| 今日の午前中、ヒメカマキリモドキのメスが羽化した(写真上)。
羽化した成虫の雌雄は、腹部末端の生殖節の外見ですぐにわかる。 体長は15ミリ。一対の触角を交互にせわしなく動かす。
鎌状の前脚、そして逆三角形の頭部を見ている限り、これはカマキリそのものである(写真下)。 もちろんがっしりした前脚は、獲物を捕らえてから押さえ込む役目を果たす。ヒメカマキリモドキが捕まえる獲物のサイズは小さいが、完全な肉食昆虫であることでは、カマキリとなんら変わらない。
かつてカマキリモドキの和名は「カマキリカゲロウ」と呼ばれていた時期もある。カマキリカゲロウの方が分類学的にも素直な和名とも思える。しかし、モドキという呼称には、いかにも「怪しいやつ」という雰囲気が伴い、これはこれでいいのかもしれない。
このヒメカマキリモドキのメスの生い立ちを振り返ってみると、よくぞ羽化まで無事に漕ぎ着けたものだと感心するばかりである。 彼女が卵としてこの世に産み落とされたのは、昨年のおそらく7月中頃ではないかと想像する。
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