジスズメの幼虫が多い。若令から亜終齢まで、ステージも様々。
大きめの幼虫を眺めていたら、同じ株の葉っぱには、点々と卵がついていた。
セスジスズメIMG_6006.JPGはたして、周辺のヤブガラシの葉っぱには、裏にも表にもやたらと卵が産み付けられていた。
セスジスズメIMG_6368.JPG卵は形の面白さとしては物足りないが、これをいっぱい集めて束ねて、マスカットに仕立ててみたくなる。


昨夜、ずっと観察してきたコガネグモが産卵をした。

卵のうIMG_8092.JPG
卵のうの糸色は写真のように黄色がかったものから、ヤママユの繭色のような若草色もある。糸色の違いがどのような理由によるものか興味深い。

産卵を終えたメスは、腹部がシワシワになって縮んでいる。このあと食べてはまた、産卵を数回繰り返す。6回、産卵したメスを観察したことがある。
ヒサゴクサキリの終齢幼虫を見るようになった。
カイゼルIMG_5759.JPG写真の幼虫はメスだが、顔面にはカイゼルひげのような紋様がある。この模様は、中令期の幼虫においてすでに備わっている。


GODOXのワイヤレスパワーコントロールフラッシュトリガーを、さっそく使っているが、これは実に便利。
2台のストロボDE300の光量調節を、カメラの位置からできる。もう踏み台もシンクロコードも要らない。チャンネルは16チャンネルまで設定可能。

トランスミッターXT16の細かい
設定を間違えなければ、ちゃんと光量調節ができる(Amazonのカスタマーレビューには「できない」という書き込みもあるがそれは間違い)。
肝心なのは、DE300の場合、スタジオフラッシュなので「SET」ボタンの長押しで「パワー比率表示モード」を「1.0~7.0」というモードにすること。これを怠ると、調節機能が働かないので注意が必要だ。


一体何日ぶりだろうか? 今日は、久しぶりに洗濯物を天日干しできた。
予報では曇りだったが、青空も出て夏日となった。

ゴマダラカミキリのメスの活動が盛んだ。

ゴマダラIMG_8056.JPG
ソメイヨシノの細枝には、ヒメニシキキマワリモドキがいた。それも2頭。
1頭は警戒してポロリと落下した。
ヒメニシキIMG_5474.JPG体長9ミリ程度。 見た目通りに写真で再現するのは難しいが、現場でしつこく撮影してみた。ま、家から数十歩の場所ではあるが。

本種は、ゴミムシダマシ科Tenebrionidaeに属す。
ゴミムシダマシ科は国内で300種以上が記載されていて、全世界ではなんと16,000種もいるそうだ。
このグループは「ゴミダマ」と呼ばれ、そこそこ人気があるようだ。

さて、午後から草刈り作業をするので、その前にと、庭のクヌギで観察を続けていたら、目の前に、ハチマガイスカシバがやって来た。今夏、二度目の遭遇だ。
ハチマガイIMG_5569.JPGしゃがみ込んでいた私の目線の先には、コウモリガ幼虫巣のパッド(蓋)があり、ハチマガイスカシバは一直線にそこへ向い、着地するとすぐさま、お尻を曲げて産卵行動に入った。
ハチマガイIMG_5573.JPG数回、産卵をした(実際に産卵したかどうかは?)あと慌ただしく飛び去ったが、この途中にもう一頭のハチマガイスカシバも飛来した。あとから来たメス(おそらく)は、先客がいたか、とばかり別のクヌギへと飛び去った。

今日のところは、観察したままのことだけ書いておこう。
ハチマガイスカシバの生態は未知とされている。

午後1時半から、林の観察路を中心に草刈り作業を行った。2時間掛かったが、これくらいが限界。2回休憩をとったものの、作業を終えたあとは食欲が無くなるほど疲れる。
全部終えるには、あと一日は必要。






梅雨の中休み

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ようやく雨は止んだものの日射しは無く、かなり蒸し暑くなった。

窓の網戸やアルミサッシで口吻を突き立てるチョウのうち、コチャバネセセリのことが抜けていた。そう、本種もよく来ている。

コチャバネセsリP7.JPG
ほんの一時、外出する前に庭に出て観察。コチャバネセセリのすぐ傍では、キタテハがアズチグモに捕まっていた。
アズチグモP7.JPG
以前、窓枠に巣網を張っていたコガネグモが林の縁に引っ越ししていた。
コガネグモP7.JPG
網だけ残して忽然と姿を消したので、クモバチ(ベッコウバチ)に狩られたかと思ってもいたが、数メートル離れたこんな場所にいた。かくれ帯は「ハ」の字型。

今夏は庭にコガネグモが多いが、10年前、9年前当時もそうだった。ずっとコガネグモが少ない年が続いたのである。

ササでは葉表面に白い「しわざ」を残す、タケトゲハムシの新成虫が多く目につく。
タケトゲハムシP7.JPG羽化して日数が短いせいか、体色が浅い。

撮影機材:OLYMPUS TG-4

午後3時半から、ずっと延期していた草刈り作業をした。今日は宅地周辺のみ。
1時間半で終了。結構、疲れる。
次回は、林の観察路だが、こちらは斜面も多いのでさらにシンドイ作業となる。

※GODOX DE300のリモート操作について、昨日の記事を訂正しています。



このところ、樹液以外の場所でよく出会すのが、ヒラタクワガタのメス。

まあ、よく出会すと言っても、先月から3回。今日の写真は2回目の個体で5日前に撮影したもの。
3回とも日中のことで、どうやら移動中だったように思われる。

ヒラタクワガタ♀IMG_7831.JPG
彼女達は産卵場所を求めて、あるいは餌を求めて、徘徊しているのだろうか?
緩慢な動きを見ていると、天敵に狙われそうで、少し気に掛かる。


室内撮影専用のモノブロックストロボ GODOX DE300 は、昨年の秋から使っている。

筐体がかなりデッカく、そこそこ重量もある。これをライトスタンドに乗せると、特に移動時には頭がふらついて扱いづらく神経を遣う。また、ライトスタンドの脚も広がるので、三脚と干渉してこれも困る。


そこでライトスタンドを改造して、片手でスムーズに移動できるようにしている。
ゴドックスIMG_8035.JPG5脚の事務椅子をバラして、ライトスタンドと合体させた。
差し込んでいるだけだが、ライトスタンドの支柱の径が偶然にも、椅子の受け口にピッタリ、しかもガッチリと納まっている。

事務椅子はガス圧で上下できるタイプだったが、購入してわずか3ヶ月でガスが抜けてしまい、しかも背もたれ付け根の金属部にヒビも入って、すこぶる座りづらくなっていた。なので分解して、こうして脚部だけを再利用したわけだ。

ライトスタンドの分解には、ちと工夫が要る。なに、仕組みを理解して地道にやれば、破壊もせずしてスマートにこなせるはずだ。

GODOX DE300のもう一灯は、トップライトとして高い位置に固定したままなので、こちらは問題ない。ただ、高い位置にあるので、光量の調節にはいちいち踏み台に上がって操作するのでちと面倒。
無線を使って手元で一括操作できるといいのだが、、、、、。

じつはこのストロボには電波式のリモートコントローラーがオプションとしてあるのだが、日本の電波法では違法になってしまうので使えない。とても残念。なんとかメーカーにはこれを打開して欲しいものだ。

上記棒線箇所を訂正します。

※昨年の3月、

ワイヤレスフラッシュトリガーGODOX XT16日本正規版


がすでに発売されていた。送信機と受信機のセットで、日本の電波法の認証を受けたもの。ゴドックスから出ているストロボ各種に対応しており、DE300も適合している。
このXT16を使えば、手元の送信機で離れたストロボ数台を個々に調節操作できるし、もちろんカメラのアクセサリーシューに取り付けてコードレス(シンクロコード無しで)同調発光できる。

カマキリの成長

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朝一番、仕事部屋の外壁に設置してあるライトを覗くのが日課の一つ。

小雨が降りしきるなか、オオカマキリ幼虫がニイニイゼミを食べていた。

カマキリIMG_8012.JPG
ニイニイゼミは夜の灯りによく飛来する。カマキリはそうした灯りに来る昆虫を狙って、ちゃっかり陣取っているわけだ。

そういえば、先日、お腹の大きなサツマヒメカマキリのメスが来ていたので、産卵を期待してしばらく飼育した。
ハエ一匹を与えただけで、二日後にはケース内に産卵してくれた。
サツマヒメカマキリIMG_7880.JPGメスはすぐにリリースした。サツマヒメカマキリの体長は3センチ少々だから、それに比して、卵しょうは2センチ以上とかなり大きめである。卵しょうに納まっている卵も大きく、そのぶん数は少ない。


キササゲの実が遠目にも目立つほどになった。
キササゲIMG_8017.JPG地主さんがこのキササゲを植えた理由は、実を煎じて漢方薬にするためだと聞いている。頻尿を抑える効能があるらしい。




雨、雨、雨、、、

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午前中はときおり小雨が降る程度だったが、午後から少し雨脚が強い時間帯もあった。
雨IMG_7996.JPG雨宿りで飛来したのだろうか。
玄関の門灯に近い壁に、ミナミマエグロハネナガウンカが、朝からずっと同じ場所に留まっていた。
夜間、門灯は点けてないので夜の灯りに飛来した居残りではない。

ミナミマエグロハネナガウンカIMG_5438.JPG実際には垂直の壁に止まっており、写真は見易いように反時計回りに90度回転してある。

本種の幼虫は、クヌギ朽ち木などにつく菌類から養分を吸って成長する。毎年、6月頃から成虫が羽化し始めるが、幼虫の体は優れた隠蔽擬態ゆえ、気合いを入れて見ていないと、見落としてしまう。

多少の雨なんぞ平気さ、と、クヌギ樹液には入れ替わり立ち替わり、昆虫の来客が多かった。
カナブンIMG_8005.JPG
夕方になって居残っていたのは、カナブンだった。金属光沢を出すために、ストロボ光を強めに当てている。

何を吸う!?

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宮崎県南部の今日は、ときおり雷雨があるも総じて曇り。湿度は高いが気温は上がらず蒸し暑さはほとんどない。

さて、クロヒカゲが窓のガラス表面にしきりと口吻を伸ばしていた。

クロヒカゲIMG_5362.JPG何かを吸っているように見える。たぶんそうだろう。

以前から気になっているが、まだきちんと調べていない。
クロヒカゲだけでなく、サトキマダラヒカゲ、アカタテハ、ルリタテハ、ツマグロヒョウモンにおいても、同様な行動が見られる。
窓のアルミサッシやガラス表面には、彼らを虜にする、何かが付着しているように思われる。

クロヒカゲIMG_7574.JPG
口吻でまさぐっているその表面を、ルーペで覗いてみても、埃が付着している以外何も見当たらない。

先に挙げたチョウ達が夢中になって口吻を立てる場所とは、アルミ金属、網戸の網、ガラス、など無機質で水分が浸透しない。材質はそれぞれ違うが、共通していることは、屋外から屋内へと空気の流れが生じ易い場所、ということ。


何かを吸っているとしたら、それは一体なんだろう

ハチマガイスカシバGlossosphecia contaminata、を見るのはこれで二度目。
ハチマガイIMG_7919.JPGちょうど目線の高さにいたが、うちの林の中。この1カットを撮影したあとさらに寄ったところで、飛び去ってしまった。

画像を拡大してみるとかなり新鮮な個体だが、警戒心は強く逃げ足が早かった。

2年前の同月20日にも撮影しているが、どうやら我が家の敷地内で繁殖していると考えてもいいのではないだろうか。

台風一過

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すぐ近所の道路沿いのササでは、クロヒカゲ幼虫が次々と見つかる。今年の第二化かと思うが、成虫もそこそこ出ている。前から気になっていたが、クロヒカゲ終齢幼虫の頭部のツノには個体差があって、例えば長さや開き具合などに違いがある。
クロヒカゲIMG_7730.JPG
ツノがほとんど痕跡程度しかないものもいて、思わずヒメジャノメかと勘違いしたこともあった。

さて、幼虫、とくに終齢が多く見つかることから、蛹もそのうち、と思っていたら案の定。葉裏で夕日を浴びていた。
蛹IMG_7868.JPG主脈に姿勢正しくぶら下がってます。ここだと安定しているわけだ。
IMG_7866.JPG
花盛りとなったボタンクサギには、黒いアゲハが待ってました!とばかり次々と飛来していた。クロアゲハ、カラスアゲハ、モンキアゲハ、そして、ナガサキアゲハ。

ナガサキアゲハIMG_7767.JPG    使用機材:EOS-70D   EF-S35mm F2.8 マクロ IS STM    ストロボEX270EXⅡ




居間の窓枠から光ケーブルへと引っ越しをした、コガネグモ。
コガネグモIMG_7614.JPG
糸でグルグル巻きにされた獲物は、サツマコフキコガネだ。ボリュームたっぷりなので、時間を掛けて堪能している。コガネグモのお腹もはち切れんばかりに肥えている。
円網の直径は90センチ以上。
目線で撮影するには、2m脚立の天板に立たねばならない。
今日の写真は地上から、望遠ズームレンズで撮影。

円網の端っこにはオスがいる。左前脚2本を失い、痛々しい姿だ。

オスIMG_7611.JPG
メスは前に一度、オスを食べてしまったが、さて、このオスの運命はいかに。

ちなみに光ケーブルは地下に埋設する予定だったが、埋設管の中で何かトラブルがあって、導入工事がどうしても出来ず、止む無く空中に配線した。

庭のクヌギ小木にはコウモリガ幼虫のしわざで、樹液が滲み出ている。
今日はノコギリクワガタのペアがずっと陣取っていた。

ノコギリIMG_7598.JPGしばらくして、ゴマダラチョウとシロテンハナムグリ。
樹液IMG_7641.JPGレストランの間口が狭いので、ここにオオスズメバチが来れば、ずっと占拠されてしまう。じつは数日前までは、そうだった。オオスズメバチはどこか他の樹に通っているのだろうか。

せっかくの夏日だが、室内撮影の待機中なので、屋外に出る時間は小刻みに少しだけ。しかし、どうやら読みが甘かったのか、今日で撮影が終了する予定が明日に持ち越ししそうだ。予定していた草刈り作業も明日以降に延期した。


オニヤンマの姿が多くなった。家の回りの路面近くを一直線に通り過ぎて行く。

一昨日、見失っていたクロヒカゲ幼虫が、新たな食痕のおかげですぐに見つかった。それを確認して歩き出した瞬間、頭上の梢からオニヤンマの連結カップルが飛び出して急上昇。
草むらばかり見ていたので、すぐ頭上にいたカップルに気付かなかったのだ。ずいぶんと低い場所だった。

梢といえば、オニヤンマのカップルがいたすぐ手前の柿の木では、こんなシルエットが。
IMG_5143.JPG言わずとも知れた、オオゴマダラエダシャクの幼虫。
IMG_5191.JPGやっとこさ枝を引き下ろして、頭胸部を等倍撮影。

撮影しているすぐ横には、タケカレハの幼虫もいた。
タケカレハIMG_5086.JPG
そう言えば、『どこにいるの?シャクトリムシ』(ポプラ社:2007年)にも掲載したオオゴマダラエダシャク幼虫の写真。
尺取り虫の本作りに励んでいた当時は、まだこの幼虫を見たことがなく、文献の産地データを頼りに、高尾山で一頭だけ見つけて撮影できたのも懐かしい。
宮崎ではどこにでも普通に見られ、成虫は我が家のライトトラップにも多数飛来している。

メダケやダイミョウチクにはシロヘリカメムシの幼虫がいるが、4令1頭と5令2頭のみ見つかった。今日もしつこく探してみれば、新成虫が次々と見つかった。
シロヘリカメムシIMG_5205.JPG
10年前から同じ場所で毎年開花するこの赤い花を、私はあまり好きになれない。
けれども、この花にはときおりこうして昆虫が訪れる。今日はクロアゲハのオスだった。
クロアゲハ17.07.JPG
撮影機材:EOS-80D
       EF-S35mm F2.8 マクロ IS STM