| 今日はビデオ撮影の仕事をしていたので、更新は休むつもりでいた。 しかし午後4時になって、ビデオ撮りが終了できたので、ヤブガラシに来る昆虫にカメラを向けてみた。といってもわずか15分間程。 そのわずか15分は、ちょっとしたチャンスに恵まれたようで、これまで撮影しずらかったキゴシジガバチをおさえることができた。 キゴシジガバチはクモを狩って、泥巣の育房内に貯える。そこに卵を産み付け、幼虫の餌とするわけだ。 泥巣は雨のかからない乾燥した場所にこしらえるから、人家の壁やときにトイレ内の天井あたりに巣を構えることもある。私の知り合いはそれがために、トイレの窓を閉めることができずにいたが、そういう心優しい人は世間では極わずかだろう。 さて、一般にこうした狩りバチが造る泥巣は、家屋の美感を損ねるとか、人を刺すのではないか、という理由で嫌われ見つけしだい撤去されてしまうことも多いようだ。 こういう言い方はあまりしたくはないが、少なくとも狩りバチ類は農業上の益虫である。 また手で掴んだりしない限り、人に対して攻撃的な行動は決してとらない。 キゴシジガバチはヤブガラシの前で待っていると必ずやって来る常連ではあるが、いつもはほんとうにせわしなく、また人が接近すると敏感に反応してさっさと場所替えしてしまう神経質なハチだ。 それで今まではじっくり撮影する機会がなかったのだが、今日の束の間の時間は、彼女らのちょっとしたサービスタイムであったようだ。 もっとも本日は曇っており、青空を背景にした気持ちのいい写真が撮れなかったのは残念であった。
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