| イヌシデの枯れ枝で、ナミテントウが同種の卵を食べていた。
イヌシデやケヤキ、エノキほか、雑木林や公園などに多い樹種には、この季節から多種類のアブラムシがつく。そのアブラムシを餌にして繁殖するのがナミテントウだ。一方、ナナホシテントウはカラスノエンドウ、ナズナ、アブラナなど草本植物につくアブラムシを主に餌にしている。 だからナナホシテントウは明るい草地環境に棲み、ナミテントウは林に棲んでいると言える。ただ、ナミテントウはノイバラや草本植物のアブラムシも食べるので、ナナホシと混生していることも珍しくはない。厳密な棲み分けの境界線があるわけではないが、しかし、ナナホシテントウは林の中ではほとんど見かけない。
ナミテントウの場合、こうして同種が産みつけた卵を横取りして食べてしまう光景に遭遇する機会は多い。もっと極端には、産卵している最中にその後ろから、産み落とされる卵を食べられたりする。まだアブラムシの数が少ないためなのか、あるいは別の理由があるのか、よくわからない。
それで足下のギシギシを見れば、コガタルリハムシの卵が多数ついている。 しかもギシギシの上を歩く成虫も数多いのだが、どうやら草食昆虫のハムシでは同種の卵を食べてしまうようなことは無いのかもしれない。
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