2017年10月アーカイブ


アカギカメムシは、きっとどこかで繁殖しているはず、と探し回って狙い通りに見つけたのは2008年9月、県南部、串間市の都井岬近くでした。
走行している車窓から、アカメガシワに並んだ本種の姿がはっきりと見えました。
アカギカメムシ集団01.JPG(写真撮影日:2008年9月1日)

アカギカメムシは四国の高知県でもすっかり定着しています。
本来、亜熱帯の南の島々に生息するカメムシだったのですが、いつの間にか北上しています。宮崎県内では主に海岸沿いの林で
繁殖しています。しかし、三股町のわが家の林でも2009、2010年、そして今年と3回繁殖を確認できています。そしてどうやら冬越しのために秋になると山間部に移動しているようです。

20数年前、西表島で初めて本種を見たときの感激が色褪せることはありませんが、今となっては少し複雑な気持ちにもなります。
九州に移住したら是非、観察したいと願っていたカメムシの筆頭は、オオキンカメムシとベニツチカメムシの2種でした。
この2種に関しては数年を要して生活史をある程度、撮影できました。いづれ本のかたちにできるかと思います。
しかし、まさかアカギカメムシがしかも自宅の敷地内で見られるとはあまりにも予想外で、驚いたものです。
拙著『わたしはカメムシ』(ポプラ社)の表紙を飾ったのは、串間市で撮影したアカギカメムシでした。

『ぼくは昆虫カメラマン』(岩崎書店)で、カマキリモドキの観察記を書いています。
私のサインは、そのカマキリモドキをモデルにしています。そのくらいこの昆虫には気持ちを入れ込んでいたということです。
宮崎に来てから10年間、つい1ヶ月前までは、たった一度だけヒメカマキリモドキを見ただけでした。それも自宅からはずっと遠隔の高千穂町でした。
なぜ身近な環境でカマキリモドキに出会えないのかと不思議に感じてきましたが、九州でしか出会えない他の数々の昆虫たちに感動する日々でした。
正直言ってカマキリモドキのことは頭の片隅にしまい込んでいました。

ところが先月末になって、町内の公園でオオカマキリモドキを偶然にも見つけました。9月30日の記事に書いた通りです。
しかもオオカマキリモドキの生態に関わる観察もわずかながら成果がありました。
オオカマキリモドキZ5.JPG(写真撮影日:2017年10月3日)

飼育していたメスの1頭が今月15日に産卵しました。
先月30日以来、通い詰めた公園では、今月11日の夜に数頭の本種を見てから以後、姿を見る事ができなくなりました。
おそらく今月半ば頃が発生期の終了だったかと思われます。
climaciella卵_.jpg(写真撮影日:2017年10月16日)  size of egg 0.47mm  in length,  0.24mm in wide

過去の観察例では卵期はおよそ2週間ですが、今日現在、手元の卵にはふ化の兆しが見て取れます。
幼虫の体のしま模様が浮き上がっています。卵の数はざっと見て数百個はあるでしょうか。
ふ化幼虫が最初にとるべき行動は、ヒメカマキリモドキやキカマキリモドキで判明している、クモの体への移乗でしょうか?
それとも全く別の寄主なのでしょうか?

本日をもって、当ブログの更新は終了します。

清瀬市で始めた『昆虫ある記』から数えて15年間、ほぼ毎日更新を続けてきました。

時代の流れにはいささか戸惑いつつも、
『新開孝の昆虫写真工房』では、本作りをこれまでのように続けていきます。

励ましをいただいたり、あるいは記事に関わるご指摘やご教示を多数の方々からいただきました。

    本日まで閲覧していただき、ありがとうございました。

                                                                
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ヒラタミミズクの生息ポイントというのは、なかなか絞りづらいのです。
宮崎県では海岸沿いの常緑樹林に多いようですが、山間部にもいます。例えば、私の住む三股町内でも最近になって生息を確認できました。しかし、探してすぐに見つかるということは滅多になく、山間部での発見率は低いと感じています。

ヒラタミミズク成虫.JPG(写真撮影日:2011年9月1日)

ヒラタミミズクの和名は、ぺしゃんこの姿をした幼虫の特徴からきているのでしょう。極限まで体を薄くして葉っぱの表面に同化します。
その幼虫が羽化して成虫になる過程はかなりの感動ものです。
そういえば、その羽化シーンは共著『脱皮コレクション』(日本文芸社)に掲載しています。残念ながらこの本はあまり売れなくて、初版で終わりました。

ヒラタミミズク幼虫IMG_1589.JPG(写真撮影日:2008年10月15日)


ヒラタ、といえばやはり、ヒラタクワガタ、です。
ヒラタクワガタは東京では夜行性で、たしかに昼間に活動している姿を見る事はありませんでした。
昼間活動するノコギリクワガタはカラスに捕食されて数が減る傾向がある一方、夜行性であるヒラタクワガタが増えている、という話しもどこかで読んだことがあります。

ヒラタクワガタIMG_4367.JPG(写真撮影日:2011年10月16日)

ところが宮崎のヒラタクワガタは、ノコギリクワガタと肩を並べて昼間も盛んに活動しています。同じヒラタクワガタでも、地域によって習性が違っているようです。

クワガタムシが集まる樹液も、宮崎ではクヌギよりもアカメガシワやハルニレの方が多いです。
わが家の林では、コウモリガが穿孔したアカメガシワの樹液が主な樹液レストランになっています

ヒラタクワガタX8012698.JPG写真は、クヌギ樹液でオス同士の喧嘩です。体格の差があり過ぎて勝負にならず、大きなオスは一旦相手を空中に持ち上げたものの、このあとそっと降ろして放免しました。私には、小柄なオスの「まいりました!」という声が聞こえたような気がしました。





転居して翌年の夏。
犬の散歩で畦道を歩いていると、田んぼの中をコガタノゲンゴロウが悠々と泳いでいました。
それも1頭ではなく、歩く先々で目に入るのです。
慌てて望遠レンズを取りに戻ったのは言うまでもありません。
近所の方が「昨夜灯りに飛んで来たよ」と、水槽に入れたコガタノゲンゴロウを持ってきてくれたこともあります。
宮崎県ではどこに行っても、コガタノゲンゴロウが普通にいることは本当に驚きです。


(写真撮影日:2009年7月15日)
コガタノゲンゴロウW2153247.JPG
コガタノゲンゴロウX2217860調整.jpg(写真撮影日:2008年10月22日)
先日、犬の散歩から戻った嫁さんが「ゴキブリが死んでいたよ」と言うので、気になって見に行くと、コガタノゲンゴロウがぺしゃんこになっていました。わが家の灯りに飛来してから車にぶつかったのでしょう。


全国の里山環境で激減したコガネグモ。東京で私が通っていたフィールドでもすっかり姿を消してしまいました。
松山市の実家周辺では一度も見たことがありません。
宮崎ではコガネグモが普通にいることは、これも注目に値します。

コガネグモW2052195.jpg(写真撮影日:2008年7月5日)

大きな体、円型の巣網、そして腹部の縞模様など、コガネグモはクモの一般的なイメージとしてよく描かれるかと思います。
一度見たら忘れようが無い、強烈な印象を抱かせるクモです。
コガネグモの発生時期は主に梅雨の頃です。盛夏を迎える前に産卵を済ませて、さっさと姿を消します。
酷暑は苦手なのでしょうか。コガネムシの発生ピークも、コガネグモの発生とほぼ同調しています。

コガネムシP5085115.JPG(写真撮影日:2007年5月8日)

東京の都心部でも見かけるアオスジアゲハ。清瀬市でも普通種でした。
とは言え東京近辺では決して見ることができないのが、吸水集団です。
アオスジアゲハの吸水集団を撮影することなど、もう一生有り得ないのではと諦めていました。
アオスジアゲハW2112862.jpg(写真撮影日:2008年7月11日)

三股町では、あちこちの林道で吸水集団を見ることができます。
うっかりそれと知らず車を進めてしまい、紙吹雪のように舞い始めて驚くこともあります。
たくさんのアオスジアゲハは、自生しているタブノキで育っているのでしょう。
写真は日南市の渓流で撮影しました。
アオスジアゲハW2112984.jpg







台風22号の影響で宮崎も朝から雨。

今日は、ササやタケに深く関わる昆虫、タケトゲハムシとニホンホホビロコメツキモドキについて簡単に。

2007年転居当初、ササ、タケがびっしりと繁った敷地内の林には一歩も踏み込むことができませんでした。
林の面積は約700坪(2,159㎡)。元々は杉林だったようですが、そのあとにクヌギを植栽しており、ケヤキも
かなり植えてあります。手入れされなくなってからどれくらい経っているのかわかりませんが、カラスザンショウ、
センダン、アカメガシワ、クサギ、ハゼノキ、イチイガシ、アラカシ、モチノキ、などが入っていました。

大量にあるササやタケを伐採し処分する作業は、林業組合に委ねるのがいいと聞いていましたが、
迷いました。私が描く林の姿とは、少しづつ作業を進めるなかで模索していくしかないと考えたからです。
あくまでも自然観察にうってつけの林にしたかったわけです。
自分でも描き切れないものを、第三者に伝えるのは不可能です。
そこで自分一人の力で林の下刈り作業を進めました。まだ刈り残した箇所もかなりありますが、
2年掛けて観察路を確保し、明るく風通しの良い林に整備することができました。

東京で暮らしていた頃にはまったく経験の無かった山仕事ですから、道具類の買い出しやその選び方など、何もかもが新鮮でした。
慣れない作業では、あわや大怪我の一歩手前まで、ということも幾度かありました。

さて、ササ、タケの葉っぱには、タケトゲハムシのしわざが、枯れ茎にはニホンホボビロコメツキモドキの
しわざが、それぞれ多数見つかります。しわざを足がかりに四季折々、昆虫観察を進めることができます。
このことをきっかけに『虫のしわざ観察ガイド』(文一総合出版)の企画を立ち上げたりしました。

タケトゲハムシは九州にだけ分布するとされていましたが、現在では四国でも確認されており、未確認ですが本州にも入っている
可能性は高いと思っています。
タケトゲハムシの体を腹側からガラス越しに見てみました。ササやタケの表面にピッタリ張り付く脚の仕組みがあります。(写真撮影日:2008年3月4日)
たえけ.JPGニホンホホビロコメツキモドキは、メスの顔が左右非対称になっているのが特徴で、ずっと以前から注目していました。
東京にいた頃、その顔を正面から捉えた写真画像は見当たりませんでした。
そもそも重箱の隅をつつくような、そんなことにこだわる人など、世の中ではごく少数派であったのは間違いありません。
私はひねくれた性格でしょうけど、こういうことには異常なほどにこだわります。
「どんな顔しているの?」それを見てみたい!という好奇心と、なぜ左右非対称なのか、その理由を知りたかったのです。
メスの正面から見た顔を写真に撮影したくて、見たくて、そして期待通りに出会いが訪れました。
もちろん、それは敷地内の庭や林で実現しました。
オスはメスと違って、左右対称で普通の顔です。メスだけ、というのが非対称の謎解きのヒントになります。

産卵は、固い竹筒内部の空洞に産卵管を刺し入れて行われます。
(写真撮影日:2008年5月5日)
ニホンホホビロ卵.jpg節と節の間に、原則、一個しか産みません。つまり、節間の密室空間が、幼虫一匹の専用ゆりかごになるのです。
原則と書いたのは、じつは例外も稀にあるからです。それでも結果的には、一つのゆりかごでは一頭の幼虫しか生き残れません。
卵は昆虫のなかでも大型です。しかも卵期は数日間ときわめて短いのです。



『新・ひむか昆虫記』は、今日を含めてあと5日で更新を終了します。

清瀬市から三股町に転居して、10年目を迎えました。
この10年間で印象に残った昆虫や自然観察について、簡単に振り返ってみます。

本日は、タイワンオオテントウダマシと、タイワンツバメシジミ、です。


0011.JPG
(写真撮影日:2010年7月7日  )

カラフルな姿のタイワンオオテントウダマシには、転居した初年の2007年、5月、庭で遭遇しました。
手で摘むと、独特な香りがします。私には朝鮮人参の匂いと感じますが、人によってはニンニク醤油の匂いにそっくりと、感じるようです。ともかく、不快なものではなく、不思議な香りです。これと同じ香りが、タイワントビナナフシの体からもします。

3月末に引っ越してから2ヶ月経ち、ようやく荷物も片付いた頃でした。

対馬のみに生息する本種が、宮崎のわが家の敷地内にいるはずがない、とにわかには信じられませんでした。しかし、どう見てもタイワンオオテントウダマシに間違いありません。

その後、宮崎昆虫同会の方から、本種が宮崎県内の数カ所で採集されていることを教えていただきました。今現在、九州の他県でも記録があるのかどうか、確認していません。

ともかく、わが家の庭や林ではほぼ毎年、クヌギ朽ち木で発生しており、幼虫や蛹も見る事ができます。年により発生数にはかなりムラがあります。
まだ、卵や配偶行動は観察できていません。いづれは観察してみたいと思っていますが、なかなか手強そうです。

タイワンツバメシジミは、すぐ近くの森林公園で初めて見つけることができました。
ススキに埋もれるようにして咲いているシバハギの花に産卵している姿を見て、えらく感動しました。ちょうど、ナンバンギセルも一緒に見つかるような環境です。

私の郷里、愛媛県にも生息していましたが産地は極限され、まぼろしの蝶でした。
タイワンツバメシジミ産卵X2122378.JPG
(写真撮影日:2008年9月12日)


その後、家のすぐ傍の道路脇にもシバハギがわずかですが見つかり、そこでも成虫や幼虫、卵が見つかりました。
歩いて2分も掛からない場所でしたが、草刈りされずにササや草木がはびこってしまい環境が変わってしまいました。
やがてシバハギが絶えてしまい、当然、タイワンツバメシジミも姿を消しました。何度か種子を庭に蒔いてみましたが、うまく育ちませんでした。

他人の土地なので、私が勝手に草刈りをするわけにもいきませんでした。
自宅周辺の土地所有者は役場で調べていますが、地主の方の住所が他県であったり、すでに亡くなって誰に相続されているのか判然としないことも多いのです。あるいは、所有者が次々と変わっていることもあり、林や原野の土地は厄介です。地主の方に会って話しをすることが簡単にはいかない場合もあります。

騙し絵

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イヌビワの梢にナナフシの仲間が潜んでいるな、と思い立ち止まった。

大きな後脚が見えているが、暗いのではっきりしない。

が、しかし、なんだか様子が変だ。

その脚をそっと摘んでみた。
やはり変なはずだ。脚に見えたのは、枯れ枝であった。

脚IMG_0553.JPGまあしかし、良く出来ている!!
左から順に、たい節、けい節、ふ節、と、絶妙な長さ、曲がり角度。

自然界にはこうした騙し絵がたくさん潜んでいる。

駐車場の隅に生えているエノキは切っても切っても、グングン枝葉を繁らせる。

葉っぱに食痕が多いので、見ればゴマダラチョウの幼虫が点々と並んでいた。
ざっと数えただけでも、7頭。
脚IMG_0586.JPG
脚IMG_0626.JPG
みんないづれは樹下に降りて、落ち葉の布団で越冬する。

ケラ掬い

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駐車場の排水溝に泥が溜まっていたので、クワで搔き出しておいた。

ケラ探しにはもってこいの場所なので期待していたが、出て来たのは、幼虫が1頭だけだった。

ケラ掘り.jpg翅芽がしっかり見えているので、体長からしても終齢かな。

アカメガシワの葉っぱに体を貼付けるようにしていた、ヒメクダマキモドキ♀。
ヒメクダマキモドキ701A2070.JPG日中の日射しは強く、シャツ越しにも肌がヒリヒリするほど。

気温が上がったとはいえ、うちの林でアブラゼミが鳴いていたのには驚いた。
アブラゼミが止んだあと、すぐにツクツクボウシも鳴き始めたが、弱々しい鳴き方だった。

ツツジの植え込みを通り過ぎようとして、若葉が出ているのに気付き足を止めた。

もしや、ツツジコブハムシがいるのでは、と覗き込んだらその通りだった。
しかも、2頭いた。
近寄ったらポロリと落ちたが、手のひらで受け止めることができた。

ツツジコブIMG_0494.JPG
「アレ?  右のヤツはかなり細長いね。」

ルーペで拡大してみると、右のヤツは本物の糞だった。何者が落した糞なのかはわからないが。
落ちたツツジコブハムシは1頭だけで、もう1頭は葉っぱの裏に隠れていた。
ツツジコブハムシIMG_9213.JPG
頭部は画面右向き。体長は3ミリ前後と、小さい。
ツツジコブハムシIMG_9259.JPG
正面から顔を見てみた。

しばらくすると、葉っぱの縁から齧って食べていた。
できれば卵も見ておきたい。

ノササゲの紫色の莢がたくさんぶらさがっていた。
熟すのを待ち切れなくて莢を割り開いてみた。
ノササゲIMG_0529.JPG
この時期、莢のなかには、蛾類の幼虫の食害を受けているものもあった。
ノササゲの豆で育つ昆虫を調べてみるのも面白そうだが、莢が弾けるのを待つことにしよう。


久しぶりの晴天。
その青空の下、タブノキの若枝にアオスジアゲハの幼虫が並んでいた。
アオスジアゲハIMG_0432.JPG
3齢だろう、もうじき脱皮しそうだ。
わずかな若枝にはさらに3頭幼虫がいて、葉っぱのテーブルは満席。
アオスジアゲハIMG_2895.JPGそのうち、
2頭が枝を伝って移動し始めた。新天地に行き着けるだろうか。
1メートルほど登れば、そこには若葉が繁っている。
アオスジアゲハIMG_2893.JPG田上の稲はざ。この辺りでは鉄パイプを使ったものがほとんど。
稲はざ701A1981.JPG稲はざで天日干しをせず、コンバインで刈ったあと機械乾燥する農家も増えて来た。

コスズメの蛹

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コスズメ3齢幼虫をヤブガラシで見つけて(8月28日)飼育した。
やがて蛹になったが、本種はこのまま冬越しに入る。
コスズメ蛹701A1973.JPG
蛹の形は平凡だが、お尻の形が面白い。
近似種の蛹はよく似ているが、この突起の形で区別ができるようだ。写真は腹側から見たところ。
コスズメ蛹尾端IMG_9049.JPG台風21号の影響で強風が昼過ぎまで吹き荒れたが、特に被害もなく夕方には
日射しが出た。

もっとも雑木林のほうでは、おそらく枝が折れて落ちたりしているかと思う。
明日は朝一番で林の見回りをしよう。

夜、居間のテレビの前で嫁さんが大声を上げていた。

「え!? なに、なにがいたの?」

ああ、またゴキブリでも出たか、と駆けつけてみれば、騒動の主はテレビ台の下に潜り込んだという。嫁さんが指さす先を見れば、おお〜、マイマイカブリ  ではないか。

しかしどうやって、ここまで入ってきたのだろう?

「あ!これはマイマイカブリのメスだよ。嬉しいねえ、探していたんだからね。
向こうから来てくれたわけだ。いや、嬉しい」






キジバト、抱卵中

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先日、玄関先に小枝が落ちていたので、はて?と、巣箱を見上げれば、
キジバトの巣があった。

ここでは3月にも営巣している。

親鳥が出掛けた隙に鏡で巣内を覗いてみれば、卵が一個あった。まだ、一個だ。

キジバトIMG_0130.JPG


10日前(10月10日)、都城市の早水公園でイチジクヒトリモドキの成虫と、幼虫を見つけた。

成虫はかなり新鮮。

イチジクヒトリモドキ1631.JPGもしや、幼虫もいるのではと思っていたら、イヌビワにうじゃうじゃ群れていた。

イチジクヒトリモドキ1636.JPG
刺激を受けると頭を左右に激しく振る習性は、フクラスズメ幼虫と同じ。

植え込みに実生で育ったイヌビワで、丸坊主になりそうなほど食害を受けていたが、このイヌビワはほどなく公園管理の作業員の方々が伐採していた。

伐採される前に少しだけ幼虫を持ち帰ったのだが、四国遠征から戻ってみると繭を作って蛹になっていた(18日)。
イチジクヒトリ_0335.jpg
イチジクヒトリ_0333.jpg
蛹の形態はよく見る砲弾型で平凡だが、お尻に生えた数本の鉤状突起が面白い。

イチジクヒトリモドキは亜熱帯に生息する南方系の蛾で、地域によっては定着しているらしい。
食樹はイチジクやイヌビワ。

過去に町内の文化会館敷地内で成虫を一度見た事があるだけで、とくに目立つであろう幼虫群は今回初めて見た。
蛹で冬越しするようだが、さて写真の蛹は休眠蛹であろうか?

コムラサキ幼虫

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都城市、早水公園のコムラサキ幼虫は、若令(3齢か?)がほとんどだが、終齢と亜終齢もいた。
年内羽化はまだまだ続くようだ。

コムラサキ幼虫2256.JPG
上米公園の柿も見ておいたが、オオカマキリモドキの姿は見つからなかった。
イヌビワの果実も夜には蛾類などが集まるであろうから、そこも気をつけてみたがいなかった。

種名未確認のマメ科木本に、キタキチョウの幼虫がたくさんついていた。
蛹殻も多かったが、やっと一頭だけ蛹を見つけた。
キタキチョウ蛹2189.JPG来週あたりには、蛹も増えるかもしれないが、
コマユバチ類の寄生も多いので、蛹化できるのは幼虫の半分くらいかもしれない。



初めてニシキキンカメムシの幼虫(5齢)を見つけたのは静岡県で、1992年の12月。
アベマキ根際の落ち葉めくりで、いきなり摘み出したのであった。
あのときも、私には自信があった。「きっと見つけるさ!」

しかし、1992年当時、ニシキキンカメムシ幼虫の写真図版すらまだ目にしたことがなかった。アカスジキンカメムシの幼虫と似ているのだろうか?どう違うのだろうか?
姿も知らない幼虫を探しに出掛けるというのは冒険でもあったが、それだけに発見できたときの喜びや感動は、おそらく一生忘れようがない。
一目見た瞬間、「これがニシキかあ〜!!」と確信できた。

その翌年、嫁さんを伴って愛知県の産地でも、越冬幼虫を見つけている。
金魚のフンのごとく後ろにいる嫁さんに、越冬幼虫はどういう条件の場所に潜り込んでいるのかを解説しながら、最初の1頭目がなかなか出ないので焦ったりしたものだ。
予定していた数の幼虫を見つけ出したあとは余裕も出て、
三ヶ日蜜柑をほおばったり、怪しげな洞穴巡りなど、ちょっとだけ観光も楽しんだ。

さて、昨日、雨が降るなかで見つけた、ニシキキンカメムシ5齢幼虫。場所は高知県。

ニシキキンカメIMG_0109.JPG写真上はリョウブの葉裏にいた群れだが、最初に見つけた幼虫はガマズミの葉裏にいた。それ以外にも周辺を見渡すと、タブノキやアケビにもいて、そこは直射日光や風雨をある程度は凌げる場所であった。樹種は関係ない。
ニシキキンカメ_Z5A4751.JPG風もけっこうあって肌寒かったが、幼虫がいる葉っぱに触れたりするとその振動には敏感に反応し、歩き出したりポロリと飛び落ちることもあった。
天候条件は悪く、薄暗かったので、見落としもあっただろうが、そこそこの数の幼虫群を見つけることができた。

今朝は、八幡浜港の魚市場で新鮮な魚をいっぱい買って、5日ぶりにわが家へ戻った。

ニシキキンカメムシ

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時折、小雨が降るなかニシキキンカメムシ幼虫探し。
場所は高知県。風もあってちょっと肌寒い。
カッパを羽織っていても暑いどころか、ちょうどいい按配。しかし私には自信があった。この時期ならまだ樹上に居残っているはずと。

探し始めて40分ほど、潜り込んだ木陰で見上げたそこに、幼虫達が並んでいた。真冬に探し当てたことはあるが、秋では初めて。素直にかなり嬉しい。
次々と葉っぱに張り付いた幼虫群が見つかった。

棲息地を案内していただいたTさんには大変お世話になりました。ありがとうございました。

また来年にも、Tさんとご一緒していただきたい。
短い時間だったけれど、充実した楽しい仕事ができたと思う。

写真は明日に。


ミカドアゲハの蛹

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午前中、えびの市で講演。
「小さな命を見つめて」という演題で1時間半。
話の内容は主に「昆虫の子育て」。

午後から門川町に移動。途中、新燃岳噴火の降灰にあった。
車内には硫黄臭が入って来てた。

門川町から五十鈴川を遡って25分。「森の学舎」で明日の観察会の下見を行った。
途中いつもの神社に立ち寄り、オガタマノキを覗いてみた。

するといました、ミカドアゲハの蛹が。
ミカドIMG_0005.JPG
この時期の蛹は越冬蛹。アオスジアゲハの蛹が葉柄に頭を向けるのとは真逆の姿勢。
こんな習性、なんでだろう?

日向市でチェックインする直前に、予約していたリッチホテルというのが、なんと日南市のホテルであることに気付いた。いくら探し回っても見つからないわけだ。
予約するとき「日向」と「日南」とを読み違いしていたのだ。
急遽、キャンセルしてから、前にも泊まったことがある「日向第一ホテル」に滑り込んだ。




都城市内の早水公園に出向いたのは、先日、見かけたウチスズメ幼虫が気になったからだ。

残念ながらシダレヤナギにその姿はすでに無かった。
見つかったのは、コムラサキの若令幼虫が多数と蛹殻が5、6個。
成虫も2、3頭飛来したが、どれもオスだったようだ。

コムラサキ幼虫IMG_9983.JPG
コムラサキ蛹殻IMG_2817.JPG蛹殻が見つかるのだから、蛹もきっとあるはず、としつこく探していたら、一つだけあった。
コムラサキ蛹IMG_9969.JPG枝を引き寄せると、蛹はブルブルと振り子運動を繰り返した。

去年の夏、画面奥の池では、ミサゴがダイビングしてコイを釣り上げていた。それも立て続けに2回。
水面を叩くドッポン!!という、音に思わず振り向いたら、ミサゴが重そうなコイを上空に運んでいる姿が目の前にあった。
今日は、ギンヤンマの連結飛翔が見えたが、生憎、曇っていた。


スズメガ科の幼虫

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しばらく遠征旅行に出るので、衆議院議員選挙の期日前投票を済ませておいた。

今日もまるで夏日だったが、室内作業が山積しており、フィールド巡りはできなかった。
とは言え、自分の住む敷地が、フィールドそのもの。
休憩を兼ねて林を歩いたりできる。


先日、クサギで見つけたシモフリスズメ幼虫の食べっぷりを見ておいた。
木から降りる時期はまだ少し先になるようだ。
シモフリスズメ幼虫IMG_2774.JPG庭のクヌギには、クチバスズメの幼虫もいる。
こちらもまだまだ、食べ足り無いだろう。
クチバスズメIMG_9949.JPG
すぐ近所の道沿いに生えているホトトギスも、犬の散歩ついでに覗いてみた。
ちょうど、花盛り。薮のなかにあって、人の目に触れることはあまりないと思われる。
まあ、ここを歩くのは近所の方達だけで、人家は数軒しかない。
ホトトギスIMG_9924.JPG散歩から戻ってみると、狙っていたコウモリガの蛹が羽化していた。
夕方遅くなっての羽化は、ちょっと予想外。残念!





新燃岳噴火

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朝早く、テレビ画面のテロップに「新燃岳噴火する」と出ていた。
しかし、窓の外は霧で真っ白。霧島山の山容はまったく見えなかった。

6年前の噴火被害を思い出すが、少なくともうちではまだ降灰はそれほどでもない。

林のなかで見かけたモノサシトンボのペア。
上がオス。

モノサシIMG_2572.JPG
モノサシIMG_2575.JPG
ハートが完成!
モノサシIMG_2577.JPG
なぜだか、クロアゲハが好きですね。
モノサシIMG_2686.JPG


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午後7時半。

熟柿で食事中の、クロコノマチョウ。

おしっこIMG_9803.JPG夜になっても、いや夜だからこそか、こうして堂々と果汁を吸っている。
いくら傍に寄っても平気なのは、昼間の神経質なこのチョウから想像できない。

しばらくして、お尻に滴が垂れていた。
おしりIMG_9837.JPGオオカマキリモドキの観察は、今夜で打ち止め。
今夜も3頭以上が、それぞれ熟柿に陣取っていた。

来年、またこの場所で観察できるチャンスがあるかどうかはわからない。


ライバル、現れる!

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クロコノマチョウの秋型が多くなった。

翅裏の色紋様は個体によって様々。そのバリエーションをきちんと見ておきたくなった。

家の真向かいの木陰に入って20分ほど、クロコノマチョウを撮影してみた。
一歩進むだけで足下からワラワラと大きな黒い影が舞い上がる。
4、5頭がいっぺんに飛び立つこともあって、どの個体に目を付けるか判断に迷うこともある。

ともかく、飛び立ったあとの着地点をしっかり見定めてから、慎重に近寄っては撮影する。
レンズは望遠ズームの300ミリ端を使用。
驚くほど、同じ紋様のものはない。これなら紋様を記録して個体識別ができそうなくらいだ。

狭い範囲で20分掛けて揃えた9頭。

くろこのまコレクション2017.JPG
このなかで、緑青光沢が目を惹くのが左列の一番上。
ウラギンシジミIMG_2632.JPG
昆虫観察会ではクロノコマチョウの幼虫が「バイキンマン」と称して、子供達に人気となるが、
しかし、成虫の姿をしっかり見た事がある子はかなり少ないかと思える。
現場でこのチョウを観察してもらうには、熟柿トラップを使うくらいしか、思いつかない。

〜蜂採りのライバルとは〜

クロコノマチョウを撮影しているとき、薮の向こうから人の会話が聞こえた。
会話の内容から、どうやら、オオスズメバチの巣探しをしている様子。
近所の方ではない見かけない2人組だった。
撮影を終えて家に戻る途中、双眼鏡と無線機を手にして上空を探っている一人を見かけた。

ははあ〜ん、うちの庭にHさんが仕掛けた餌トラップに、オオスズメバチがいっこうに来ない理由が読めたぞ。

目と鼻の先にあるクヌギ林で、その2人組が早くから餌トラップを仕掛けていたようだ。
しかも道路から死角になる位置で、私もうっかり気付かなかった。
なんとも用意周到なやり口だ。

しばらくしてHさんが様子を見に来たので、事情を話して、家の前の上空を見上げていると、白いリボンをヒラヒラさせて林に吸い込まれるにように消えて行くオオスズメバチの姿があった。
すでにマーキングも終え、巣場所探索は大詰めに入っているようだ。

「こりゃあ、だめじゃなあ。あっちはまるでプロじゃ。別の仕掛け、見て来ますわ」
と、Hさんがっかりした様子で去って行った。


今夜も上米公園で夜の観察を続行。

オオカマキリモドキは3頭以上、柿の実に来ていた。ようやく、小蛾の補食行動を2例、確認でき、撮影もできた。いづれも3メートル以上の高い枝なので、隣接するサクラに登ってなんとか撮影。柿の木を挟むようにしてサクラが二本並んでいる。これはラッキーだった。

観察を終えて去ろうとした間際、緑色型のハラビロカマキリに、オオカマキリモドキが補食されていた。オオカマキリモドキは、こうしたリスクがありながらも、この猟場に毎晩通って来ている。

柿の木の枝でねぐらについた、ウラギンシジミ。
ウラギンシジミIMG_9655.JPG



まるで夏日。最高気温は30度!

午前中、室内撮影を少し片付けてから、オオカマキリモドキが来ていた柿の木を覗きに行くと、
コムラサキ♂がいた。

コムラサキIMG_9195.JPG
翅はだいぶ擦れているが、コムラサキを撮影する機会が少ないので、こういう場面は嬉しい。

こちらは、ヒメスズメバチ。
ヒメスズメバチIMG_9205.JPG
葉陰にはオオカマキリモドキのオスとメスが、それぞれ1頭づつ見つかった。

正午、一旦帰宅して、昨日、拾った渋柿の渋抜き作業を済ませた。
渋柿PA080047.JPG
ビニールを密封して冷暗所で2週間寝かせる、とレシピにはあったが、Hさんに教わったやり方は、天日に当てておけば、三日で渋が抜けて食べられる、ということだった。

ちょっと迷う。

さて、日が暮れた午後6時半。再び、柿の木の場所へ行った。
さっそく懐中電灯を向けると、いきなり思いがけない光景が、浮かび上がった。
コムラサキIMG_9268.JPG
オオカマキリモドキが、ハラビロカマキリに食べられていたのである。

ハラビロカマキリが、オオカマキリモドキを食べていたのである。

写真のハラビロカマキリは数日前からずっと同じ場所に陣取っていて、こうしたこともあり得るだろうなあ、
とは想像していたが、実際に目の当たりにできるとは驚いた。
オオカマキリモドキの頭胸部はすでに消失していた。

今夜も、蛾の仲間が多数、熟柿に来ていたが、それに混じってオオカマキリモドキの姿もあった。
これはきっと狩りの場面が見られると、大いに期待していたのだが、それは期待外れに終わった。

すぐ傍に蛾がいるにも関わらず、その獲物には目もくれず、熟柿の果汁をしきりと舐めていた。
コムラサキIMG_9346.JPG
あるいは、キノコバエ類など、獲物サイズとしてはピッタリなのがいても、オオカマキリモドキにとって、
果汁の魅力は絶大なようであった。別々の柿で2頭が果汁を夢中で舐めていた。

それに比べて、ハラビロカマキリが果汁を舐めるところは見たことがない。いや、だいぶ前に、クヌギ樹液を舐めるところを見たことはあるが、おそらくそれほど常習的な行動ではないように思える。

結局、今夜の観察では、オオカマキリモドキの狩りの様子を見ることも撮影もできなかった。
が、しかし、果汁を積極的に飲むこと、そして、より強大なカマキリの餌食にもなり得ることなど、
短い時間ではあったけど、大きな収穫と言えるだろう。

そして、オオカマキリモドキが柿の木に集まって来る理由は、夜の獲物探しだけではなく、柿の果汁目当てでもあったのではないか、と思えるようになった。

もちろん、これは夜間のことであり、昼間は、ただじっと葉陰で休んでいるだけである。

まるで夏日

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コウモリガ観察のために、クサギの根元周辺の草刈りをした。
ほんのわずかの面積だったが、汗びっしょりになった。
クサギやアカメガシワに多く見つかるコウモリガ幼虫巣のほとんどが、すでに羽化済みとなっている。

庭のクヌギに仕掛けた、ハチの餌トラップ。
Hさんは、三回も様子を見に来ていた。

一度、オオスズメバチが他のクヌギに偵察にきたものの、トラップにはまだ気付いていない。

Hさん、うちの狭い菜園を眺めながら、「白菜を植えたら?苗があるからあげるよ」
と言い残して、今度は白菜の苗を持って来てくれた。

でかくなり過ぎたクヌギを見上げて、「これをなんとか上半分だけでも切り詰めたいんですよね」と私が言えば、
「ああ、梯子で登って上から切り落とせば、簡単じゃよ。葉っぱが落ちたら切ってあげるよ」
なるほど、職人さんだからこそ「簡単」という言葉がすぐに出るわけだ。
私は大いに期待が高まって、嬉しくなった。

庭のコスモスにアゲハのメスが来ていた。
余程、お腹をすかしていたのか、かなりの時間、何度も何度も吸っていた。
ナガサキアゲハIMG_2498.JPG翅はボロボロだが、今年最後の世代の産卵を担っている。

ユズの葉表にはナガサキアゲハの中齢幼虫が多い。
ナガサキアゲハIMG_9105.JPG食べごろのアケビの果実は、私だけが採り放題。
ナガサキアゲハIMG_2519.JPG




今年も蜂採り

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夕方、Hさんがやって来た。
自分で塗装したらしい独特なボディカラーの軽トラだから、すぐに誰か知れる。

どうやら蜂の巣探しで、苦戦しているらしい。
蜂とは、オオスズメバチ。

Hさんのなわばりで、先月、よその誰かに巣を堀り採られたと、悔しそうにしていた。

去年はうちの庭で餌付けした蜂を追いかけては巣探しに励んでいたが、ついに巣場所を突き止めることができなかった。
巣場所は山の奥にあったらしく 「とても踏み込めなかったよ!」とがっかりしていた。

「今年もオオスズメバチは、けっこう来ていましたよ。」
私がクヌギの樹液を案内すると、
「ああ、この樹は雌木だから、蜂がよう集まるんですわ」と。

あれ?クヌギは雌雄異株だっけ??

「ほら、ドングリがなっとる。雌木じゃね」と言われてみると、

「ああ〜、ほんとですね」と思わず頷いてしまった。

まあともかく、明日から砂糖水トラップを仕掛けることになった。
雌木と言われたクヌギの樹液はここのところ止まっているからだ。

さて、今年は巣を見つけることができるだろうか。

アカメガシワの樹液に来ていた、コクワガタのオス。
かなり男前。

コクワガタIMG_2306.JPG


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朝一番に犬の散歩。近所のコブシの大木では果実が今にも弾けそう。
コブシIMG_8847.JPG畦道にいた、ヤマトシリアゲ。第2化だ。
ヤマトシリアゲMG_8838.JPG午前中、近場のフィールドを一巡してから帰宅すると、庭でアゲハのオスがしきりとメスに求愛していた吸蜜している翅色が黄色っぽいのがメス
アゲハIMG_2399.JPG
翅がぶつかるまで、繰り返し繰り返し急接近。
アゲハ2IMG_2403.JPGアゲハの雌雄が去ると、次はツマグロヒョウモンの求愛飛翔。
こちらは、数回接近しただけで、あっさり諦めた。

アゲハ3IMG_2408.JPG
ミゾソバ。
ミゾソバIMG_8866.JPG
ホタルガ。
ホタルガIMG_2330.JPG

朝晩の冷え込みで、寝間着も長袖、長ズボンに。
シャワーよりか、湯船に浸かりたい気分。

すっきり

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ナツフジの豆さやには、ホソヘリカメムシの熟令幼虫が多い。
幼虫の姿は、アリにそっくりだ。
それとわかっていても、騙されてしまいそう。

今日は、羽化直後の新成虫もいた。


すっきりIMG_2249.JPG一ヶ月ほど前までは、ウラギンシジミやルリシジミの幼虫が多数、育っていたナツフジ。
刈っても刈ってもどんどん、蔓を伸ばして繁茂する。

ここには、クサギカメムシの5齢幼虫もいた。
すっきりIMG_8651.JPG羽化するまでには、もう少し太らねば。


夜行性

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夜な夜な、オオカマキリモドキの観察をしている。

夜の熟柿レストランは、昼間より多くの昆虫たちで盛り上がっている。

カメムシ、蛾類がもっとも多い。
ねぐらIMG_1980.JPG
ここに通い詰める肉食常連客には、ハラビロカマキリが多く、今夜はウスバカゲロウの一種も来ていた。
そして、もちろんオオカマキリモドキの姿もあった。ただし、数は減った。
一晩に1頭見つけるのがやっと。
高い梢にもいて、おそらく見落としもあるだろう。

オオカマキリモドキの獲物は、小蛾クラスがせいぜいで、あまり大きな頑丈な体の獲物には歯が立たない。

昼間の柿の木に多数のオオカマキリモドキがいたのは、夜の狩りがお目当てであり、その居残り組であったのではないか、と想像する。

ツマグロカマキリモドキ、以外のカマキリモドキの多くは夜行性。
全国的に分布するキカマキリモドキの観察では、夜のクリ林でクリの花に来る昆虫を狩っていた。彼らの出現期は、6月のクリの開花期と重なる。地域や標高によっては違ってくるだろうが、少なくとも多摩丘陵ではそうであった。

そして、昼間、クリ林を歩くと多数のキカマキリモドキを見つけることができた。今回の柿の木のオオカマキリモドキと、良く似ていると感じた。
もっとも、その当時のクリ林は今は開発されて消滅したが。

柿の木の傍の薮では、ねぐらについたクロコノマチョウがいた。止まり方は、タテハモドキと似ている。二頭が並んでいるところも。
ねぐらIMG_8806.JPG
今朝は一番で、アブラゼミが鳴いていた。
夜は蚊が多くて、ボコボコに刺されてしまった。昨日、今日と蒸し暑い日が続く。

庭の虫とクモ

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玄関前にジョロウグモが競うかのように、網糸を張っている。
今朝は、イシガケチョウが餌食となっていた。
キチョウIMG_8738.JPG仕事部屋の北側では、クロコノマチョウが掛かっていた。

午後9時過ぎ。
庭の草むらでねぐらについた、キタキチョウ。
キチョウIMG_8782.JPG
カマキリモドキの話題、明日以降にします。


午前中、都城市の北東部でキノコ探しに費やしたあと、午後からオオカマキリモドキを見に行った。

昨日と同じ場所(上米公園)の柿の木を見上げると、すぐに見つかった。

オオカマキリモドキ10IMG_1841.JPG
ジョロウグモの網糸が気になったが、なんと!そこにヒラタミミズク終齢幼虫の脱皮殻があった。
ヒラタ抜け殻IMG_1845.JPGつまりこれは羽化殻でもあるが、ヒラタミミズクがこの場所で成長したことを物語っている。ここはヒラタミミズクの生息地と言えるわけだ。
こんな近い場所にいることを知って、嬉しくなった。三股町内で2カ所目。

ジョロウグモの網糸には、オオカマキリモドキの翅もぶら下がっていた。
オオカマ翅IMG_1801.JPG離れた場所に3枚、計4枚の翅があった。柿の木に集まって来る昆虫は、すべからくクモの餌食になりうる、ということだ。

さて、オオカマキリモドキが柿の木に、まるで集まっているかのごとき状態を見て、
かつて所沢市の雑木林のヒメカマキリモドキや、多摩丘陵のクリ林のキカマキリモドキの観察に思いがつながる。

この続きはまた、明日。