| 今、手掛けている本造りのなかで、どうしても撮り直しをしたい1枚の写真があった。ほんとうは部屋に籠っていろいろやるべき仕事があるのだが、その撮影をするために中里の林に午前中いっぱい出てみた。
秋晴れの林を歩くと、とても心地良い。心地良いけれど、だからといって仕事の段取りを忘れてはいけない。 昨日、同行した森上さんのリクエストもあって、今日のフィールド巡りにはその要望のあった観察も組み込んでおいた。条件さえ良ければ、森上さんはこの中里へわざわざ撮影に来られるそうだから、その判断基準となる観察をきちんとしておきたい。
さて、これまでにも幾度となく紹介してきた、「金網柵の昆虫観察トラップ」。空堀川の遊歩道と雑木林の間に設えた防護柵は、さまざまな植物や昆虫の生活空間となっている。
先日、産卵の様子をアップしたコカマキリの卵のうも、今はしっかりと色付いた(写真上)。その並びで見ていけば、スジグロシロチョウの越冬蛹も見つかった(写真中)。アオマツムシのメスも、ちょうど手頃な隠れ家として、この金網柵の庇をよく利用している(写真下)。
(E-330 ズイコーデジタル魚眼8ミリ+1.4倍テレコン)
『清瀬市郷土博物館での写真展』
来年3月(平成19年)、清瀬市郷土博物館にて、私の写真展と講演などが催される予定。 詳しいことはまた改めてお知らせしたいと思うが、この催しでは、私が当「昆虫ある記」で綴ってきた写真観察のパネルもかなり含まれる。私が長年、東京都清瀬市に住み、その身近なフィールドで撮影してきた昆虫たちの姿を紹介するつもりである。 期間は3/8〜3/18の10日間で、最終日の18日には講演会を予定している。
3月の末には宮崎への移転も控えているので、この写真展の開催中は荷物の梱包などに追われていることだろう。しかし、できるだけ会場に出向いてみたいと思っている。
今回の催しは、私の東京生活24年間の締めくくりの、大きな一つになるに違いない。
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